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2012年11月エロパロ149: 百合カップルスレ@18禁創作板8 (284)
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百合カップルスレ@18禁創作板8
- 1 :2012/08/16 〜 最終レス :2012/11/03
- とにかく百合ならいけいけOK!というスレッドです。
創作パロディなんでもあり。
前スレ
百合カップルスレ@18禁創作板7
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1286194348/
- 2 :
- 過去スレ
百合カプスレ@エロパロ板
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1059798364/
百合カプスレ・2 @エロパロ板
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1082138248/
百合カプスレ・2.5
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1082384534/
百合カプスレ@エロパロ板 三度目の正直
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1087027859/
百合カプスレ@エロパロ板 4
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1108536012/
百合カップスレ@18禁文章創作板5
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1167898791/
百合カップルスレ@18禁創作板7
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1286194348/
作品保管サイト(ただし古いもののみ)
百合ちゃんねる
http://lilych.fairy.ne.jp/
- 3 :
- 間違えた…
過去スレ
百合カプスレ@エロパロ板
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1059798364/
百合カプスレ・2 @エロパロ板
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1082138248/
百合カプスレ・2.5
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1082384534/
百合カプスレ@エロパロ板 三度目の正直
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1087027859/
百合カプスレ@エロパロ板 4
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1108536012/
百合カップスレ@18禁文章創作板5
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1167898791/
百合カップルスレ@18禁創作板6
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1245744485/
作品保管サイト(ただし古いもののみ)
百合ちゃんねる
http://lilych.fairy.ne.jp/
- 4 :
- 牛頭人身少女 くだんちゃん2(後篇)
※ツノっコと猫耳っコの百合です。
※男も登場しますが、男とは絡みません。
※全3話の予定です。
※「第一話 くだんちゃん、失恋!」
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1286194348/537-545
※第二話「オオカミさんに気をつけて(前篇)」
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1286194348/830-837
後篇は前篇よりちょっと長くなりましたm(_ _)m
>>前スレ839-842
ありがとうございます。
くだんちゃんはMなので見られてると昂奮すると思います。
この後もよろしく見守ってやってくださいm(_ _)m
- 5 :
- 牛頭人身少女 くだんちゃん2(後篇)
時すでに放課後。
結局この日も、くだんちゃんとネコさんはろくに会話を交わす事はありませんでした。
「はぁ」
人気の無い洗面所の鏡の前で。ネコさんはひとり、大きなため息をつきました。
「なにやってんだろ、私…」
くだんちゃんと同じようにネコさんも悩んでいました。
いえ、同じように…では無いかも知れません。
ネコさんが感じていたのは…罪悪感、でした。
くだんちゃんに、未知の快楽を教えてしまった事を、ネコさんは人知れず後悔し、その大きな胸を痛めていたのです。
(※くだんちゃん比で、と言う意味です。ネコさんがことさら巨乳という訳ではありません)
「なんで…あんな事しちゃったんだろ…あのコに…」
それは、くだんちゃんが可愛かったから。可愛いと思ってしまったから。
「でも…いけない事、なのに…」
ネコさんは理解しています。
女の子同士のああいった行為が、迫害と排斥の対象となりうる事に。
「いいコ、なのに。いいコ、だから…」
ネコさんは「赤毛のアン」を読んで涙ぐむような優しい女の子です。
くだんちゃんを百合の世界に引き込んでしまった事に罪悪感を抱いていました。
あの日以来、くだんちゃんが自分を見る眼に変化が生まれている事を、ネコさんは気付いていました。
それは、かつて自分が通った道でもあったからです。
(彼女は自分の知らなかった世界に戸惑っているだけ
(未知の快楽に酔っているだけ、それを私への愛情ゆえとすり替えているだけ
(肉欲に溺れているんじゃない、愛しているからだと自分を誤魔化しているだけ
「だから…私も、好きになっちゃいけないの」
素直じゃありませんね。
「るっさい!」
むっ。
地の文に逆らうとは生意気な子です。
地の文に逆らうと言う事は作者に逆らうも同然。
「ふんっ私は…私の気持ちなんて誰にも解るもんか…!」
問答無用。
聞き分けの無いコにはお仕置きが必要ですね。
と言う訳で、次章、ネコさんの恥ずかしい秘密を大暴露です。
「な、なんですって!?」
あのめくるめく調教と隷属の日々。
読者の皆さんには初耳のはずですが、ネコさんは覚えている事でしょう。
- 6 :
- ネコさんの頬が真っ赤に染まります。羞恥のため?それとも怒りのためでしょうか?
「い、怒りに決まってるでしょう!…あ」
その時です。ネコさんが窓に駆け寄ります。窓の外に何かを見つけたようです。
どれどれ?
※※※
「はじめまして、くだんちゃん」
「は、はじめまして、あ、あのぅ…どうして私の事を?」
ネコさんが見た窓の向こうには、初対面の相手に突然話しかけられて、戸惑うくだんちゃんの姿がありました。
やっぱりツノのせい、かしら?
ケモ耳っコたちの中で、ひときわ異彩を放つくだんちゃんのツノ。
くだんちゃんは自覚しています。自分が、悪い意味で有名人である事を。
「私は貴方のよく知っているコのお友達。だから、貴方の事も知ってるの」
「私の…知っている…?」
「ネコさん、知ってるでしょ?」
「あ…」
ネコさんの名前を聞いた途端、くだんちゃんの頬が朱に染まります。
くだんちゃんとネコさんの接点と言えば…クラスメイトであるという事以外には、あの日の出来事しかありません。
…もしやこの人はあの日の事を知っている?
改めてくだんちゃんは相手を見やりました。
すらりとした長身の女性でした。上級生でしょうか、制服のリボンの色が違います。
栗色の髪と、ツンと尖ったケモ耳は、日差しを浴びて金色の輝きを放っています。
…オオカミさん、なのね。
綺麗な人、でした。切れ長の瞳、高い鼻梁、ぽってりとした厚い唇には色っぽい笑みが浮かんでいます。
「ネコさんの事で貴方に話したい事があるの。来てくれるかしら」
その笑みは肉食獣が獲物を見つけた時のものでした。
オオカミさんの視線に射すくめられたくだんちゃんは、こくこくと頷くことしかできません。
オオカミさんは肉食系女子でした。草食系の、牛のくだんちゃんが逆らえるはず、ありません。
※※※
「あいつ…!」
窓の外ではオオカミさんがくだんちゃんの手を引き、どこかに連れて行こうとしているようでした。
それを見たネコさんは駆けだします。状況は急転直下。
「ど、どこ!?どこ行ったの!」
よっぽど頭に血が昇っていたのか、ネコさんはあっさり二人を見失います。
窓を開けて声を掛ければ良かったのにねぇ。今更、後の祭りです。
「く、くそっ!」
女の子にあるまじき罵声をあげながら、くだんちゃんの姿を探してネコさんは走ります。
一体、何をそんなに焦っているのでしょう?
- 7 :
- 「わ、わかってるくせに!」
はて?何のことでしょう。
それはネコさん本人の口から語ってもらいましょうか。
「…くっ!」
…唇をかみしめたネコさん。その脳裏に去来するのは…そう。
先程申し上げた、めくるめく調教と隷属の日々、だったのです。
「ほ、ほら!わかってるんじゃないのよっ!」
くすくす。
※ ※ ※
ところで、一方。
「貴方、私のペットになりなさいな」
開口一番。オオカミさんのはくだんちゃんにそう告げます。
「は、はい?」
呆気にとられるくだんちゃん。当然の反応ですよね?
そこは普段、使われていない旧校舎の一室でした。
…ネコさんにはまだ内緒ですよ?
ところで、エロゲーやエロ漫画には良く登場しますよね?人気の無い旧校舎。
でもそんなのが放置されている学校なんてそう多くは無いと思いますが…。
それはともあれ、人気の無い部屋にくだんちゃんを引っ張り込んだオオカミさん、
よく解っていないくだんちゃんに代って説明すると、彼女の目的はくだんちゃんを自分のモノにする事だったのです。
「わ、私を?ペット?ど、どういう…」
「いっぱい可愛がってあげるって事よ。あのコもしてくれたでしょ?」
「え…」
「んふ…あのコにいろんな事を教えてあげたのは私。
貴方にも教えてあげるわ…もっともっと、気持ちいい事…」
ネコさんを百合の道に引きこんだのはオオカミさん。
ネコさんを百合に引きずり込み、調教した張本人。
ネコさんが焦っていたのは、そういう事だったのです。
このままでは、ネコさんが密かに想いを寄せるくだんちゃんが、オオカミさんの餌食になってしまいます。
急げ!ネコさん!くだんちゃんを救うために!
※ ※ ※
- 8 :
- しかし、いまだネコさんはくだんちゃんを見つける事ができません。
…まずは、オオカミさんとの過去を語ってもらわねばなりませんからね。
うふふ。
※ ※ ※
「くだんちゃん…!あいつの目的があんたなら…!」
ネコさんはかつての自分がオオカミさんから受けた調教の日々を思い出していました。
それはとてもとてもとてもとても…気持ちよい、隷属の日々だったのです。
いまでこそネコさんはネコなのにタチですが、当時のネコさんはネコだったのです。
※ネコさんの回想(1)
「貴方、可愛いわ」
初めて二人きりで交わした会話の、彼女の第一声がそれだった。
彼女は品行方正成績優秀、まさに究極の淑女として
学園中に知らぬ者などいない有名人で、皆が憧れるマドンナで、生徒会長。
ピンと凛々しく立ちあがったオオカミの耳、艶やかな髪、どこか野生的な瞳。
まさにこれが黄金比と言わんばかりの均整のとれた身体。
完璧すぎる人。
「あ、ありがとうございます」
「貴方…ネコさん、ううん可愛い仔猫ちゃん」
「は、はい?」
「私のモノになりなさいな」
「…へ?」
そう言って、お姉さまは…オオカミさんは、私の唇を奪った。
あまりの衝撃に腰が抜けるかと思った。…感じて、じゃない。
私の…はじめて、だった。
「オ、オオカミさん…!?」
「これからは…お姉さまとお呼びなさい」
「おねえ…さま?」
「いっぱい可愛がってあげるわ、仔猫ちゃん」
その言葉に偽りはなかった。
「だ、だめです!こんな…お、女の子同士で、こんな…!」
「あら…じゃあ男の子相手ならいいの?した事あるのかしら?」
「ななななな!ないです!ありません!!」
「じゃあ私がはじめてね、嬉しいわ」
そういう事じゃなくて!私はオオカミさんに押し倒され…
あまつさえ、不意を突かれて両手を縛られてしまった。
私の両手を縛っているのは、私の制服のスカーフ。
彼女が抜き取り、私を拘束する道具に使った…って、なんという早業!?
「うふ…」
「いいいいいい!いけません!ダメーーーーーーーー!」
必に拒絶の意を表明するも、オオカミさんの手の動きは一向に止まる気配が無い。
すばやく私の制服のファスナーを下し…あっという間に胸をはだけさせられた。
- 9 :
- ※ネコさんの回想(2)
「可愛い胸ね」
「い、いやっ!そんな…!」
「…ちゅっ」
「ひぅ!」
オオカミさんの、バラのつぼみのような唇が、私の胸に触れた。
軽く、触れただけ。なのに。
しびれるような快感が胸一杯にはじめ、頭がくらくらする。
「感じやすいのね。もう硬くなってる」
「そんな事…ない…っふあ!」
唇が、舌が、指先が、私の胸に触れ、突き、吸い上げる。
そのひとつひとつの動きはとても繊細で。
うぶだった私の体に、新たな快感を植え付けていった。
「ふあ!あ!ひあ!だ、だめ、です!あ!や、やめ…!あ!」
「…いい声で鳴くわね。私の見込んだ通り…もっと聞かせて?」
体が熱い。
初めての感覚に全身の神経が焼き切れてしまいそう。
「こんなの…だめ…だめ…なのに!」
「だめなのに…感じちゃう?」
「…!そ、そんな…事!」
「うそつき」
「!!!!!ひあーーーーーーーーーっ!」
その指が、私の、女の子の一番大事な所に触れた。
いつの間にか、スカートもめくりあげられ、露わになった秘所。
「ひあ!だ、め!あ!あ!あひぅ!」
「あらあら…すごい感じようね…こんなに…溢れさせて」
「う、そ…!そんな、の…!う…ひは!はぅ!あ!」
「ネコ耳、ひくひくさせちゃって」
「ひぁ!だ、だめ…!だめだめだめだめだめぇ…!」
私はすでに蜜を溢れさせていた。
恥ずかしい程に触れそぼった秘所を、先輩の指があくまで優しく、
でも執拗に、絶えまなく、激しく責め立てる。
「いやいやいや!くぁ!あああ!あ!あ!あああああ!」
「いいのよ、もっと感じても?もっと声出しても」
「…ひっう…!」
いつの間にか。あられもなく嬌声をあげていた事を指摘され、
いまさらながらに羞恥で顔が火照る。思わず歯を食いしばる。
「あら?今更抵抗するの?こんなに…」
「ひぅ!ん…んんん!」
「…感じてるくせに」
「んん!ん!ん!」
「今更、恥ずかしいの?」
恥ずかしい。当然でしょ!なのに。
恥ずかしいのに、すごくすごくすごく恥ずかしいのに。
いくらでも溢れてくる。体が…もっともっとと、切なく声をあげる。
- 10 :
- ※ネコさんの回想(3)
こんなのいけないのに。いけない事なのに。
いけない事だから…?恥ずかしい事だから?
だから…興奮しちゃうの?感じ、ちゃうの?
それは、背徳の甘い果実だった。
恐らくは…あの日、くだんちゃんが感じたのと同じ感覚。
「ん!ん!ん!も、もう…ゆ、ゆる、して…」
「うふ…仔猫ちゃんがイッたら、許してあげる」
イク?女の子に責められて?こんなに明るいところで?
「い、いや!は、はずかし、い…!いや…いやいやいやいや!」
「まだうそをつくの?もう…イキそうなくせに」
体が、震える。歓喜の声をあげている。
いやなのに、いけないのに。なのに、なのに!
「ひぅ…!」
「イキなさい、仔猫ちゃん」
「だ…めぇえ…!」
「貴方は私の…可愛いペット」
その一言が、なぜかその一言が。最後の後押しを、した。
「あ………うわああああああああああああああああああ!!!」
それが、私とオオカミさんの…ううん、お姉さまとのはじめてだった。
以来。
お姉さまは自身の言葉に偽りなく…毎日のように私を求め…可愛がってくれた。
※ ※ ※
そう、ネコさんも。
お外で、女の子にされて、いけない、いけないと思いながらも蜜を溢れさせてしまう、
いけない行為に感じてしまうエッチな女の子だったのです。Mなのです。作者が言うんだから(ry
でも、オオカミさんは違います。彼女は真正のSでした。なにしろ肉食系ですし。
ネコさんやくだんちゃんのような女の子を隷属させる事に喜びを感じるのです。
※ ※ ※
「ふあ…だめ、です…お、おねえさま…!こん、な、とこで…!」
「大丈夫よ。もう下校時間はとっくに過ぎてるのだから」
「で、でも…!」
「まだ校内にいるのは…そうね、貴方みたいなイケない子だけ」
「ひあっ…!そ、そん、な…!」
「私にして欲しくて…待ってたんでしょ?」
その言葉を否定できない。でも、肯定も、できない。だって…恥ずかしすぎる。
「答えたくないの?じゃあ…おしまいにしちゃおうかしら…?」
「ひあ…そんな…!」
思わず声に出してしまい、私は唇を咬む。
恥ずかしい…!自分の欲望を肯定するのは、言葉にするのは、
お姉さまの虜になった後であっても、恥ずかしかった。
- 11 :
- ※ネコさんの回想(4)
「あら…?止めて欲しくないの?」
「んんっ…!」
「止めていいの?」
「い…」
「…?」
「や…やめないで…ください…!」
「…ホント、イケない子」
「ひああっ!!」
「ちゃんとイク時はイクって言うのよ?」
「い、いあぁ…は、恥ずかし、い…!」
「あら…じゃあやめちゃおうかしら?」
「だ、だめぇっ!」
は、恥ずかしい!恥ずかしくて恥ずかしくて…でも、体の熱が、収まらない。
「ん?」
「は、はずか、しく、て…!」
「恥ずかしいのに、感じちゃう?」
「い、いや…お姉さま、そんな事…おっしゃらないで…!」
「感じちゃうのがまだ恥ずかしいのよね?でも…」
「い、いやあ…!いやいやいや…!」
「可愛い子…こんな風に苛められるのが大好きなのよね?」
「ひあ…!あ、あ、あ!」
「ほら、正直におっしゃい、でないと止めちゃうわよ?」
「い、いやあ!好き…好きです!お、お姉さまが…好きぃ!」
恥ずかしくて、私は答えをずらす。そう。苛められるのが好きなんじゃない。
お姉さまが好き。そうやって誤魔化す。でも、お姉さまは許してくれなかった。
「誤魔化したわね?いけない子」
「あ…!」
そういってお姉さまは私から離れる。残されたのは、火を付けられたあたし。くすぶり続ける種火。
「お仕置きよ。そうね…したいならいいわ。自分でしなさい」
「じ、じぶん、で…?」
「そうよ。自分でしなさいな、見ててあげる」
妖艶にほほ笑むお姉さま。そんなお仕置き、答えなければいい?でも、だめ。
私は、お姉さまの命令には逆らえない。そういう身体にされてしまっていた。
「…んくっ…」
「あら、そこがいいの?知らなかったわ」
「ふあ!あ…!い、いや…!」
「そう…そこも、感じるのね」
「いや…い…ひぅ…お、お姉さま…!み、見ないで…!」
「だめよ。それじゃお仕置きにならないでしょう?
貴方の恥ずかしい所、いっぱい見せてね」
「あ…ああっ!い、いやあ!あ!」
「すごい溢れてる。仔猫ちゃんの蜜…おいしそう」
「あ!そ、そんな、こと!言われたら…私…!」
「もっと感じちゃう?いやらしい子ね」
「わ、私…いやらし…いや!いやいやっ!ふあ!あ!」
「感じちゃうのね?いやらしい言葉で苛められて感じちゃうのね」
「ふあ!あ!は!はずか、し…!あ!」
「そんなに激しくしちゃって。いつもそんなに激しいのかしら?」
「ちが…!ちがい、ます!そん、な、ことっ!」
「してないっていうの?私の事を思い出してしたり…してくれないの?」
- 12 :
- ※ネコさんの回想(5)
してる。お姉さまの頬笑み、お姉さまの指、お姉さまの…
「いや…いや…」
「まだちゃんと言えないのね?」
お姉さまの手が伸び、私の腕を拘束。
優しい拘束。なのに、振り払えない。
「あ…!あ…あぅ…!」
「いつもしてるんでしょ?いまも、もっとしたいんでしょ?」
「あ…あ…」
したい。もっと。でも、恥ずかしくて言えない。
「言わなきゃ、離してあげない」
「わ…私、私…!」
「ん?」
もう、我慢の限界!
「い、いつも…お姉さまを想って…し、してます!
じ、自分で弄って…快楽を…得てますっ!」
「もっと、したい?」
「し、したい…です!い、イキたいのぉ!お姉さま!もう!
もう許して!許して下さい!熱いの!体が…あついのお!」
「いいコね。御褒美よ」
「ひっ…あ!あああ!あ!あ!」
お姉さまの指先が私の乳首を転がす。
「乳首、好きでしょ?仔猫ちゃん。乳首弄っててあげる」
「ち、ちくび…すきぃ!き、きもち、いい!」
「素直になったわね」
拘束を解かれた手は、すでに濡れそぼった秘所をかき回してる。
自分の音が聞こえる。くちゃくちゃと…いやらしい音。
「いやらしい、音…」
お姉さまに指摘されて、ますます興奮が高まる。
限界が近づく。
「お、おね、おねえ、さま!わ、私、も、もう!」
「いいわ、イキなさい。イクとこ、見ててあげる」
「んくっ!はっ!は!あ!あ!あ!」
「いっぱいイキなさい。イヤらしい顔して、イヤらしい声出して」
「ん…!んあっ…!」
「ステキよ、仔猫ちゃん」
「あ………っ!ああああああああああああああああ!!」
そんな風にお姉さまは私を可愛がって…苛めてくれたけど。
私の事、好きって言ってくれた事はなかった。私、お姉さまの身体に、触れた事はなかった。
私は…お姉さまにとってなんなんだろう。お姉さまのおっしゃる通り…ただのペット?
暇つぶしの、お嬢様の道楽の…おもちゃに、すぎないの?
そんな風に思っていた頃、私は決定的な場面を眼にする事になった。
- 13 :
- ※ネコさんの回想(6)
「…タヌキちゃん!?」
それは丸顔で垂れ目の、ちょっとぼーっとした女の子だった。
エッチな事なんてまるで知りませんって顔の彼女が、
大きく口を開け、嗚咽のような喘ぎをもらしていた。
だらしなく開けた口元から涎が筋を引いて、床まで達している。
丸っこいケモ耳がひくひくと痙攣し、全身の悦びを表現していた。
「あら?いけない仔猫ちゃんね…来ちゃダメって、言ったのに」
後ろ手に縛られたタヌキちゃん、その背後に立ち、腰を合わせているお姉さま。
…それはつい何日か前、私に使ったのと同じ、ペニパン。
私にしたのと同じように、お姉さまは別の女の子を犯していた。
「ひぁっ!おね、おねえさまぁ!やめ、やめない、でぇ…!」
「んふ…イヤらしいコね、タヌキちゃん。いいわ、突いてあげる」
「んはぁ!あ!あ!おねえさま!き、きもちいい…んあぁああ!」
私は耳と眼を塞ぎ、唇をかみしめ、その場を走り去った。
それで、おしまい。The END。
※ ※ ※
ネコさんがオオカミさんを愛していた事は本当でした。でも、それも過去の事。
でも、オオカミさんは一人の女の子で満足出来る人ではありませんでした。
なにしろ肉食系です。ネコさん以外にも大勢の女の子に手を出しました。
自分ははその中に一人に過ぎない。
そう気付いた時、ネコさんの気持ちはオオカミさんから離れたのです。
※※※
- 14 :
- その頃。
くだんちゃんもオオカミさんから同じような説明を受けていました。
「そん、な…ネコさんが…」
「あのコに色々な事を教えてあげたのは私。上手だったでしょ?あのコ」
ネコさんはオオカミさんによって女にされた。
その事実にショックを受けるくだんちゃん。
なぜこんなにも胸が痛むのでしょう。
なぜ涙が零れるんでしょう。
自問自答するくだんちゃん。
その様子を、舌舐めずりしながら見つめるオオカミさん。
そして…
「きゃっ!?」
オオカミさんはくだんちゃんを抱きすくめ、押し倒します。
そこには な ぜ か 、マットが敷いてありました。
何故って、当然ですよね?
ここはオオカミさんがいつもこういう事に使ってる場所なんですから。
オオカミさんが、ネコさんはじめタヌキちゃんやマルチーズちゃん、ハムスターちゃんにキツネちゃんetcetc…を押し倒して手籠めにしてきた場所だったんですから。
「貴方にも…教えてあげる。もっと、もっともっともっと気持ちいい事」
「い、いやっ…んんっ!」
くだんちゃんの身体にのしかかり、唇を重ねてくるオオカミさん。
くだんちゃんの腕を抑え込みつつ、オオカミさんの手がくだんちゃんの胸に迫ります。
ネコさんによって開花したくだんちゃんのエッチな身体。
このままでは、嫌がる気持ちとは裏腹に「あう…んっ!」なんてHな吐息を漏らしてしまい、
それを聞きつけたオオカミさんにに「もう感じてるの?いやらしいコね」などと妖艶な笑みを向けられ
「ち、違います!そんなんじゃ…!」と否定するも、女の子の身体を知りつくしたオオカミさんの超絶テクにより
「ひぁ…あん…!」と漏れてしまうHな声も、秘所が濡れる事も止める事叶わず、
「もう…濡れてるわ。エッチなオ●ンコ」などと隠語で苛められてしまい、
真正M体質のくだんちゃんは為す術もなく、百戦錬磨のオオカミさんの手で容易く陥落してしまうに違いありません。
「ふふ…可愛い」
「ひぅ…い、いやぁ!」
「いっぱい、可愛がってあげる。いっぱい苛めてあげる…」
いやがるケモ耳っコを自身のテクで責め立て、徐々に感じて行く様を見るのがオオカミさんは大好きなのです。
だから最初は嫌がってくれた方が楽しいの。
未知の悦楽を教えてあげる。私無しではいられない身体にしてあげる。
くだんちゃんがエッチな顔と声でおねだりする未来を幻視して、オオカミさんはご機嫌です。
が、その時でした。
「やめてください!」
「…えっ?」
はっきりと、拒絶の意志を込めた力強い声。
呆気にとられるオオカミさん。
そして。
※ ※ ※
- 15 :
- ぱぁあああぁん!
高く高く、鳴り響いた破裂音。それは、くだんちゃんを探すネコさんの耳にも届きました。
レーダーの様にくるくると回り、音の出所を探るネコさんのネコ耳。
「あっちの方から…そうか、旧校舎!!」
ご存知ですか?猫の耳は特別製です。
犬が嗅覚で優れているというのなら、猫は断然、聴覚が一番優れています。
特に高い周波数の高音を聞き分ける能力は人間の比ではありません。イルカもびっくりなくらいです。
人間が聞こえる範囲は2万ヘルツ以内なのに対して、猫の場合は7〜8万ヘルツ位まで聞き分けるんです。
音源を探す能力も優れていて、両方の耳で距離感や方向を瞬時にはじき出して音の出所を探し出す事が出来るんです。
猫の耳をパラボラアンテナに喩えられたりするくらいです。
相当な高さから落ちても大丈夫な平衡感覚の素晴らしさも耳のおかげなんですよ。
耳の中にある三半規管が非常に発達しているおかげなんです。
とっても勉強になるSSですね。
「くだんちゃん…!」
そんな訳で、ひときわ高く鳴り響いた破裂音を頼りにネコさんは走りだします。
ところで、この破裂音の正体はなんでしょう?
※ ※ ※
呆気にとられたオオカミさんの表情。その顔の右半分がじわじわと赤くなっていきます。
その様子を挑むように睨みつけるくだんちゃんは、左の手で自分の右手を抑えています。
その掌も真っ赤でした。
そう、くだんちゃんはオオカミさんの頬を思いっきり平手打ちしたのです。
「な、なんで…?」
オオカミさんはまったく状況が理解できません。
私(作者)も不思議です。なぜそうなったのでしょう?
ネコさんに開発されてエッチな身体になってしまったくだんちゃんが。
女の子にされて新たな性癖に目覚めたオナニー猿のくだんちゃんが。
こんな美女に昼日中から押し倒されて欲情しないなんて思いも寄りませんでした。
「わ、私、そんなんじゃありません!」
これが「キャラクターが動き出す」って事なんですね。びっくりです。
「わ、私、私は…私は…!私は、ネコさんが…ネコさんでなきゃ…ネコさんだから…!」
…そうだったんですね。
くだんちゃんがアソコを濡らしてしまうのは、ネコさんを想う時。
くだんちゃんがオナニーに狂ってしまうのは、ネコさんの指を想像する時。
くだんちゃんはネコさんだから欲情するんです。
くだんちゃんはネコさんで無きゃダメなんです。
くだんちゃんはネコさんが…
「わたしは!わたしは!わたしは…!!」
その時、廊下に音高く響く足音に、くだんちゃんは気付いていませんでした。
- 16 :
- 「くだんちゃん!」
「ネコさんが好きなんです!」
「え?」
「え?」
扉ががらりと大きく明け放たれネコさんが飛び込んでくるのと、くだんちゃんが叫んだのはほぼ同時でした。
「ネ、ネコ…さん!?」
「くだん、ちゃん…」
きゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
どうしようどうしようどうしようどうしよう!!
聞かれちゃった聞かれちゃった聞かれちゃった!?
くだんちゃんはパニックです。
ネコさんも内心動揺していましたが、必で状況を整理します。
呆気にとられていたオオカミさんもネコさんの乱入ではたと気を取り直します。
「よ、よくも…私の…顔を!」
真っ赤にはれあがった頬を抑え、オオカミさんが吠えます。
「ひっ…!」
肉食獣の雄たけびは、草食系のくだんちゃんには恐怖以外の何者でもありません。
蛇に睨まれた蛙、狼に睨まれた牛。同じようなモノです。
「この…!」
右手を大きく振りかぶったオオカミさん。
金縛りにあったくだんちゃん、そこに駆け寄るのは…
「やめて!」
「きゃっ!?」
どーん、と。ネコさんのタックル!もんどりうつオオカミさん。
「ネ、ネコさん!」
「くだんちゃん…!大丈夫?」
「は、はい…ネコさんこそ…!」
「うん…良かった」
見つめ合う二人。そこにはもはや余人の入り込む余地などありませんでした。
「…仔猫ちゃん、貴方」
「おね…コホン、オオカミさん。先輩」
混乱と焦燥を隠せないオオカミさん。
毅然とした態度でそんなオオカミさんを見やるネコさん。
すでに勝敗は決していました。
「ごめんなさい、邪魔をして。でも」
「…」
「このコは、くだんちゃんは…あなたに渡すわけにはいきません」
ネコさんは、そうはっきりと言い放ったのです。
- 17 :
- これまで何人ものケモ耳っコを、思う様蹂躙してきたオオカミさん。
その実績から来る自信が音を立てて崩れて行きます。
オオカミさんに、今更何が出来たでしょう?
ネコさんとくだんちゃんを交互に睨みつけ、その場を立ち去る事だけでした。
背筋を伸ばして、女王の風格だけは失うまいと、せめてもの虚勢を張りながら。
※ ※ ※
窓から差し込む光が、赤みを増していました。
夕暮れの廃校舎の一室。立ちすくむ二人の影が、長く、長く伸びていました。
永遠に続くかと思われた沈黙。それを破ったのは、ネコさんでした。
「聞こえたわよ。私が、なんだって?」
真っ赤になるくだんちゃん。
「ふん」
でも、ネコさんも真っ赤です。
いまさら自分の気持ちを隠しても仕方ない。
女の子同士なんていけない事だけど。でも。
彼女も私と同じ様に、私を想ってくれるなら…
後悔するかもしれない。ううん、すでにしてる。
でも。
自分の気持ちに嘘は突きたくない。
彼女が、好きって気持ちに。
「…おいで」
差し伸べられた手。
「私のペットにしてあげる」
オオカミさんと同じ台詞。
なのに、どうしてこんなにも心に響くんでしょう。
どうして、ふわふわと身体が軽くなるんでしょう。
どうして、胸の奥から熱いものがこみあげてくるんでしょう。
「…はい」
硬く繋いだ手と手。そこから伝わるお互いの気持ち。
くだんちゃんは、とてもとてもとても幸せでした。
…第2話、了
- 18 :
- スレ立てっつーかテンプレ失敗してるしグダグダですみません…
第3話はいましばらくお時間いただきますm(_ _)m
- 19 :
- おつです
- 20 :
- 何でもう次スレ立ってるかと思ったら容量オーバーか
乙です
- 21 :
- スレに投下が無くて「焦らしプレイハァハァ…」と思ったら新スレとは……
相変わらず笑える地の文と嫉妬するほど色っぽい作品GJ
次作も待ってる
- 22 :
- >>5
上手い天丼だw
- 23 :
- まさかの(?)続編投下。
相変わらず濡れ場はありません。まるで成長していない。
是非、とは言えませんが読んでいただければ幸いです。
- 24 :
- とある田舎町。二人の少女が歩いていた。行く道は違えど、考えることは一緒だった。
「(勝羽さん……)」
「(内村さん……)」
「(今、どこで何をしているの……?)」
かたや電子辞書を、かたやシステム手帳を取り出し、中を見る。そこには一枚のプリクラが貼られていた。それはかつて、二人で撮ったもの。夏休みに入って以来、彼女に会えない自分とは違い、そこに写る二人は常に一緒。それが羨ましくて仕方無い。
「(それに比べ、私は……)」
会おうにも連絡手段が無く、どうしようもない。せっかくの夏休みだが、さっさと終わって欲しいとさえ……。
「あ、すいません」
「いや、こちらこそ」
曲がり角で衝突寸前の事態に陥り、しかし危うくも回避、謝罪。そして、ようやく気が付く。
「勝羽さん!?」
「内村さん!?」
その相手が先程の思索の中心人物だったことに。
「……」
互いに話したいことが多々あり、故に話に詰まった。先に口を開いたのは勝羽だ。
「う、内村さん!」
「な、なんでしょう!」
両者共に声が反転していたが、気にする余裕もなかった。
「明後日の金曜、一七時、第一公園に来て!」
「わ、分かった!」
- 25 :
- 勝羽の勢いに任せた口約の取り付けを承諾する内村。そして、天下の往来で騒いだ二人に妙な気恥ずかしさが沸き上がる。
「……私の方はこれくらい。内村さんは?」
「……何も」
そして、互いに背を向けた。
「それじゃあ、また明後日」
「うん、楽しみにしてる」
〜〜〜
そして、二人は来た道をそのまま戻った。その後、「もっと話せば良かった」「連絡先を交換するんだった」と両者が後悔したのはまた別の話である。
- 26 :
- 読んだ人は多分気が付くと思いますが、続きます。具体的には金曜に。
山は越えたとはいえ完了していないので金曜、としか言えませんが、それが明後日になるよう尽力します。
- 27 :
- >>18
続き期待してます
- 28 :
- 続きあぁああああああああああ
- 29 :
- どうにか完成、公開です
ギリギリで夏休みの金曜に投下出来て良かった…
注意事項
以下三つが気になる人はトリップかタイトルでNG推奨
1.相変わらず濡れ場無し
2.前回(約束の地)の七倍近い文章量
3.仕上がって三時間も経っていない見直し不足
それでは、以下本文です
- 30 :
- 「(勝羽さん、待ってないかな……)」
金曜日、私は約束の公園に向かっていた。何用かは分からないけど、行くしかない。でも、公園まで行く必要は無かった。
「内村さん」
背後から声がした。その声だけで胸が踊る。私は振り返り、返答した。
「勝羽さん」
公園で落ち合う予定の勝羽さんがそこにいた。
「随分と気が早いね。ここから公園への移動時間を考慮しても十分は待つよ?」
「ごめんなさい。……その、早く会いたくて」
私の言葉に勝羽さんは顔を反らす。
「ま、まぁ、遅れてくるよりはマシね。行きましょ、早いに越したことはないわ」
その言葉で私は質問があったことを思い出す。そして、その問いは今の言葉で変質した。
「『行きましょ』? 何処に?」
「花火祭。私の地元で行う祭だから知らなくても無理は無いね」
花火祭。……勝羽さんと露店を巡り、花火を観賞出来るなら、行かない道理が無い。
「喜んで」
「それは重畳」
私の答えに勝羽さんは満足げな表情で微笑んだ。
〜〜〜
そして、勝羽さんの地元へ赴く為に私達は電車に乗った。私は普段、電車に乗らない。だけど、それでも分かる非日常的な光景があった。それは……。
「浴衣、か……」
- 31 :
- 私達と同じ祭に行くのか、ちらほらと浴衣の人がいたのだ。
「別に平服の人も多いから心配は要らないよ?」
私の独り言に気付いた勝羽さんが声をかけてきた。流石は経験者というべきか、祭の空気を熟知しているみたいだ。
だけど、勝羽さんの助言は的外れだ。私は自分が浴衣でないことを悔やんだのではなく、勝羽さんが平服であることを惜しんだのだから。仕方無いので、浴衣の人の首を勝羽さんに換える妄想を楽しむ。
「(うーん、ピンクピンクした花柄は今一つ似合わないかな。水の地に金魚……悪くはないか)」
駅に止まる度、出る人よりも入る人が多いお陰で否応無く人工密度が増加。結果、勝羽さんとの密着具合が上がるうえに合成対象にも事欠かず、時はあっという間に流れた。そして、浴衣勢がある駅で降り出す。
「ここ?」
振り返り、勝羽さんに訊ねる。何故か不機嫌そうな表情だった。
「え……?」
そして、私が口を開く前に勝羽さんは電車から飛び出した。
「ま、待って!」
とっさに私は後を追った。だけど、私と勝羽さんの運動能力を考えれば自然な結果となった。
「……見失った」
- 32 :
- 勝羽さんを見失い、私は途方に暮れた。改札で一端追いつきかけたせいで中途半端に追えてしまい、迷子になってしまった。
「……どうしよう」
一人、ごちたところで答えは帰ってこない。
「(線路を見つけ、辿れば帰れるけど……)」
気分は恐ろしく低調。もう、何もかもが嫌だ。
〜〜〜
陰鬱な気分のまま、人に流されて湖へと出た。どうやら、ここで花火を上げるらしい。露店が並び、人々は思い思いに楽しんでいる。それが無性に妬ましい。
「(本来なら私も勝羽さんと一緒に……)」
勝羽さんが不機嫌になった理由を検証。まず、電車に乗った時点では悪くなかった。悪いのを確認したのは降車時。つまり、原因は車内の何か。しかし、何も起きてはない。なら、原因は……。
「(私の妄想、ね……)」
内容全てがバレたとは思えない。それでも、邪な妄想に耽っていると表情から読んだのかもしれない。
「許されるなら、何でもするのに……」
「ん? 今、何でもするって言った?」
私はその声に振り返った。
「……勝羽さん」
再会した勝羽さんは濃紺に純白の百合柄の浴衣を着て額に大粒の汗を光らせていた。
「勝羽さん、さっきは……」
「来て」
背を見せる勝羽さんを私は追った。
- 33 :
- 〜〜〜
そして、私達は明かりから離れた雑木林に入った。
「さっき、なんて言いかけたの?」
暗闇の中、勝羽さんが問いかけてきた。
「電車の中のこと、謝ろうと思って……」
「……何が悪かったのか、自覚は?」
影しか見えない勝羽さんから微かに怒気が噴出。正直に話す。
「勝羽さんと浴衣の人で脳内コラージュしてたこと。……違う?」
僅かな沈黙が心臓に悪い。
「……そうだよ」
当たった。もし外れていたら理解していないうえ、合成カミングアウトという笑えない事態になるところだった。
「確か、何でもするって言ったよね?」
「……許してくれるなら」
仲直りの好機に無謀な賭けは出来ない。何でもしよう。
「じゃあ、ここで裸になって」
……裸になって。そう言われた私は一瞬、自分の耳を疑った。次に、自身の語彙を検索した。しかし、無駄な足掻きだった。
「……服を脱げ、ということ?」
「そうとも言う。服は汚れないように私が持ってるから」
相変わらずズレた心配だ。けど、それはいい。大切なのはここで脱ぐべきか、脱がぬべきか、だ。
「……分かりました」
脱がなかった場合、勝羽さんとそれっきりになりかねない。なら、私の選択は決まっている。
- 34 :
- それに、裸ということは、“そういうこと”をするかも……。
「ず、随分な脱ぎっぷりね……」
勝羽さんが私の服を受け取りつつ、簡単の声を漏らした。その間にも私は裸になった。
「は、裸になったけど……」
人気の無い雑木林とはいえ、屋外で裸になるという異常な状況に何故か興奮する。
「動かないで」
私の背後に勝羽さんが回ったのが肌で分かった。左腕を掴まれ、思わず躰が震える。そして……。
「え?」
腕に布の感触。林の隙間から漏れる明かりを頼りに見ると、それは勝羽さんとお揃いの浴衣だった。
「何を期待してたの? あ〜、やらし」
私に浴衣を着せつつ、勝羽さんが笑う。先走りすぎの妄想を自覚し、顔が赤くなる。
「さて、出来た。予定は狂ったけど、一緒に行く?」
「うん」
〜〜〜
雑木林から出て、私達は人混みの中に戻った。浴衣というのは涼しい一方、動くのに不自由を感じる。
「せっかくだから何か食べる? 奢るけど?」
「ありがとう、でも悪いから」
それに、こうして他愛も無い話が出来るだけで幸せだ。他に何を望もうか。
「気を遣わないで。さっきの謝罪も兼ねてるから。それに、祭に誘ったのは私なんだから、奢るくらいしないと罪悪感を感じるわ」
- 35 :
- 「じゃあ、御言葉に甘えて……」
ここではたと気付く。
「私は裸になって勝羽さんは奢り? それって……」
「かき氷はどう? ちなみに私は雪。で、内村さんは?」
……この遮り方といい、間違った気遣いといい、実はわざとじゃ無かろうか。そんな疑念が胸によぎった。
「……練乳」
まあ、それでも気持ちは変わらないけど。
「白濁の高粘度で甘いミルクね。分かったわ」
そして勝羽さんがかき氷を購入。私は練乳を受け取り、一口食べた。
「おいしい?」
勝羽さんが自身の雪を食しつつ訊ねてきた。
「うん、おいしい」
粘り付く甘さと氷の冷たさが実にいい。
「どれ、一口味見」
そう言うと勝羽さんは私のかき氷にスプーンを差し込んだ。
「か、勝羽さん!?」
一口掬い、スプーンを口へ運んだ。私の食べたかき氷を勝羽さんが食べる。これは間接の間接キスといえる!
「ごめん、これでおあいこってことで」
私の口に勝羽さんのスプーンが突入。これは直の間接というか、間接の直というか、そもそも間接なのに直……。
不意に全身が脱力。
「え、内村さん?」
最後に勝羽さんの声を聞き、意識が暗転した。
〜〜〜
- 36 :
- 響く爆音に驚き、私は目を醒ます。辺りは暗いが、露店の光で真っ暗という程ではない。
「起きた?」
勝羽さんが私の顔を覗き込む。理解不能の状況だ。寝起きの脳で記憶を再生する。
「突然失神したから心配したわよ」
そう、間接キスで脳に血が昇りすぎたのか、倒れたらしい。
「取り合えず寝かしといたけど、立てそう?」
心配する声音に私は立ち上がる……前に気が付く。私の頭が何か柔らかい物の上にあることに。そして、この位置関係……。
「(……もしかして、膝枕されてる!?)」
心配してくれる勝羽さんには悪いけど、嘘を吐こう。
「無理みたい、もう少しだけ休ませて。……ダメ?」
「構わないよ、私と会って体調崩した、なんてなったら嫌だし」
許可が出た。何よりだ。
「あ、次の花火があがったみたい」
どうやら、私の目覚ましは花火だったらしい。空を見上げると天空に巨大な花が次々に咲いていった。
〜〜〜
そのまま、夜空に咲いては散る大輪の花を私達は眺めていた。
「内村さん」
ふと、勝羽さんが口を開く。
「そろそろ、立てる?」
「どうして?」
出し抜けの問いに返せたのはありふれた返答。
「帰ろうと思っているからよ」
「まだ、続くのに?」
- 37 :
- 「まだ、続くからこそ、よ」
そして、理由が続く。
「考えて、帰る時は来る時以上に込み合うのよ? だったら、花火を見ながら帰った方がいいでしょ」
筋の通った道理だった。なら、こちらの反論も理論的でなくてはならない。
「逆に人がいなくなってから、というのもアリじゃない?」
「ん……そうね。そうしましょうか」
そして、私達は再び黙り込み、花火観賞に没頭した。
〜〜〜
そして、祭は終わった。終了後、時が経つにつれて今までの喧噪が嘘のように静かになっていった。
「人もいなくなってきたし、立って。仮病は終わり」
「うん、分かった」
勝羽さんの言葉に私は立ち……ん? 『仮病は終わり』って……。
「いつ気が付いたの?」
「ああ、やっぱり」
勝羽さんがにやりと口角を吊り上げた。……つまり、さっきのはカマをかけただけで確証は無かったらしい。尤も、私は間抜けなことに反応してしまったが。
「あ、あの、その、これには深い訳が……」
どんな訳があれば仮病を用いて膝枕を続行するのか。少なくとも私には考えつかない。
「気にしなくてもいいって。かき氷だけじゃ釣り合わないでしょ?」
「……覚えてたんだ」
そのやり取りは完全に流れたと思ってた。
- 38 :
- 「これで相……で良い?」
相どころかお釣りが出る。でも。
「不足、といったら?」
勝羽さんの言葉の裏を読むと、こう言えば更なるサービスを期待出来る。……調子に乗り過ぎかな?
「ふっ、仕方無いね」
……これは果たして“成功”なのか、“失敗”なのか。その答えはすぐに分かった。
襟を掴まれ、後ろに引かれる。それと同時に雷速の足払いを受け、尻餅への最短経路を爆進、接地……直前、脇と膝に腕が差し込まれ、持ち上がった。
「まぁ、満足と言われてもこうしたけど」
それはいわゆる“お姫様抱っこ”だった。幸い、人はいないので見られる心配は無かった。
「一緒に歩いてたら次の電車に間に合わない程度には時間押してるから、ちょっと走るよ?」
私の顔の至近距離から試すように問い掛けてきた。
「うん」
私が頷くと勝羽さんはその足で走り出した。恐ろしいことに浴衣のうえに私を抱えた状態にも関わらず、平服の私以上に速かった。背筋が冷えたのは間違いなく夜風のせいではない。
「怖かったら抱き付いてもいいよ。私もその方が楽だし」
その一言に恥も外聞もなく抱き付く。今の私の胸中で『抱き付けて嬉しい』は薄く、寧ろ『落ちたらどうしよう!』ばかりだった。
- 39 :
- 〜〜〜
それでも、人の走る速さだ。じきに慣れてきた。そして抱き付きの安心感からか余裕が生じ、勝羽さんの浴衣越しの温もりと夜風を咲く疾走感を楽しめた。しかし、勝羽さんが減速しだす。前方を見ると理由が分かった。
「此処まで来れば大丈夫ね」
そう、駅に到着した。
〜〜〜
そして、私と勝羽さんは電車に乗った。勝羽さんがクロスシートに掛けたので私も対面に腰を降ろす。必然的に向かい合い、見つめ合う形となる。
「今日、楽しかった?」
その質問にどんな意図があるのか。喧嘩のことはどう考えてるのか。それら次第で最適解は変わってくる。
「……うん、楽しかった」
しかし、それが分かれば苦労しない。分からないので正直に答えた。
「そう、良かった」
どうやら、悪くはなかったらしい。そして、勝羽さんの表情から察するに話は終わりのようだ。勿体無いので問い掛けて会話を繋ぐ。
「どの花火が印象に残ってる? 私は土星型のヤツが面白かったかな」
「う〜ん、私なら大玉に小さな菊が何個も入ってた花火ね。最初は不発かと思ったけど、一気に光って……。綺麗だったわ」
勝羽さんの話した花火は私も印象に残ってる。
「そういえば、私が落ちてた間だったら?」
- 40 :
- 「……え?」
聞き逃したのか、勝羽さんの口からは無意味な音が漏れたきり。もう一度言ってみる。
「いや、私が倒れてる間に印象的な花火はあった? って聞いただけ」
何故か沈黙。その末、口を開いた。
「……赤くてパーッ、て花火」
……適当に過ぎてイメージがまるでつかない。
「もう少し詳しくお願い」「べ、別にいいでしょ、そんなこと。花火なんてただの炎色反応の産物にムキにならなくても」
ムキになってるのは勝羽さん。そう追求しようとし、表情を見て止める。何か不都合な理由でもあるのか、顔が引き吊っていた。
「……その言葉を聞いたら全花火職人が涙しそうね」
代わりに適当な言葉で茶を濁す。
「それもそうね」
そして、勝羽さんは苦笑した。
〜〜〜
そして、会話するうちに地元の駅に到着した。
「内村さん、家まで送らせて」
不意に勝羽さんがそう切り出した。実に魅力的な申し出だ。しかし。
「気持ちは嬉しいけど、勝羽さんの帰宅が遅くなるでしょ」
勝羽さんの都合もある。そもそも、私が早めに帰るのを拒んだから余計に遅くなったわけで、これを受けるのは虫が良すぎる。
「暴漢に襲われたら大変でしょ。それとも、私と一緒は嫌?」
- 41 :
- 「それは寧ろ嬉しいけど、そしたら勝羽さんが危ないわ。それに、わざわざ私を襲う人もいないだろうし……」
自分で言って虚しくなるけど、勝羽さんと比べれば仕方無い。
「私に言わせれば、魅力的なのは内村さん。少なくとも、私が暴漢なら誰が隣にいようと内村さんを襲うと断言出来るわ」
……気持ちは嬉しいけど、そんなことを断言されても困る。
「それに、百歩譲って私と貴女が襲われたとして、無事に済みそうなのはどっち?」
私は……うん、想像したくない。勝羽さんは……。
「確かに、勝羽さんなら帰り討ちに出来そう」
「でしょ」
断る理由が消えた。なら、頼んでしまおう。
「じゃあ、お願い出来る?」
「愚問ね、お願いしてたのは私だよ?」
〜〜〜
街頭のみが光を照らす闇の中、私達は会話も無く、黙々と歩いていた。ただ、そこには言葉に出来ない安らぎがあった。だけど、それも終わりがきた。
「……着いた」
「……そう」
自宅。ここが終点だ。私は鍵穴に鍵を差し込んだ。
「内村さんも見送ったし、私はこれで帰るね……」
勝羽さんの声に名残惜しさを感じたのは気のせいだろうか。
「あ、上がってく? いや、寧ろ泊まってく? ほら、私の家親いないし、どう?」
- 42 :
- 鍵を回して解錠した。
「……良案ね」
その言葉に私は自宅の扉を開いた。
「入って、どうぞ」
「だが断る」
返答は拒否。……拙速に過ぎた? 嫌われてない? 脳が疑問で一杯になる。
「まあ親がいるからね。しょうがないね」
……どうやら、嫌われたわけではないようだ。心の底から安堵した
「そうですよね……」
「じゃあ」
「うん、また」
闇の中へと溶けてゆく勝羽さんが見えなくなるまで私は手を振った。
了
- 43 :
- というわけで今回は終わり。人一人抱えてなお俊足を発揮する勝羽さんは人間を止めてる気がしないでもない。
読んでくださった方、ありがとうございました。
- 44 :
- 乙です。
- 45 :
- >>43
乙です
- 46 :
- ※ツノっコと猫耳っコの百合です。
※男とは絡みません。絡ませてあげません。
※「第一話 くだんちゃん、失恋!」(前スレ)
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1286194348/537-545
※第二話「オオカミさんに気をつけて(前篇)」(前スレ)
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1286194348/830-837
※第二話「オオカミさんに気をつけて(後篇)」本スレ>>5-17
以下、第3話(最終回)を投下させていただきます。
長くなってしまいそうなので、2話に続き、また分割で。
まずは前篇、7レス分です。
- 47 :
- 第3話「大好きなネコさん」(前)
件(くだん)とは人頭牛身または牛頭人身の怪物の事ですが、
この物語の主人公・くだんちゃんは怪物なんかじゃありません。
バラ色の頬、つややかな濡れ髪、くるりとした瞳、
年相応に発達したボディラインの可愛い女の子です。
ちょっぴり小振りの胸を気にしてたりしますし、
小さいお尻は悪くないと密かに自負してたりする普通の女の子です。
でも、くだんちゃんは、苛めという程ではありませんが、
クラスの皆からは少し、少~しだけ浮いた存在。
それはくだんちゃんの頭ににょっきり生えた2本のツノのせい。
みんなにケモ耳がある世界で。
「人と違うから」という理由でこれまで辛いこともいろいろありました。
でも。
今のくだんちゃんはそんなことで思い悩んでいる場合ではありませんでした。
なんとなれば。
「ひぅ!あ!あ!…んあっ!」
くだんちゃんはいま、ネコさんの愛撫にめちゃくちゃ感じているところだったんですから。
※ ※ ※
『私のペットにしてあげる』
ネコさんのその宣言に嘘偽りはありませんでした。
暇さえあればこうして、くだんちゃんといかがわしい行為にふけるのです。
なにしろネコさんはツンデレさんですから、くだんちゃんの事が大好きなのにもかかわらず、
エッチないたずらやお仕置きをすることでしか愛情を表現する術を知らないのです。
実に面倒なコですね。
「う、うるさいうるさい!」
そしてもちろん、ネコさんへの想いを認めたくだんちゃんはそれを拒絶することなど出来ません。
ネコさんのいやらしい命令を、恥ずかしながらも素直に実行してしまいます。愛は盲目なのです。
いえ、くだんちゃんはMですから、そういうのが大好物なだけかもしれませんね。
「そ、そんな…!そんなんじゃありませんっ!」
まぁまぁ。
ともあれ。
二人が盛りの付いた思春期真っ只中のお似合いバカップルである事は間違いないでしょう。
というわけで。
時は放課後、所はネコさんのお部屋。
今日も今日とて、くだんちゃんを自分の部屋に引っ張り込むなり、
制服を脱ぐ間も惜しいとばかりに事に及んだネコさんだったのです。
- 48 :
- ネコさんのお部屋には、入ってすぐ正面に大きな姿見があります。
いま、その鏡に映るのは、ネコさんに後ろから抱きしめられ、
首筋へのキスでよがるくだんちゃんのあられもない姿。
「ふあ…ああ…!ネコさんっ…そ、そこは…はぅ…んっ!」
「…うなじ、感じるんだ?」
「そ、ぞくぞく、しちゃう…のっ!」
「ん…髪が邪魔ね」
このとき、くだんちゃんは心に決めました。
髪を切ろう、と。
髪を切ってうなじを露出させれば、もっともっとキスしてもらえる。
感じる所をネコさんにさらけだせば、ネコさんも喜んでくれるはずです。
「あら?もっと感じさせてほしくて切ったの?いやらしいコ」なんて、
言葉攻めも、きっとしてもらえる事でしょう。
それを想像するだけでくだんちゃんは、さらに盛り上がってしまいます。
「ん、くぅ…!ネ、ネコ…さぁん…!」
鏡に映ったくだんちゃんの痴態は、ネコさんを喜ばせます。
くだんちゃんの新たな性感帯を発見したネコさんは、とっても嬉しげです。
くだんちゃんの髪を書き上げ、首筋にさらなるキスの雨を降らせながら囁きます。
「ほら、ちゃんと前、見て…何が映ってる?」
「わ、私と、ネコ、さん…が…んふぅ!んは、ああ!」
「されてるの?それで、どうなってるのちゃんと教えて」
「キ、キス…首筋に、キス、されてる…」
「それだけ?キスされて、どうなってるの?感じてるんでしょ?」
「そんな…!い、いやぁ…は、恥ずかしい…!」
「…恥ずかしいのが、感じるくせに」
「いや…いや、いやぁ…!」
鏡には全部、映っています。上気した頬も、額ににじむ汗も。目尻にうっすら浮かぶ涙も。
ネコさんのしなやかな指が、ゆっくりとくだんちゃんのスカートをたくし上げていく所も。
「あ…ああ…!」
これから訪れる快感への期待にうち震えるくだんちゃんの蕩けた表情を、
くだんちゃんを後ろから抱きしめたままのネコさんはじっくりたっぷり堪能します。
「ほら、ちゃんと実況しないと、止めちゃうよ?」
「ひっ…!ネ、ネコ、さん…!ネコさんの、手が…し、下に…!」
「下、じゃわかんない」
「ス、スカートの、中!は、入って…来る…んん!」
「…だめ」
「…え?」
ネコさんのキスと手の動きが止まってしまいます。
お預けをくらった犬…って言葉の牛バージョン、ありませんかね?
「解ってるくせに」
「は、はい…」
より具体的に、よりいやらしく。ネコさんの命令は絶対です。
くだんちゃんはネコさんのペット、なのですから。
- 49 :
- 「物欲しそうな顔ね。そんなにしてほしいの?」
「そんな…そんな…ああ!ふぁあ!」
「してほしいなら…解ってるわね」
「は、はい…」
「物わかりのいいコは、好きよ」
そして、再開。
「んは…ネコさんの指、太ももを撫でてるの…き、気持ちいい…!
ふあ!う、内側、太ももの内側、ぞくぞく、するっ…!」
すこしでも躊躇したり、実況が止まるとネコさんの手も止まってしまいます。
それがイヤなら…くだんちゃんは恥ずかしい実況を続けなければならないのです。
「ショ、ショーツ…映ってる…い、いやっ…ぬ、濡れてる…の
シミが、えっちなシミが…んふぅ!ネコさんの指、ゆゆゆ、指が…
私のいやらしいシミの上をなぞって…ふああああああああ…っ!!」
ネコさんの指…指が…!ショーツの中に、は、入って……!
私の、え、えっちおな…お…お、お、お……………………いやぁ…!」
ぴたり、とネコさんの動きが止まります。
「エッチな…なんですって?」
「い、いやぁ…は、恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしいよぉ…!」
「じゃあおしまい、お預けよ、このまま」
「い、いやぁ!ひあ…ネ、ネコさん…!ネコさんの指が…わ、私のぉ…!」
くだんちゃんは、ネコさんにしてほしくてたまらないのです。
でも同時に、エッチな台詞が恥ずかしくてたまらないのです。
そしてエッチな台詞を口にするたび、エッチなお汁が溢れてくるのです。
その事が恥ずかしくてたまらないのですが、そうするとまたエッチなお汁が
(以下、無限ループ
恥ずかしいのに気持ちいい。気持ちいいけど恥ずかしい。
恥ずかしいけど…もっと気持ちよくなりたい…!
そう思ってしまったら、もうくだんちゃんは止まりません。
「ふあああ!ネコさん!ネコさんの指が!オマンコを!私のオマンコ、触ってる!
エッチなお汁の溢れるオマンコ…んはぁあああ!か、かき、かきわけて!
ク、クリ…あ、あ、あ、あ、あ、あ…!クリ、トリ、ス…つまんで、るっ!
ああああああああああ、ああああああああ、ああああああああああ!
は、はい、はいって、くる!オマンコに指…!か、かきまわされて、る!
ク、クリトリスもぉ!くりくりくりくりくりくりくりくり…ふああああっ!」
もう言葉が意味をなしてません。実況が止まれば、ネコさんの指も止まります。
「ひぅ…い、いやああ!あ、あ、あ、あ…!」
「止めていいの?」
「い、いやああ!いやいやいやいや…やめちゃ、いやああ!!」
「イキたいの?」
「い、いきたい…よぉ!お、おねがい!いかせて…!もっと、もっとしてぇ!」
「じゃあ、続けて?」
実況が無い限り、ネコさんの指はピクリとも動きません。
- 50 :
- 「ク、クリ、こねられて…んは!ネコさんの指、オマンコを出たり入ったりしてる!
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ…音、してっ…!ふあ!あ!あ!あ!あ!」
「いやらしい顔…解ってるの?ちゃんと見えてるの?」
「わ、わたし、映って…ネ、ネコさんにおまんこぐちゃぐちゃにかき回されて…
エッチなよがり声あげてるとこも、いやらしい顔、も、全部、映って、る…!」
「ほんと、いやらしい。もういきそうなんでしょ?」
「いく…いくいくいくいく…いっちゃ……うわあああああああああ…っ!!!!」
くだんちゃんの視界と、頭の中が真っ白になります。
突然、眩しい光を正面から当てられたみたいに。
絶頂の快感がくだんちゃんから思考能力を奪っていきます。
薄れゆく意識の中、くだんちゃんがぽろりとこぼした言葉。
「ネコ、さん…大好き…っ!」
その言葉を耳にしたネコさんの頬が真っ赤に染まる所も、しっかり鏡に映っていました。
が、残念ながらくだんちゃんは見る事はできませんでした。
※ ※ ※
「いってきまーす」
昨日、肩口で切りそろえたショートボブの髪が、軽やかに跳ねます。
制服のスカートがひるがえり、健康的な太ももが躍動します。
胸を張って、前だけを向いて。輝くような笑顔で、玄関を飛び出していくくだんちゃん。
最近、家を出る時間がずいぶん早くなったくだんちゃんを、
お母さんとお兄ちゃんはそれぞれの表情で見送ります。
ちなみにお母さんはくだんちゃんと同じく、あたまにツノがありますが、
お兄ちゃんはお父さんの遺伝のおかげでツンととんがった立派なケモ耳があります。
「あ、あいつ…なんか可愛くなったな」
「ちょ、ちょっと!ダメよ!そんな!兄妹で、そんな…!」
(ああ!禁断の愛!?私の愛する息子と娘がそんな…!
お兄ちゃんもお母さんの妄想癖には慣れています。
「えーっと、そういうんじゃなくて…あいつ、彼氏でも出来たかな?」
「まぁまぁまぁ!!お赤飯ね!お赤飯炊かなきゃ!!」
くだんちゃんはツノがあるせいで辛い思いも色々してきました。
でも、こんな家族と素敵な恋人がいるくだんちゃんは、十分にリア充ですよね?
恋をすると女の子はキレイになる。
これは永久不変の法則です。
だからくだんちゃんは…本人には自覚はありません。
でも背筋は伸び、その頬には常に柔らかな笑みが浮かび…
元々、可愛いコだったんです。
その魅力が正当に現れた…というだけの事でした。
だから。
「…や、やだ…」
- 51 :
- いつもの通学路。
道を行く男たち、誰もが、くだんちゃんを振り向きます。
次々突き刺さる視線に、くだんちゃんの頬が赤くなります。
(ツノのせい…それとも…髪、変、なのかな…)
くだんちゃんは注目される事に慣れていません。はっきり言って苦手です。
ツノのせいで、これまでさんざん奇異の眼を向けられてきたのですから。
でも、今、注目を集めているのはそのツノでも髪型でもなく、くだんちゃん自身でした。
はい、ではここで、周辺のある男子生徒の心の声を聞いてみましょう。
(うわ…可愛い…!あんな可愛いコ、いたっけ?)
(いいなぁ…ゴクリ。あんなコが彼女ならいいのになぁ)
(キスして押し倒して、あのかわいらしい胸を揉みしだいて
はい、そこまで!
周辺の男子生徒たちはくだんちゃんを「ツノのある変な子」とは見ていませんでした。
頭のツノなんて、くだんちゃんの女の子としての魅力の前には無いも同然、とばかりに
くだんちゃんを「かわいい女の子」さらにいうなら「性欲の対象」として見ていたのです。
くだんちゃんを一瞬の内に裸にひんむいて、汚らわしい妄想の中で犯していたのです。
思春期の男なんてみなそんなものですから、可愛い女の子の皆さんは注意してください。
もっともいくら注意しても、男どもからの視姦を止めることなど不可能ですけど、ね。
それは可愛い女の子の運命です。宿命です。避けようの無いサダメなのです。
くだんちゃんは男たちの視線から逃げるように足早になり、
いつもより早く学校についてしまいます。
そんなくだんちゃんを校門のところで待ち構えている人物がありました。
「…あ」
それはかつて、くだんちゃんを振った、元カレ、でした。
「お前、さ…」
そこで、ごくりと唾を飲み込む元カレ。
頭の尖った犬ミミがヒクヒクと痙攣するように震えています。
ちなみにカレはボクサーでしたがボクシングはやっていません。
くだんちゃんは知っていました。
それは彼が性的に昂奮している証拠なのです。
くだんちゃんに欲情している印なのです。
…やだ。
くだんちゃんはその事に嫌悪感しか感じられません。
「喜べ。より、戻してやるよ。な?嬉しいだろ」
元カレの口から思いがけない言葉が飛び出したのは。
「…え?」
鳩が豆鉄砲…ってことわざの牛バージョンってありませんかね?
くだんちゃんは唐突な言葉に呆気にとられてしまいました。
- 52 :
- 「な?いいだろ。また可愛がってやるからさ…」
恋をして、前よりずっと奇麗になったくだんちゃん。
その魅力は元カレにも波及していたようです。
彼は一歩を踏み出し、くだんちゃんの肩に手を伸ばしました。
「離して!」
強い口調できっぱりと。今度は元カレの方が呆気にとられる番でした。
「お断りします。私、好きな人がいるんです」
元カレが、こんなにはっきりと自分の意志を口にするくだんちゃんを見たのは初めてでした。
そう。恋は女の子を綺麗にします。
そして、恋は女の子を強くもするのです。
くだんちゃんはきっぱりと元カレに否を突きつけ、その場を立ち去ります。
「私の好きな人は…」
※ ※ ※
いつもより早く教室にたどり着いたくだんちゃん。
教室にはまだほとんど人はいません。
でも。
「あ、ネ、ネコさん…!」
くだんちゃんはびっくりしました。
くだんちゃんの大好きなネコさんが、すでに教室にしたのです。
「あら、おはよう、くだんちゃん」
と、ネコさんはくだんちゃんの焦る気持ちも知らぬげにクールに返します。
たいてい始業ぎりぎりにしか教室に現れないネコさんが、なぜこんなに早く?
いったい、何故でしょう?不思議ですね。
という訳で、ここからは副音声で、二人の心の声を聞きながらご覧ください。
- 53 :
- 「お、おはようネコさん…き、今日は早いのね」
(ああ!ネコさん、いつもクールで素敵…!ドキドキしちゃう…!)
「たまたまよ」
(あんたに早く逢いたかったからに決まってんでしょ!
(もう!それくらい解ってくれてもいいんじゃないの?
「で、でも…あんたもいつもより早いんじゃない?」
(もしかして、あんたも私に早く逢いたくて?
(そうなの?そうよね?そうなのね!?…あああ!!!
「う、うん………………」
(ネコさんに逢いたくて…ウチにいても落ち着かないし…
(でもまさかネコさんがこんなに早くいるなんて思わなかったから…う、嬉しい!
「髪、切ったのね」
(あああ!ショートカットも似合ってる…!
(あ!?そか、いっぱいうなじを攻めてもらえるように切ったのね?そうなのね!?
「う、うん………………ど、どう、かな?」
(ネ、ネコさんにいっぱいうなじにキスしてもらえるように…
(ネコさんがいっぱいキスしやすいように…ハァハァ
「いいんじゃない?似合ってる」
(前の髪型も可愛かったけど、ショートも新鮮でこれまた…!
(可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い…!
「あ、ありがと」
(うわあああ!ほ、褒められた!ネコさんに褒められちゃった!
(嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい…!
「…」
(うああああ、ほ、頬染めちゃって!!
(可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い…!
「…」
(嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい…!
「…」
(くだんちゃんくだんちゃんくだんちゃんくだんちゃん…!
「…」
(ネコさんネコさんネコさんネコさんネコさんネコさん…!
人気のない教室で。
見つめ合ったまま二人は固まってしまいました。
そして。
((も、もうダメ!我慢できないっ!!
「く、くだんちゃん…!」
「ネ、ネコさん…!」
ネコさんがくだんちゃんの手を取りました。
くだんちゃんは逆らうことなく、ネコさんに付いて行きます。
そう。
始業までは、まだずいぶんと時間がありますから、ね?
(前篇、了)
- 54 :
- くだんちゃん続編キマシタワー!
何故かママと兄の会話にほっこりした
良い家族と恋人(猫?)に恵まれたくだんちゃんマジリア充
後編も楽しみにしてる
- 55 :
- 最高すぎるw
ニヤニヤしっぱなしやw
- 56 :
- 前スレのss、見れる所無い?
くだんちゃんの前の方読みたい
- 57 :
- >>54-55
GJです
- 58 :
- >>5ー17読んで妄想してしまったもの
※勝手に設定借りてます。あと文章無理なんでプロット形式です。
ネコさんとくだんちゃんのラブラブ光線の前に退散した狼さん。
しかしそれじゃあ色々治まらない。
なので新たなエモノ探しを始めていた。そこで見つけたのが羊さんあだ名をメリーさんといいました。
いかにも優等生といった感じでしかもすごく可愛いまさに草食系女子でした。
すぐに誘い込むことに成功しましたが狼さんが攻め始めたあたりでメリーさんの本性が現れました。
実はこのメリーさん、裏では羊なのに肉食、鬼畜少女メリー、狼のフードがついた羊毛とか言われているドSなバリバリのタチなのでした。
今まで調教してきた娘は数知れずどんな娘もたちまちペットにされてしまうのでした。
メリーさんが狼さんの誘いに乗ったのも罠半分、もう半分は狼さんの本質、Sの裏にMの素質を感じたからでした。
- 59 :
- そんなこんなで立場逆転から狼さんの大切な部分をつねったりします。
それで痛いはずなのに濡れ濡れになる自分に気がつき赤面する狼さん。
実はさっきくだんちゃんのビンタをくらってから何故かあそこが熱くなっていたのでした。
今まで感じたことの無い感覚に戸惑う狼さんはメリーさんの調教によって理解したのでした。
私はドSでありながらドMだったのだと
すっかり躾られた狼さんはメリーさんのペットになりました。
こんな感じの妄想したけど清書なんてできないから書きたくなったら書いてくださいwww
大歓迎です。
- 60 :
- そこまで書いたら後少しなのに勿体無い
というわけで少し見本(叩き台ともいう)として書いた
「ごめんなさい、邪魔をして。でも」
オオカミさんは今まで多くのケモ耳っ子を籠絡し、欲望の限りを尽くしてきました。それを彼女は内心、誇っていました。でも。
「この子は、くだんちゃんは…あなたに渡すわけにはいきません」
その誇りは、ネコさんの一言に大きく傷付けられました。
そんなオオカミさんは悔しさに内心歯軋りしつつも、外面を保って退くのが精一杯でした。
※ ※ ※
しかし、敗北にオオカミさんは臍を噛むような人ではありませんでした。
いや、抉られた自尊心の痛みと、疼く肉欲が惜敗の無念を忘れさせたのかもしれません。そして、痛みと肉欲の両方を消す算段がオオカミさんには有りました。
(次の獲物を探しましょうか……)
※ ※ ※
程無くして獲物は見つかりました。今まで数多のケモ耳っ子を落としたオオカミさんの面目躍如といったところですね。
「メリーちゃん、さよなら」
「ええ、また明日」
笑顔で級友に手を振るヒツジさん。今の遣り取りやら察するにメリーさんと呼ばれているようです。
まあ、これは膨らまし過ぎだがw
- 61 :
- >>60
そこまで書いたら後少(ry
- 62 :
- >>60
そこまで書いたなら調教まで書くべき
それまでGJはお預けよ!(本当はすぐにあげたいけどこの子のためよ!)
- 63 :
- 誤字った…『今の遣り取り“や”ら』じゃなくて『今の遣り取り“か”ら』だ…
そしてくだんちゃんシリーズの作者さんの意向も聞かないといかんでしょ
- 64 :
- 愛されてるなあくだんちゃん
- 65 :
- くだんちゃんの中の人です。
皆さん、いつも読んでくださってありがとうございます。
>>56
個人サイト…って程の物じゃないですけど、
投下したssをUPしてる所はあります。
そういうののアドレスって貼ってもいいのかな…?
>>58-60
そこまで書いたなら(ry
いや、嬉しいです、ホント。
妄想広げて頂けるだけの余地というか、
魅力を感じて頂けたって事でしょうから。
オオカミさんスピンアウト、ぜひ書いてください。
ケモ耳少女の百合が読めるなら大歓迎です。
だが、くだんちゃんとネコさんは俺の嫁w
>>64
ありがたや?ありがたや?(ー人ー)
- 66 :
- うわ、文字化けた?
>>64
ありがたや〜ありがたや〜(ー人ー)
- 67 :
- 自分の娘のために偽装結婚も辞さない◆7BaqS26D87fWは百合作家の鑑、はっきりわかんだね
- 68 :
- >>63
さあ、原作様からゴーサインも出たし早く続きを(ry
>>65
いくら原作様でもこれだけは譲れない
くだんちゃんはネコさんの嫁、そしてネコさんはくだんちゃんの嫁だ!
- 69 :
- くだんちゃん第3話、続きを投下させていただきます。11レス程です。
- 70 :
- (>>53の続きです)
始業前。人気のない、廃校舎の片隅で。
「んは…っ!んちゅっ…んん!」
「んちゅ…んふぅ…ふはぁ…!」
互いの首に腕を回し、抱きしめあい、熱いキスを交わしあう二人。
ネコさんの指先が、くだんちゃんの剥き出しのうなじを愛撫します。
「そ、そこ!ぞ、ぞくぞく…しちゃう、の…!」
「…ね?いっぱいこうしてほしくて、切ったんでしょ?」
「は、はう…///」
図星です。
「答えなさい、いっぱい感じさせてほしかったから、切ったのね?」
「は、はい…ネコさんに、いっぱいしてほしくて…」
くだんちゃんのその答えにネコさんは、
「そう。いいコね」
なんてクールに返しますが、内心は狂喜乱舞です。
(ああああああああ!可愛いいじらしいいやらしい可愛いいじらしいいやらしい…!!
「…ここ?」
「ひぅ!んはぁ!あ!…んくぅ!ネコさん…ネコさぁん…!はぁああ…!!」
「エッチな声。いやらしいコね。そんなに感じて…恥ずかしくないの?」
朝っぱらから、二人のテンションは最高潮です。
「あっ!やぁ…そ、そんな…!」
ネコさんの手がくだんちゃんの制服の前をはだけさせます。
フロントホックのブラが外され、可愛い胸が外気にさらされます。
すでに、その先端はツンと尖って。じんじんと痺れています。
ネコさんの愛撫を今か今かと待ち受けているようでした。
ですが、そう簡単にくだんちゃんの思い通り行かない事は、もう御承知ですね?
ネコさんはくだんちゃんの胸に手を伸ばします。
が、決して、その芯には触れようとしないのです。
それどころか、さわさわと全身に指を這いまわらせます。
さらに唇の届く範囲には、キスの雨を降らせます。
でも、決して。
乳首やアソコに直接触れる事はしないのです。
「んん…!んはぁ…!はぅ…んん!」
それでも、全身に優しい愛撫を受け、くだんちゃんはどんどん高ぶっていきます。
- 71 :
- ネコさんの唇が、背筋の骨に沿って這うように動きます。
鎖骨のくぼみを舐め、乳首の周りを沿うように舐めます。
ネコさんの指が、お尻のお肉を丁寧に揉みほぐしていきます。
腹筋に沿って、おへその周りから、太腿までソフトに撫でまわしていきます。
さらに腋、肘裏、指の間に至るまで。
どこもかしこも、最初はちょっとくすぐったい部分。
でも常に触れるか触れないかのフェザータッチで愛撫を続けられると。
徐々に熱を持ち、気が狂わんばかりの快感をもたらすのです。
女の子の身体は、全身が性感帯となりうるのです。
そしてくだんちゃんの身体は、もはや全身、性感帯。
呼吸は乱れ、涎を垂らし、えっちなお汁を溢れさせます。
乳首はじんじんと痺れ、あそこはひくついてたまりません。
しかし、それだけでは。狂おしい快感にいくら身を焦がしても。
このままでは絶頂を迎えることは、到底出来ないのです。
それはもどかしくも狂おしい、甘美な、肉欲の罠。
(ああ…!ああ!乳首、弄ってほしい…!
(あそこを…あそこも弄ってほしいのに…!
「乳首、弄ってほしい?」
「は、はう…///」
図星です。
「答えなさい、弄ってほしいんでしょ?」
「は、はい…ち、乳首、ネコさんに、い、弄ってほしい…!」
「こう?」
ネコさんの指が、くだんちゃんのツンと尖った尖端にそっと触れました。
「ああ…!ああ…!!」
待ちに待ったその時を前に、快感の予感に、くだんちゃんの身体が震えます。
しかし。
指先が乳首に触れたのはほんの一瞬でした。
ネコさんの指は、そのまま粟立つ乳輪を撫で、周辺を指先で囲んで撫でまわしていきます。
もう一方の手でくだんちゃんの小ぶりな乳房全体をこれでもかと丹念に揉みあげながら。
「乳首、びんびんだね」
「んあ…!んはぁ!!お、おね、おねがい…も、もう…!」
「なあに?お願いって。ちゃんと言ってくれなきゃ、解んない」
「いや…いやいやいや…!!ち、ちく、び…」
「ん?乳首がなあに?」
また、一瞬。刹那の間。触れたかと思えばすぐ離れます。
「いやああ!乳首…!乳首、弄って…お願い!お願い…!」
何度も何度も繰り返された末に。
「んひゃううううううううううう!!」
- 72 :
- 突然、いきりたった乳首を、ネコさんの指先がきゅーーーっと摘みあげたのです。
「あ!あ!あ!ああああああ!ああああああ!」
どっと汗が吹き出します。
快感が乳首を中心に全身に広がっていきます。
望み続けた刺激にがくがくと身体が痙攣を繰り返します。
(あああ!気持ちいい!気持ちいい気持ちいい気持ちいい、気持ちいいよぉ!
(もっと…!もっともっともっともっともっともっともっともっとお!!
しかし。
ネコさんの眼が、きゅっと細くなりました。それは悪戯を思いついた悪童の笑み。
くだんちゃんがそのネコさんの表情に気づき、ハッと息をのんだ…その時。
♪きーんこーんかーんこーん…
無常にも、始業のチャイムが高らかに鳴り響いたのです。
ネコさんがすっと、くだんちゃんから身を引きます。
「あら、時間切れね」
「…え?えええええええ!?」
くだんちゃんはパニックです。
望み続けた、恋い焦がれた激しい快感。それを得られたのはほんの一瞬の事でした。
身体はもどかしさと、絶頂への激しい渇望に悲鳴をあげています。
「ほら制服、直して。早く行かなきゃ」
「う〜〜〜〜〜///!!」
くだんちゃんは真っ赤な顔でネコさんを睨みます。
するとネコさん、まるで満開の向日葵みたいな笑みを浮かべ、
「次の休み時間…続きをしてあげる。それまでいいコで待ってるのよ。ね?」
その笑みと言葉に、くだんちゃんは逆らう事なんてできません。
「う、うん…絶対…ね?」
「私があんたに嘘ついた事なんて、あった?」
「わ、解った…次の休み時間まで…待ってる…」
「物わかりのいいコは、好きよ」
これ以上赤くなるなんて無理と思われたくだんちゃんの頬がさらに赤く染まります。
にっこり笑って、差し出される手。
「行こ?」
「は、はい…」
くだんちゃんがネコさんに逆らう事なんて、ありえません。
だって、くだんちゃんはネコさんの事が大好きなんですから。
くだんちゃんはネコさんにしてもらう事が、全部、大好きなんですから。
(やすみじかん、つぎのやすみじかん…
(そうしたらつづき…こんどこそ、もっともっともっともっと…!!
※ ※ ※
- 73 :
- そして、待ちに待った、休み時間。
「くだんちゃん」
くだんちゃんの背中に、ネコさんが声を掛けます。
ネコさんの席はくだんちゃんより後ろなのです。
「行こっか?」
「う、うん…!」
くだんちゃんは羞恥と期待から真っ赤に染まったくだんちゃん。
ネコさんの顔をまともに見る事が出来ません。
その事で、きっと後から言葉責めされちゃう事でしょう。
でも、それもまた良し、な、くだんちゃんなのです。
ネコさんに導かれるまま、くだんちゃんは再び廃校舎に向かいます。
※ ※ ※
今度は後ろから抱きすくめられました。
うなじにいっぱいキスされ、乳首もいっぱい弄ってもらえました。
「あ、あ、あ!んはぁ!んん!!ひあああああ…!!」
「気持ちいいの?ねぇ、そんなによがり声あげちゃって」
「き、気持ちいい…!おっぱい、気持ちいいのぉ!!」
でも。
「続きをしてあげるとは言ったけど…いかせてあげるとは言ってないわよね?」
しれっと言い放つネコさん。
とうとうアソコはいじってくれなかったのです。
※ ※ ※
その次の休み時間。
くだんちゃんは、触れるか触れないかというフェザータッチを延々繰り返されました。
なんどもなんども触ってほしいと懇願しましたが、ネコさんは聞いてはくれません
止めどなく溢れ出るエッチなお汁を指ですくわれ、嘗めさせられたりもしました。
でも、やっぱりアソコはお預けです。
そしてその次も、そのまた次の休み時間も。
くだんちゃんは休み時間の度に、寸止めで焦らされまくったのです。
※ ※ ※
そして、お昼休み。
「行こっか?」
「は、はふぅ………!」
くだんちゃんは、もう限界ギリギリです。崖っぷちもいい所でした。
(早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く…!
(イキたいイキたいイキたいイキたいイキたいイキたい…!
※ ※ ※
- 74 :
- 「ほら、自分でスカート、持って」
「は、はい…」
おずおずと。しかし素直に。
自分のスカートの裾を持ちあげるくだんちゃん。
すると、突然その前にネコさんがしゃがみ込みます。
「ひあっ!?ネ、ネコさん!?」
「じっとして」
「は、はい…!」
くだんちゃんのショーツに指をかけるネコさん。
くだんちゃんの反応を楽しみながらゆっくりとずらしていきます。
「うわ、溢れてる…」
それはそうでしょう。
午前中いっぱい焦らされ続けたせいで、アソコは準備万端です。
朝からずっと濡れて溢れて、乾く暇もありませんでした。
「い、いやぁ…!」
「ウソ、嬉しいくせに」
「は、はう…!!」
図星です。
「で、でも…!ははははは、は、はず、恥ずか、し…!」
ネコさんの前に全てを曝け出したくだんちゃんは真っ赤です。
くだんちゃんの少し薄めのアンダーヘアとぷっくらとした恥丘が。
とろとろの蜜を溢れさせ、来るべき刺激への期待に震える秘所が。
ネコさんの視界に、至近距離で曝されています。その距離、ほんの数センチ。
「よく、見える…全部、見えてる…」
愛しいくだんちゃんの全てを視界におさめたネコさんはご満悦です。
そして。
「ひやっ!?あ!あ!あ!あ…!」
ネコさんのかわいらしいお口が、くだんちゃんの愛らしいつぼみに触れました。
「そ、そんな…き、汚い、よぉ!」
(…くだんちゃんに汚いとこなんか、無い…
もちろん、そんなホンネをそのまま口にできるほど、素直なネコさんではありません
「…いやらしい、どんどん、溢れてくる…んく…んく…!」
「ひあ!?ひああああ!だ、だめだめだめだめぇ!あ!あ!」
「エッチな声も、止まんないね?」
「やはぁ!だ、だって…こんなの…す、すごくて…ぅひぅっ…!?」
「そんなに声出したら、誰か来ちゃうかも。それとも…聞かせたいの?」
「そ、そんな…!だめ…だめだめだめ…んくっ…!んん…!!」
自ら持ち上げているスカートの裾を咬み、必に声を抑えるくだんちゃん。
その必な様子がいじましくて、ネコさんはSっ気を刺激されてしまいます。
ネコさんの舌先がくだんちゃんの包皮を割り開きます。
- 75 :
- 小粒だけれど感度のいい、くだんちゃんのクリトリス。
いつもはネコさんの指先で可愛がられている敏感な場所。
そこに初めて、ねっちょりとした舌先での愛撫が加えられます。
「んーーーーーーーーっ!!ん!ん!んんーーーーーっ!!」
びくんびくん!とくだんちゃんの全身が痙攣します。
いつも以上の快感に襲われ、くだんちゃんが悶えます。
(もう…もう!すぐいっちゃいそう…!
すっかり出来上がっていたくだんちゃんの身体は、早くも限界を迎えようとしていました。
※ ※ ※
ところで。
いくら二人の情事が人気の無い廃校舎で行われているとは言え、ここは校内です。
オオカミさんもここを使っていたように、誰も近寄らないという訳ではないのです。
おまけに今日の二人は、休み時間毎に同じ場所で情事にふけっています。
回数が増えれば見とがめられる危険も増大するのは必然でした。
終了のチャイムと共に二人で教室を飛び出し、
始業のチャイムと共に教室に駆け込んでくる。
そんな行動を繰り返していれば、何か怪しいと思われても無理はありません。
案の定、二人を物陰から観察する人影がありました。しかも、二つ。
お互いしか見えていない二人は、その事に気付きません。
『そんなに声出したら、誰か来ちゃうかも。それとも…聞かせたいの?』
『そ、そんな…!だめ…だめだめだめ…んくっ…!んん…!!』
その声は、二つの観察者の元まで届いていました。
時すでに遅し、というヤツですね。
え?
…
ワンパターン?なんですか、それ。
第二話にも同じようなシーンがあった?
…
いやいや。
二人が迂闊すぎるのです。だから何度も同じような事が起こるんです。
お互いの事しか視界に入らない、脳みそお花畑な二人が悪いのです。
ホントに、恋する女の子って、厄介ですよね?
…ねぇ?
※ ※ ※
- 76 :
- (ああ…!イクっ…!もう、イッちゃう…!
くだんちゃんの内腿がぷるぷると小刻みに経験します。
それは絶頂の前兆でした。
(い、いく…!!
が、その時。
「ダメよ、もっと楽しませてくれなきゃ」
「んふぅ…!?んん!ん!?」
絶頂のまさにギリギリ寸前。ネコさんが身を引きます。
「私がいいというまで、イッちゃダメ」
「んんーーーーーーーーーーー!?」
なんとご無体な。
延々前戯を受け続け、さんざん高められたくだんちゃん。
この期に及んでその命令は、残酷すぎます。
イヤイヤ、と。弱々しく首を振るくだんちゃん。
「イッちゃダメ」などと言いつつ、さらに容赦ない愛撫を加えるネコさん。
「…んちゅ」
「…………………!!んふーーーー!!ん!ん!んんっ!」
ネコさんのざらりとした猫舌が、くだんちゃんの一番敏感な所を責めまくります。
時にぞろりと嘗めあげ、時につんつんとつつき、時に包皮ごと唇で包み込みます。
(こんなの…!こんな、すごいの…だめぇ!!
ネコさんの愛撫に応え、ぴちゃぴちゃと淫らな音を立てるくだんちゃんのあそこ。
スカートの裾を噛み締めているせいで、くぐもった喘ぎを漏らすくだんちゃんの口元。
上のお口はエッチな喘ぎと涎を、下のお口は淫らな水音とエッチなお汁を垂れ流します。
(も、もう…だめぇ…!!イキたいイキたいイキたいイキたい…!!
もはや息も絶え絶えのくだんちゃん。
にも関わらず、ネコさんの執拗なまでの愛撫はさらにエスカレートするのです。
(ゆ、ゆび…入って…!!
ネコさんの指が、くだんちゃんのアソコに第二関節の当たりまで呑みこまれます。
「お待たせ」
という言葉と共に、中で指をくっと軽く曲げる、と。
「んーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
びくびくと、くだんちゃんの身体が痙攣します。
いわゆるGスポット。指のお腹でゆっくり、優しく、丹念になであげます。
「これ、いいよね?すっごく気持ち良さそうだよ?」
「んんんんん!んん!んーーー!んんんんんーーーー!!」
舌でクリトリスを責めながら、さらに中をゆっくりと掻き回すネコさん。
エッチなお汁が溢れ、いつしか床に水たまりを作っていました。
- 77 :
- 「んんんんんーーーーーーーーーーーーーーーーー………!」
(だめぇ…我慢できない…っ!もう、イクっ…!いっちゃう…!
ところが。
「おっと。ダメだってばぁ」
「ひぅ!?い、いやああ!!」
思わず噛んでいたスカートの裾を離して叫んでしまうくだんちゃん。
繰り返される寸止め焦らし地獄に、もう泣きだしそうです。
ネコさんはくだんちゃんの感じる所も、その限界も 完 全 に、把握しています。
くだんちゃんがイク瞬間、その少し前を見極める事など 朝 飯 前 なのです。
ちなみにキスの味や汗の匂い、アソコの濡れ具合でくだんちゃんの体調も解るようですよ。
そこまで出来てこそ、SはMを限界ギリギリまで責めることが出来るのです(ホントか?)
「いっぱい我慢しようね。それからイッたら…すっごく気持ちいいから」
Sって大変ですね。実はMに奉仕しているのは、Sの方だったりするんですよね。
M女なんて、恥ずかしがったり気持ちよくなったり、命令に従ってればいいんですから。
閑話休題。
イッちゃダメと言いつつ、容赦なく責め続けられ、
我慢の限界に達すれば愛撫を止められ、イクにいけず。
ぎりぎりまで昇りつめては、再び引きもどされる。
延々と続く寸止め焦らし地獄。
もはや時間の感覚もありません。
そしてネコさんはちらと腕時計に眼を向けました。
ちなみに文字盤のイラストはフェリックスくんです。
時間を確認したネコさんは、くだんちゃんにこんな言葉をかけます。
「よく頑張ったわね、そろそろ…」
「いいの?イッていい?イカせてくれる?イキたいイキたいイキたい…!!
絶頂の予感に歓喜の声をあげるくだんちゃん。
その時でした。
♪きーんこーんかーんこーん
「!?」
「あら、残念、時間切れね」
「い、いやあああああ!」
くだんちゃん、もうボロボロです。
「いや、いや、いやああ!お、おね、お願い…!イカせて…!」
でもネコさんは無情にも、
「さ、次は放課後。それまで我慢するのよ」
などと言い放つのです。
- 78 :
- この日は5時間授業の日でした。
あと1時間。それが終われば、放課後です。
「ほ、ほうかご…まで…がまん…!そしたら、い、いいい、いって、いい…?」
「放課後なら、いっぱい時間あるから。思いっきり、イカせてあげる」
「が、がまん…する…から…だから…!い、いかせて…いかせていかせていかせて…!」
「いいコね。それに…とってもいやらしくて、可愛い」
火をつけられたままの体は熱く燃えるようです。
くだんちゃんは、そのままの状態で、その日最後の授業に向かいます。
次こそいかせてもらえるはず、との淡い期待を抱えながら。
※ ※ ※
二人が教室に戻ってきたのは、5時間目の始業のチャイムと同時でした。
(どんな声で鳴いてくれるかな…いっぱいイカせちゃおう。うふふ、放課後が楽しみ♪
ふらふらと席に着くくだんちゃんの後ろ姿を見やり、エッチな妄想にふけるネコさん。
机から教科書を取り出そうとして、一通の封筒に気づきました。
(またラブレター、かな?
靴箱や机の中に手紙が入れられていた事は、これまで何度もありました。
歯に衣着せぬ物言いやさっぱりとした態度で。ネコさんは男女問わず人気者です。
慣れた手つきで開封しました、が。
(これ…!
周囲から音が消えていくようでした。
視界が真っ暗になっていくようでした。
室温が一気に5度は下がったようでした。
封筒の中は、一枚の便せんと、デジカメプリントとおぼしき一枚の写真でした。
便せんにはたった一言。
『放課後、廃校舎2−B』
それだけならば、無視できたでしょう。しかし、同封された写真には。
エッチな行為に勤しむくだんちゃんとネコさんの姿がバッチリと映っていたのです。
※ ※ ※
とうとう、放課後。
くだんちゃんにとっては待ちに待った放課後です。
…やっと。やっとイカせてもらえる。
授業の内容なんて、ろくに頭に入ってきませんでした。
はぁはぁと荒い息をつきながら、ネコさんが呼びにくるのを待ちます。
ところが。
てど暮らせど、ネコさんから声は掛かりません。
辛抱たまらず振り返ると…ネコさんの席は蛻の殻、でした。
(ま、まさか、これって…!?
くだんちゃんは、ネコさんの望む事を理解するため勉強は欠かしていません。
だから、こう思ってしまったのです。
- 79 :
- (放置プレイ?これが放置プレイというものなの!?
誤解です。激しく悲しい勘違い、でした。
(ああ、なんて高度な…私、ついていけるかしら?
(ううん!それがネコさんの…大好きなネコさんの望みなら…!
一見、健気なようですが、ネコさんのプレイにはまってるだけですよね?
その証拠に、いまもくだんちゃんのあそこはトロットロに蕩けているのです。
隠しようもないエッチな匂いが周辺にまき散らかされていました。
そんなくだんちゃんの後ろを、クラスの帰宅部女子が二人、通り過ぎます。
ウサギちゃんと羊のメリーさんでした。
「ん?なんの匂い?」
「え…これ…えーっと、な、なにかしら?」
これは極秘情報ですが、その童顔に怪訝な表情を浮かべているウサギちゃんは処女でした。
優等生然としたメリーさんは、その清楚な外見とは裏腹にとても経験豊富です
だから、くだんちゃんの周囲にたゆたうのがなんの匂いなのか、察しているようです。
頭の中がピンク色のくだんちゃんに、二人の会話は届いていませんでしたけど、ね。
(ああ…ネコさん…私、いいコで待ってるから…だから、だから…!
(ご褒美、いっぱいください…いっぱいいっぱいいっぱいイカせて…!
歓喜の瞬間が訪れるのを今か今かと待ちわびる、Mのくだんちゃんは、幸せでした。
しかし。
その瞬間が訪れる事が無い事をくだんちゃんは知る由もありません。
いくら待ち続けても、ネコさんが教室に戻ってくる事はないでしょうから。
※ ※ ※
呼び出しの指定場所に向かいながら。
(どうしようどうしようどうしよう…
ネコさんはひとり悩み続けています。
答えは出ません。でも、時間は無情にすぎていきます。
指定された場所はどんどん近づいていきます。
(どうしようどうしようどうしよう…
まだ答えは出そうにありません。
※ ※ ※
そして。
廃校舎でネコさんを待っていたのは。
「よう、久しぶりだな」
それは第一話で、ネコさんを公園の雑木林で襲おうとしたハイエナの一人でした。
リアルな時間でおよそ1年前、劇中時間では一ヶ月ほど前の事です。
- 80 :
- 「いったい、どういうつもり?」
「ハッ!解ってんだろ?もしオレがこの写真をバラまいたら、どうなるか」
実はこのハイエナ、ネコさんをずっと影から見ていたのです。
片思いでした。あの時も無理矢理するつもりなんて無かったのです。
でも仲間たちにはやし立てられ、後に引けなくなったのです。
そして、片思いの女の子が、レズ行為にふけっていると知ったとき。
彼の中で何かが壊れました。どうせ自分のものにならないのならいっそ…!
とまぁ、脅迫者の事情なんて、知った事じゃありませんけど、ね。
「ツノがある上にレズだなんて知られたら…あいつの人生、おしまい、だよなぁ?」
このハイエナは、愛しいくだんちゃんに害をなす害獣。
ネコさんにとって、それ以外の何者でもありませんでした。
そう、ネコさんは知っています。
くだんちゃんが、ツノのせいでたくさん辛い思いをしてきた事を。
人は自分と違う者を、いとも簡単に迫害し、排斥することができるのだという事を。
自分との関係が明るみに出れば、きっとくだんちゃんはさらに傷つくであろう事を。
だから。
「あんたの、好きにすればいいわ」
大好きなくだんちゃんに、これ以上辛い思いはさせられない。
ネコさんはそう、覚悟を決めたのです。
「へへ…!そう来なくちゃ、な」
じり、とハイエナが一歩、前に出ます。
ネコさんは気丈にも、ひるむ事無くその場に立っています。
歩み寄るハイエナを挑むように睨みつけています。
(そういえば、まだイカせてあげてなかったな。
(でも。きっと、もう二度と…顔、合わせられない。
(だって、あたし、きっとこれから…
ハイエナはネコさんの体を要求するつもりでしょう。
たとえ、自ら望んだ事ではないとしても。
こんな男に穢された体で、再びくだんちゃんを抱く事など出来ません。
ネコさんはそんな風に考えていたのです。
ネコさんは、くだんちゃんが大好きなのです。だから…
くだんちゃんは、私が守る。
小刻みに震えるネコ耳。きゅっとくいしばられた唇。
ネコさんは眼を閉じ、心に呟きました。
(さよなら、くだんちゃん。
…第3話(中)、了。
- 81 :
- と言う訳で、第3話・中編、でした。
…ああ!すみません!ごめんなさい!
思った以上に長くなってしまいまして…後編に続きます。
今度こそ、終わりますのでひらにご容赦のほどを。
- 82 :
- 今回の〆:ハイエナ「おとなしくしろォ!バラまくぞこのやろう!」
ハイエナ君が残念で草生えた
純情臭いのに仲間の後押しや嫉妬で動く駄目っぷりが…
それに対して自分で行動を決め、自己犠牲も厭わないネコさんのなんと格好良いことか
そして覗き魔は二人いたはずだが…オオカミさんが怪しいが果たして
- 83 :
- ネコさんが俺の理想の女の子すぎて辛いんだがどうしてくれる
- 84 :
- >>83
ならば生暖かく見守ってやるのだ
貴方の右手は友達だぞ
- 85 :
- メリーさんが出たあたり吹いてしまったw
妄想からできたキャラだけど使ってもらえて嬉しいww
妄想って書いてみるもんですね。書いてくれた人本当にありがとうございます。続きを期待してますw
そしてまた妄想してしまったでござる。
ネコさんとくだんちゃんの行為をたまたま?見かけてしまったメリーさん。
ネコさんのテクを見て、(まだまだ甘い・・・もどかしいくらい甘い)と思ったメリーさん。
ドSですが元々お節介なくらい面倒見が良いメリーさんはどうにかしたいと思いました。
ただ、手を出すなんてもっての他、それくらいの分別はあります。百合の花は愛でるタチなのです(うまいこと言ったつもり)
そこであることをひらめきます。ネコさんを呼び出して調教住みのオオカミさんを使い、見本を見せればいいと・・・
本編のいざこざが終わった後の話のつもり、メリーさんがくだんちゃんのやらしい匂いのことが気になって後をつけたりしないかなぁとか思いました。
ちなみに手を出さなくても徹底的にイジリまわすと思います。ドSですからw
- 86 :
- ところで、直接ここに書きこむんじゃなく、
以下のような形での投下ってありですか?
板歴浅くてまだよく解っとらんのです。
百合SS『 桜三月、春弥生 』
ttp://renaisim.x.fc2.com/midukitoyayoi.html
- 87 :
- >>85
オオカミさんがネコさんに見られて調教の成果で逆に興奮してしまう的な
- 88 :
- >>86
ありだと思うよ
- 89 :
- 余所への投下発表は前スレでもあったし問題はないと思う
しかし三月に弥生とは秀逸なネーミングセンス、欠片でも分けてほしいもんだw
- 90 :
- >>86
ハルキ放置カワイソスwwwww
最高の百合でした。萌えました。
- 91 :
- 保管庫、テンプレそのままだとみれなくて少し探したんだが、
http://lilych.web.fc2.com/novels/default_004.html
でいいのかな
- 92 :
- >>89-90
ありがとうございますm(_ _)m
では、くだんちゃん最終話、後篇。投下させていただきます。
>前スレ813さん
待ってると言って下さって、改めてありがとうございました。
第一話からずいぶん間が開いたせいで文体とか、キャラちょっとブレましたけど
曲がりなりにも完結にこぎつけられたのは、あなたの一言のおかげです。
最終話も楽しんでいただければ、望外の喜び。。。
- 93 :
- (>>80の続きです)
ネコさんがいなくなったのは、いわゆる放置プレイである…と誤解したくだんちゃん。
すでに人気の耐えた教室で、ひとり悶々とした時間を過ごしています。
ともすれば自分でアソコを弄ってしまいそうになる誘惑に、必に耐えながら。
ネコさんに危機が迫っている事を、くだんちゃんはいまだ知る由もありません。
(ああ、ネコさんネコさんネコさんネコさんネコさんネコさん…!
朝から寸止めされ、焦らされ続けたくだんちゃん。
その身体は熱く火照り、その熱はジリジリとくだんちゃんの精神を削っていきます。
もう、ネコさんの事しか、ネコさんにしてもらうエッチな行為の事しか頭にありません、
だから。
(ハァハァ…ネコさん、まだかな…私、いいコで待ってるから…だから…
「…おい!聞こえねぇのかよ?おいっ!?
(はやく…はやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやく…!
「おいっ!!
「…ほぇ?」
現れたボクサー(元カレ)に気付くまで随分時間がかかってしまったようです。
ゆっくりと振り返るくだんちゃん。
その表情に息をのむボクサー。
(な、なんて顔してんだよ、こいつ…む…
ごくりと、ボクサーの喉が鳴ります。
(むちゃくちゃ、色っぽい…むちゃくちゃ、エロい…!!
くだんちゃんの頭の中は、ネコさんにイカせて欲しい!という衝動でいっぱい。
そりゃあ、表情や仕草もエロくなろうというものです。
「へ、へへ…発情しやがって…。俺が、イカせてやるよ…!」
「イカ…?」
(イカセテヤル?イッていいの?イキたいイキたいイキたい…!
「ああ…来いよ」
「あぅ…そっち、に?」
(イキたいイキたいイキたいイキたい…!けど
「…ああ!(ゴクリ)」
ボクサーの手が伸び、くだんちゃんの顎を上に向かせます。
(私をイカせてくれるのは…この指じゃ、ない…
(私がイカせて欲しいのは…この人じゃ、ない…!
(私が、してほしいのは…!!
「へ…!お前のカノジョも今頃よろしくやってるさ。俺たちも、楽しもうぜ…!」
失言、でした。
- 94 :
- 「カノジョ…?ネコさんの、事…?ネコさん、来ないの…なんで…」
「ほっとけよ。女なんかより男の…俺の方がいいに決まってるだろ?」
くだんちゃんの瞳に、光が戻ります。
茫漠と拡散していた意識が、収束していきます。
(ネコさんがいないのは…放置プレイなんかじゃ、ない…?
(この人が…ネコさんに?ネコさんを…?
「ネコさんに、何をしたの!?」
思いがけず大きな声が出ました。
ボクサーがびくっと身を振るわせます。
くだんちゃんは、自分に自慢できる事なんて何も無いと思っていました。
でもひとつだけ、誰にも負けないと密かに自負している事がありました。
それは、声の大きさ。
普段、おどおどして小さな声しか出さないくだんちゃんでしたが、
本気になればとんでもない大声が出せるのです。まさに咆哮です。
牛は広い草原に暮らしています。
大きな声は、仲間達に危険を知らせたりするために重要なのです。
「へ…知るかよ!今頃ハイエナの野郎の餌食だろうさ!」
くだんちゃんとネコさんの逢瀬を覗き見していたデバ亀二人。
それはあのハイエナとボクサー、だったのです。
「ハイ…エナ?どういう、事!?」
「いいから来い!」
「いやっ!」
くだんちゃんの腕を掴み、強引に引き寄せようとするボクサー。
ですがその力を利用しつつ、くだんちゃんは一気に伸びあがります。
頭突き、一閃!
「ぐはっ!!」
くだんちゃんの頭部の硬いツノが、ボクサーの腹部にめりこみます。
もんどりうって床に転がるボクサー。
その懐から、ひらりと一枚の写真が落ちます。
それはネコさんに届けられたものと同じものでした。
「なに、これ!?」
「…チッ!」
くだんちゃんの怒りに気押されたか、ボクサーの口から脅迫の事実が告げられます。
この写真をネタに、ハイエナがネコさんを脅迫している事を。
「ひどい…!なんて、事…!」
まぁ校内でエッチに耽っていた二人にも、全く非が無いとは言い切れません。
とはいえ、そこに漬けこんでの脅迫が恥ずべき行為である事に変わりはありません。
- 95 :
- 「どこ!?ネコさんは…どこにいるの!?」
「へっ…知るかよ。自分で探せ。もう、遅いかも知れねーけどな」
そう吐き捨てるボクサーに向けて、くだんちゃんは言い放ちます。
「あなた、最低です」
その言葉が、ボクサーの胸をえぐります。
ほんの一時でしたが、二人はかつて恋人同士でした。
イヤな事もたくさんありました。
でも、少しは幸せな事もあったのです。
「さよなら」
かつて一方的に告げられた別れの言葉。
それに対して、くだんちゃんは何も言えませんでした。
でも、今。
くだんちゃんはようやく、彼に決別を告げる事が出来たのです。
※ ※ ※
一方、その頃。廃校舎、2−B。
窓から差し込むやや黄色みを帯び始めた光。
その光が、ネコさんの艶やかな肌を薄闇に浮かびあがらせています。
ネコさんは腕を組み、胸を隠しています。
ほぼ、産まれたままの姿を男の前に晒しています。
残っているのは、水色のショーツただ一枚。
ハイエナの要求でした。一言、「脱げよ」と。
しかしとうとうショーツ一枚を残すのみとなった時。
やはりどうしても、男の前に全てを晒す勇気が出ないのです。
「どうした?早くしろよ」
ネコさんの顔面は蒼白です。
目尻には恥ずかしさと悔しさのあまり涙が浮かんでいます。
おこりのような震えが全身を襲って、止まりません。
がちがちと奥歯がなります。
(くだんちゃん…くだんちゃんくだんちゃんくだんちゃん…!
(やだよ…こんなのやっぱりイヤだ…助けて…誰か助けて…!!
ネコさんは自分がイヤになりました。覚悟を決めたはずなのに。
でも、どうしても身体言う事を聞きません。
「…ちっ」
焦れたハイエナが、一歩。すっと足を踏み出します。
びくりと震えたネコさんは、じり、と後ろに下がります。
すっ…。
じり…
すっ…
じり…
- 96 :
- ネコさんはついに窓辺に追い詰められます。
ハイエナが迫り、思わず顔を背けるネコさん。
その時、でした。
※ ※ ※
「ネコさん…!どこにいるの!?」
くだんちゃんは、声の大きさには自信がありますが、脚には自信はありません。
牛歩、というくらいですからね。クラスで一番遅いくらいです。
闇雲に走りまわった所で、見つける事は難しいでしょう。
だから、くだんちゃんが取った方法は。
「ネコさーーーーーーん!どこーーー!」
くだんちゃんは叫びました。声を限りに。
きっとネコさんに届くと信じて。
大声を上げながら走るくだんちゃん。
部活動中の生徒たちも何事かと見やります。
ただ事ではない、と。
「ネコさーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!」
※ ※ ※
「くだんちゃん!?」
ネコさんの耳は特別製です。おまけに愛しいくだんちゃんの声。
聞こえないはずがあろうか?いや、無い。と言った所でしょう。
ハイエナの事など頭からすっぽり消えていました。
後ろを振り向き窓ごしに、自分を呼ぶ者を、愛しい人を探します。
「くだんちゃん…!」
※ ※ ※
「ネコさん!?」
見つけました。
廃校舎の2階。窓から覗くは、愛しいあの人の顔。
「ネコさーーーーーーーーーーーん!」
それだけを目指して。くだんちゃんは走ります。
※ ※ ※
- 97 :
- (どうして?来てくれた…なんで?来ちゃだめなのに。
(でも、嬉しい…!私を…呼んでる…!
校内がざわついています。
野次馬が、くだんちゃんを追って廃校舎に集まってきます。
思わぬ展開に慌てるハイエナ。
息を切らし必に走るくだんちゃん。
呆然と事の成り行きを見守るしかないネコさん。
そして。
「ネコさん!」
廃校舎の教室に現れたくだんちゃん。
その視界には、ショーツ1枚のネコさんと…ハイエナの姿。
ぐっと唇をかみしめたくだんちゃん。頭に血が昇ります。
熱い衝動と共に、なんの躊躇もなくハイエナに突撃します。
「うぐっ!?」
頭のツノでハイエナを突き飛ばし、ネコさんに抱きつくくだんちゃん。
「ネコさん!大丈夫!?ネコさんネコさんネコさんっ!」
「くだん、ちゃん…どうして…どうして…?」
ぼろぼろと涙をこぼすくだんちゃん。
ネコさんはどうしていいか解りません。
その時。
「この…アマァ!!」
ハイエナが懐からバタフライナイフを取り出します。
危険物の持ち込みは、校則違反です。
でも、くだんちゃんはひるみません。
両手を広げて、ネコさんをかばうように仁王立ち。
これにはいつも気丈なネコさんの方が慌ててしまいます。
「だ、だめよ!くだんちゃん!」
「ネコさんはじっとしてて!」
くだんちゃんは、ネコさんに初めて逆らいました。
「ネコさんは…私が、守るんだから!」
「くだんちゃん…!」
先程、心に誓った台詞。
くだんちゃんは私が守る。
くだんちゃんが同じ想いを抱いていた事が嬉しくて。
ネコさんの胸に、眼に、熱いものがこみあげてきます。
- 98 :
- とはいえ。
くだんちゃんは普通の女の子です。
ナイフからネコさんを守るどころか、自分自身を守ることすら難しいでしょう。
決意は固いのですが、身体も硬直。両手を広げ立ちつくしたまま固まってしまいます。
これならまだ、格闘技の心得のある(第一話参照)ネコさんの方が勝機はあるでしょう。
「くだんちゃん…!」
ネコさんが前に出ようとしたそのとき、でした。
「はい、そこまでー」
のんきな声がしました。男の人の声です。
ハイエナがびくりと身を震わせ、振り向きます。
ネコさんも思わず、そちらに視線を向けます。
入口に立っていたのは、身長180cm超の男子生徒。
学校指定の制服が窮屈そうな、立派な体格の偉丈夫でした。
頭には、その体格にちょっと似合わない、丸っとした可愛いケモ耳。
(…クマ、さん?
飄々とした表情の、それは確かにクマさんでした。
「なぁ、ハイエナ。それ以上やると警察沙汰だぞ?」
「う、うるせー!引っこんでろ、クマ野郎!」
クマさんが、のそりと一歩を踏み出します。
じり、とハイエナが一歩下がります。
のそり。
じり。
のそり。
じり。
細い糸のように。張りつめた均衡を破ったのは、ハイエナの方でした。
「く、くそがぁ!!」
クマさんの威圧感に、ついに耐えきれなくなったハイエナが、ナイフを突きだします。
「きゃぁあ!!」
ネコさんが思わず悲鳴をあげます。
しかし、次の瞬間。
ずどーーーん!!
「…え?」
ハイエナの身体がふわりと宙を舞い、ついで床に叩きつけられました。
突きだされたハイエナ腕をとってからの足払い。クマさんは柔道の有段者でした。
「ほら、ヒトが来るぞ?消えた方がいいと思うんだけどなー」
泣き出しそうな表情を浮かべたハイエナは、ネコさんの方を見ることもなく逃走。
そしていまだ固まったままのくだんちゃんに、クマさんが歩み寄ります。
- 99 :
- 「ほれ、しっかりしろ」
「お、お兄ちゃん…」
「おにいちゃん!?」
そう、このクマさんこそ。
第二話からチラホラと登場していた、くだんちゃんのお兄ちゃんだったのです。
遺伝とかDNAとか細かいことを考えてはいけません。
「君たちもここを離れた方がいいよ」
クマさんは、あまり焦った様子も見せないまま、ネコさんに話しかけます。
「コイツが大声で走りまわったもんだから、ちょっとした騒ぎになってるぞ」
「は、はい…」
「と、とりあえず…」
初めてクマさんの声に動揺が滲みます。
「服を着てから、の方がいいだろう、けど…」
「ひゃぅ!?は、はいっ…!!」
※ ※ ※
慌てて服装を整えて。クマさんに深々と頭を下げて。
ネコさんはくだんちゃんの手を引き、廃校舎を後にします。
もちろん、野次馬の集まりつつある正面を避け、裏口から。
そして、しばらく歩いたその時。
「…ネコさん」
くだんちゃんが、ようやく口を開きました。
「どうして、一人で行っちゃったの?」
「く、くだんちゃん…」
物言いは静かです。でも、くだんちゃんは確かに怒っていました。
「だって…あいつが…あのハイエナが…」
『ツノがある上、レズだなんて知れたらどうなる?』
ハイエナの言葉が脳裏に蘇ります。
ただでさえ奇異の眼で見られがちなくだんちゃん。
おまけに女の子と不適切な関係だと知られたら。
くだんちゃんに向けられる視線はもっと厳しいものになる。
だから。
「もうくだんちゃんに辛い思いをして欲しくなかったから…だから…!」
だから、私はどうなっても構わない。くだんちゃんを守れるなら。
「あんたが、辛い思いをするくらいなら、私は…」
「ネコさんのバカあ!!」
大きな声でした。感情の、激しい爆発。
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