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2013年07月経済71: ◆不要な官制事業が国民生活を地獄へ導く (115) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
◆不要な官制事業が国民生活を地獄へ導く (115)
■日本政府は借金で財政破綻する!破綻派専用スレ3 (111)
日本からグーグルやアマゾンが出てこないのはなぜ? (781)
金地金買った俺は煽られた? 357oz (681)
【大金持ち】日本人の富裕層の多さは明らかに異常 (500)
Nevada13 (516)

◆不要な官制事業が国民生活を地獄へ導く


1 :2012/12/15 〜 最終レス :2013/07/03
税金を使って行われる官制事業は、所詮、他人の金であるため、
事業内容、結果についてもおざなりになりがちで、浪費による
借金地獄へつながりやすい。
ギリシャの混乱、苦境は他人事ではないのである。

2 :
◎ふざけるな!!復興予算1兆円 天下り法人がピンハネ    1
 2012年08月14日10時00分 提供:ゲンダイネット
25コメント  野田政権はやはりインチキだらけだ。10日、発足から半年経った「復興庁」。
東日本大震災の復興支援を目的に約15兆円(11年度)を計上しながら、4割に当たる約6兆円が
使われず、うち1兆円を特別会計に繰り入れていたことが問題になった。驚くのは、特会に流れた後の
カネの配分先だ。ナント、天下り法人にバラまかれていたのである。
「今国会に提出された『東日本大震災復興特別会計』の明細書に、繰り入れられた1兆円の使い道が
記されています。ざっと挙げると、『沖縄教育振興事業費』に31.5億円、『独法国際交流基金運営費』に
約1.2億円、『独法酒類総合研究所運営費』に5700万円――となっています。何のことはない。
復興予算をシロアリ天下り法人の運営に充てるのです」(経済ジャーナリスト)
「国際交流基金」や「酒類総合研究所」はかつて、政府の事業仕分けの対象となり、運営交付金について
「見直し(削減)」が求められた独法だ。その独法にシレッと復興予算を使うのだから開いた口が
ふさがらない。こんな暴走を許せば、復興予算は新たなシロアリ利権になってしまう。
 だいたい、復興予算の財源は大半が増税分で賄われる。昨年11月に成立した復興財源確保法では
所得税を来年1月から25年間、納税額に2.1%上乗せするほか、住民税を14年6月から10年間、
一律年間1000円徴収することになっている。「復興」目的で国民から吸い上げたカネで役人を
肥え太らせるなんて言語道断である。

3 :
◎ふざけるな!!復興予算1兆円 天下り法人がピンハネ    2
 復興予算の問題を国会で追及した衆院議員の斎藤やすのり氏(新党きづな)がこう憤る。
「私は週末になると地元(宮城2区)に戻り、被災地を回っているのですが、小さな自治体では
復興はまだまだ進んでいないのが現状です。中小企業からは(施設・設備の復旧費用を支援する)
『グループ化補助金』を要望する声が強いのですが、その予算は行き渡っていません。それなのに
1兆円余った――といって特会に繰り入れるなんてバカな話です。『シロアリ退治する』と言っていた
野田首相が、シロアリにエサを与えているのだから許せませんよ」
 増税で役人を太らせる野田に、消費税増税を強行する資格なんてみじんもないのである。
(日刊ゲンダイ2012年8月11日掲載)
http://news.livedoor.com/article/detail/6853370/

4 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 1 ///////

 石井 紘基 (著) PHP研究所 2002年1月出版 価格:¥1,785
 「日本が自滅する日―官制経済体制が国民のお金を食い尽くす」より
・・・・・
第三章 公共事業という名の収奪システム
  第一節公共事業とは何か
 社会資本整備事業を独占する政府
 公共事業とは、普通に考えれば、公共の福祉のために必要な道路や鉄道、電気、上下水道や
港などの社会資本整備ということになろう。諸外国では、また、以前はわが国でも、民間どうしが
協力して、民間自身がこうした事業に取り組んできた。そして、ごく基本的な社会資本整備のみ、
政府の関与によって行われてきた。しかし、わが国の場合、この三〇余年にわたり、公共事業
といえばすべて政府の事業という固定観念が定着してしまった。
/////////// 2002年1月出版 ///

5 :
/// 公共事業という名の収奪システム 2 /////
 かつて人々が分担して土地や労力を出し合って作ってきた地域整備も今ではすべて行政の
事業に組み込まれてしまった。本来なら、基幹的な道路、鉄道、港湾、空港と基礎的なエネルギー、
通信事業によって一定の経済成長が達成されたあとは、国家経済的観点から原則的に、多くの
社会資本整備事業を市場経済の領域に帰依させるべきであった。
 ところが、わが国では、電力やガス、鉄道、通信といった民営化された分野でさえ、いまだ官
(行政)の強い首枷の下にある。それどころか、高速道路、港湾、空港から都市開発事業、
住宅建設、農業土木、農業生産管理、金融・保険事業やレジャー、娯楽、趣味の領域に至るまで、
ますます広範な事業が"公共事業"に組み入れられてきたのが実態である。
//////////////// 石井 紘基 (著) ///

6 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 3 /////
 この結果、「公共事業費」は膨張の一途をたどり、国際的にも自由主義・市場経済の他の国々とは、
ひときわ異なる様相を呈するに至っている。先進資本主義国では、これらは一般的に民間の事業と
なっている。政府が造る道路などにしても税収の範囲内でできる最小限、必要不可欠なものだけである。
 私が見てきたもののうち、フランスのノルマンディー大橋の場合は、数年前、その地方の企業経営者
たちがイニシアティブをとり、商工会議所が主体となって計画し、資本調達を行って実現したものだ。
この過程で市役所や政府は行政面からお手伝いをしただけだという。ちなみに、「社会資本整備は
行政がやるもの」それを「公共事業」という、そんな国はどこにもない。
//////////////// 価格¥1,785(税込) ///

7 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 4 /////
 財務省が定める「公共事業費」とは、財政法第四条に定める公債発行の対象となるものだ。
つまり、費目上は「公共事業関係費」(平成一二年度、九兆四三〇〇億円)のみを指し、「施設費」
(いわゆる"箱モノ"、同、一兆円弱)は含まれない。維持・補修費や管理費、人件費等も基本的には
入っていない。
 しかし一般的には、公共事業費といえば社会資本整備にあてられる歳出であるから、ここでは
この意味で国の公共事業予算額を出してみる。
 国の一般会計だけをみていたのでは前記「関係費」と「施設費」を合せた約一〇兆四〇〇〇億円
だけのように思える。しかし各種特別会計の中の公共事業費を集計し、合算・純計するとほぼ
一八兆円となっている。これに後述の"補助裏"の交付補助を加えると、合計二五兆円超になる。
/////////// 日本が自滅する日 ///

8 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 5 /////
 一方、総務省は公共事業費について、一般的概念に近い捉え方をしている。
 総務省は「行政投資実績」(平成一二年三月、旧自治省公表)によって、全国の公共事業予算額を
直近の数字で約四七兆円(平成一〇年度)と算出している。ここに現れた金額は、中央政府および
地方団体によって、公共事業に支出されたものを現している。この場合、公共事業とは、固定資産
として残る道路や港湾、鉄道などのいわゆるハード面での建設事業である。したがって"箱モノ"も
含まれる。しかしソフト面、すなわち維持・管理等は入らない。また、特殊法人等の関係の公共事業に
関しては、一部は含まれるが、含まれないものも多い。たとえば都市基盤整備公団や地域振興整備公団、
住宅供給公社などが作る団地や住宅事業、区画整理、土地造成事業のような特定地域や特定の人々の
ための公共事業は除かれている。
///////////////// PHP研究所 ///

9 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 6 /////
 そのうえでこの「行政投資実績」は、国の公共事業費を一七兆四三〇〇億円と記している。
しかしこれは国が負担区分したもののみであり、地方公共団体が主体となって行う公共事業
(単独事業)に対する国の補助負担や、地方公共団体が行う起債に対する国の交付補助、いわゆる
"補助裏"も含まれていない。地方公共団体の単独事業に対する国の補助負担は、平成一二年度で
約四兆円弱、起債に対する"補助裏"は同じく三兆九〇〇〇億円であるから、全国の公共投資実績額
四七兆円のうち、少なくとも約二五兆三〇〇〇億円は国の予算支出となる。
 さらに、実際には特殊法人が行っている公共事業はすべて国の予算によるものと考えるべき
であるし(特殊法人等の公共事業費のうち「行政投資実績」に含まれていない金額は五兆円以上と
推計)、事業にかかる人件費をはじめとする維持・管理費も一体のものであるから、国が支出する
公共事業費の総額は三〇兆円を優に超えている(建設国債の利払い分も公共事業から出たもの
であるが、予算上の性格が異なるので除く)。
///////// 2002年1月出版 ///

10 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 7 //////
    国会審議を締め出す公共事業計画
 このようにわが国の公共事業は、借金の負担分を除いても年間に三〇兆超にもなるのだが、
その多くは「国権の最高機関」である国会や地方議会で審議・決定されるものではない。
国についていえば、計画の策定も決定も個別事業の決定(箇所付け)も、内閣と省庁がやってしまう。
 全国総合開発計画は内閣総理大臣、公共事業の長期計画(図表3-1)は閣議で決めるのである。
それはなぜか。巨額の国民の税金を使う道路や新幹線、空港や港湾、ダムなどの計画をなぜ
国会が決められないのか。
 それは、これらの事業を、財政上の許容範囲をはるかに超えて、税収の五分の三以上も使って
展開していることと関係がある。つまり、行政が税金を使ってでも実施する必要がある事業は
会計上「支出」すればそれでよい。買い物をするのと同じである。道路を作るにはそれに必要な
「支出」を計上する。公共事業もこれなら何ら問題はない。一般会計という行政の正規の会計で
処理できる。
////////////// 石井 紘基 (著) ///

11 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 8 ////////
 しかし、わが国では大量の開発事業を行うために、便宜上、特殊法人、特別会計、財投などの
迂回組織や別会計を使ってそれらを収益事業(投資活動)として展開したのである。かりにこれを
一般会計で扱うと、これらが借金を原資とする長期の投資活動であるため、予算の単年度主義を
定める憲法上、疑義を招くことになる。国会が、そうした予算なしにはできない長期投資活動を
計画・決定するとなると、法的整合性が失われる恐れがあるのだ。
 わが国は財政法においても、当然、行政に投資のための事業を許容しない立場をとっていて、
財政の単年度主義を定め、計画経済を認めていない。それゆえ、図表3-1に示した長期計画は
いずれも"緊急"措置法の名称を冠しており、発足当初は五年で終了することを前提として認められた。
それにもかかわらず"緊急"がすでに第八次、第九次と度重なり、数十年も続いている。
//////////////// 価格¥1,785(税込) ///

12 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 9 /////
 昭和三五年にできた「治山治水緊急措置法」の場合、"緊急"といいながら現在はなんと第九次で、
平成九年から同一五年までの七カ年計画とされている。これは他の一五種類の"公共事業"も
同じである。私は国会で、旧建設省に対して「もう四〇年近くもやっているが、一体いつになったら
『緊急』は終わるのか」と問い質したことがある。その返事は、「現在はまだ一〇年に一度起こる
規模の洪水を防ぐ程度の計画だ。目標は一〇〇年に一度起こるような規模の洪水を防ぐことだから、
何十年かかるか何百年かかるかわからない」というものだった。
 この間に予算額はどんどん増えている。治水事業七カ年計画の場合、第八次は一七兆五〇〇〇億円
だったのに対し、第九次は二四兆円と六兆五〇〇〇億円も増えている。年平均で三兆四〇〇〇億円
程度の「既得権益」を保証したものになっているのである。
////////// 日本が自滅する日 ///

13 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 10 /////
    「国民の声」を装う審議会
 "公共事業"計画の大綱は「国土審議会」の答申として出される「全国総合開発計画」である。
現在実施中の第五次「全総」は「二一世紀の国土のグランドデザイン」として平成一〇年三月二七日に
当時の橋本首相に答申され、閣議決定された。これは政府が作った一三三頁におよぶ日本列島の
開発計画である。
 審議会は"学識経験者三〇人まで、衆参議員一五名までの計四五名以内で構成されることに
なっている。国会議員を入れているところがミソだ。私も平成一二年まで委員をつとめていた。
 学識経験者と言ってもその定義はあいまいで、知事や市長など利益代表も入っている。大多数の
学識経験者は委員に首相から任命されるだけで"名誉"と感じる、政府の"イエスマン"である。
中には"ちょうちん持ち"もいる。会長選任の規定はなく、事実上政府が決める。
///////////////////// PHP研究所 ///

14 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 11 /////
 では、「二一世紀の国土のグランドデザイン」には何が書かれているのか。前段の三分の一の
部分には、「自然環境は、国民がゆとりと美しさに満ちた暮らしを営む上で不可欠な精神的、
物質的恵みをもたらす存在」といった、意味不明だが、聞こえのよい美辞麗句を並べている。
 この部分は良識的な学者委員の顔を立てたものだ。しかし中段の"方針"部分になると、
「東アジア一日圏」とか「全国一日交通圏」「地域半日交通圏」構想など、陸海空の全面的
開発計画を打ち出している。後段にはさらに具体的な地域、路線などまで列記してある。
 私は審議会の席上、「支離滅裂な内容」と批判したが、要するに政府の"公共事業"政策は
「国土の均衡ある発展」をめざし、日本中を高速道路と空港、新幹線、コンクリートの港で
埋め尽くすことなのだ。少なくとも論理的にはそう読みとれるのである。
///////////// 2002年1月出版 ///

15 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 12 /////
 当時の国土審議会会長は国土庁事務次官OBの下河辺淳氏であった。総会は年一回程度しか
開かれず、通常は計画部会が設置され、地方の利益代表や学者が委員となっていたが、議論の
中身をリードし、まとめるのは省庁である。
 「審議会」とは要するに、公共事業や補助金など本来行政の事務としては憲法上も財政法上も
予定されていないことをやるために「国民の声」を装い、カムフラージュする機関なのだ。
議会をのけ者に官庁が直接、与党・族議員と組んで予算配分を行うための仕掛けが「審議会」
なのである。
/////////// 石井 紘基 (著) ///

16 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 13 /////
 太田誠一総務庁長官(当時)は私の批判を受け入れ、二一二もあった審議会を見直し、
このうち一一八を平成一三年から廃止することにした。この中で確かに「水資源開発審議会」や
「灌漑排水審議会」など悪名高い審議会がいくつか廃止された。しかし、肝心の「国土審議会」や
「運輸審議会」など統合的立場のものは厳然として残っている。その上、廃止されたものの
替わりに「社会資本整備審議会」などが新設され、数は減っても機能はまったく変わることなく
維持されている。
//////////////////// 価格¥1,785(税込) ///

17 :
そもそも、人類の中央銀行制度は、自民党が行っている票を得るために
国家財政の公費をバラマクということをして、財政赤字のために
国家財政破綻するのを防ぐことを目的に、インフレの監視と抑制を行っている。
ところが、自民党と安部は、日本の中央銀行である日銀の日銀法を改悪して、
自由に公費を票集めのためにバラマクことが出来るようにしようとしている。
自民党も自民党に投票する人も、犯罪者だといって間違いない。

18 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 14 /////////
    "借金"で行っている公共事業
 第一章で国会と予算審議について説明したが、こと公共事業予算については国会には審議権が
ないのと同然である。つまり、どこに何を建設し、それに、いくらカネをかけるかという箇所付けは、
省庁や特殊法人などの事業主体が決めるのだ。そして、たとえば高速道路建設の区間名、土地買収費、
建設工事費、採算性などを、国会でいくら問い質しても国土交通省は絶対に出さない。水資源公団が
作るダム建設費にしても、どこの何というダムに建設工事費、土地買収費、補償費等がいくら計上
されるのか、事前には絶対にいわないのである。
//////////////////// 日本が自滅する日 ///

19 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 15 /////
 しかし、実際には、各省庁で道路も空港も港もダムもあらかじめ示し合わせて予算をはじき出した
上で政府予算を組み立てている。だから、予算が通過するや否や、省庁と行政企業は"予定通り"、
「公共事業」の予算配分表を"解禁"しオープンにするのである。ここにも国の運菅における
抜き差しならない論理矛盾があり、憲法違反がまかり通っている。
 憲法第八三条には「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければ
ならない」とあるのが無視されているのだ。
/////////////////// PHP研究所 ///

20 :
国家非常事態が進行中! 1216不正選挙によって日本の政治機能がハイジャックされています!
クーデターを黙認し有権者を欺き国会に居座っている過半数の議員を政治犯として糾弾すべきです!

国家非常事態が進行中! 1216不正選挙によって日本の政治機能がハイジャックされています!
クーデターを黙認し有権者を欺き国会に居座っている過半数の議員を政治犯として糾弾すべきです!

国家非常事態が進行中! 1216不正選挙によって日本の政治機能がハイジャックされています!
クーデターを黙認し有権者を欺き国会に居座っている過半数の議員を政治犯として糾弾すべきです!

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クーデターを黙認し有権者を欺き国会に居座っている過半数の議員を政治犯として糾弾すべきです!

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クーデターを黙認し有権者を欺き国会に居座っている過半数の議員を政治犯として糾弾すべきです!

国家非常事態が進行中! 1216不正選挙によって日本の政治機能がハイジャックされています!
クーデターを黙認し有権者を欺き国会に居座っている過半数の議員を政治犯として糾弾すべきです!

国家非常事態が進行中! 1216不正選挙によって日本の政治機能がハイジャックされています!
クーデターを黙認し有権者を欺き国会に居座っている過半数の議員を政治犯として糾弾すべきです!

国家非常事態が進行中! 1216不正選挙によって日本の政治機能がハイジャックされています!
クーデターを黙認し有権者を欺き国会に居座っている過半数の議員を政治犯として糾弾すべきです!

21 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 16 /////
 わが国公共事業の特徴の一つは、行政が建設国債や赤字国債の発行、あるいは、財投により、
"借金"で行っていることである。「将来は収益を得て返せる」という投資・収益活動の発想である。
ここに基本的な矛盾があり、国会審議に付せない理由もある。また、これが今日の借金漬け財政の
要因ともなっている。しかも、公共事業の多くは地方を巻き込んで行われ、地方公共団体は
その負担分を、これまた地方債の発行によって賄うことになるので、地方財政破綻にも繋がっている。
 さらに、公共事業は自然を破壊し、人類と生物の生存そのものを脅かす。人間の心の破壊も進む。
議会における決定でなく、権力(政府)の"指令"で決まる"公共事業"は、議会を経ない強制収用や
納付の義務などにより財産権や住居権、生活権などの基本的な権利を侵害する。情報が隠秘され、
参加の権利が与えられず、抗告の手段もない状況の下で強行される多くの"公共事業"は、
人心を乱し民主主義の破壊に繋がるのである。
/////////////// 2002年1月出版 ///

22 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 17 /////
    金カは権力、権力は金力
 国家予算の「支出」は、その大部分が補助金および公共事業費として実行される。この方法こそ
政官癒着の利権構造の財政的制度的温床であり、国民の税金を地下水脈から政治へ還流させる仕組み
そのものである。だから、公共事業や補助金を受け取った先から上前をはね、かすめ取ってくる
政治家が多い。その金は権力になり、権力は金になる。「権力は金力なり。金力は権力なり」である。
 鶏が先か卵が先か。古くから大物と言われる政治家は通常、地位を用いて大金を作り大臣になり、
さらなる巨満の金を作り派閥を作る。そして、与党の中枢に座り、もっと大きな予算を動かすように
なるのである。いま現在もそういう議員が何人かおり、「将来の首相候補」と取りざたされている。
///////////////// 石井 紘基 (著) ///

23 :
復興税の流用とかみると
公務員やその事業関係者は
飽和状態にあるんだな。
人があまってるから
何かやろうとしちまうんだ。

24 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 18 /////
 平成一一年分の政治資金状況をみると、政党や政治家が党費以外の個人から集めた寄付金の
割合は、ごくわずかに過ぎない半面、公共事業や補助金の恩恵にあずかる企業・団体から集めた
資金は一一一億円にのぼっている。また、政治家個人が集めた企業・団体献金の額は報告された
分だけで一〇八億円であった。
 隠れている企業・団体献金は「使途秘匿金」として、その一部が現れてくる。平成一一年七月から
平成一二年六月までの一年間に税務署が確認できた企業の「使途秘匿金」は二七九六件、一三〇億円
であった。一年間の企業・団体献金の総額は判明しただけで三五〇億円に達する。ここには、
公共事業を請け負う土木建設関係の六〇万社と一万以上の公益法人、業界団体などを経由して
税金が間接的に流れ込んでいるに違いない。企業・団体献金は一定の枠内で税の免除措置があり、
業界団体(政治連盟)の献金も無税扱いとなっている。
////////////// 価格¥1,785(税込) ///

25 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 19 ///////
 ちなみに、国から政党に支払われる「政党助成金」は平成一一年度三一四億円であった。
 私は、補助金と公共事業という制度が、いかに政治のために利用されているかを示すため、
自民党総務局長だったS代議士について調査させていただき、国会で追及した。私が平成一二年
八月八日、衆議院決算行政監視委員会で公表した内容は以下の通りである。
 S氏が北海道開発庁長官をしていた平成九年と一〇年、彼の政治資金収支報告書に基づき集計すると、
それぞれ一四〇〇社ほどの企業から約二億一〇〇〇万円、二億六〇〇〇万円、二年間の合計で
約四億七〇〇〇万円の企業献金を受けている(自主的に申告したもののみ)。これら献金している
企業は、ほとんどすべてが官公庁から工事を請けることを業としている。
///////////// 日本が自滅する日 ///

26 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 20 ////////
 このうち、S氏が直接予算配分および工事契約の権限を持つ北海道開発庁の工事を請け負った
企業数と献金額は、平成九年が二七五社で六四八四万円、平成一〇年が四〇〇社で八九四五万円。
合わせて延べ六七五社(実数四四二社)、一億五四二九万円である。企業数も金額も長官に
就任した平成九年より翌年のほうが大幅に増加している。
 この調査結果は何を意味しているのか。北海庁開発庁を通して発注される年間の公共事業予算
一兆円余りのうち、二年間で少なくとも一億五四二九億円がS氏に還流したということである。
 こうした誰が見ても贈収賄であることが日本ではまかり通っている。受注企業側は「仕事が欲しい」
「来年も仕事を切られたくない」「意地悪をされたくない」などの理由で献金する。他方、受け取る
政治家の方も、自分の職務上の権限に相手が期待して献金することを当然意識している。
////////////////////// PHP研究所 ///

27 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 21 ///////
あるいは、職務上の権限を相手企業に期待させて献金を求めるはずである。これは国民にたいする
背信行為ではないか。平成一一年、不況が深まるなかでS氏への企業献金は三億五〇〇〇万円を超えた。
 わが国の制度では、こうした行為は司法の場において立件することがなかなかむずかしい。
当事者間で極秘裏に行われる「請託」に対する具体的な証拠がなければ立件されないのが通例であり、
このため、こうした事実上の贈収賄がまかり通っているのである。
 S氏の場合、北海道上川支庁管内の大がかりな「官製談合」事件で、公正取引委員会が摘発し
排除勧告した企業四二社からも政治献金を受けている。弱い立場に置かれている企業だけが指弾され、
政治家や行政は責任を問われない日本のシステムの下に、税金が止めどなく政治に還流し続けて
いるのである。
////////////////// 2002年1月出版 ///

28 :
引き寄せの法則 ジョン・コールマン フリッツ・スプリングマイヤーで検索。

29 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 22 ////////
  第二節 高速道、港湾、空港、農道の実態
    ラジコンの遊び場となった農道空港
 農道空港は、昭和六三年に「流通の合理化」「農作業の効率化」が"目的"の「農道離着陸場整備事業」
として構想され、平成三年から八年にかけて八カ所が完成した。福島市の福島飯坂、岐阜県の
飛騨、岡山県の笠岡、大分県の豊肥、北海道の十勝西部、北後志、中空知、北見がそれだ。
これこそバラ撒き政治の端的な見本である。
 総事業費一一二億八〇〇〇万円は当初、国が四九億円、都道府県が四三億円、市町村が二一億円ずつ
負担したが、政府は平成七年になって道、県、市町の負担分を事実上肩代わりすることにした。地方の
起債限度を負担分の五〇%までとしていたものを、九五%まで可能と変更し、しかも、その元利償還の
八〇%を国が交付することにしたのである。これは地方負担がきわめて少ない「農道」などと
ほぽ同様の負担率である。
////////////////// 石井 紘基 (著) ///

30 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 23 /////////
 予期された通り、野莱を運ぶ飛行機場などというバカげた話が現実に成り立つはずはなく、
平成一一年度の年間利用回数は福島飯坂で三七回、北見で一七回、中空知は一四回という
惨たんたる状況となった。仕方なく各地とも空港を「多目的利用」に変え、"スカイパーク"
などの名称を付けてラジコン競技やジャイロプレーンなどの遊び場に利用している。また
「ふるさと体験遊覧飛行」や「ふれあい空港」などとうたっての遊園やイベントにときどき
使っている始末だ。
 農道空港は、予算の大部分を占めてきた農園整備や土地改良などの事業費が減少してきた
農水省が、「既得権益」を確保するためにひねり出したものといわれている。「既得権益」とは、
農水省の官僚や農林族議員のものである。「農業」や「農民」が大事にされているわけではない。
 この事業は、農水省の会計課でさえクビを傾けたのに、旧大蔵省の査定を通ってしまったと
いわれる。旧大蔵省も既得権益には甘いのである。
/////////// 価格¥1,785(税込) ///

31 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 24 /////
 北海道新得町では、町長が社長になって「西十勝フライト農業公社」なる第三セクターを作った。
平成一一年の第一便は八月一八日、サヤエンドウ一一キロ、サヤインゲン八キロを積んで帯広空港
まで運び、大阪と広島へ空輸された。
 これらは新鮮で、たいへん美味しかったというが、ある人がコスト計算をしたら、ひとサヤ
三〇〇円についたという話だ。陸上輸送と比べたコスト高から空便での「農産物の輸送増は
見込めない」といっているという。
 私が訪れた平成一三年九月には、斎藤敏雄町長は「農業用に飛行機をとばすことは年に一二回
しかない、トラック輸送に比べてコストが高く、町の財政負担も大きい」と頭をかかえていた。
//////////// 日本が自滅する日 ///

32 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 25 ///////
 八カ所の農道空港の利用は平成一一年度に七三八〇回であったが、そのうち農業利用はわずか
六%の四五三回に過ぎない。財務状況はどこも悲惨だ。
 福島飯坂は年間利用料収入がわずか四〇〇万円で、赤字の七五〇万円は福島市が負担している。
十勝西部では輸送による利用料はゼロ。体験飛行の収入が五〇万円のみである。
 北見の場合もグライダー利用料が七〇万円のみで、赤字の八八〇万円は北見市が負担している。
豊肥では利用料収入二九〇万円、市の持ち出し二一〇〇万円という。すべて、空港の大赤字を
県や市町が負担する構図に変わりはない。
////////////// PHP研究所 ///

33 :
日本て、世界の工場中国から去年に追い出されてしまった、
世界中で唯一の国なんだよ。これからの日本の企業は、
世界中の企業との価格競争に絶対に負けてしまうということが、
すでに全世界に対して証明されてしまってるじゃん。

34 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 26 ///////
    強引な乱開発「スーパー林道」
 官僚たちがでっち上げたムダで有害なものの典型がスーパー林道(大規模林道)だろう。
私は平成一〇年一一月六日、佐藤謙一郎代議士と二人で、朝日連峰葉山のスーパー林道の現地視察に
出かけた。目指したのは、朝日―小国区間全長六四キロメートルの計画のうち、完成済みの
一四.三キロである。佐藤氏は「公共事業をチェックする議員の会」事務局長、私は「国民会計
検査院国会議員の会」代表だ。
 山形県のJR奥羽本線赤湯駅から、現地の市民運動団体「葉山の自然を守る会」の人々が
用意してくれたマイクロバスで二時間半、葉山連峰の愛染峠に向かった。途中、白鷹町を経由して
里鴨林道入口からの約一時間一〇分は、細いデコボコの登山道だ。
///////////// 2002年1月出版 ///

35 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 27 /////
 ふだんクルマはほとんど通れない道であるはずだが、新しい多量の砂がまかれ、大きなデコボコ
などはならされていた。ふと見ると私たち国会議員が視察に来ることを知った森林開発公団
(現・緑資源公団)が雇った作業員たちが仕事を終えて休憩をとっていた。スーパー林道は車が
入れないところにあるという批判をまぬがれたいという、公団の姑息な"気くばり"が感じられる。
 標高一〇〇〇メートルの山岳高地に忽然と巨大建造物遺跡群が姿を現すのは、インカ帝国の
遺跡である。私が愛染峠で目にしたのが、まさにそうした景観だった。
 突如として幅七メートルを超える真新しい完全舗装道路が出現するのだ。そのスーパー林道は、
まだ真新しく見えた。完成して何年もたっているのにクルマは通っていない。そもそも、その
クルマの導入路がない。クルマが入って行けない所にまですばらしい道路があるのである。
////////////////// 石井 紘基 (著) ///

36 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 28 ///////
 朝日―小国ルートは、私たちの視察と農水省および林野庁への申し入れから約ニカ月後に中止が
決定された。長年にわたり苦労して反対運動を続けてきた現地住民や大石武一元環境庁長官、
良識派の知識人たちの勝利だった。それにしても、車の入れない道路は撤去されるのだろうか。
 白神山系朝日連峰の南部は急峻で緑の断層崖といわれ、ブナやヒメコマツなどの植生の中に
天然記念物のイヌワシやクマタカ、ツキノワグマなどを頂点にした生物群集がある。この全国でも
貴重な残された自然が守られ、数百億円のさらなる税金が無駄に使われずに済んだのだ。
//////////////// 価格¥1,785(税込) ///

37 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 29 //////
 スーパー林道は、昭和四四年に国土審議会が決定した新全総(新全国総合開発計画)で策定された。
全国七地域に大規模林業圏を設け、二九路線、二一〇八キロメートル(北海道の端から鹿児島の
先ぐらいの距離)の道路を、森林開発公団が作るという壮大な構想だ。総事業費は七八〇〇億円
とされていたが、実際には当初計画の約五倍の四兆円近くなっている。
 森林開発公団は昭和三一年に発足した農林省の天下り特殊法人で、当時の設置目的は紀伊半島
(熊野川流域)と四国(剣山周辺)の林道開削だった。その後、どんどん「目的」をデッチあげ、
今日では、水源林や林道、スポーツ・レクリエーション施設を作るほか、貸し付けなどの金融事業
まで行っている。やりたい放題である。
//////////// 日本が自滅する日 ///

38 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 30 ///////
 スーパー林道の当初の目的は、山問部奥地の天然林を伐採し、生産性の高い樹種を植えること
だった。しかし、計画はいい加減だった。建設が進むにつれ、大規模な自然破壊をもたらし、
さらに林道の衰退、税金の使途の不透明、地元自治体財政の圧迫などの問題を引き起こした。
 森林開発公団は平成一一年に農用地整備公団を吸収、「緑資源公団」に改称した。森林を
破壊する公団が「緑」を名乗ったのである。そして、今度は、山間地と平野部の間を開発するという、
余計な自然破壊を「目的」に追加した。平成七年度末現在の財投からの借入残高は二七〇〇億円。
八年度の政府からの補助金は六〇〇億円である。大規模林道事業では、国が八割を負担するが、
県が一五%、市長村も五%の負担を強いられるため、地方自治体の借り入れも膨れ上がっていく。
/////////////////////// PHP研究所 ///

39 :
 
////////////////// PHP研究所 ///
 石井 紘基 (著) 「日本が自滅する日―官制経済体制が国民のお金を食い尽くす」
 PHP研究所 2002年1月出版; 価格¥1,785(税込) 単行本 293p
 ISBN-10: 4569614140 ISBN-13: 978-4569614144
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40 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 31 ///////////
    狭い日本に一〇〇の空港
 公共事業を請け負う六〇万社にのぼる全国の土木企業に仕事を与える方法の一つが、空港建設
である。空港建設もまた広い範囲に予算を配分できる。滑走路やターミナルなどの本体部分の他に、
保安施設、駐車場、整備池、周辺道路、河川改修、区画整備、緑地整備、農地開発、騒音対策、
鉄道整備、通信設備、商業施設、土地不動産などの事業に金が落ち、利権が生まれる。
 現在わが国にある飛行場は九三、建設中を含めると一〇一である。この中には地方の小規模なもの
(調布、大分県央、枕崎等)や民間空港、米軍のもの(三沢)、ヘリポートは含まれていない。
 空港建設費は特別会計等で処理され、各空港の財務に計上されないため、一般に実際の財務状況は
きわめてわかりにくい。
///////////// 2002年1月出版 ///

41 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 32 //////
 しかし、建設費を別にして空港の運営だけを見ても、たとえば、庄内空港(山形)の場合は、
着陸料などの収入が三億円、人件費などを除く維持管理費支出が三億二〇〇〇万円余である。
大館能代空港のように収入一億円、支出四億円余というところもある。
 国が第七次空港整備計画(平成八年度〜一四年度)で平成一二年度までの五年間に注ぎ込んできた
建設費は約二兆五〇〇〇億円。地方負担分はこの五分の一弱だ。しかし、この金額の大部分は
"使い捨て"なのである。
 借金で賄われた建設費に対する国と地方の負担は年間約六〇〇億円に達している。こうした
コストが国際的にもダントツの空港使用料や航空運賃、そして、国民の税負担、"高狂"料金に
ハネ返っていることはいうまでもない。
///////////// 石井 紘基 (著) ///

42 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 33 /////
 "空港は県のステータス"といわれる。静岡県島田市と榛原町の間に計画された静岡空港は、
県が事業主体の第三種空港として、平成一六年完成をめざして建設工事が進められている。
事業区域五三〇ヘクタールの半分以上はオオタカやノスリなどが生息する自然地帯である。
この建設計画に静岡県内の一般住民はほとんど関心を持っていない。利用する可能性が
ないからである。
 伊豆から東寄りの人々は羽田の方が便利だし、愛知県寄りの人は第一種空港の中部国際空港が
建設中だ。静岡近辺は東名も走っているし新幹線も通っている。静岡空港が完成しても、
成田や関空、羽田といった国際線や過密ダイヤの空港とは繋がらないから、行き先は松山、
高知、熊本などの地方空港にせいぜい札幌、沖縄という路線だ。
///////////// 価格¥1,785(税込) ///

43 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 34 ////////
 県は開設可能性のあるローカル七空港と結べば一七八万人の利用が見込めるというが、県が
主体で設置する五七の第三種空港のうち、三大都市圏との路線以外で利用者が一〇〇万人を
超えるのは観光スポットの石垣島だけだ。机上の空論で「試算」を行い建設に突っ走るのは、
馬鹿げたことである。
 県は建設費を二〇〇〇億円と言っているが、難航している用地買収の残り分や標高二一〇
メートルの山を八〇メートルも削り取った二七〇〇万立方メートルの土砂処理などで、実際の
総事業費は少なくとも五〇〇〇億円以上になるはずだ。あらゆる大規模"公共事業"と同様に
当初見込みの二.五倍から三倍の金が必要になるのである。ちなみに昭和六三年に開港した
岡山空港の場合も、当初見込みは八〇〇億円だったが、できてみたら二〇〇〇億円
かかっていた。
////////////// 日本が自滅する日 ///

44 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 35 ////////
 静岡空港のような第三種空港の建設費に対する国の補助率は、本体が五〇%、附帯施設が
五〇%であるほか、地方公共団体の起債の元利償還に対しても国の交付措置が定められている。
国からお金をもらいたければ港を、ダムを、飛行場を造りなさいという仕組みになっているのだ。
とくに中央省庁出身の多くの知事たちは、地元に金を回す方法は、公共事業を推進することで
あることを、よく知っている。空港が必要なのではなく、公共事業が必要なのだ。
 神戸空港は昭和五七年に建設構想が発表され、平成五年に神戸市が事業主体となる地方第三種空港
として政府の整備計画が決定された。平成一七年完成に向けて現在建設中である。総事業費は
三一四〇億円で、空港用地を含めて二七〇ヘクタールの埋め立てを行い、埋め立て地の売却や
埋め立て用に山を崩した跡地に団地造成を行って、事業費の大半を捻出する計画だ。
///////////// PHP研究所 ///

45 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 36 ////////
 平成一一年春に、私がはじめて現地を視察したとき、すでに小高い山が一つ切り崩されていたが、
平成一二年末に行ったときもまだ二つめ(三つめ?)の山を切り崩し、その土砂を延々と海まで続く
ベルトコンベヤーにかき上げていた。空港本体の建設費は目下のところ五〇〇億円である。
 神戸空港が完成すれば、阪神地区にはアクセス三〇分以内に関空、大阪空港に次いで三つめの
空港が出現することになる。現存の二空港でさえ運営が暗礁に乗りあげ、様々な問題が表面化している
ところに、どう逆立ちしても神戸空港が立ち行くはずはない。一刻も早く建設を中止しなければならない。
/////////////////// 2002年1月出版 ///

46 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 37 ////////
    羽田の国際線利用の遭を塞ぐ国土交通省
 運輸官僚の主張が合理性をまったく欠いているのが、羽田空港の場合である。一兆五〇〇〇億円を
かけた沖合展開は完成し、すでに二四時間運用を実施しているのだから、夜間は国際便に利用する
のがもっとも合理的である。しかも三〇〇〇万人の人口を持つ首都圏メガロポリスの空港として、
成田の能力はあまりに過小である。
 成田の年間発着能力が年一三万回なのに、ニューヨークはニカ所の国際空港で七四万回、ロンドンは
五九万回である。羽田を国際線に利用すれば、首都圏はニューヨーク、ロンドン並みの玄関口を
用意することができるのだが、羽田の国際線利用に踏み切れない。その理由はただひとつ、成田を
国際空港として建設してきた運輸官僚のメンツである。
////////////////// 石井 紘基 (著) ///

47 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 38 ////////
 一方、関西空港を経営する第三セクター「関西国際空港会社」(大阪府泉佐野市)の累積赤字は
平成一二年度末で一七三〇億円に達した。平成一〇年度末には一三三三億円であったから、二年で
四〇〇億円も膨らんだことになる。旧総務庁が平成一二年一月二七日に発表した同社の財務調査結果だ。
同社は空港島の建設費(一期事業分)にあたる一兆五〇〇〇億円の七割を借入金でまかなったため、
年間四〇〇〜五〇〇億円の金利負担に苦しんでいる。
////////////////// 価格¥1,785(税込) ///

48 :
世帯別BI
とかでいいから早くやれ
アベノミクス?腹抱えて笑ったわwww
世界政府も順番よく考えてヤラセしてるよな、
今からの日本の高景気も世界政府のヤラセ、
バブルはバカな国民によって維持される
もうサイテロだらけだから外食産業なんかまるでダメだし、ブランド産業も死んでる
早く滅びろよ日本経済は
世界で一番不要なもの、それは「議員・政治家」なのだ。

49 :
これいいよね
http://tr.im/zwb7
ソースは置いておきますー

50 :
政党なんて全くないほうが正当。むしろ無所属が1番。
安倍さんは(野田前首相同様)B型だから自己中。
だから国民の夢をぶっ壊しているとしか思えない。
近頃原油価格が高騰してきたのも安倍さんの政策自体が原因。
いっそのことO型の政治家を首相にして国民の夢を叶えたほうがいい。

51 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 39 /////
 平成一一年には黒字となり一五年には配当ができるという当初の約束には、ほど遠い現状だ。
需要予測は大幅に狂っている。着地料収入も予想を下回り、今後の伸びは期待できない。旅客ターミナル
ビルのテナントも撤収があい次ぎ、テナント料収入は減少傾向に転じている。関空会社の累積赤字は、
今後膨らむばかりで、解消される見通しは皆無といっていい。
 関空でさえ赤字体質だというのに、平成一〇年には中部新国際空港建設が着工された。空港建設の
事業主体は、成田が公団、関西空港は第三セクターの特殊法人であるが、中部の場合、形の上では
民間がほぼ全額出資する株式会社になった。
////// 日本が自滅する日 ///

52 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 40 /////
 国は特殊法人を通して資金を出すが、そのほとんどを将来の返済が必要な貸付金とせず、空港用地を
事業主体会社と共有するための代金として拠出する。このため当面は返済を求めないとされている。
総事業費は八〇〇〇億円で、そのうち三二〇〇億円は無利子資金。うち二一二三億円は国に頼る。
このほか四八〇〇億円の有利子借入金を使うが、これについても政府保証をつけるなど、国への
依存度が強い資金計画となっている。
 東京―名古屋、東京―仙台の両航空便は、新幹線との競争力がないことが実証されて姿を消した。
中部新空港が関空以上の営業成績を出すのはまず無理で、国のカネをどんどん吸い込んでいく
ブラックホール的な事業となる公算が大きい。それなのに、なぜ中部新国際空港なのか。「中部エゴ」は
わかるが、旧運輸省がわざわざそこに一枚かむのには"政治"の見えない事情があるのだろう。
////////////////// PHP研究所 ///

53 :
★ダム完成したが一滴も利用されず、公共事業のツケ残る
2013/02/24(日)
多額の税金をつぎ込んで完成しながら一滴も上水道事業に利用されなかったダムが岩国市の山あいにある。
同市周東町の山口県営中山川ダム。利水計画を進めた企業団は採算が見込めず昨春解散。
光、周南、岩国3市が権利を引き継いでいまも借金払いを続ける。景気浮揚を旗印に再び脚光が当たる公共事業だが、
重い負の遺産が地域に横たわっている。
「ことしは水不足が深刻だったが、これで近隣市町に安定した水の供給ができる」。中国地方が異常渇水に苦しんだ1994年秋。
平井龍知事(当時)は中山川ダム完工式でこうあいさつしてくす玉を割った。
流域の光市と玖珂郡周東、玖珂、熊毛郡熊毛、大和町(いずれも当時)に上水を供給する多目的ダム。
131億円もの事業費が投じられ、1市4町で組織する広域水道企業団が約59億円を負担した。
上水道を確保して人口増を図り、地域発展にも結びつけたい―。県の後押しもあり、地域は大きな「夢」を描いた。
しかし、ダム建設途中でバブルは崩壊し、人口増などの計画もあっさり頓挫した。
ダムは当初予定より8年遅れで完成したものの、上水施設や配管を整備するための100億円を超す計画を実現する力は企業団にはなかった。
事業を止めると補助金返還を迫られるため、計画はたなざらしにされた。
結局、企業団は元利合わせ約72億円の事業費だけを背負い込み、2012年に解散した。
企業団を構成した1市4町は平成の大合併で光、岩国、周南3市になった。
その3市はダムの水利権を分割取得するのと引き換えに企業団の負債を継承。払い続ける借金はいまも約18億円残る。
企業団解散後、周南市は光市の浄水場を経由して熊毛地区にダムの水を引く準備を始めた。
配水管工事も進めているが、整備にはさらに約58億円が必要な見通しだ。一方、光、岩国両市では現時点で水利権を活用する予定はない。
甘い見込みで窮地に陥った公共事業のツケはいまも地域に重くのしかかる。
中國新聞
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201302240006.html

54 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 41 /////
    「一〇〇億円の釣り堀」を作る港湾建設事業
 旧運輸省が所管する港は、重要港湾一二三、地方港湾九六〇の計一〇八三カ所である。このうち
運輸省予算が投入されているのは毎年四百数十から六〇〇カ所前後となっている。約半数の港で
毎年毎年、工事が行われており、六〇〇〇億円から六八〇〇億円が使われているのである。
 現在進行中の第九次七箇年計画は、事業費が七兆四九〇〇億円である。年間の港湾関係予算は
平成一二年度で一兆二七三六億円で、うち国費は九六四四億円だった。このうち港湾整備のみを
取り出せば六三九九億円、国費が三五七五億円となる。
///////// 2002年1月出版 ///

55 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 42 ///////
 港湾事業といっても新たな港を造ることはめったにない。限られた海岸線には、もう、そんな
余裕はないからだ。そこで、港湾本体の方ではもっぱら埠頭の増設、整備が多く、中でも水深を
下げる事業が中心である。埠頭の水深を下げると、外海までの航路も下げ、泊地やその防波堤
なども造ることになるから、数年がかりの大事業となる。凌渫工事や改修工事も定期的に行われる。
関連事業も臨港道路、海浜公園やレジャー開発、団地などの都市開発へと際限なく広がっていく。
 旧運輸省が港湾事業の中で展開したもう一つのビジネスは、中曽根時代に端を発したウォーター
フロント開発だった。この中には「リフレツシュ・シーサイド事業」や「エコポートモデル事業」など、
海浜開発、レジャー産業の主要な領域が網羅されている。政府権力は海上交通から海浜ビジネスヘと
支配を広げたのであった。
/////////////// 石井 紘基 (著) ///

56 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 43 ////////
 こうして整備された港湾だから採算の合う所など皆無であり、数千本の埠頭は暇を持て余して
釣り人の訪れるのを待っている。ある港湾関係者が試算してみたら、川崎港で釣れたハゼの
天ぷらのコストは一匹三万円につくことになったという話だ。
 元運輸省の事務次官でJR東日本の社長を務めた住田正二氏は、運輸省退官後、運輸省の
港湾事業がいかに無駄であるかを明らかにした(住田正二著 『お役人の無駄遣い』 読売新聞社)。
その一部を紹介してみよう。川崎港では、平成八年四月に水深一四メートルのコンテナ埠頭が
完成すると、さっそく水深一五メートルの埠頭建設計画にとりかかったのだが、事業をいっぺんに
やらず、岸壁や外海までの航路を何度も掘り返す。
//////////////// 価格¥1,785(税込) ///

57 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 44 ///////
 もともと川崎港には水深一ニメートルの岸壁が六バースあって五万トンの船六隻が同時に
着岸できるのだが、コンテナ船が出現してからこれらのバースはさっぱり使われなくなって
しまった。一方新しく造ったコンテナ埠頭を使うのも外国の小型船ばかりで、一四メートルの
水深はほとんど必要がない。ましてや一五メートルを要する超大型船はまず着岸の可能性がなく、
従来の一二メートル六バースの活用で十分だと住田氏はいっている。
//////////// 日本が自滅する日 ///

58 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 45 /////
 わが国には、真珠のようにとても大切で美しい港がある。そのうち二つをとりあげたい。
 ひとつは、万葉集にも歌われた広島県の鞆の浦港だ。私は平成一二年一一月の文化の日に、
福山市にあるこの港町を訪れた。この由緒ある地域で文化財保護運動に取り組んでいる方々に
誘われたのだ。
 友人の山田敏雅代議士とともに半日案内してもらって、私はいたく感動した。すべて歩いて
回れる小さな町で、町中の道は細いから車だとかえって不便だ。豊臣秀吉が来たこともある
古くからの通商の基点で、貿易港でもあった。江戸時代、将軍が替わるたびに接見のために
訪れていた朝鮮通信使も、この港を経由して江戸に上がった。町には国の指定文化財や史跡、
名勝が九カ所、県の重要文化財が八つもあるが、私が感動したのは、むしろ港だった。
///////////// PHP研究所 ///

59 :
ちなみに自民支持者は
四割が公務員を増やすのに賛成という設定で
また四割が反対しているという設定である
給与に関しては四割が引き下げるべきで
四割が現状維持を望んでいるという設定である
公共事業に関しては九割が賛成という設定である
八割が日銀の買いオペを支持し
九割がアベノミクスによる中小企業の復活を期待してる設定で
四割が規制緩和に賛成で四割が反対という設定である

60 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 46 /////
 鞆の浦の湾には、長さが七〇〜八〇センチメートルほどの石を積み重ねた、四〇〜五〇メートルの
波止(堤防)が突き出している。二〇〇年以上前に造られたものだ。波止のつけ根あたりの大きな
岩の上には船審所が建っている。同じく波止のつけ根あたりから港の中ほどに向かって雁木という
岸壁がある。自然の石をひとつずつ階段状に積んであるのは見事というほかない。港の中央部近くには、
石造りの美しい常夜灯(灯台)が立っている。さらに、ドックにあたるたて場もある。
 何百年も昔の技術や経済活動、交易や暮らし、そして、その雰囲気がそのまま残っている。
江戸時代の空気、万葉の昔のロマンそのものだ。しかし、そこに、巨大なコンクリート造りの
高架道路をつくる計画が進んでいるのだ。
////////////////// 2002年1月出版 ///

61 :
世帯別BIでニートには渡さない
VISAデビ渡しで現金では渡さない

62 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 47 ////////
 たまりかねて私は平成一二年一一月九日、衆議院決算行政監視委員会で、この辺りが選挙区
である宮澤喜一大蔵大臣に「こんなすばらしい所を壊してはダメだ。地元の生活に必要な道路は
他のルートもある。鞆を守るべきだ」と訴えた。地元の海産物問屋さんや観光業者などが道路を
ほしがる理由はわかる。しかし、鞆の文化財と自然を傷つけてしまえば、何ものにも代えがたい、
日本一の歴史的港湾としての価値を損ね、ひいては観光も海産物も失ってしまう。
 もう一つの小さな港は、伊豆大島の波浮港だ。私は四〜五年前、港を守りたいとの陳情を受け、
私が代表をしている「国民会計検査院」のグループの五人ほどで現地を視察した。すると驚いた
ことに、反対運動をやっている人々の中から一人の老婦人が「村上です」と話しかけてきた。
その人は私の学生時代の友人の母親で、当時東京の杉並に住んでいた。大島とは縁もゆかりも
なかったのだが、自然がすばらしいので健康のために数年前に引っ越して来たという。
/////////////// 石井 紘基 (著) ///

63 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 48 /////
 しかし、東京都がその目の前の波浮の港に荷積用岸壁の建設計画を決めてしまった。岸壁が
できれば、「三つ石」と呼ばれている、自然がつくったプールを中心とする遊びと憩いの
環境がなくなってしまう。反対運動のリーダーは「利権屋さんの力が強くて小さな島では
正論を主張しにくい」と残念がっていた。
 二〜三年前に台風対策で防波堤が造られたが、そのためにかえって潮を湾内に呼び込み、
被害が増えた。それで、呼び込んだ潮をよけるための二つめの堤防を造る計画もあるという。
最初の堤防を取り壊せばよいのに、さらに作る。そうやって自然を破壊するのが利権政治の
常道である。いま波浮の人々は、必要のない岸壁建設中止を裁判に訴えてねばり強く闘っている。
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64 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 49 /////
    大規模な自然破壊、諫早湾と中海の干拓
 ここで農水省の直轄事業である長崎県の諫早湾と島根県の中海の千拓についてみておこう。
 諫早湾干拓は、三五五〇ヘクタールもの広大な海を埋め、一五〇〇ヘクタールの農地を作ろうと
昭和六一年に着工された。総事業費は当初一七二七億円だったが、平成九年に二三七〇億円に
修正された。
 中海干拓事業は、昭和三八年にスタートした。中海と宍道湖を水門で日本海から隔て、淡水化し、
中海に延べ二五〇〇ヘクタールの干拓地をつくり、農業用水八〇〇〇万トンを供給するという
大事業で、すでに七二〇億円が投じられ、四工区約八五〇ヘクタールが完成している。当初
三九〇億円とされた総事業費は、その後六九六億円に増額された。
////// 日本が自滅する日 ///

65 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 50 ////////
 諫早湾の干潟も、汽水湖の代表的な存在である中海も、日本に残された貴重な自然だ。
両方とも私は視察に行き、事業中止を主張してきた。経済的な効果もなく、そもそも、
こんな事業を開始したこと自体が間違っていたのだ。
 二つの事業についてはマスコミで詳しく伝えられているので、ここでは現状だけを簡単に
記しておく。中海干拓は、最大の干拓地である本庄工区が未着工で残っていたが、自民党の
亀井静香政調会長を中心とする与党三党による公共事業見直しの一環として、平成一二年
九月に中止が決まった。中止にまで持ち込んだのは、地元の住民たちが粘り強く反対運動を
続けた成果だった。もっとも、島根県の澄田信義知事は干拓工事にかわる公共事業を国に
要求し続けている。依然として公共事業依存から抜け出す意思はないのだ。
//////////////////// PHP研究所 ///

66 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 51 /////
 一方、諫早湾干拓については、平成一三年八月に武部勤農水相が縮小の方針を発表した。
こちらは、干拓工事によってノリ養殖や漁業に大きな被害を受けた有明海の漁師たちが
厳しい抗議行動をした成果である。ただ農水省は、干拓規模を半分程度にする方針で、
具体的にどのような結果になるか、まだはっきりしない。
///////// 2002年1月出版 ///

67 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 52 /////
    本四連絡橋とアクアラインは質の悪い「犯罪」だ
 ここに取りあげる本四連絡橋と次に述べるアクアライン(東京湾横断道路)は、公共事業の中でも、
とくに質の悪い「犯罪」である。
 瀬戸内海の美しい島々に数十本の道路橋を架けめぐらせ、それを三本のルートで管理しているのが
本四連絡橋公団である。この公団は、借入金残高が四兆三七〇〇億円で、うち有利子負債が三兆
八〇〇〇億円(平成一〇年度末)に達し、金利だけで年間約一四〇〇億円。これに対して通行料収入は
わずかに八七〇億円しかない。
 旧総務庁は監察の結果、収支率が二一一(一〇〇円の収入を得るのに二一一円の経費を要す)と
発表している(平成一一年四月)。これでは経営は成り立たない。財政的にも行政的にも、まったく
解決の方法はなく、こうしているうちにも借金は倍々ゲームで増えるだけだ。地域経済にとっても、
生産と流通のコストが結局は高くなり、全体に悪影響を及ぼす。
//////// 石井 紘基 (著) ///

68 :
世帯別BI
とかでいいから早くやれ
アベノミクス?腹抱えて笑ったわwww
世界政府も順番よく考えてヤラセしてるよな、
今からの日本の高景気も世界政府のヤラセ、
バブルはバカな国民によって維持される
もうサイテロだらけだから外食産業なんかまるでダメだし、ブランド産業も死んでる
早く滅びろよ日本経済は
世界で一番不要なもの、それは「議員・政治家」なのだ。

69 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 53 ////////
 政府は平成一三年度予算で国費八〇〇億円を無利子で融資し、利払いの穴埋めをした。
しかし、そのような問題の先送りは"捨て金"となるだけだ。
 本四連絡橋に注ぎ込まれた五兆円近い金を価値あるものに転化する方法が、ただひとつある。
それは、これらの橋を将来への教訓とすることである。計画当時から強かった反対論を無視して
無謀な公共事業を強行した者たちの責任を追及することが必要である。これに関わった政治家、
役人、審議会委員、地元団体の責任者たちを徹底的に洗い出し、彼らが果たした役割を明らかに
するのだ。
//////////// 価格¥1,785(税込) ///

70 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 54 ///////
 業者からの集金・集票に立ち回った政治家、漁業補償の名目で暴力団に金を配った連中など
すべてを洗い出し、彼らの"功績"を称えるために、全員の立派な銅像を作って橋に陳列する
のである。一〇メートルに一個ぐらい建てられるかもしれない。橋の名称は「責任海橋」だ。
修学旅行や観光コースに入れれば勉強にもなるし交通量も増える。そのうえで総理大臣が
国民にお願いし、国として借金の大半を税金で負担して結着をつける。あとはすべて地元の
判断と責任に任せればよい。
 アクアラインにいたっては、旧総務庁の調査でも収支率が三一六に達し、赤字は雪だるま式に
膨れ上がっている。高速自動車国道の計画に入っていなかったこの事業を、日本道路公団は
昭和六二年に一般有料道路事業として強引に許可にこぎつけた。
////////////// 日本が自滅する日 ///

71 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 55 //////
 当初は建設費が九三〇〇億円、料金の徴収期間を二〇年としていた。しかし、その後三回の
変更許可を経て工事予算は一兆二三二三億円に膨らんだ。開通後三年目の平成一一年の実績交通量は、
平成九年に下方修正した計画交通量に対してさえ三〇.五%という状況である。
 この道路の雪だるま式に増大する借金負担に対応するため、道路公団はアクアラインに接続する
京葉道路と千葉東金道路とを一体プール制にした。このため平成二七年の期限に向かって順調に
償還が進んでいた京葉道路などは、期限を二二年間延長され、少なくとも平成五九年まで料金徴収が
延長されることになってしまった。現在のアクアラインの惨状からすればそれも甘過ぎる。
////////////////////// PHP研究所 ///

72 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 56 ///////
 そもそもアクアラインは、計画段階から"政治路線""利権"の噂が高く、不透明な過程を経て
造られたものだ。千葉県の産物である落花生などの作物や魚貝類の流通にバカ高い高速料金を
払ったらどうなるか、誰でもわかっていたことだ。だからこそ、東京湾の真ん中に"海ほたる"
などという素人考えの観光スポットを作り、道路利用客を確保しようとしたのである。今では
"海ほたる"など見向きもされず閑古鳥が鳴いている。
 この道路は、交通上の必要からではなく、作るために作られた"高速利権"道路である。この計画、
建設過程を徹底的に検証し、場合によっては刑事責任を追及できるようにしなければならない。
その上で最終的には道路公団の他の路線と合わせて行政事務法人の下に置くのが適当である。
////////////// 2002年1月出版 ///

73 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 57 ///////
  第三節ダム建設という巨大なムダ
    イヌワシの生息地、湯之谷村のダム計画は中止
 平成一三年九月五日、私は、国の特殊法人である電源開発株式会社が「湯之谷揚水発電所の
建設計画を中止する」と発表したニュースを、湯之谷村の中根慎太郎氏からFAXされた現地の
新聞記事で読んだ。ジャーナリストの中根さんが「石井さんのお陰です」と書き添えてくれた
ことにも、ひとしお感慨深い思いがした。
 二年前の三月、新潟県北魚沼郡湯之谷村の現地を訪れ、心ある村の住民たちから話を聞いて、
イヌワシやクマタカといった絶滅危惧種の猛禽類が生息する貴重な自然を破壊するこの計画に
心を痛めていたからだ。
///////8///// 石井 紘基 (著) ///

74 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 58 /////
 村役場の書類によると、反対を押さえるために、電源開発は数年間にわたって村に一〇億円
以上の金を出していた。支出の名目は、職員の役職手当・超勤手当等の人件費、食費、文具・
電話代などの事務費などとなっており、さらに村の交流センター、観光用スロープカー、
下水道施設、研修施設などの建設事業費も人っている。村にしてみれば、貴重な自然と人々の心を
売り渡す代償ということだろう。電源開発はそれを金で買っているのである。
 湯之谷揚水発電計画は、新潟県が湯之谷村に佐梨川ダムを、電源開発が隣の入広瀬村に明神沢ダムを
建設し、原発から出る夜間の余剰電力で佐梨川ダムから明神沢ダムに水をくみ上げ、昼問に落として
揚水発電するというものである。出力一八〇万キロワットの巨大発電所となる。
//////////// 価格¥1,785(税込) ///

75 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 59 /////
電力需要のほとんどは昼だから、夜間の余剰電力を使って水を上のダムに上げ、昼のピークに
あわせてその水を落として水力発電を行うというこのシステム、一見、電力を有効活用する
工夫に見える。しかし、よく考えれば、電力需要のピークは夏の暑い日と決まっているのだから、
そのピーク時電力を抑える努力をすればいい。わざわざ揚水発電のためにダムを建設する必要もない。
そのほとんど不要なもののために、莫大な費用をかけて自然破壊が行われるのである。
////// 日本が自滅する日 ///

76 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 60 /////
 中止決定に、今年亡くなった湯之谷村の村長も草葉の陰でがっくりきていることだろう。
この発電所こそ村長の「期待のプロジェクト」だったからだ。事業費は約四〇〇〇億円で、
運転が始まれば発電所立地促進のための電源三法交付金が年に一一億円余り入るほか、関連施設の
整備も国費で見込める。ダム事業を織り込んで平成八年に作り変えられた村の総合計画には
「役場の新築」「公園整備」などが並んでいた。
 村の財政規模は約六五億円だが、公共事業は村や県の単独事業のほか国の補助事業も入れると
四〇億円近くになる。村の就業者三七〇〇人のうち約二割が建設業、このほか約二〇〇人いる
農家の人たちの多くも建設作業に出ており、住民の半分は何らかの形で公共事業と関わっている。
この地域もまた、公共事業がなければ生きられないようになってしまっているのである。
///////////// PHP研究所 ///

77 :
 
///////////// PHP研究所 ///
 石井 紘基 (著) 「日本が自滅する日―官制経済体制が国民のお金を食い尽くす」
 PHP研究所 2002年1月出版; 価格¥1,785(税込) 単行本 293p
 ISBN-10: 4569614140 ISBN-13: 978-4569614144
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78 :
名前:金持ち名無しさん、貧乏名無しさん :2013/04/14(日) 16:39:26.01
国民も国会議員もダマされてきた亡国官僚
http://gendai.net/articles/view/syakai/141778
TPP交渉担当官僚リスト一覧
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130406/plc13040603080001-n1.htm

79 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 61 ////
    電気を"湯水のごとく"――高度成長時代の浪費のススメ
 日本国内にある堤高一五メートル以上のダムは、二六〇四カ所にものぼる。計画中と工事中を
含めると三〇〇〇を超える。一県あたりにならすとほぼ六五カ所となる。もっと小規模のものや
砂防ダムを加えればその数はとうてい数え切れない。
 ダムは目的によって発電用、利水用(工業・農業用水、飲料水など)、治水用(洪水などの
防災用)に分けられるが、これらを組み合わせた多目的ダムが最も多い。
 よく知られている河についてダムの数を挙げてみると、石狩川=六七、北上川=三八、最上川=
三八、阿賀野川=四三、利根川=六六、木曾川=七七、信濃川=七六となる。
////// PHP研究所 ///

80 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 62 ////
 数え切れないほどのダムの建設によって、かつての節電から一転して電気は使い放題となった。
工業用水も一般家庭の水道も、節水は過去の遺物で、逆に使え使えという浪費のススメとなった。
果たして、これが、「豊かな未来」といえるのだろうか。
 下流のダムといわれる河口堰もまた、無駄なダムの典型である。
 鵜飼いで知られる長良川の河口から五.四キロ上流、三重県桑名郡長島町に建設された長良川
河口堰は、全長が六六一メートルもある。事業主体は水資源開発公団である。
 この壮大な無駄が計画されたのは昭和三五年である。四三年に閣議決定されたものの着工は延び、
四八年に金丸信建設相(当時)がようやくゴーサインを出した。
////// 日本が自滅する日 ///

81 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 63 ///////
 ダムの建設計画には、なぜダムが必要なのか、という理由がいる。そこで、国土交通省や
都道府県は周辺の市町村に水の需要を割り当て、企業や工場ともできるだけ多量の消費量で
契約するのである。押し付けられた企業の方は災難でしかない。
 長良川河口堰の問題で水資源開発公団は、「一般家庭で一人一日四〇〇リットル使ってもらわ
なければ困る」といっていた。現在の平均は約二五〇リットルだから、水の浪費のススメである。
ところが、毎秒二二.五トンの取水能カがあるものの、実際に利用されているのは、愛知、
三重両県の計三.八三トンだけ。つまり取水能力の八〇%以上は無駄となっている。
////// 価格¥1,785(税込) ///

82 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 64 ///////
 構想が作られた時期は重厚長大産業が全盛で、工業用水の使用量はどんどん増えるという予測を
盛りこんだ旧建設省の「フルプラン」(基本計画)も、もっともらしく見られた。だが、この
「フルプラン」は、じつにいい加減なものであった。後に(平成一一年)私はそのことを証明する
資料を入手した。平成五年当時の建設省の内部資料だ。
 旧建設省が関係省庁に水需要の見通しを問い合わせたのに対して各省庁の見解が表明された。
そこに旧通産省は「工業用水は供給過多で今後需要の伸びは見込めない」と明記しているのである。
実際に一九八〇年代以降、工業用水の需要は減少の一途をたどっている。堰は不要だったのだ。
その現実には目もくれず、政府は「壮大なムダ」を強行してしまった。
////// 石井 紘基 (著) ///

83 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 65 ////
    休日に来る釣り人にまで漁業補償
 河口堰建設にあたっては、漁業補償が行われた。補償を受けた団体の一つに、サツキマス漁に
従事する小さな内水面漁協がある。この漁協の組合員は当時一〇名の漁師だけだったが、
四億三〇〇〇万円の補償を獲得し、一億九〇〇〇万円を約六〇〇人で分けて、残りは国債を
買ったという。
 私は現地で「なぜそんな大勢の人々に配ることができたのか」と聞いてみた。「日曜日に
川釣りに来る人々まで入れて、一人当たり二〜三〇万円から三〇〇万円を配ったのです」
というのが答えだった。私に説明してくれた組合員の一人は「自分も三〇〇万円を受け取ったが、
河口堰ができてサツキマスがいなくなり、今では生計が成り立たなくなった」と怒りを
ぶちまけていた。
///////////002年1月出版 ///

84 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 66 ///////
 漁業補償だけではない。カモ猟をする猟友会まで、砂利採取の「協力金」として年間一五〇万円を
獲得した。支払ったのは、河口堰の浚渫作業を中部地建から請け負っている砂利採取業者の組合で、
「サンドポンプの音でカモ猟ができなくなった」という猟友会の主張を認めたのだという。
 巨大工事に対する地域の住民の反発は強い。自然を破壊するだけでなく、生活の糧を奪うからだ。
だから、反対を和らげるために莫大なカネをばらまく。これが巨大開発事業の常道だ。釣り人や
ハンターにまで補償金を出したことが、ばらまきの構図のひどさを物語っている。
 長良川沿いのある町の元役場職員は「河口堰は打ち出の小槌。町が国に言えば必ず予算はつく」と
打ち明けた。しかし同時に「町の有力者は利権を求めて走る。これでいいのだろうか」とも話す。
ばらまきの構図は、利権と腐敗をもたらし、自治体政治を歪めてしまうのだ。
////// PHP研究所 ///

85 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 67 //////
 ばらまかれたカネのツケは、自治体にも回ってくる。総事業費一八四〇億円中、直轄事業として
国が負担する三四〇億円を除く一五〇〇億円のうちの六割、つまり九〇〇億円は「受益者負担」
というのが旧建設省の計算だ。受益者とは水利権を確保した自治体のことだ。
 堰が生み出す毎秒二二.五トンの水利権は、愛知県=一一.二五トン、三重県=九・二五トン、
名古屋市=ニトンという配分になっている。この比率で九〇〇億円を二三年間かけて水資源開発公団に
支払うのだ。住宅ローンと同様の元利均等払いである。
 その初年度の平成七年度、予算案に計上された償還額は、愛知県が三五億七八〇〇万円、三重県が
二七億九一〇〇万円、名古屋市が六億五八〇〇万円(愛知、三重両県分は、両県発行の企業債償還分
も含む)で、合計七〇億二七〇〇万円となる。償還総額は一六四〇億円余りという巨額だ。
////// 日本が自滅する日 ///

86 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 68 ////
 二県一市が確保した水利権のうち、利用計画が決まっているのは愛知県の二.八六トンと、
三重県の〇.九七トンだけ。三自治体は「売れない水」の代金を二三年間にわたって支払って
いかなければならないのである。県といっても実際に泣かされるのは県下の企業や住民だ。
 ちなみに、水道料金が世界一高い日本でも、一番高いのは宮城県南郷町である。家庭用が
月二〇トンで六一九〇円だ。南郷町は鳴瀬川から取水する一日一五〇〇トンに加え、昭和五五年から
漆川ダムの水を三六〇〇トン県から買っている。しかし実際に漆川ダムから必要な量は一八〇〇
トンなのだ。住民は使わない分まで負担させられているわけである。
 全国の多くの自治体で、水道料金の値上げが周年行事のように行われている。最近でも、
平成九年四月以降、全国に約一九〇〇ある水道事業体のうち約三割にあたる五九〇が値上げした。
値上げの主な原因がダム建設にあるのである。
////// 価格¥1,785(税込) ///

87 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 69 ////
    岡山県奥津町の苫田ダムでも札束攻撃
 旧建設省のダム構想に長期にわたって「拒否」姿勢をとり続けたのが、岡山県奥津町だ。
 町を流れる吉井川に「苫田ダム」を建設する計画は昭和三二年一一月に岡山県が発表した。
目的は農業用水確保で、総貯水量は八五〇〇万トンと中国地方最大級。完成すると、同町
全世帯の半分近い五〇四戸が水没する。三村の合併によって奥津町が発足したのは昭和三四年
四月。その議会合併協定書には、ダム建設阻止が明記された。それをそのまま町の「苫田ダム
阻止特別委員会条例」として制定し、建設阻止が町是となった。
////// 石井 紘基 (著) ///

88 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 70 //////
 苫田ダム建設阻止期成同盟会の勢力は強かったが、昭和四七年に「革新」にかつがれて県知事に
就任した旧自治省官僚OBの長野士郎氏は、昭和五一年の再選後ダム建設推進路線に転換し、
この計画を県の事業から国の事業へと"昇格"させた。
 この時期、長野氏は「四〇〇億円の補償金」を確保したいと発言し、一戸平均一億円をほのめかした。
昭和五三年末には二戸当たり一〇〇万円を苫田ダム協力資金から無利子で貸し出すこととし、
その時点で一六〇世帯がこの札束攻勢に屈した。借りるに当たって、建設のための調査に同意する
旨の契約書に調印させられた。昭和五四年には無利子で二〇〇〇万円貸し付けを行った。事実上
補償金の一部前払いである。
////// 2002年1月出版 ///

89 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 71 ////
 その一方では、岡山県は昭和五七年以降、水没予定地域での事業を一切認めない方針を打ち出した。
非水没地域でも教員宿舎建設の補助事業認可や町営レストラン建設の起債を引き延ばした。奥津町に
対する露骨ないじめ、ダム反対町政への弾圧である。
 こうしたいじめによって町長が次々に辞任したが、七代目まで常に当選したのはダム阻止派だった。
町長選のたびに町民はダムに対して「ノー」という回答を出したのである。
 そこで県は、アメとムチの作戦を強める。アメとは、総額六五五億円の「奥津町長期振興計画」である。
ダム建設への同意を前提に、資金面では旧建設省と県が全面協力するからバラ色の未来像を描け、という
三者合意の形をとっていた。これを町長が拒否すると、県は国からの補助金を県段階でストップする
手をとった。無茶苦茶である。
////// PHP研究所 ///

90 :
「ニッポン破産の危機」にあり
揺り篭から、墓場まで
政治家も、(影で官僚も)、税金を湯水のように使う
国民の「一票」が、今日の「地獄」を生んだ
ニッポンは民主主義国家です                     

91 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 72 ////
 旧建設省や県との戦いの中で、町の過疎化も進んでいた。人口は、町制施行の昭和三四年の
六四七五人をピークに減り続け、平成四年の年頭には二六三五人にまで落ち込んだ(平成一〇年
三月末日現在二〇三四人)。住民は高齢化し、息子、娘は過疎の町には帰ってこない。水没地区の
住民たちの姿勢は変化し、「移転補償費など条件が合えば町を出る」ということになった。
この住民の意識変化に国の札束攻勢が結びつき、反対期成同盟の力量が落ちていった。
 平成五年一〇月の町長選では、もはやダム阻止派は立侯補せず、選挙の時からダム容認派
だった初めての町長が誕生した。
////// 日本が自滅する日 ///

92 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 73 ////
    計画発表から四一年目の着工
 最終的に苫田ダム建設に向けての手続きが完了したのは平成六年八月二九日だ。この日午前、
奥津町の臨時町議会で「苫田ダム阻止特別委員会条例」を廃止する条例案が可決され、午後には
旧建設省と岡山県、奥津町の三者が、苫田ダム建設基本協定書に調印した。ダム建設の見返り
として総額一三八五億五〇〇〇万円でまとまった奥津町地域総合振興計画も、協定書で認知された。
 平成一〇年七月二八日にはダムの起工式が挙行された。昭和三二年の建設計画発表から、
四一年が経過してようやく着工にこぎ着けたのだ。その後、遺跡の調査などに時間がかかり、
本体の基礎工事が始まったのは平成一一年六月である。
////// 価格¥1,785(税込) ///

93 :
もう身近な公務員殺せよ

94 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 74 ////
 苫田ダムの計画が発表された昭和三二年から四〇年余りたって、日本経済は大きく変わった。
農政は減反政策に移行し、苫田ダムの建設目的も上水と工業用水利用へと変わった。その後、
水余りも指摘され、目的は「一五〇年に一度の大洪水に備える」と三転した。
 その中で変わらなかったのは、国と岡山県のダム建設を是が非でも実現させるという意志だけ
である。いったいなぜ、こんなにも意志が強固なのか。ただ、ダムを建設したいというだけである。
水の確保などは単なる名目で、とにかく土建業者に利益を与えることが目的なのだ。
////// 石井 紘基 (著) ///

95 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 75 //////
    ダム建設を拒み続けた徳島県木頭村
 奥津町の抵抗が敗北に終わったのに対し、ダム建設計画を拒み続けて、ついに中止に
追い込んだのが、四国の霊峰・剣山の山系にある徳島県木頭村である。
 徳島市から車で約二時間半。高知県境に接し、村の九三%が標高五〇〇メートル以上の
山地にある。その木頭村の中心部を、紀伊水道に注ぐ那賀川の最上流部が西から東に流れる。
村民の多くは林業で生計をたて、ユズの特産地として自然とともに生きてきた。しかし、
過疎化の波には勝てず、人口は平成一〇年に入って二〇〇〇人を割ってしまった。
////////// 2002年1月出版 ///

96 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 76 ////
 その村に細川内ダムの建設を打ち出したのは国と徳島県だ。「下流域の工業用水などを確保し、
地域振興の柱にする」という名目だった。洪水調整、農工業用水確保などの多目的ダムで、
ダムサイトの高さ約一〇五メートル。総貯水量六八〇〇万立方メートル。総事業費は一一〇〇億円
というものである。建設が実現すれば、同村西宇地区の約三〇戸が水没する。
 この計画に対して村議会は平成二年に白紙撤回を求める決議をする。その実行を目指して
平成五年、村長に無投票当選したのが藤田恵さんだった。村の意思が「ダム阻止」にまとまった
のである。
////// PHP研究所 ///

97 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 77 //////
 徳島県の円藤寿穂知事が細川内ダム建設を最重点施策の一つに据えるなど、逆風が激しいなかで
藤田村長は、自ら「村環境基本条例案」を起草した。木頭村版「ダム建設阻止条例」案である。
 条例案は、前文で「豊かで広大な森林とこれに発する那賀川の源流は、村のすべての生命の
源である」と述べ、「村民は良好な環境を享受する権利を有する」と環境権を前面に打ち出した。
環境権の理念を実現するために、村長の権限で「環境保全地区」の設定ができ、ダムなどの
工作物の新築や開墾、木竹の伐採などに村長の許可を必要とする「特別地区」を設置する条項も
盛り込んだ。
////// 日本が自滅する日 ///

98 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 78 ////
 村長の許可を受けない開発行為に対して、村長は中止命令を出すこともできる。その命令に
違反した場合は、最高六月から三月の懲役、五万円から一万円までの罰金刑という罰則規定もある。
この案は町議会で議論の末、「木頭村ダム建設阻止条例」と「ふるさとの緑と清流を守る
環境基本条例」に改められ、成立した。
 私は平成一〇年、五月の連休を利用して一人で木頭村に行った。ダムの予定地は岩肌の
美しい深い渓谷が中心になっていて、水没予定地とされている区域はとてつもなく広大だった。
 村長らは私を予定地よりかなり上流の方まで案内してくれた。そこで私が見たものは、
まさしく墓だった。自然の墓、川の墓となったダムだ。ダム建設を予定して造られた砂防ダムだ。
////// 価格¥1,785(税込) ///

99 :
 
/// 公共事業という名の収奪システム 79 ////
 ダムに満ちているはずの水は、途切れながらちょろちょろと流れているにすぎない。水の
代わりにダムを覆っているのは堆積した土砂である。土塊が五〇メートル前後も続くと、
その下から水が染み出すように流れ出ている。段々畑のように土塊、細い水流、土塊、細い
水流と繰り返す。それが十重二十重に続いているのがダムなのだ。
 これがダムで破壊された川の末路である。大雨が降ると、水はどっとあふれるだろう。
しかし、ダムでせき止められているから土砂は流れず、果てしなくたまっていく。ダムは
建設されてから何十年も経つと、必ずこうした"川の墓"となるのである。
////// 石井 紘基 (著) ///

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