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2012年4月家ゲーRPG221: テイルズオブバトルロワイアル2nd Part13 (555) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
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テイルズオブバトルロワイアル2nd Part13


1 :11/08/04 〜 最終レス :12/04/27
テイルズシリーズのキャラクターでバトルロワイアルが開催されたら、 というテーマの参加型リレー小説スレッドの2周目です。
参加資格は全員にあります。
全てのレスは、スレ冒頭にあるルールとここまでのストーリー上 、破綻の無い展開である限りは、原則として受け入れられます。
これはあくまで二次創作企画であり、バンダイナムコゲームス等とは一切関係ありません。
それを踏まえて、みんなで盛り上げていきましょう。
詳しい説明は>>2以降。

2 :
【前スレ】
テイルズオブバトルロワイアル2nd Part12
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1283236233/
【過去スレ】
テイルズオブバトルロワイアル2nd 感想議論用スレ
http://game14.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1217252638/
テイルズオブバトルロワイアル2nd Part2
http://game14.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1220284765/
テイルズオブバトルロワイアル2nd Part3
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1220805590/
テイルズオブバトルロワイアル2nd Part4
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1221714713/
テイルズオブバトルロワイアル2nd Part4(実質5)
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1221714971/
テイルズオブバトルロワイアル2nd Part6
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1223568942/
テイルズオブバトルロワイアル2nd Part7
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1224680497/l50
テイルズオブバトルロワイアル2nd Part8
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1225550753/l50
テイルズオブバトルロワイアル2nd Part9
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1227941534/
テイルズオブバトルロワイアル2nd Part10
http://jfk.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1236911151/
テイルズオブバトルロワイアル2nd Part11
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1259019852/
【避難所】
PC http://jbbs.livedoor.jp/otaku/5639/
携帯 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/i.cgi/otaku/5639/
【2ndまとめサイト】
PC・携帯両用 http://www.symphonic-net.com/tobr2/mobile/index.html
【1周目のスレ(現在アナザールート進行中)】
テイルズ オブ バトルロワイアル Part16
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1231916923/
【1stまとめサイト】
PC http://talesofbattleroyal.web.fc2.com/
携帯 http://www.geocities.jp/tobr_1/index.html

3 :
----基本ルール----
 全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる。
 勝者のみ元の世界に帰ることができ、加えて願いを一つ何でも叶えてもらえる。
 ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。
 プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる。
 開催場所は異次元世界であり、海上に逃れようと一定以上先は禁止エリアになっている。
----放送について----
 放送は12時間ごとに行われる。放送は各エリアに設置された拡声器により島中に伝達される。
 放送内容は「禁止エリアの場所と指定される時間」「過去12時間に死んだキャラ名」
 「残りの人数」「主催者の気まぐれなお話」等となっています。
----「首輪」と禁止エリアについて----
 ゲーム開始前からプレイヤーは全員、「首輪」を填められている。
 首輪が爆発すると、そのプレイヤーは死ぬ。(例外はない)
 主催者側はいつでも自由に首輪を爆発させることができる。
 この首輪はプレイヤーの生死を常に判断し、開催者側へプレイヤーの生死と現在位置のデータを送っている。
 24時間死者が出ない場合は全員の首輪が発動し、全員が死ぬ。  
「首輪」を外すことは専門的な知識がないと難しい。
 下手に無理やり取り去ろうとすると首輪が自動的に爆発し死ぬことになる。
 プレイヤーには説明はされないが、実は盗聴機能があり音声は開催者側に筒抜けである。
 なお、どんな魔法や爆発に巻き込まれようと、誘爆は絶対にしない。
 たとえ首輪を外しても会場からは脱出できないし、禁止能力が使えるようにもならない。
 開催者側が一定時間毎に指定する禁止エリア内にいると首輪が自動的に爆発する。
 禁止エリアは3時間ごとに1エリアづつ増えていく。
----スタート時の持ち物----
 プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
 ただし、義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない。
 また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される。
 ゲーム開始直前にプレイヤーは開催側から以下の物を配給され、「ザック」にまとめられている。
 「地図」「コンパス」「着火器具、携帯ランタン」「筆記用具」「水と食料」「名簿」「時計」「支給品」
 「ザック」→他の荷物を運ぶための小さいザック。       
 四次元構造になっており、参加者以外ならどんな大きさ、量でも入れることができる。
 「地図」 → 舞台となるフィールドの地図。禁止エリアは自分で書き込む必要がある。
 「コンパス」 → 普通のコンパス。東西南北がわかる。
 「着火器具、携帯ランタン」 →灯り。油は切れない。
 「筆記用具」 → 普通の鉛筆と紙。
 「食料」 → 複数個のパン(丸二日分程度)
 「飲料水」 → 1リットルのペットボトル×2(真水)
 「写真付き名簿」→全ての参加キャラの写真と名前がのっている。
 「時計」 → 普通の時計。時刻がわかる。開催者側が指定する時刻はこの時計で確認する。
 「支給品」 → 何かのアイテムが1〜3つ入っている。内容はランダム。
※「ランダムアイテム」は作者が「作品中のアイテム」と
 「現実の日常品もしくは武器、火器」、「マスコットキャラ」の中から自由に選んでください。
 銃弾や矢玉の残弾は明記するようにしてください。
 必ずしもザックに入るサイズである必要はありません。
 また、イベントのバランスを著しく崩してしまうようなトンデモアイテムはやめましょう。
 エクスフィアを出す場合は要の紋つきで支給するようお願いします。
 ハズレアイテムも多く出しすぎると顰蹙を買います。空気を読んで出しましょう。
----マスコットキャラの扱い----
 マスコットは「支給品」一つ分相当とカウント。
 なお、ロワでの戦いにおいて全く役に立たないマスコットキャラは、この限りではなく、「支給品」一つ分とは見なさない。
 ミュウを支給する場合はソーサラーリングを剥奪した状態で支給すること。コーダ、ノイシュ、タルロウXの支給は不可。
 マスコットキャラはプレイヤーではありません。あくまでも主役はプレイヤーという事を念頭に置いて支給しましょう。

4 :
----基本ルール----
 全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる。
 勝者のみ元の世界に帰ることができ、加えて願いを一つ何でも叶えてもらえる。
 ゲームに参加するプレイヤー間でのやりとりに反則はない。
 プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる。
 開催場所は異次元世界であり、海上に逃れようと一定以上先は禁止エリアになっている。
----放送について----
 放送は12時間ごとに行われる。放送は各エリアに設置された拡声器により島中に伝達される。
 放送内容は「禁止エリアの場所と指定される時間」「過去12時間に死んだキャラ名」
 「残りの人数」「主催者の気まぐれなお話」等となっています。
----「首輪」と禁止エリアについて----
 ゲーム開始前からプレイヤーは全員、「首輪」を填められている。
 首輪が爆発すると、そのプレイヤーは死ぬ。(例外はない)
 主催者側はいつでも自由に首輪を爆発させることができる。
 この首輪はプレイヤーの生死を常に判断し、開催者側へプレイヤーの生死と現在位置のデータを送っている。
 24時間死者が出ない場合は全員の首輪が発動し、全員が死ぬ。  
「首輪」を外すことは専門的な知識がないと難しい。
 下手に無理やり取り去ろうとすると首輪が自動的に爆発し死ぬことになる。
 プレイヤーには説明はされないが、実は盗聴機能があり音声は開催者側に筒抜けである。
 なお、どんな魔法や爆発に巻き込まれようと、誘爆は絶対にしない。
 たとえ首輪を外しても会場からは脱出できないし、禁止能力が使えるようにもならない。
 開催者側が一定時間毎に指定する禁止エリア内にいると首輪が自動的に爆発する。
 禁止エリアは3時間ごとに1エリアづつ増えていく。
----スタート時の持ち物----
 プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収。
 ただし、義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない。
 また、衣服とポケットに入るくらいの雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される。
 ゲーム開始直前にプレイヤーは開催側から以下の物を配給され、「ザック」にまとめられている。
 「地図」「コンパス」「着火器具、携帯ランタン」「筆記用具」「水と食料」「名簿」「時計」「支給品」
 「ザック」→他の荷物を運ぶための小さいザック。       
 四次元構造になっており、参加者以外ならどんな大きさ、量でも入れることができる。
 「地図」 → 舞台となるフィールドの地図。禁止エリアは自分で書き込む必要がある。
 「コンパス」 → 普通のコンパス。東西南北がわかる。
 「着火器具、携帯ランタン」 →灯り。油は切れない。
 「筆記用具」 → 普通の鉛筆と紙。
 「食料」 → 複数個のパン(丸二日分程度)
 「飲料水」 → 1リットルのペットボトル×2(真水)
 「写真付き名簿」→全ての参加キャラの写真と名前がのっている。
 「時計」 → 普通の時計。時刻がわかる。開催者側が指定する時刻はこの時計で確認する。
 「支給品」 → 何かのアイテムが1〜3つ入っている。内容はランダム。
※「ランダムアイテム」は作者が「作品中のアイテム」と
 「現実の日常品もしくは武器、火器」、「マスコットキャラ」の中から自由に選んでください。
 銃弾や矢玉の残弾は明記するようにしてください。
 必ずしもザックに入るサイズである必要はありません。
 また、イベントのバランスを著しく崩してしまうようなトンデモアイテムはやめましょう。
 エクスフィアを出す場合は要の紋つきで支給するようお願いします。
 ハズレアイテムも多く出しすぎると顰蹙を買います。空気を読んで出しましょう。
----マスコットキャラの扱い----
 マスコットは「支給品」一つ分相当とカウント。
 なお、ロワでの戦いにおいて全く役に立たないマスコットキャラは、この限りではなく、「支給品」一つ分とは見なさない。
 ミュウを支給する場合はソーサラーリングを剥奪した状態で支給すること。コーダ、ノイシュ、タルロウXの支給は不可。
 マスコットキャラはプレイヤーではありません。あくまでも主役はプレイヤーという事を念頭に置いて支給しましょう。

5 :
----制限について----
 身体能力、攻撃能力については基本的にありません。
 (ただし敵ボスクラスについては例外的措置がある場合があります)
 治癒魔法については通常の1/10以下の効果になっています。蘇生魔法、即死術は発動すらしません。
 キャラが再生能力を持っている場合でもその能力は1/10程度に制限されます。
 しかしステータス異常回復は普通に行えます。
 その他、時空間移動能力なども使用不可となっています。 (短距離のテレポート程度なら可)
 MPを消費するということは精神的に消耗するということです。
 全体魔法の攻撃範囲は、術者の視野内(半径100mほど)ということでお願いします。
----ボスキャラの能力制限について----
 ラスボスキャラや、ラスボスキャラ相当の実力を持つキャラは、他の悪役キャラと一線を画す、
 いわゆる「ラスボス特権」の強大な特殊能力は使用禁止。
 これに該当するのは
*ダオスの時間転移能力、
*ミトスのエターナルソード&オリジンとの契約、
*シャーリィのメルネス化、
 など。もちろんいわゆる「第二形態」以降への変身も禁止される。
 ただしこれに該当しない技や魔法は、TPが尽きるまで自由に使える。
 ダオスはダオスレーザーやダオスコレダーなどを自在に操れるし、ミトスは短距離なら瞬間移動も可能。
----武器による特技、奥義について----
 格闘系キャラはほぼ制限なし。通常通り使用可能。ティトレイの樹砲閃などは、武器が必要なので使用不能。
 その他の武器を用いて戦う前衛キャラには制限がかかる。
 虎牙破斬や秋沙雨など、闘気を放射しないタイプの技は使用不能。
 魔神剣や獅子戦吼など、闘気を放射するタイプの技は不慣れなため十分な威力は出ないが使用可能。
 (ただし格闘系キャラの使う魔神拳、獅子戦吼などはこの枠から外れ、通常通り使用可能)
 チェルシーの死天滅殺弓のような、純粋な闘気を射出している(ように見える)技は、威力不十分ながら使用可能。
 P仕様の閃空裂破など、両者の複合型の技の場合、闘気の部分によるダメージのみ有効。
 またチェルシーの弓術のような、闘気をまとわせた物体で射撃を行うタイプの技も使用不能。
 武器は、ロワ会場にあるありあわせの物での代用は可能。
 木の枝を剣として扱えば技は通常通り発動でき、尖った石ころをダーツ(投げ矢)に見立て、投げて弓術を使うことも出来る。
 しかし、ありあわせの代用品の耐久性は低く、本来の技の威力は当然出せない。
----魔法の使用に関して----
 ロワ会場ではマナが特殊な位相をとっており、魔法使用者の記憶によって指向性を持ち、様々な形態となる。
 すなわち魔法の内容が術者の記憶にあるのならば、
 周囲のマナが晶術・フォルス・爪術など各々に最適な位相を勝手にとってくれる、ということである。
 それゆえ術者は元の世界のものと寸分違わぬ魔法を再現できる。
 召喚術や爪術など、厳密に言えばマナをパワーソースとしないタイプの魔法でも、
 会場のマナが変異して精霊や滄我の代役を務めてくれるため、発動に支障はない。
 ただしこの位相をとったマナは回復魔法とは極めて相性が悪く、回復魔法はもとの一割ほどしか効果がない。
 気功術などによる回復さえマナに妨害されるため、会場内では傷の回復は至難。
----晶術、爪術、フォルスなど魔法について----
 使用する前提条件として、「精神集中が可能」「正しい発声が可能」の条件を満たしていること。
 舌を切り取られているなどして、これらの条件を満たせていない場合、使用は不可能。
 仮に使えても、詠唱時間の延長や威力の低下などのペナルティを負う。
 「サイレンス」などで魔法を封じられた場合、無条件で魔法は使えなくなる。
 攻撃系魔法は普通に使える、威力も作中程度。ただし当然、TPを消費。
 回復系魔法は作中の1/10程度の効力しかないが、使えるし効果も有る。
 魔法は丸腰でも発動は可能だが威力はかなり落ちる。
 (魔力を持つ)武器があった方が威力は上がる。
 当然、上質な武器、得意武器ならば効果、威力もアップ。
 術者が目標の位置をきちんと確認できない場合、当てずっぽうでも魔法を撃つことはできるが、命中精度は低い。
 また広範囲攻撃魔法は、範囲内の目標を選別出来ないため、敵味方を無差別に巻き込む。

6 :
----時間停止魔法について----
 ミトスのタイムストップ、アワーグラスなどによる時間停止は、通常通り有効。
 効果範囲は普通の全体攻撃魔法と同じく、魔法を用いたキャラの視界内とする。
 本来時間停止魔法に抵抗力を持つボスキャラにも、このロワ中では効果がある。
 ただし、広範囲攻撃魔法と同じく目標の選別は不可であり、発動者自身以外は動くことが出来ない。
 TOLキャラのクライマックスモードも、この裁定に準拠するものとする。
----秘奥義について----
 秘奥義は一度だけ使用可能。その際、発動したキャラが持つ未使用の秘奥義も使用不可となる。
 使用後はTP大幅消費、加えて疲労が伴う。
 また基本的に作中の条件も満たす必要がある(ロイドはマテリアルブレードを装備していないと使用出来ない等)。
 秘奥義に類する強力な術技は秘奥義扱いとする。
 該当するのはシゼルのE・ファイナリティ、レイスの極光、TOLキャラのクライマックスモードなど。
 Iの覚醒はSB・OLと同じ扱い(何度でも使用可)だが、前世の姿に戻ることは秘奥義扱いとする。
 SRの追加秘奥義は2つ合わせて一つの秘奥義とする。TP消費は普通の秘奥義より増える。
 またリヒターのカウンターは秘奥義扱いとする。その前に普通の秘奥義を使っていたならば、当然カウンターは発動不可能である。
----TPの自然回復----
 会場内では、TPは戦闘ではなく時間経過で回復する。
 回復スピードは、1時間の休息につき最大TPの10%程度を目安として描写すること。
 なおここでいう休息とは、一カ所でじっと座っていたり横になっていたりする事を指す。
 睡眠を取れば、回復スピードはさらに2倍になる。
 なお、休息せずに活動している状態でも、TPは微量ながら徐々に回復する。
 回復したTPをすぐさま回復魔法にあてれば、ある程度ダメージの回復は見込める。
 しかし、かなりの集中力を割くためこの作業中は不意打ちに弱くなる。事前に鳴子を張っておくなどの対策は可能。
----状態異常、変化の設定について----
 状態異常並びに変化追加系は発生確率を無視すると有利すぎる効果なので禁止とする。
 Rの潜在能力やフォルスキューブ(マオ)、Dのソーディアンデバイス、D2のスロット、一部のエンチャントが該当する。
 D2のFOEも禁止。ただし術技にデフォルトで付加されている能力は有効とする。例として、
●ヴェイグの絶・霧氷装
●ミトスのイノセント・ゼロ
●ダオスのテトラアサルト
●ジルバのシェイドムーン・リベリオン
 等が挙げられる。

7 :
----合体技の再現(SのU・アタック、R仕様秘奥義など)----
 ロワを通して仲良くなったキャラや、同作品から来た仲間同士であれば、協力して合体技を使うことも出来る。
 合体技を編み出せる仲間、ならびに魔法・特技の組み合わせは各原作に準拠するが、
 このロワ中では次の条件を満たしている場合でも合体技の発動が可能。
  例1:異なるキャラ同士で、同名の魔法・特技を組み合わせた場合。
   例えばSの複合特技である「プリズミックスターズ」は、リフィルの「レイ」とジーニアスの「グランドダッシャー」などで発動するが、
   同名の魔法を習得しているので、フィリアの「レイ」とシャーリィの「グランドダッシャー」でも、「プリズミックスターズ」は発動する。
  例2:「それっぽい」魔法・特技を組み合わせた場合。
   例えばSの複合特技である「襲爪雷斬」は、本来ロイドの「虎牙破斬」とジーニアスの「サンダーブレード」などで発動するが、
   ジーニアスの「サンダーブレード」をジェイドの「天雷槍」などで代用することも可能。
   また常識の範囲内で考えて、それなら合体技が成立しそうだと考えられるなら、まったく新規の組み合わせも可能。
   例えばシャーリィの「タイダルウェーブ」で発生させた水を、ルビアの「イラプション」で加熱し、高温の蒸気を発生させて、
   もともとはジーニアスの魔法である、高温の蒸気で敵をあぶる魔法「レイジングミスト」を合体技として編み出すことも出来る。
  補則1:なおクレスなどは単体で「襲爪雷斬」を放つことは出来るが、同名の技でも合体技の方が威力は上である。
  補則2:新規のキャラ同士の新規の魔法・特技の組み合わせは自由に考えて構わないが、
       それにより成立する合体技は必ずシリーズのどこかから「本歌取り」すること。
       世界観の維持の観点から、まったく新規の合体技を編み出すことは禁止する。
  補則3:もちろん合体技を繰り出す当事者達は、ある程度以上気心が知れあっている必要がある。
       小説中で「仲良くする」ような描写を予め挟んでおくこと。
  補則4:合体技は当然大技であるため、発動させるためには上手く隙を作らねばならない。
       同じく小説中で「隙を作る」ような描写を予め挟んでおくこと。
  補則5:AのゲームシステムであるFOFを用いた、術技のFOF変化も上記のルールに準拠するものとする。
       FOFの属性と変化する術技の組み合わせは原作に準拠するが、上記のルールに違反しない限り、
       書き手は全く新規の組み合わせを考案してもよい。下記も参照のこと。
ケースバイケース、流れに合った面白い展開でお願いします。
----ゲームシステムのクロスオーバー----
 ロワ参加者は、デフォルトの状態では原作世界の知識しか持たないものの、
 ロワで他世界のキャラと交流を持ったり、何らかの方法で他の世界の知識や技術を得た場合、
 その世界特有のシステムを使いこなすことが出来るようになる。
 例えばリオンが事前にジェイドから説明を受けていれば、ジェイドの「タービュランス」で発生した風属性FOFで、
 自身の「双牙斬」をFOF変化させ、「襲爪雷斬」を放つことも可能。上項も参照のこと。
 ただしRのフォルスやTの獣人化など、その世界の住人の特異体質によるシステムのクロスオーバーは、
 原則として不可とする。
 ただしSのハイエクスフィアを用いた輝石による憑依などで、
 R世界やT世界の出身者の肉体を奪うなどした場合は、この限りではない。

8 :
----シリーズ特有の強化スキルやシステムについて----
シリーズのシステムに関わらず、特技・奥義は単独で発動可能とする。ただし連携の順番は原作に倣うこと。
P・・・なし。
D・・・ソーディアンデバイス、リライズは全面禁止とする。
E・・・潜在晶霊術は禁止とする。
D2・・・スロットは全面禁止とする。エンチャントは追加晶術、連携発動、リカバー(D2にはリカバーを使えるキャラがいないため)、
     特技連携、晶術追撃、秘奥義、追加特技、通常技連携、空中発動のみ有効とする。
S・・・EXスキルの「一定確率で」系、ガードステータス、ゲットウェル、スーパーガード、ライフスティル、メンタルスティル、
   グレイス、ステータスキープ、エンジェルコール、レジストマジック、 メンタルサプライ、コンセントレート、オートメディスン、
   スペルコンデンス、サプレスダッシュ、サプレスロウアー、MCディフェンド、ラッシングラン、パフォーマー、グローリー、
   HPリバース、レストアピール、アーマードブロウ、ガードアウェイは禁止とする。
R・・・フォルスキューブのドレインは禁止。潜在能力も禁止とする。
L・・・我流奥義は使用可。ただし副極意による追加効果の付与は禁止とする。
A・・・ペインリフレクト、アクシデンタル、ライフリバース、エンジェルコール、ピコハンリベンジ、オートメディスン、グローリー、グレイス、
    ADスキルの「一定確率で」系は禁止とする。
T・・・なし。
I・・・武器カスタマイズ、アビリティは全面禁止とする。
   (リジェネ、リラックス、悟り、グミの達人、踏ん張り1〜4、封印防御等を除けば能力アップなどしか残らないため)
SR・・・スキルはアビリティのみ有効。例外としてエミルが支給品のコアを入手した場合、アトリビュートの特技変化系を使える
----TOAの設定について----
 会場の音素量が少ないため、ルークの音素乖離は参戦時期に関わらず行われない。
 ただしルークが無茶をして第七音素を大量に使ったときはその範疇に属さないものとする。
 コンタミネーション現象は禁止とする。これはビッグバンの議論を防ぐためである。
 超振動は秘奥義扱いとするが、会場の音素が少ないため威力は半減される。
 それでも一撃必殺級の上、他の物を巻き込んでしまうのでよく考えてリレーしましょう。
 ティアの譜歌ナイトメアは、声に魔力が宿っている訳ではないため拡声器を使っても効果範囲は変わらない。
 また敵がある程度弱ってないと無効とする。
 カースロットは原則有りとする。ただし同じエリアに居ないと使えない、一人しか操れないといった制限を課す。
 勿論操られた者が憎しみを抱いている対象がいなければ効果は現れない。
 また導師の力のためレプリカのイオン、シンクには相応の疲労が襲うものとする。
 第七音素注入で怪物化はロワのバランスを崩してしまう為禁止とする。譜術式レプリカ製造も同様である。
 アンチフォンスロットは有り。ただし効果は一日。

9 :
----その他----
 *作中の進め方によって使える魔法、技が異なるキャラ(E、Sキャラ)は、 初登場時(最初に術技を使うとき)に断定させておくこと。
  断定させた後は、それ以外の魔法、技は使えない。
 *クラースは精霊(の力)を呼び出せるが、精霊自体は召喚できない仕様とする。
  理由はSのオリジンとロイド等との設定の兼ね合いが複雑なため。
 *Pのディストーションやカメレオン、Dエクステンションはあまりにも強力なため使用不可能な設定とする。
 *スタンの空中魔法変化技は下級は特技、中級と上級は奥義の扱いとする。
 *キールにはフリンジ済みのインフェリア晶霊が入ったCケイジを最初から与える。勿論これは支給品枠の一つとして考える。
 *Rの聖獣の力は参戦時期に関わらず有効とする。
 *アニー、ジルバの陣術は厳密に言うと魔術ではない為詠唱を必要としない。地面に方陣を描くことで発動させる事。その方法は問わない。
 *ジルバの月のフォルスは、対象が限りなく弱っていないと使用できない仕様とする。
  また乗り移っている間は一切のダメージを受けないため確かに無敵だが、
  逆に言うと本体は実に隙だらけ(同時に二人操るのは無理があり、こっちは操られている方が入っている)なため制限対象には入らない。
 *エミルはコア化をもって死亡扱いとする。このコアには莫大な量のマナが含まれている(センチュリオンコアも同様)。破壊も可能。
 *リは危険になったら自動でHP回復大の扱いとする。
━━━━━お願い━━━━━
※一旦死亡確認表示のなされた死者の復活はどんな形でも認めません。
※新参加キャラクターの追加は一切認めません。
※書き込みされる方はスレ内を検索し話の前後で混乱がないように配慮してください。(CTRL+F、Macならコマンド+F)
※参加者の死亡があればレス末に必ず【○○死亡】【残り○○人】の表示を行ってください。
※又、武器等の所持アイテム、編成変更、現在位置の表示も極力行ってください。
※具体的な時間表記は書く必要はありません。
※人物死亡等の場合アイテムは、基本的にその場に放置となります。
※本スレはレス数500KBを超えると書き込みできなります故。注意してください。
※その他詳細は、雑談スレでの判定で決定されていきます。
※放送を行う際は、雑談スレで宣言してから行うよう、お願いします。
※最低限のマナーは守るようお願いします。マナーは雑談スレでの内容により決定されていきます。
※主催者側がゲームに直接手を出すような話は極力避けるようにしましょう。
※投下宣言は「○○分後に投下します」など時間を指定するのではなく、宣言後すぐに投下するよう心がけて下さい。
※基本的なロワスレ用語集
 マーダー:ゲームに乗って『積極的』に殺人を犯す人物。
 ステルスマーダー:ゲームに乗ってない振りをして仲間になり、隙を突く謀略系マーダー。
 扇動マーダー:自らは手を下さず他者の間に不協和音を振りまく。ステルスマーダーの派生系。
 ジョーカー:ゲームの円滑的進行のために主催者側が用意、もしくは参加者の中からスカウトしたマーダー。
 リピーター:前回のロワに参加していたという設定の人。
 配給品:ゲーム開始時に主催者側から参加者に配られる基本的な配給品。地図や食料など。
 支給品:強力な武器から使えない物までその差は大きい。   
      またデフォルトで武器を持っているキャラはまず没収される。
 放送:主催者側から毎日定時に行われるアナウンス。  
     その間に死んだ参加者や禁止エリアの発表など、ゲーム中に参加者が得られる唯一の情報源。
 禁止エリア:立ち入ると首輪が爆発する主催者側が定めた区域。     
         生存者の減少、時間の経過と共に拡大していくケースが多い。
 主催者:文字通りゲームの主催者。二次ロワの場合、強力な力を持つ場合が多い。
 首輪:首輪ではない場合もある。これがあるから皆逆らえない
 恋愛:死亡フラグ。
 見せしめ:お約束。最初のルール説明の時に主催者に反抗して殺される人。
 拡声器:お約束。主に脱出の為に仲間を募るのに使われるが、大抵はマーダーを呼び寄せて失敗する。

10 :
【書き手の心得】
1、コテは厳禁。
(自作自演で複数人が参加しているように見せるのも、リレーを続ける上では有効なテク)
2、話が破綻しそうになったら即座に修正。
(無茶な展開でバトンを渡されても、焦らず早め早めの辻褄合わせで収拾を図ろう)
3、自分を通しすぎない。
(考えていた伏線、展開がオジャンにされても、それにあまり拘りすぎないこと)
4、リレー小説は度量と寛容。
(例え文章がアレで、内容がアレだとしても簡単にスルーや批判的な発言をしない。注文が多いスレは間違いなく寂れます)
5、流れを無視しない。
(過去レスに一通り目を通すのは、最低限のマナーです)
〔基本〕バトロワSSリレーのガイドライン
第1条/キャラの死、扱いは皆平等
第2条/リアルタイムで書きながら投下しない
第3条/これまでの流れをしっかり頭に叩き込んでから続きを書く
第4条/日本語は正しく使う。文法や用法がひどすぎる場合NG。
第5条/前後と矛盾した話をかかない
第6条/他人の名を騙らない
第7条/レッテル貼り、決め付けはほどほどに(問題作の擁護=作者)など
第8条/総ツッコミには耳をかたむける。
第9条/上記を持ち出し大暴れしない。ネタスレではこれを参考にしない。
第10条/ガイドラインを悪用しないこと。
(第1条を盾に空気の読めない無意味な殺しをしたり、第7条を盾に自作自演をしないこと)
【地図】
通常:ttp://www.symphonic-net.com/tobr2/img/map0.JPG
禁止エリア(既:赤 予定:水色):ttp://www.symphonic-net.com/tobr2/img/map.JPG
【補足】
同一パートの投下は本文(状態表)投下終了後、24時間置きましょう。
修正がある場合には
誤字脱字レベル、ストーリーに変更が無い場合、最初の投下より24時間。
ストーリーに何か変更がある場合一旦取り下げ、修正作投下から24時間空けるのが望ましい。
また修正の場合、書き手が来ない際の猶予期間ですが、修正依頼から五日間以内に何らかのアクションを願います。アクションが無い場合強制破棄になる可能性もあります。
なお、作品を取り下げる場合は書き手の方で一度宣言する事。
宣言から再投下の間に同一パートの被り作品が投下されたら涙を堪えて避難所へ。
荒れる事が予想される場合には捨てトリップ推奨。

11 :
【参加者一覧】 
TOP(ファンタジア)  :1/4名→●クレス・アルベイン/○クラース・F・レスター/●藤林すず/●ダオス
TOD(デスティニー)  :5/7名→○スタン・エルロン/●ルーティ・カトレット/○フィリア・フィリス/●ウッドロウ・ケルヴィン/○チェルシー・トーン/○イレーヌ・レンブラント/○ミクトラン
TOE(エターニア)   :5/6名→●リッド・ハーシェル/○キール・ツァイベル/○チャット/○フォッグ/○レイス(レイシス・フォーマルハウト)/○シゼル                  
TOD2(デスティニー2) :5/8名→○カイル・デュナミス/○リアラ/○ロニ・デュナミス/●ジューダス/○ハロルド・ベルセリオス/●ナナリー・フレッチ/●バルバトス・ゲーティア/○エルレイン   
TOS(シンフォニア)  :3/7名→○ロイド・アーヴィング/●クラトス・アウリオン/○リフィル・セイジ/●リーガル・ブライアン/●プレセア・コンバティール/●マグニス/○ミトス・ユグドラシル
TOR(リバース)   :4/8名→○ヴェイグ・リュングベル/●クレア・ベネット/○マオ/●ユージーン・ガラルド/●アニー・バース/●サレ/○ジルバ・マディガン/○アガーテ・リンドブロム
TOL(レジェンディア) :3/6名→○セネル・クーリッジ/○シャーリィ・フェンネス/○クロエ・ヴァレンス/●ノーマ・ビアッティ/●ワルター・デルクェス/●ステラ・テルメス
TOA(アビス)    :4/8名→○ルーク・フォン・ファブレ/○ティア・グランツ/●ジェイド・カーティス/○アッシュ/●イオン/○シンク/●ディスト/●アリエッタ
TOT(テンペスト)   :1/2名→○カイウス・クオールズ/●ルビア・ナトウィック
TOI(イノセンス)   :1/5名→○ルカ・ミルダ/●イリア・アニーミ/●スパーダ・ベルフォルマ/●リカルド・ソルダート/●ハスタ・エクステルミ
TOSR(ラタトスクの騎士):4/5名→○エミル・キャスタニエ/○マルタ・ルアルディ/○リヒター・アーベント/●アリス/○デクス
●=死亡 ○=生存 合計36/66
禁止エリア
03:00:A1
06:00:F3
09:00:A6
12:00:D6
現在までのもの
B1,F5,G7,C3

12 :
スレ立ててくれた人、依頼してくれた人ありがとう
そして重複スマン

13 :
乙!

14 :


15 :
乙、そしてありがとう

16 :


17 :
2年ぶりに読んだんだけどフラグバースト直前まで進んでてwktk
・館酔っ払い組vsデクス
・カイルアッシュvsヴェイグ
・ミクvsミトスティア
の話が進めば準備完了かな?
それぞれの話も勿論楽しみだけどやっぱ晶霊砲の結果が気になる!

18 :
スタイレ忘れてませんか?

19 :
ぶっちゃけスタイレ組は二人を神格化させる流れが鬱陶しいか難しいかでさわりたくないんじゃね

20 :
強化されすぎちゃったのはもう仕方ないし思うように書いちゃっていいと思うけどな俺は
投下速度も落ちたし同じ人が有利な展開ばっか書くこともないでしょう
スタイレは昌霊砲と関係ない位置だと思って上の準備から省いたけど
かなり時間が前なだったんだね
発射まで3時間あるわけだから館に行っても塔に行ってもおかしくないのか

21 :
晶霊砲ってどれくらいヤバイ威力なの

22 :
秘奥義より少し弱いかなと作中に書いてある。問題はそれ単体よりも塔破壊による物理被害かなぁ

23 :
>>20
塔も行き先候補だからね。
3時間もあれば、塔か館のどっちかには着くかと。

24 :
保守あげ

25 :
投下します。

26 :
   全部、うまくいく。皆、信じてるから。絶対に、分かり合えるって。
   生きてる意味ならそこにある。夢だってちゃんとある。絶望なんて知った事か。
   だから大丈夫――――――――――誰も、死なせはしない。

上がる少年の絶叫、迸る冷気、砕ける氷檻、爆ぜる殺意。
伏し目がちの少女は驚きに顔を上げ、赤毛の青年は冷気の猛渦に息を飲む。
強く握られた剣は絶叫の板挟み。言葉を発する事すら叶わない。
澱んだ思考は縺れ合う。やがてそれは絡み絡んだ糸の様に解ける事すら出来なくなってゆく。
白銀の魔力はこうこうと天を震わせ、塔の内壁はそれに怯える様にびりびりと鳴いていた。
それに怯むアッシュの喉が音を上げる。その面の血色はみるみるうちに引いていった。
嗚呼、止まらない。
走り走って巡り巡って喘いで喘いで、狂ってゆく。
絵の具を混ぜ合わせればその色を元には戻せない様に。覆水が盆に返らない様に。
何かが確かに、原型を失くしながら狂って逝く。
止まらない、止まれない、止められやしない。
どう足掻こうが正常になんかなるわけない。
アッシュは苦悶に表情を歪ませた。温い脂汗が掌に滲む。
“混沌”。この状況を表す言葉は、その一言以外にありはしなかった。
「オレに、近寄るな……っ! 近寄るなあぁぁぁあぁぁッッ!!」
ヴェイグ=リュングベルが声を裏返して咆哮する。
畏怖、諦観、憤怒、悲哀。押し寄せる感情の波は軽々と堤防を越えて心を惑溺させようと迫っていた。
自分の感情が自分を壊そうとする―――酷い矛盾だ。
自分が自分でない様な錯覚がヴェイグの脳を揺らし、形容出来ない感情の炎が身体を炙る。
キャパシティオーバーした精神は、肉を皿まで食らおうと大口を開けて直ぐ側まで迫っていた。
個が個に呑まれ、消されてゆく感覚。それは何度体験しようが、恐怖以外の何モノでもなかった。
ヴェイグはがちがちと歯を震わせる。
差し迫る恐怖、それはそのまま他者への理不尽な憎悪へと置換されていた。
「消えろ……消えろッ!! 消えろおォおぉぉぉオぉォォぉぁあああァァぁあアアぁぁァァッ!!!」
破裂。
大気が呼吸をするかの様に、冷気の塊が中空で弾けた。
空気は全てを劈く様な悲鳴を上げ、荒ぶ風は粉雪と礫を吹き飛ばす。
“ヤバい”。直感的にアッシュはそう思い足を退いた。
迫るそれはさながら凍気の津波。大地と壁はみるみるうちに魔力に呑まれ、凄まじいスピードで凍て付いてゆく。
尋常な能力展開とは到底言えなかった。
「カイルッ! おい! おいッ!! 聞いてんのか餓鬼ィ!!!」

27 :
支援

28 :
アッシュは右腕で暴れる髪を押さえ目を細めると、横目で“馬鹿”を確認し叫ぶ。
「ぁ、え」
情けない声を喉から零すカイルに、アッシュは眉間に皺を寄せた。
幾分マシになったかと思えば、そこには極上の間抜け顔。
両手をぺたんと手に付け、口をあんぐりと阿呆面だ。目の焦点は勿論合っていない。
視線をずらせば鼠を狙う蛇の様に迫る氷。アッシュは舌を打った。
「……クソがッ!」
青筋を浮かべると、腰を抜かしていたカイルを咄嗟にお姫様抱っこし階段の影に身体を隠す。
間髪入れず銀色の凍気が階段を飲み込んだ。
地を這う波模様の氷柱が、瞬く間に階段を絢爛に塗装してゆく。
「ぐ、ァッ」
そんな危機的状況にも関わらず、背を壁に凭れると歪む視界。折れる膝。
壮絶な痛みに、思わずカイルを両腕から零す。同時に目が眩む様な光が網膜に焼き付いた。
物理的な光ではない。勿論、走る激痛によるものだった。
背の傷が鋸で抉られるかの様にぎりぎりと痛む。電熱線が血管を通っているかの様に、焼ける様な熱は体内を駆け巡っていた。
正直なところ、歩くのがやっとだ。
怪我に次ぐ怪我。血の量も睡眠も足りず碌に回復術も受けていない。
正に疲労困憊。常人なら疾うに倒れていてもおかしくはなかった。
「あ、アッ……シュ、さんっ」
心配する声にアッシュは伏せてろ、とだけ粗暴に吐くと、階段の裏側を浸蝕する凍気を魔王絶炎煌で払う。
瞬く間に魔氷は溶けるが、同時に背に走る激痛が再び面を歪ませた。
額に脂汗を浮かべ自らの胸元を握りながらも、アッシュは顔を上げ“透けている”少女に睨みをきかせる。
『あ、あのっ。私』
視線に怯み、どもる少女。はっきりしないその態度にアッシュは苛立ち声を荒げた。
「この際素性は聞かねェ。一々ついてきやがったんだ、どうせ用があんだろうが!
 敵か味方か、どっちだッ!!」
少女は大声にびくんと肩を震わせ、恐る恐る口を開く。アッシュの目尻に細かい皺が寄った。
「味、方……です」
名前は、プレセア=コンバティール。一応幽霊じゃないです―――そう続けると、少女はぎこちなく笑う。
「ゆ、ゆゆゆ幽霊じゃないって、そ、そんなの、ししし信じられる、わわわけけっ」
『落ち着いて下さい。平たく言えば確かに幽体の様なものですが、これはアストラル体と言って、』
「あ、あああすとら?」
動揺するカイルに、プレセアは諸手を交え説明する。
傍から見れば微笑ましい光景なのだが、状況的にちっとも笑えない。
アッシュは壁にもたれ掛かると、深い溜息を吐いた。
ちらりと横目で見やると、平常心に戻りつつあるカイルは早くもプレセアと馴染みつつある。
アッシュはやれやれと肩を竦めると、味方と名乗る怪し過ぎる少女、プレセアを再び一瞥した。
……“透けている”。
確かに、その小さな身体越しに向こう側が見えてしまっている。
アッシュには、これが音素乖離の類とは思えなかった。
握手しようとしたカイルの手は、白い肌を擦り抜けている。どうやら物理干渉は不可能らしい。
透き通る様な肌という表現はもう使えないな、とアッシュは自嘲する。
アストラル体。大方別世界の異能だろうが、何にせよ得体の、知 れ、な   い ―――――――――――――――
「……? おい。てめェ、もしかして」
アッシュは怪訝そうな表情で、口を間抜けに開く。
こちらを向ききょとんとする少女の細い首筋には、“忌々しい戒めは影も形もなかった”。
【07:38】

29 :
支援

30 :
支援

31 :

<……ル……シャル! 応答しろ! シャル! 俺だ、イクティノスだ! 無事か!?>
絶望に言葉を失っていたシャルティエのコアを叩いたのは、かつてのルームメイトの必死なその声だった。
シャルティエは震える喉を必死に宥めながら、心中を決して悟られまいと小さく咳払いをして口を開く。
<あー……何とか無事さ。心配かけてごめん。それよりイクティノスこそ無事で何よりだよ。
 暫く返事がなかったからてっきりお亡くなりになられたかと思ったけど>
だがイクティノスは、シャルティエのその言葉に僅かな動揺が混ざっていた事を見逃さなかった。
短い付き合いだが、イクティノスは“この”シャルティエが少なくとも空気の読めない皮肉を吐く程曲がった性格ではない事を理解していたからだ。
<冗談言ってる場合じゃないぞ。
 こっちは凍りさえしないが、階下から晶力を含んだ冷気が押し寄せてミクトランは動揺している。
 そっちは……いや、ヴェイグは一体どうなってるんだ?>
しかしイクティノスは咎めない。
頂上まで伝わる化け物じみた晶力から考えて、
今のシャルティエに細かい理由を説明するだけの余裕があるとは到底思えなかったし、何より一々質すのは気が引けたからだ。
<力を暴走させたんだ。皆無事だけど乱入者も居るし、騒ぎを沈下させるには骨が折れそうだよ>
だがそんなイクティノスも、シャルティエのその言葉には息を飲み込まざるを得なかった。
“乱入者”。心当たりが有りすぎるその三文字の響きは、イクティノスの動揺を誘うには充分だったのだ。
<……イクティノス?>
現実に意識を浮上させ、焦げた天使の顔をまじまじと見ていたイクティノスは、口をまごつかせる。
<おーい>
<……シャル、話を詳しく訊いても良いか?>
固唾を呑み、やっとの事でそう呟くと、イクティノスは僅かに間を開けて、
<何の因果か、こっちにも厄介な乱入者様が居てな>
目前の乱入者【バケモノ】に戦慄しながら、そう続けた。
【07:45】
荒ぶ魔力の中、ゆっくりと上がる身体。轟音に埋もれたその動作は、故に僅かな音も立たず不気味だった。
二、三歩力無く後退り、がたがたと震える右手は面を粗雑に覆う。
筋が浮いた右手は力を入れ過ぎているだろう。顔面の皮膚は激しく歪んでいた。
その隙間から、どろりと赤黒い液体が見える。やがてそれは弧を描く白銀の月を汚すと、ささくれだらけの指先を染めた。
滴る、血の涙。鬼神の形相から落ちるそれは、瞬く間に凍り付いて地に虚しく砕けた。
「待たせたな」
聞こえた声にゆっくりと手を面から剥がす。歪む視界の先には、剣を抜いた赤毛が立っていた。
「せいぜい抵抗しやがれ。俺らはそれでもてめェを“説得”してやる」
そう言って不敵に笑うと、アッシュはソウルイーターの切っ先を翻す。
ヴェイグはぎりと臼歯を軋ませた。なんと頭にくる戯言か。

32 :
「説得なんか、させるものか。されて、たまるか。俺は、俺は……ッ」
「アニーは!」
ごうごうと吹雪く中、けれどもアッシュがぼそりと呟いたその名は、ヴェイグを黙らせるに足る音を持っていた。
訪れるべくして訪れた静寂。アッシュはそんな状況に口を僅かにまごつかせ、意を決したように続ける。
「アニーは、死ぬ前に言ってた。“生きて下さい”と」
ヴェイグがはっと息を飲む。口は開かない。荒れた息遣いだけが空気を揺らしていた。
「“全てを取り払って、心が望む事を見つめて下さい”と」
黙れ、と一言。やけに震えた声だった。
「そうすれば“幾ら挫けても、幾ら暗い闇の中に居ても、光は見える”と」
再び、黙れ、と怒声混じりの声。覇気の割に嗄れたそれは、実に不安定だ。
言われなくとも、分かっているのだ。青年は、死んでいたわけではない。
死にたい筈なんかじゃなかった。
望んでいない事をやっているわけでもなかった。見つめていないわけでもなかった。
光が見えていないわけでもなかった。闇だけを見ていたかったわけでもなかった。
人に決められた道を進む。そうすれば挫折はなくなる。
だからそれで良いのだ。良いと思っていたのだ。
だがとアニーの台詞がヴェイグの胸を締め付ける。
だが、そこには果たして―――
「“心が決めた道なら、何度転んでも、歩けるんです”と!」
「黙れえぇぇぇッ!!」
―――“心”と言えるものが、僅かでも在ったのだろうか。
鬼神の形相で迫るヴェイグの狂刃をひらりと避けると、アッシュはぐらつく背を蹴り飛ばす。
正気を失った人間の策も無い醜い特攻。交わして反撃を入れる程度、造作もなかった。
ヴェイグはバランスを崩し無様に倒れたが、直ぐに起き上がり剣を振りかぶる。
氷刃が金切声を上げ、鉄刃からは火花が散った。
「俺だって何も好きでやってるわけじゃない!
 だがこうするしかなかった! こうするしか!!」
5、10、15、20。ヴェイグの目にも止まらぬ連撃の勢いに、アッシュの足が台地をじりじりと抉る。
隙だらけの粗末極まった攻撃。確かに反撃する事も出来ただろう。
だがアッシュは歯を食いしばり、ひたすら守備に徹した。
「それをお前等は! 何が、好きな様にやるだ! 何が! 説得するだッ!!
 今更そんな! そんな戯言!! 卑怯と言わずなんと言うッ!!!」
斬って、斬って、まだ斬る。
餓鬼の八つ当たりよりも無様な型で、けれどもヴェイグは止まらなかった。
斬り捨てるべくを見失っているか、それとも敢えて見ていないのか。
その意図を探ろうと反撃を抑えていたアッシュだったが、それ故にその時は訪れる。
防鎧貫通<ガードブレイク>。
「今になってやり直せるわけがない。もう引き返せるはずがない。
 そんな都合の良い展開が! あるわけない!」

33 :
支援

34 :
しまったと思った時には遅過ぎた。
硝子が割れる様な音と共に、アッシュの防御姿勢はいとも容易く砕け散る。
「好きな様に出来るなら疾うにそうしてる! それが……出来なかったから!」
倒れたアッシュが瞳を開けば、マウントポジションを取った氷鬼が剣を振りかぶっていた。
震える腕の奥に、酷い面が見えた。アッシュは目を細めてその顔にへばりつく双眸を睨む。
切っ先が重力に負けた様に落ちてゆく。凍て付いた刃は、肉よりも遥かに冷たい。
……防御はしていた。けれども、何故こんなにも痛いんだ。
何故、そんなにも、痛そうなんだ。
「何も分かっていない分際で、説得するだと? 笑わせるッ!
 ならば――――――――――――――――――お前も! 何もかも!! 喪ってみろ!!!」
曖昧な殺意に曲がった剣が、振り下ろされる。
奇妙に歪んだその氷刃は、酷くくすんでいた。
【07:54】
<つまり、ミクトランの策はもう……?>
<ああ。完全に崩れたと思っていいだろう>
じゃあ、とシャルティエは続けようとしたが、寸でのところで言葉を飲み込む。
賽は投げられてしまった。例えこれをヴェイグに告げたとしても、恐らく戦いは止められない。
そもそも何と告げるのか。“天使が塔の頂上に現れ、天上王を殴り飛ばして歌姫を確保した”とでも言うのか。
馬鹿馬鹿しい、とシャルティエは思った。都合が良過ぎてブラフにしか思えない。
先ず聞く耳は持たれないだろう。第一、あの状態のヴェイグには逆効果だ。
そもそもシャルティエでさえ、プレセアの話が真実だと思えなかった。
“翼を持った天使が仲間で、今頂上でティアを確保して戦っている。だからこの取引は最早成立しない”。
……どこから聞いても頭の螺子が二、三吹っ飛んだ阿呆の戯言だ。
ミトス=ユグドラシルとやらは“偶然”カイルとティアが必要で、そして“偶然”天使だった為、飛行して頂上へ行った。
そこで“偶然”目当てのティアを見つけ、“偶然”にも通信手段があった為、自分がカイルを見つけた事を報告。
……有り得ない。
シャルティエは眩暈がする様な思いだった。あまりにも出来過ぎたシナリオだ。
信じる方がどうかしているレベルの話。
あのカイルでさえ、眉間に皺を寄せ――尤も、プレセアの話が理解出来ていなかっただけかも知れないが――怪訝そうな表情を見せていたのだ。
そんな眉唾の話を、正気を失ったヴェイグが信じる道理は一つもない。
<……い……、おい……おい! シャル! 聞いているのか!?>
<へぁッ!? あ、あぁ……ごめんごめん。ちょっと考え事してて>
<全く……>
イクティノスはやれやれと溜息を吐くと、呆れた様な口調で続けた。
<お前が何を考えているかは大体分かっているつもりだが、一応言っておこう。
 “それは無理だ”>
<うぐっ。もうちょっとオブラートに包んでよ……>

35 :
シャルティエが気弱そうな声を上げると、イクティノスは少しだけ笑みを零す。
<生憎と両手が千年前から見付からなくてな。包みたくとも包めないんだ。
 ……肉体を持たない我々に出来る事などたかが知れている。
 ならば下手に発言して混乱を招くより、こうして水面下で情報交換している方が余程ソーディアンとしては賢明さ>
<ソーディアンとしては、ね>
理解はしていても納得はしていないであろうシャルティエのその言葉は、嫌に引っ掛かる言い方だった。
ただ、イクティノスとてシャルティエの気持ちが分からないわけではない。本音と建前は違う。
イクティノスはどう言うべきかと僅かに間を置いた後、ゆっくりと切り出した。
<シャルティエ、余計な事は考えなくていい。
 俺達は“ソーディアン”なんだよ。それ以上を求めてはいけない。
 尤も、また“あの時”みたくなりたいのなら話は別だが?>
人格崩壊の恐れが問題として挙がり、オリジナルに恐れられた、“あの時”。
それを引き合いに出されては敵わないが、それとこれとは話が別じゃないか、とシャルティエは思った。
<そういうわけじゃ……ないけどさぁ>
<なら、黙ってればいいさ。そもそもお前もお喋りが得意な方でもなかっただろ>
<まぁ……>
だがその不満を言葉にこそ出せない。
闇雲に噛み付くにしても、シャルティエは自分の言い分があまりに我儘が過ぎると分かっていた。
しかし、だからと言って黙って指を咥えて見ていろとでも言うのか。それではあまりにやるせない。
シャルティエは、カイルの様に馬鹿みたいな理想を信じていられる種類の人間ではない。
そしてアッシュの様に、誰かの理想論に乗せられる様な人間でもない。
だからこそ、黙っている事は癪だった。
ただでさえもう時間はないのだ。
それでも戦いを止めると言うならば、己の立場はどうあるべきか?
少なくとも最善の未来を信じられないシャルティエにとって、沈黙は“信頼”でなく“逃避”に他ならなかった。
<シャルティエ。お前も少しくらい、“坊ちゃん”以外のマスターを信じたらどうだ?>
何処か釈然とせず黙り込んでいたシャルティエのコアクリスタルを、イクティノスの半ば呆れた声が震わせる。
<……イクティノスがそれを言っちゃう?>
シャルティエが皮肉混じりに応じると、イクティノスは苦笑いを返した。
<ミクトランをマスターにカウントされちゃ堪らないな>
それにお前もハスタがマスターだったんだがな、と呟くと、イクティノスはコアクリスタルから彼方を見上げる。
此所は雲海の遥か上だというのに、太陽は酷く遠く見えた。
【07:56】
吹雪の勢いが僅かに乱れる。
荒い吐息は音こそ掻き消されているものの、重量に喘ぐ雪に逆らう様に白く昇っていった。
振り下ろされるべく天に掲げられた氷刃は、中空で止まっている。それはとびきり奇妙な光景だった。
「だからって、それは奪っていい事にはならない」
ヴェイグの背後から静かに呟くはカイル=デュナミス。その細い腕は、確りとヴェイグの氷刃へと伸びている。
「分かってるんですか。貴方がやろうとしてる事は、貴方がやられた事と変わらないんですよ」

36 :
支援

37 :
支援

38 :
支援

39 :
ヴェイグはしばし呆気に取られた表情だったが、目を細めるとその口をわなわなと震わせた。
天に向けられた切っ先を振り下ろさんと力を込めるが、決してそれ以上下がりはしない。
ぽたり、と脳天に紅い雫が落ちる。ヴェイグはその生温さに吐き気すら覚えた。
カイルの右手には、シャルティエの柄は握られていない。握られていたのは冷めきった氷刃そのものだった。
「放、せ……ッ!」
声と共に、ぐいと手に力を込める。しかしカイルは血塗れの手を刃から決して放さなかった。
ヴェイグが力を入れる度、カイルの鮮血は脳天から身体を濡らす。
その温かさは感じてはならないものだとヴェイグは自覚していた。
故に、力で勝っているはずのヴェイグは剣を振り下ろせない。
「どきやがれ、寝癖」
そこへ突然上がったどすの利いた声。
カイルとヴェイグははっとして目玉を動かす。
カイルからはヴェイグの背が影になって見えなかったが、ヴェイグは視界の隅で辛うじてそれを補足した。
咄嗟に氷刃から手を放し防御体制に入るが、アッシュの蹴りはそれよりも早く正確にヴェイグの横腹を貫く。
「がッ、ぐ……!」
インパクトの瞬間、ヴェイグの視界に星が飛ぶ。
奇妙な音を喉から吐き出すと、ヴェイグは三回程氷原をバウンドし、雪を抉る様に地を滑りながらやがて沈黙した。
「あ、あああアッシュさん!? ちょっとソレやりすぎじゃ!」
『そうだよ、少しくらい加減しても!』
アッシュに駆け寄りながら、動揺にカイルとシャルティエが声を裏返す。
おろおろとヴェイグとアッシュとを交互に見るその様を一瞥すると、アッシュはやれやれと溜息を吐いた。
「屑が。これくらいやっとかないといざって時どうすんだ」
アッシュの言葉に、カイルはむっとして口をへの字に曲げる。
“いざという時”。それが指す意味を理解出来ない程、カイルは馬鹿ではない。
要するにヴェイグを動けなくして否応無く降伏させるか、気絶させるという事だろう。
もうじき8時。それ対して制限時間は9時ジャスト。そして塔を上がる為の時間は60分は要る。
絶対的に時間が足りない。“間に合わない”。それは明らかだった。説得している暇なんて、本当は少しもないのだ。
故にアッシュが焦るのは無理もなかった。
カイルも焦躁が無いと言えば嘘になる。だからそのやり方は選択肢の一つとしてなかったわけではない。
ただ、それでも。
「それでもオレは“説得”します。いざという時なんて、ないよ」
それでも、カイルは曲がらなかった。
「……ティアとイクティノスはどうする」
眉間に皺を寄せ、アッシュは凄みを利かせて呟く。口元はひくひくと痙攣していた。
「時間の事は後から考えればいいよ。大丈夫。きっと何とかなる」
しかしカイルは怯む素振りさえ見せず、そう言うとケロリと笑ってみせるのだ。
我慢は疾うに限界を越えていた。額に青筋を浮かべ、アッシュはカイルの胸倉へと掴みかかる。
『ちょっ、仲間割れしてる場合じゃ!』
シャルティエの言葉なぞ、最早右から左。驚くカイルにアッシュは血走った双眸をぎらりと向けた。
「勘違いするなよ。屑と仲良く棺桶行きなんざ死んでも御免だ。
 俺はただ利害が一致したから一時的にてめェと共闘してるだけだ。“それ以上”は有り得ねェ」
何も言わないカイルを尻目に、シャルティエはヴェイグを横目で確認した。
ダメージに喘ぎ、血を吐いている。どうやら邪魔はされそうにない。

40 :
しえn

41 :
支援

42 :
「いいか、俺達は仲間でも何でもねェんだよ。
 てめェがてめェのミスで死にかけても、俺には助ける義理も道理もない。
 何が大丈夫だ。何が何とかなるだ。下らねェ!
 てめェの根拠の無い適当な理屈で、俺を勝手に巻き込むな!
 用さえ済みゃあ利用するも裏切るも見捨てるも、全部俺の自由なんだぞ! 分かってんのか、あぁ!!?」
肩で息をするアッシュ。それをカイルは真直ぐ見つめる。
迷いや恐怖の色なんて、その双眸にほんの僅かでもありはしなかった。
「いいえ。アッシュさんはそんな事しませんよ。だって貴方は本当はもっと優しい人だから。
 オレは、もうアッシュさんは仲間で友達だと思ってます。アッシュさんだって本当は、」
「ふッッざけんな!」
“だからこそ”アッシュは苛立ちを隠せない。怖かったから。迷っていたから。
それは最低な嫉妬だった。
青くて若くて、弱いこいつにさえ自分が劣っているだなんて、アッシュは絶対に思いたくなかった。
「思い上がるのも大概にしやがれ!
 お人好しも結構だがな、てめェそんなんじゃいつか死ぬぞ!?
 甘いんだよ! この世界じゃ口先だけの英雄なんざ幾らでも居やがる! それこそ星の数だ!
 てめェがどれだけ小さい人間か分かってんのか!! 今日何人の猛者が死んだか、分かってんのか!!!」
胸倉を掴むアッシュの手は震えている。シャルティエはそれに気付いていたが、声を出す事は出来なかった。
カイルはそれに気付いているのかいないのか、ゆっくりと血塗れた手でアッシュの手を覆う。
「大丈夫。オレもアッシュさんも、勿論ヴェイグさんやティアだって、絶対に死にません」
「まだ言うか青二才がッ!!」
「死にません。だってオレの事はアッシュさんが守ってくれるから。
 アッシュさん、こんなに優しいじゃないですか。オレの事、ちゃんと考えてくれてるじゃないですか」
アッシュはその言葉に息を飲む。口は半開きだった。シャルティエはコアの中でやれやれと微笑む。
完全にアッシュの負けだった。
「〜〜ッ! クソッ。勝手にしやがれ!!」
胸倉を掴んでいた手を粗雑に解くと、アッシュは頭を掻きながらカイルに背を向ける。
間髪入れず、両手で剣を握った。よろけながら立ち上がるヴェイグへと、切っ先を翻す。
どうもカイルは苦手だとアッシュは思った。調子が狂うというか、なんというか。
思考が根本的に違うのだろうか。だがむしろその違いには清々しささえ覚える。
「もういい! だが、これだけは忘れるな。俺は自分の身は自分で守る」
でも、だからこそ不安を感じざるを得なかった。
優し過ぎる。馬鹿過ぎるのだ。
「だから……俺がどうなろうが、てめェのせいじゃねェ。分かったか、屑が」
もし自分が死んだ時、果たしてカイルは……。
【08:07】
<状況はどうですか?>
プレセアが聞く。
<最悪だ>
ミトスは苦笑混じりに答えた。顔は見えないが、肩を竦め諸手を上げていそうな声色だった。
<油断したよ。少し手こずりそうだ。思いの他敵も強い。そっちは?>
続いたミトスの声に、プレセアは辺りを見渡す。喧嘩は終わったようだったが、好転の兆しはまるで見えなかった。
先程出合ったばかりの三人。喧嘩もすれば、自分はそれを止める事すら躊躇する始末。
御世辞にもチームワークは良いとは言えない。むしろ悪いくらいだ。
多勢に無勢とは言うが、果たしてこれで多勢になるのか。

43 :
支援

44 :
<おいどうした劣悪種>
<あ、はいすみません。ヴェイグさんが暴走して大変な事になっています。一筋縄にはいかない雰囲気です>
苛立つミトスに慌てて噛み砕いた現状を説明すると、プレセアはふうと溜息を吐く。
<あぁ、どおりで冷気が。
 そういえばカイル=デュナミスはどんな奴だった?>
どんな奴ときたか。
プレセアは口元に指を当て、小首を傾げる。改めて問われれば存外難しい質問だった。
強いて言えば……あぁ。
<リアラの英雄、だと>
<……はぁ?>
それはあまりに馬鹿馬鹿しい単語。ミトスは呆気に取られそうになったが、ミクトランの攻撃を何とか避ける。
“えいゆう”。この世界でまだそんな戯言をほざく脳天気が居たか。
この世でそんな称号など何の意味があると。現実を見てないただの馬鹿か、或いは本物の馬鹿なのか。
孰れにせよ、とミトスはデュランダルを振りながら笑う。
そう。孰れにせよ―――“最も嫌いな種類の阿呆”だ。
<アハハ……会うのが色んな意味で楽しみだな。
 おい劣悪。他の奴はどうでもいい。ただ、その戯けは必ず生きたまま連れてこい!>
プレセアは驚きに僅かに目を開いた。ミトスの声は実に生き生きとしている。
“英雄”。その単語を出したのは流石に失言だと思って覚悟していた。
怒り狂うとばかり思っていたが、結果はその真反対。かつてのミトスでは考えられない反応だった。
<この戦いが終わったら、そいつを一度全力でぶん殴る。
 だからそれまでは、僕も生きてやるよ――――――――――――約束だ!>
ゆっくりではあるが、確実に変化しているのだ。ミトスも……そして恐らく自分も。
ならば、ヴェイグを救う事だって不可能ではないはず。
【08:11】
アッシュはふらつくヴェイグから、視線だけを手元の懐中時計にずらす。
(8時11分……今から説得? 間に合うか?
 これで本当に良いのか? カイルに感化されてるだけじゃないのか?)
無論、アッシュはプレセアの言う屋上へのミトス=ユグドラシル乱入を信じていないわけではなかった。
だがそれも証拠がないので完全に信じているわけでもない。
そもそも仮に情報が本当だったとして、ミトス=ユグドラシルが殺られない保証が何処にあるというのか。
尤も、カイルは馬鹿正直にその情報を信じている。
故に時間はさして気にしていないのだが、アッシュは性格上そう簡単にはいかない。
ならばアッシュが最善を考え焦るのは必然だった。
それ故、綻びは生じる。
「危ないアッシュさん!!」
……氷の、飛刃?
アッシュがそれに気付いた時には、カイルのシャルティエが視界を遮りそれを砕いていた。
アッシュはカイルの頭越しに、遠く銃口を向けるヴェイグを見る。
銃口から刃は出ていなかった。アッシュは息を呑む。ヴェイグは銃弾を刃状にして剣を生成していた。
ならば今のはそれを発射しただけ。銃ならば可能性はある。至極単純な話だった。
だが、そもそもそのモーションを普通見逃すか? 六神将ともあろう者が?
「何ぼーっとしてんですか! いきますよ!」

45 :
支援

46 :
氷刃を再び銃口から生やし、地を蹴り上げたヴェイグに応戦すべく駆け出すカイル。
その声はアッシュの鼓膜を震わせるばかりで、思考には届かない。
「あ、あぁ。分かっている」
アッシュは頭をぶるぶると振ると、力強く雪を踏み締めた。冷静にならないと。
……油断だとか、そんなレベルの話じゃない。一人だったら死んでいた。
ナタリアの為でも何でもない。他人の為に考えていたせいで、単純な飛び道具にさえ気付けなかった。
今までそんな試しが一度でもあったか?
馬鹿な、とアッシュは歯を軋ませた。信じられるのは自分だけだ。
自分の身を守れるのも自分だけだ。今までずっと、そうだったじゃないか。
心情の変化? まさか。そんなこと、あるもんか。
【08:16】
それは、芸術とすら言えた。
崩れた外壁から漏れる朝日は氷刃の内部で乱反射を繰り返し、プリズムの様に見えた。
時折赤毛の青年が繰り出す魔術は降り積もる雪を七色に蒸発させ、室内に虹を架ける。
剣と剣は幾度となく激しく合わさり、時折氷を、また時折火花を上げた。
奇しくも三人は主人公格。圧倒的な強さには無駄が無く、それはさながら舞台裏の道化師に送る剣舞。
強さ故に美しい。踊り踊って汗と血を上げる、剣士の踊り子達<ソードダンサー>。
その舞台に漸く降り立つは一人の少女。プレセア=コンバティール。
「ッ、女……!?」
目の前に転がり込んできた少女はどう見ても戦闘には不向きで、さしものヴェイグも刃を振るうのを戸惑った。
その隙を見逃す道理もなく、背後から襲いかかるアッシュ。
突進から繰り出された穿衝破を辛うじてバックステップで避け距離を取ると、ヴェイグは額の汗を腕でぐいと拭った。
「そいつには首輪がねェ」
ソウルイーターをくるくると回しながらプレセアを顎で指し、アッシュは呟く。
「だからどうした!?」
側面からカーブしながら迫るフレイムドライブ。それに目もくれず、ヴェイグは吐き捨てた。
アッシュを睨んだまま、右に迫る火球にヴェイグは拳を翳す。たちまち地面から生えた五本の氷柱はそれを完璧に防いだ。
それを合図に駆け出すアッシュ。朝日がソウルイーターの禍々しい螺旋装飾に反射する。
「首輪を解除したからだ。つまりこんな殺し合い自体、もう意味なんてねェんだよ!」
叫ぶアッシュ。応戦すべくガンブレードを構えたヴェイグの顔には、誰にでも分かる様な動揺の色が走っていた。
当然だ。首輪が解除されるなら、殺陣参加の強制力など皆無。それ即ち、この世界からの解放を意味している。
しかし、とヴェイグはプレセアを見た。身体は透けている。生身の人間とは到底思えない。
「は、ハッタリだ!」
『ヴェイグさん! もうこんな不毛な争いは、』
ハッタリか、或いは真実か。
「誰がそんな見え透いた嘘に―――「空破ッ!」―――ッ!?」

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それは、ハッタリだと断定した瞬間だった。聞こえた声にヴェイグは右に視線を投げる。
右から聞こえるはずがない。そこには氷柱があるはずだったからだ。
障害物越しにわざわざ攻撃する馬鹿なんて、聞いたこともない。
しかし刹那、ヴェイグは驚愕に目を見開く。確かに、そこに姿があったからだ。
氷越しに交差する視線。何処までも真直ぐで、氷なんて軽く溶かしてしまいそうな。
「絶  風  撃  イィィィッ!!」
――――――――――――――――それは、なんて熱い瞳<たましい>。
壁に罅が入った。風を纏ったシャルティエの切っ先が、厚い氷を飴細工か何かの様に粉々に砕いてゆく。
『目を冷ますんだ! ヴェイグ!』
シャルティエが悲痛な叫び声を上げた。砕けた氷の隙間から小さく揺れる黄色い髪が見える。
『お願いです! もうこんなことやめて!』
少女の声を聞きながら、ヴェイグはカイルを、カイルの瞳を確かに見た。
そして、何かに納得した様に小さく唸る。緩みかかった指に力を入れ、ヴェイグは力強く腕を引いた。
踊り乱れる氷の破片を、覚悟の刃は一直線に進む。
氷の壁程度では止められない、とびきり真直ぐな一撃だった。
「うぉおォォぉぉあアあァァぁぁぁァッ! クレアァァァァァァァァァァァァッ!!」
……確かにカイルは、あんなに厚い壁をいとも簡単に砕いてみせた。けれど、だけれど。
そんな瞳を出切るお前とオレとじゃ、あまりに違い過ぎるじゃないか。
一緒に歩いて行けるわけが、ないじゃないか。
「それでもッ! オレは戻れない! お前達を殺して、オレはクレアに会うんだッッ!」
カイルの喉から悔しそうな呻き声が漏れる。
奥義後の硬直。それはどうしようもない致命的な隙だった。
『避けるんだ! カイルゥゥゥッ!!』
剣の声は虚しく上がる。カイルは瞳を固く閉じ、唇を強く噛んだ。
喉元目掛けて進む刃は、乗せられた殺意ごと――――。
【08:19】

「悪いな。約束させられちまったもんでね。不本意だが、ちょっと守らせて貰う」
カイルはその声にゆっくりと目を開く。白銀の世界の中、ふわりと揺れた赤毛。
……痺れる様な思いだった。
「邪魔を! するなあァァァァッ!」
吹雪は相変わらず弱まる事を知らない。踊る雪に目を細めながらも、アッシュは白い歯をにかりと見せた。
余裕を見せているものの、その額には汗が浮かんでいる。虚勢はバレバレだった。
「そう簡単にうちのを殺られてたまるか。
 こういう馬鹿には、生き残って貰って現実をよぉく教え込まなきゃいけねェ」
「チィッ!」
ヴェイグは舌を打ち、ソウルイーターから氷刃を弾いて再び距離を取る。
アッシュは眉間に皺を寄せ、ふうと溜息を吐いた。荒ぶ雪を鬱陶しそうに手で遮ると、重たい口を開く。
「それよりてめェ舐めてんのか。屑が」
「何の事だ!」
心外だったのが、怒りを露にして食い付くヴェイグ。今度はアッシュが舌を打つ番だった。

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「無意識とは言わせねェ。さっきからその殺気だけは大したもんだが、本気じゃねェのが丸分かりだ。
 てめェは雪で物体を感知出来る。吹雪いてる今なら、媒体は地面だけでなく空間にも及ぶはずだ。
 なのに何故、“片方の相手しかしない”?」
「な、何を……!」
あからさまに狼狽し、目を泳がせるヴェイグ。アッシュは眉をひくつかせると、更に顔を険しくした。
『どういう事ですか』
カイルに寄り添うプレセアが呟く。アッシュは面倒臭そうに首の骨を鳴らすと、ふうと息を吐いた。
喋るのが億劫なのであろうその仕草に、シャルティエがやれやれとコアクリスタルを輝かせる。
『今、ヴェイグはアッシュの動きを読めたはずだ。ならカイルへの攻撃の乱入も分かっていた事になる。
 彼なら御得意の氷でそれを防げたはずなんだよ』
『あ……』
「少し前だってそうだ。てめェが俺に銃で刃を撃った時、カイルの乱入は当然分かっていたはずだ。
 なのにカイルを攻撃しなかった。それだけの余裕はあったのにな……何故だ?」
シャルティエの言葉に補足する様に続けると、アッシュは切っ先をヴェイグに向けて黙る。
それは死刑宣告にも等しかった。殺意の裏に隠してきた本音。半無意識的だった行動の本心。
“何故だ?”そんな事考えるまでもない。だが、それは言ってはならない呪いだった。
気付けばヴェイグは頭を抱え震えていた。聞きたくないと駄々をこねる餓鬼の様に。
ヴェイグは自嘲する。なんという馬鹿馬鹿しさか。半端に生きて、半端に決意して、半端に刃を立て。
挙句こうして半端故に暴走だ。
「答えは決まってる。お前、本当は人殺しなんて……」
そんな心で、クレアを救う? ゲームを制す? 戯言を。
そんな自分はあまりに愚かで、憐れで―――――――――――――腹が捩れた。
「黙れ黙れ黙れ黙れえぇぇッ!
 貴様等に何がわかる! オレは人を殺した! お前らとは違う! 敗者だ! オレは“間違えた”ッ!!」
ヴェイグは叫び終わると高笑いを上げて膝を崩す。最早笑う他なかった。
ここまでくるともう駄目だ。手遅れだ。全部無かった事にして戻るだなんて。
「そんなの――――――――おこがましいじゃないか」
神に懺悔でもするかの様に、天を仰ぐ。
景色は雪と汚く混ざり、冷たく滲んでいった。
止めどなく溢れる涙は、もしかしなくとも笑い過ぎが原因だ。
【08:22】
カイル=デュナミスは笑わないし、顔も顰めない。
それを憐れだなんてちっとも思わなかったからだ。
無論客観的に言えば、泣き叫ぶ不安定な殺人鬼など憐れとしか言い様がない。
だがカイルの主観はそれよりもずっと単純な感情に支配されていた。
早い話が……怒っていたのだ。カイルは純粋にヴェイグへムカついていた。
『カイルさん、何を……』
制止するプレセアの両手を“すり抜け”、カイルは足を出す。
アッシュは無言でそれを見送った。考えている事は分かっているつもりだ。
自分がもう少し青ければ、或いはカイルの役は自分だったかも知れない、とさえアッシュは思っていた。
頭を抱えるヴェイグの隣まで大股でどかどかと歩くと、カイルは大きく息を吸い拳を振り上げる。
そして―――思い切り、目の前の腑抜けた面を殴り飛ばした。

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56 :
「が、ぐッ!?」
カイルは自他共に認める単純馬鹿だ。
だから先ずヴェイグに怒りを覚えた時、カイルは馬鹿を承知で“殴る以外有り得ない”と思った。
「一度でも間違ったら、駄目なんですか」
反撃どころか受け身すら取らず、情けなく倒れ込むヴェイグ。
その間の抜けように歯をぎりりと軋ませると、カイルはわななく口をゆっくりと開いた。
「誰が間違いだなんて言ったんですか。本当に正解なんて、あったんですか?」
ヴェイグはぐったりと倒れたまま何も答えない。手先すら動かなかった。
カイルは再び殴りたくなる衝動を堪える様に、拳を固く握る。
……間違いで終わらせられるなら、どれだけ楽だったろう。
「殺さなければ正解なんですか!?」
頭を揺らしながら喚くカイル。感情を剥き出しにしたその声には何か迫るものがあったが、ヴェイグは応じない。
ブチン、と何かが切れる音。シャルティエはコアクリスタルの中で頭を抱えた。
「ふざけんな! オレは……“間違えた”だなんて! 思わない! 思いたくない! 思って、たまるかよ!」
ヴェイグの首根っこを掴み、無理矢理立たせる。カイルの面は真っ赤に染まっていた。
だがその酷い顔よりも、ヴェイグはその言葉に息を飲む。
いや、“その面があったからこそ”、言葉に息を飲まざるを得なかった。
違うのだ。それは、明らかに誰かの為の顔ではない。誰かを馬鹿だと怒っている顔ではない。
その崩れかけでどうしようもなく汚い顔が―――己の為じゃないはずがない。
「お前、まさか」
……殺したのか。
震える唇でヴェイグは呟く。
無言。顔に当たる雪が、驚くほど冷たかった。
五秒経って、ああ、とカイルは答える。腹の底から捩り出した様な、苦い声色だった。
「大切な人を、この手で。……この、手で」
それは、凡そこの歳の餓鬼がしていい様な面じゃなかった。
首元で震えるカイルの腕へ視線を移して、ヴェイグは息を飲む。
……何という、皮肉。
綺麗なのだ。汚れてなんかいやしなかった。きっと汚れた事なんか、その肌はちっとも覚えていない。
「馬、鹿な。おま、嘘を、吐け」
「嘘じゃない。こんな嘘言うほど馬鹿じゃないよ」
漸く絞り出した逃避の言葉は、カイルの言葉に軽く吹き飛ばされる。
「ウ、ソだ……ウソだ……」
無様に頭を左右に振りながら、ヴェイグはカイルの腕を振りほどく。
汗が滲み、鼓動が早まる。嘘じゃない事は疾うに分かっていたが、それを認めるわけにはいかなかった。
数歩後退り血走った目を見開く。同時に、フラッシュバック。
大切な人の顔が網膜の裏に焼き付いて、手には血の感覚。
飛び散る臓物の感触は首筋を舐め回し、生温い脳漿の温度が肌を抱く。
「はひ、そんな、は、ははっ。そ、んなことっ。ひはッ」
……そうだ。そうだった。簡単な事だった。嘘じゃないなら“嘘にしてしまえばいい”。
ころしてしまえ。あの王が言った様に、なにもかも、望むままに壊してしまえばいいんだ。
「ぁァァぁあァァぁあァァァある! もんがああぉァァァァッッ!!!!!」

57 :
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60 :
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61 :
それは、獣だった。
泣きながら、憐れみながら。
何を憎むべきかすら見失って雪原で吠え暴れる、一匹の盲目な獣だった。
【08:28】
氷柱が、地を平らげた。
冷気は疾走し、獣を囲う様に雪原の下の串刺し公が嬉々として狂い出す。
踊る様に地を駆ける槍は、厚く積もった雪をこれでもかと舞い上がらせた。
その隙間を縫う様に、獣が獲物を求め走る。狙いはアッシュただ一人だった。
狙われたアッシュは口の端を吊り上げる。
突然の氷柱に身体を痛めたのか蹲るカイルを尻目に、華麗に氷柱を避けた。
相手は氷使い。氷柱での攻撃も、それを利用しての奇襲も想定内だ。問題などどこにもない。
「わざわざ遠くのこっちを攻撃か。大方“俺なら”と思ったんだろうが、甘ェな!」
そして迫る狂刃をも難無くいなす。
力任せに押し潰さんと迫るヴェイグの刃を流す様に弾くと、アッシュは続けた。
「言っておくがな、俺だって殺してんだぞ」
ヴェイグの黒目が動揺に震える。その言葉はランドグリーズよりも遥かに“重い”。
揺れる視界に映り込んだアッシュの表情は、悔やんでも悔やみ切れない様な、複雑なそれだった。
いっそそれごと斬ってしまえと、ヴェイグは殺意の塊を翻す。
曇りきったフォルスの光が、吹雪の隙間からぎらりと漏れた。
「此所に来てからも、救えなかった命も見殺しにした命もある」
異国の医者の卵が居た。どこぞの無力な馬鹿を守って、あっという間に逝ってしまった。
石化した騎士が居た。たかが安い情報の為に、その命を折らざるを得なかった。
かつての同僚の少女が居た。獣に成り果てた彼女の想いを、馬鹿は何も分かってやれなかった。
皮肉が得意な軍人が居た。自分にもう少しだけ力があれば、救えたはずの命だった。
異国の聡明な王が居た。自分が苦戦さえしなければ、海賊は撃鉄を鳴らさなかったはずだった。
助けられなかった。救えなかった。何一つ。誰一人。
もしあの時こうしていれば。もしあの時あんな事さえしなければ。
どうしようもない現実に、何の意味もなくただつまらないだけの後悔が足を引く。
消えないのだ。それは一生、心を縛る枷となる。忘れたくとも忘れられない。
それはどう足掻こうが“間違い”の一言で片付けていいものじゃない。
「アニーもそうだ。俺はあいつの側に居ながら、あいつを救えなかった。
 あいつは俺とチャットって餓鬼を守って勝手に逝っちまいやがった。全部俺のせいだ……俺の、せいなんだよ」
アニー。その言葉にヴェイグの太刀筋が僅かに狂った。
少し遅れて何かを吹っ切る様に繰り出された絶翔斬を、アッシュの雷神剣が貫く。
神速の突きが斬り上げの威力を殺し、落ちる雷は氷刃に深い罅を入れた。
「それでも俺は此所にいる。笑っちまうよな。女一人救えねぇ俺が、此所にいやがる。
 何でだと思う?」
アッシュの腕から真っ赤な飛沫が上がる。絶翔斬の物理攻撃は防げても、フォルスの衝撃波は防げない。
しかしアッシュは怯まない。怯んで堪るかと、震える足をぐっと堪えた。

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66 :
「崩龍ッッ」
しかしそれが読み違い。ヴェイグの腕がそこで止まらなかったからだ。
「無影、」
雷神剣は奥義。特技からの連携が相手となると、否応にも隙が出切る。
「アニーがな、言ったんだ。お前を頼むって……! ウッドロウが言ったんだ。お前を助けてやってくれって!」
迫る刃にアッシュは怯むこと無く声を張り上げる。
カイルはアッシュの名を叫んだ。太股からびたびたと血が溢れる。
足は震えていた。立ち上がろうとして、痛みに縺れて地面にキス。
同時に遅くなる体感時間。不味い、と心臓が警鐘を鳴らした。“このパターンは不味い”。
「始まりは確かにそこだった! でも今、それもこれも関係ねェ!」
ヴェイグの影が、声を裏返すアッシュの身体を通り抜ける。唸る空気が白銀に光った。
鋭い氷がアッシュの肉を抱擁する。約束された死の塔の中を、悲痛な声が谺した。
「ただ俺が! 何も救えなかったこの、俺が! お前を―――――――救いたいんだ!
 来い!! ヴェイグ=リュングベルッ!!!!」
白亜の光が辺りに満ちる。それは差し込む朝日よりも、積もる雪よりもずっとずっと無慈悲に白く。
まるで血肉も呪いも感情も、その一切合切全てが洗い流されてしまったかの様だった。
【08:―――――――OVER < バ ギ ィ ン > LIMITS!!!!―――――――31】

迸る音素。紅く伸びた髪の毛がけれども白く輝き、暴走したフォルスを雪共々吹き飛ばす。
『……オーバー、リミッツ』
表情に僅かな動揺はあれど、声をさほど乱さずにプレセアは呟いた。
それもそのはずだ。風も吹雪も音素さえも、その小さな身体は受け付けない。
凄まじい魔力の渦に唯一影響を受けないプレセアだけが、状況を冷静に見られるのだから。
アッシュの全身のフォンスロットがここぞとばかりに解放され、気狂いの様に放たれる第七音素が塔全体を震わせる。
付加された鋼体はアッシュの身体を鋼鉄のそれへと変えていた。
しかし鋼体と言えど所詮は肉。ヴェイグの氷刃を真正面から捉えたアッシュの左手は、どくどくと血を吐き出している。
眉を下げ下唇を噛むヴェイグの情けない面を見てアッシュは表情だけで笑った。
「一つ、言っとくがな」
そしてそう吐くと、そのまま―――――氷の刃を握り潰す。

「こんな薄っぺらい刃じゃあ、“俺らと一緒に戦えねェぞ”」

67 :
ヴェイグは思わず噴き出した。何て馬鹿馬鹿しくて、場違いな一言だろう。
馬鹿とかもうそんな次元じゃない。そもそもいつオレが仲間になった?
たかが剣一つ防いだくらいで友達面か。しかも別に無傷というわけでもない。左手はもう使い物にならないだろう。
刺されたくせして戯言か。正気……なんだろうな。
全くふざけた奴だ。本当に馬鹿らしくて――――――――――涙が出る。
「阿呆は、楽でいいな」
だけど……たまにはそんな馬鹿も悪くない。
血潮の海に、氷が砕け散る。音を立てて崩れ落ちる。歪な殺意が、刃が……消えてゆく。
あれだけ無鉄砲に振舞ってきた結末の、なんと呆気ない事か。
罅だらけだったそれはあまりにも脆く。儚く。そしてそれでもどこかまだ綺麗で。
まるで、誰かの心のよう。
ヴェイグは立ち竦む。……届かなかったのだ。刃は、殺意は、肉を確かに断ったのに。
それでもいのちまでは届かなかった。
それでもとヴェイグは懐に手を入れる。取り出されたもう一丁の銃から、瞬く間に刃が生えた。
憎悪も何もありはしない。ただそれは少しの意地と、我儘で凍り付く。これは―――けじめなんだ。
見たかった。知りたかった。喪ってきた奴でも、誰かを助けられるって事。
「間違えた? 戻れない? くっだらねェ!」
アッシュが豪快に笑うと、風が唸った。ソウルイーターがヴェイグの氷剣を絡み取り、遥か上空に打ち上げる。
ヴェイグは口をぽかんと開いてくるくると回る剣を見た。よくもまぁこんなに飛ぶもんだ。
ヴェイグは参ったなと諦めた様に笑うと、視線をアッシュに移す。
やがて打ち上がった剣は、吹き抜けの先のずっとずっと向こう側へと消えていった。
カイルは何処までも何処までも上がってゆくその剣を見る。
それはまるで、天で胡座をかく神への反逆の一振りのようだった。
「……俺もカイルも、それでもこうやって生きてお前を救おうとしてる」
額を脂汗に滲ませ、アッシュは血塗れの左拳をヴェイグの胸に近付ける。
こつん、と優しい感触。あっけらかんとしたヴェイグに、アッシュはとびきり苦しそうな笑顔を見せた。
「それでもまだ、一度喪ったオレ達は“敗者”だって思うか?」
この塔には敗者なんて何処にも居なかった。敵も味方も、何処かで一度折れていた。
それでも喪ってしまったヒトを敗者と言うのなら、“勝利”のなんと馬鹿らしい事か。
だから彼等はそれでも醜く前に進む事を是とした。後悔しながら、誰かを救う為に。自分を貫く為に。
『私達は負けてません。私なんか自分さえ喪ったけど……でも、負けたつもりなんてないです』
ヴェイグの横で、上目遣いの少女が言う。
「もう、いいのだろうか。オレも……戻れるのだろうか」
ヴェイグが疲れきった表情で自嘲気に問うと、背後から聞き慣れた剣の声。
『戻るんじゃない。進むんだ。ここから歩くんだよ、ヴェイグ』
なんて月並みな言葉だ、とヴェイグは鼻で笑った。今まで散々黙っといて、第一声がソレか。
説教臭いったらありゃしない。ヴェイグは肩を竦めると、ゆっくりと振り返る。

68 :
「だが一つ分からない。お前達はどうして喪ったくせに、そんな顔が出切る? どうして、歩ける?」
ヴェイグは諸手を上げて問う。視線の先に立つ少年は、真直ぐヴェイグの双眸を見ていた。
「俺だって欲しいものは沢山あったよ。喪いたくないものもあったよ。
 父さんをあの時守れたら。リアラをあの時守れたら。どんなに幸せだったろう。
 母さんを、ナナリーを。数え出したらキリがない。
 もっと朝に強かったら。頭が良かったら。背が高かったら。どんなに良い人生だったろうって思う。へへ」
遥か上空で、ゆっくりと弧を描き、氷の刃が放物線の頂点に達した。
ヒトの一撃なんて、どだい神に届くわけもない。
「でも、いいじゃん。だって――――――――――――――――今ここにいるオレが、本物なんだもん」
はっと息を飲む。胸が震える様な言葉だった。そうだ。そうだった。
自分は自分だ。本物のヴェイグ=リュングベルだ。
アニーをユージーンを、そしてクレアを喪ったとしても、ヒトを殺したとしても変わらない。
それは間違いになんかしていいわけがなかった。嫌だった事。欲しかったもの。
全部無くして全部手に入れても、それは“ヴェイグ”じゃない。本物のようで違うんだ。
そんな猿でも少し考えれば分かる様な簡単な事を、どうして。
「父さんを喪った悔しさがあったから、未来を取り戻せた。リアラとの再会を信じられたから、世界を守れた。
 人が死んだんだ。得るものなんて何もない。けれど、“未来”はある。
 チビで馬鹿で、寝ぼすけなオレだったから、今がある。ヴェイグさんとこうして笑い合える、今が」
鼻の頭を人指し指で擦り、カイルはたははと笑う。ヴェイグは声にこそ出さなかったが、表情でそれに応じた。
逃げれば、追われる。当然だ。そんな当然を分かっていたのに逃げていた。
だったら迎え撃ってぶん殴ればいい、それだけだったのに。いつからだ。追われる事を罪滅ぼしだと思う様になったのは。
そりゃあ追ってくるそれを殴れば、勿論痛いだろう。怪我の一つもする。
何かを殴って逆らって、痛くないはずがない。
でも……刺され続けるのはもっと痛い。いっそそれを受け止めれば良かったのに、それが出来なかった。
「だから、歩くのか」
ヴェイグが訊くと、カイルは勿論、と頷く。
「人と出合って、別れて、どうしようもなく生きていく。悩んだりもするし、答えなんて出ないこともある。
 でも、それでいいんだと思う。……行こう、ヴェイグさん。オレ達は貴方と一緒に今日が見たいんだ」
そうして差し出された手を、ヴェイグは見る。血だらけで、汚くて。掴むべきものを掴めなかった掌。
大切なヒトを殺した掌。何人も喪ってきた小さな掌……自分の掌と何が違う。
ヴェイグはふうと息を吐くと、その手を握り返そうと腕を伸ばす。
“こいつらと出会えて、本当に良かった”。
『……カイルさんっ!』
指先が触れ合うその瞬間、プレセアが叫んだ。ヴェイグの指先がびくんと跳ねる。
上空で、何かがぎらぎらと悪趣味に光っていた。
【08:41】



69 :
自分を呼ぶ声に、カイルは手を止めてプレセアを見る。何を血相を変えているのか理解出来ない。
続けて腰の剣がコアクリスタルを輝かせながら避けろ、と叫ぶ。
ヴェイグはその声に上を見上げ、目を見開いた。
氷の殺意が。行き場の喪った感情が。その切っ先をこちらに向けて―――――――――――――落ちてくる。
「は?」
惚けた声を吐くカイルの背を、そいつは押す。
それがどんな意味を持つのか、カイル以外の全員が分かっていた。
半秒遅れて、鈍い音。どくんと高鳴る心臓。カイルはゆっくりと振り向く。
吹雪なんてそこにはなく、ただ綺麗な赤毛だけが可憐に揺れていた。
(―――結局、何時もそうだ。何時だって損な役回り。全く、嫌になる)
神が気紛れで投げ返した白銀の絶望。誰のものでも無くなった孤独な殺意が、希望の塊に牙を向く。
【08:42】
最初は皮膚が破れる音。次に背骨をごりごりと斬り削る音。続いて筋肉をみちみぢと断ち、そして内臓を貫通する音。
それは紛れも無く死の音だった。
柔らかな肝臓を刺す音を内側から聴く頃には、世界は事故犠牲に酔う馬鹿を真っ赤に嘲る。
……あぁ、参った。痛ぇ。
アッシュは噴出す血潮と腹から生えた氷刃を見て溜息を吐く。
それは偶然という一言で終わらせるには、あんまりな一撃だった。
「ぐぶ」
血のあぶくを口から吹きながら、アッシュは笑う。何やってんだ自分は。
不意に、重なる死の感覚。どうやら運命は変わらないという事らしい。神も随分と悪趣味だ。
弾いた剣が落ちてきて、刺さる? 馬鹿馬鹿しい。何分の一の確率だ。
賽子転がして全部1が出るくらい稀有なはず……いや、違うか。
賽子なんか――――――――――――――――――――――アンタは振らないもんな。
慈悲なんて言葉、きっとアンタの辞書には載ってないんだろうよ。

70 :
支援

71 :
支援

72 :
支援

73 :
目を細めて、数歩後退る。何度経験しようが、背中から刺される気分は最悪だった。
「アッシュ、さん……?」
震える声を聞いて、アッシュは力無く肩を揺らす。とんだ間抜けな声を出す英雄サマが居たもんだ。
「ったく。面倒、かけやがって」
血が溢れて溢れて、止まらない。アッシュは壁に倒れ込む様にもたれ掛かると、少しだけ期待して天を仰いだ。
「でも、まぁ……良いか。
 今度は、ちゃんと、守れたしなァ」
それでもやっぱり、あの時と同じ。空なんてちっとも見えやしなかった。
青み掛かった無機質な石が無言で構えるだけで、背から感じる温度はどこまでも冷たい。
違う事があるとすれば……あぁそうかとアッシュは頭を垂れる。
許しもなければ、救いもない。死を受け止めてくれる女神の像すら、そこには無いのだ。
「あっ、ぁ、ぁあァあっ」
奇跡、偶然。実に上等。今まで散々皆が使ってきたくせ、皆が文句を言わず口を噤む。
それが御都合展開だと分かっていながら、希望が甘い蜜だから見て見ぬ振りをする。
何と、不平等。何と、理不尽。
ならばと悪魔は嘲る。“この奇跡も、運命も。文句なんて言わせない”。
「アッシュさんっ……!?」
だから敢えてこう言う。賽子なんて振りもしないくせに、きっとこう言うんだ。
嗚呼――――――――――――――――それはなんて、“不運”。
「うぁ……っ。あぁ……ぁ……ッ!!!」
口元から垂れた血が滴る。じわり、と粉雪に朱色が汚く滲んだ。
背に刺さる歪んだ氷刃はただただ冷たく、命も、心も、何もかもを等しく流れ落としてゆく。
それはあまりに残酷。あまりに残虐。
力の抜ける足。崩れ落ちる身体。跳ねる髪。だらりと垂れた両手から、くたびれた呪剣がごとりと零れ落ちた。
何も掴めない。掴ませない。止まらない。止まらせない。
世界を惨劇が嘲笑う。脚本家は腹を捩らせ床を叩く。
神も仏も居やしない。バケモノと死神しか居ないこの島で、そんな都合の良い展開になるもんか。
「アッシュさあぁぁぁぁんッ!!!」




   何も、うまくいかない。誰も、信じられない。一人も、分かり合えない。
   生きてる意味なんてありゃしない。夢なんて存在しない。希望が一体いつ見えた。
   だからとっとと――――――――――みんなまとめて死んじまえ。


74 :
支援

75 :
【ヴェイグ・リュングベル 生存確認】
状態:HP55% TP15% 気持ちに整理がついていない ミクトランへ複雑な感情 半洗脳<解除?>
所持品:ブルーキャンドル
基本行動方針:自分で選んだ道を自分の足で歩いて生きる。誰かを救いたい
第一行動方針:―――――
第二行動方針:ミクトランを倒す?
現在位置:D3黎明の塔入口
【カイル・デュナミス 生存確認】
状態:HP35% TP65% 右腿、左肩(×2)に銃創(凍結済) 腿負傷 アビスレッド
所持品:アビススチューム ソーディアン・シャルティエ
基本行動方針:相手の我儘を認めた上で、最期まで自分も我儘を貫く
第一行動方針:―――――
第二行動方針:ティア、イクティノスの安否が心配。
第三行動方針:リアラに会う
現在位置:D3黎明の塔入口
【アッシュ 生存確認】
状態:HP?% TP10% 左腕大裂傷(縫合済) 背部大裂傷 止まる事の恐怖 左手貫通 串刺し
支給品:デリスエンブレム エナジーブレッド ジェイドの作戦メモ二枚 イクストリーム アニーの日記 クリスダガー
    ウッドロウのレンズ ブリザードマグ<Ver.アイスサーベル>
基本行動方針:チャットを守り生きる。日記を継ぐ
第一行動方針:―――――
第二行動方針:チャットとルークに会う
第三行動方針:アニーの仲間に会ったら彼女の事を伝える。例えそいつがどうなっていようが説得する
現在位置:D3黎明の塔入口
【プレセア・コンバティール@アストラル体】
状態:肉体操作− ドジっ娘属性 仲間が心配
基本行動方針:ロイドやその他仲間、アガーテと会い、ゲームを打破する
第一行動方針:ミトスに協力。屋上へ行く
第二行動方針:どうすれば……
現在位置:D3黎明の塔入口
【ソーディアン・シャルティエ】
状態:ウッドロウが心配 第一回放送しか聞いていない ベルセリオスを信じたい 卑屈+
基本行動方針:D、D2世界の仲間を探しつつ、舞台を把握する
第一行動方針:……最悪だ……
第二行動方針:イクティノスと連絡を取り合う
アイテムドロップ:ブリザードマグ一丁 ソウルイーター

76 :
投下終了です。沢山の支援、感謝でした。

77 :
GJ
アッシュもやばいが時間的に他の奴らもやべえ

78 :
投下乙
アッシュ……
ヴェイグもこれはやばいな

79 :
投下乙!
やべえ…ヴェイグがなんかダメ男に見えてしまったw
しかしアッシュゥゥゥゥゥゥゥ
ティアが上にいるから何とかなるかもしれんが時間が…

80 :

アッシュは最初から最後まで戦いっぱなしだったな
まだ死ぬとは決まってないけど……生き残るのは絶望的か

81 :
頂上まで間に合って、かつミトスの気が向けば
エリクシールで一命を取り留めるかもしれん。
確率はかなり低いが…。

82 :
投下乙です!
晶霊砲直撃カウントダウン
悪い予感しかしないぜ

83 :
投下乙
頂上まで行くのにまず一時間
どうにか回復手段得てもまた一時間
その間に晶霊砲直撃……
これは……アッシュうううううう!!!

84 :
アニーの遺志を継いだアッシュやプレセアがヴェイグを説得…序盤で死んだ人の思いが生きていて嬉しい
しかし嬉しい展開になると最後の最後で突き落とされるのが実にこのロワらしいw

85 :
天上王の首を狩り終えたミトスが階下に降りてきてくれれば、
遥かに早く手当ては出来るが…問題は確実に9時に晶霊砲が直撃し、
搭が崩落してしまうことか。ミトスやティアは助かっても、
カイル達は危ういな…仮に助かっても、搭付近にはロニもいるし。

86 :
プレセアに上目遣いで見られるヴェイグ裏山
にしてもアッシュグロいな最後のやられかた

87 :
プレセアがアッシュに睨まれてどもるとかはっきりとしない態度とかってあるけどそれぐらいじゃどもったりしないと思うけど

88 :
設定がプレセアだけラタトスクだからな。人間らしくなってるんだろう。

89 :
投下します。携帯からなので、支援をできたらお願いします!

90 :
難易度が高い指令ほど自ら進んでやってきた。死ぬかもしれない指令はわざと一人で充分と断り足を運んだ。
自分が有用だとヴァンに理解して貰えれば、地位も信頼も上がる。居場所が無くなる心配もない。
師匠だけは、あの糞憎たらしい紛い物に取られたくなかった。
家族も恋人も親友も地位も金も名前さえも、何もかもを亡くした。
残ったのは師匠と、六神将という新しい居場所。それだけは失ってたまるかと思った。
だから人は幾らでも殺した。言われるがままに胴を腕を足を首を切り、時には裏切った仲間をも無表情で手に掛けた。
ただただ手が汚れていった。洗い落としても二度と取れる事はない。だがそれでも構わなかった。
ただ命令を聞いて殺戮を続ける単純な仕事。存在を無くすよりは千倍マシだ。
仕事柄略奪や拷問をする時もあった。居場所を守る為なら己を殺して何でもやった。
やがて死が間近で敗色が強い作戦ほど、不思議と気分が高揚する事に気が付いた。
何処かで死を望んでいたのか、或いは居場所が確実なものに近付く事への安心か。自分にさえ解らなかった。
作戦をこなすうちに、特務師団師団長という肩書きをヴァンから貰い受けた。更に危険な仕事が増えていった。
部下はあくまで駒として扱い、けれどもヤバそうな件は部下を連れず単騎で乗り込んだ。
死を側に置いた殺陣は、けれども俺の居場所をより明確に見せ勝利の後のカタルシスは一際だったが、虚無感もまたそうだった。
しかしそんな俺を恐れる者や疎む者も勿論居た。ヴァンが俺を特別視していたからというのもあるだろう。
詰まりが、嫉妬だ。
血肉に染まり一人で帰還する俺を、何時しか神託の盾<オラクル>騎士団の連中は、
皮肉と尊敬の意味で“鮮血”の二つ名で呼ぶ様になっていった。
ヴァンの本性を感付いたのは、何時頃だっただろうか。凡そ二年半は過ぎていたと記憶している。
俺はレプリカ同様、奴にとって駒に過ぎないようだった。“神託の盾騎士団六神将特務師団師団長鮮血のアッシュ”という居場所には中身なんてありはしないんだと、気付いた。
その真実を知った頃には何もかもが遅過ぎた。もう、それに縋るしかなかったのだ。
だが望みはあった。僅かな希望を持つ事は出来た。“まだ間に合うかもしれない”。愚かにもそう思った。
ヴァンには内密にバチカルの屋敷へ偵察に行くと、そこには完成した“ルーク=フォン=ファブレ”が居た。

91 :
よし来た支援

92 :
支援

93 :
親友と仲良く話し、ナタリアを困らせ、我儘三昧の戯けた餓鬼ではあったが、そのレプリカは“ルーク”としてそこに居た。
まだ頭が胎児の頃ならどうにかなっただろうが、二年半経っている。
何を期待していたのだろう。当然の結果だ。絶望以外にありはしなかった。
何もかもが違い過ぎる。そこは疾うに紛い物の玩具で、己の居場所ではなくなっていた。
一つ分の日溜には、二つは入れない。硝子玉は弾かれたのだ。
結局は徒に身体へ生傷を増やしただけで、何もかもが無駄な努力。
だがそれでも実戦経験は役に立つ。ヴァンの修行と激務には感謝しなければならない。
何時しか自分は圧倒的に強くなっていた。
……修羅場は、幾つか乗り越えてきた。命が危なかった事もある。挙句死んだ事さえある。
これでも勘も働く方だ。死の臭いを感じる感覚は人一倍強いつもりだった。
だから判りたくもないのに、その経験や勘が憐れな主を嘲りながら、言う。
お前は此所でまた無様に死ぬんだ、と。
【08:42】
「アッシュさん! アッシュさん!! しっかりして下さいアッシュさんッ!!」
カイルの声がバルカの濃霧の様に酷く澱んで、遠い。視界は滲む水彩の如くぐにゃりと歪んでいった。
よろける足を必死で地に縫い付け、ヴェイグは焦点の合わぬ双眸で必死にそれを追う。
積もる白と刺さる青。そして、赤、赤、赤。一面に、赤。赤赤赤赤赤赤赤。
広がるその映像に理解が追いつかない。何が刺さった? 誰に、誰の何が?
青。刺さったのは、氷の刃。赤。アッシュにオレの刃が刺さって。赤。血が溢れていた。
白。積もる雪に血が染み付いて桃色に。黒。アッシュは死んだ様に動かない。
誰が刺した? 何で刺さった? 誰のせいで?
「ぁ……おぁ、オレ、が……」
オレが、オレの、せいで。オレが刺したんだ。オレが……ははハほらみろ結局こうなるんじゃないか。
現実はこんなものだ。散々足掻いて、結 局、オレ、 が   殺 、
「ヴェイグさんッ!!」

張り上がったその声に弾かれた様に視界はぐるりと回って、気付けば左を見ていた。
きぃんと耳鳴りがする右耳に、じんじんと痛む右頬。
はっとして目線を上げると、視界の隅に黄色いツンツンが見えた。
「ふッッざけるなよ! 今更逃げるなんて、認めないぞ! ひッ、卑怯じゃないかよ、畜生!!」

94 :
支援

95 :
呆気に取られた表情で、ヴェイグは右頬を擦る。僅かに腫れたそこは、触るとぴりぴりと痛みが走った。
「自分ばっか嫌な事見ないでさ! ああそうかよそれで満足なのかよッ!
 でもアッシュさんの努力を無駄にしようだなんて、そんなの! ぜっ、絶対に許さないからなッ!!」
目の前のチビは泣いている。身体をがたがたと震わせて、無様に鼻水を垂らして。
声は情けなく裏返り、嗚咽混じりだ。今にも押せば頭の先から崩れ落ちてしまいそうだった。
それでも、一生懸命に強がっているのだ。何て馬鹿なんだ、と思う。
カイルもそうだが、何より自分が。
守られたのはカイル自身だ。自分を責めていない訳がない。それでも必死に堪えている。
本当に狂いたいのは自分のはずだ。それを抑えている。狂えば全部無駄にした上、アッシュを事になるから。
なのに自分は何だ。現実逃避で再暴走? 戯言も大概にしろ。
無様なのは―――オレの方じゃないか。
『ヴェイグさん、立っている場合じゃ!』
プレセアの声に強く頷くと、ヴェイグは諸手で両頬をばちんと叩く。
ゆっくりと上げられるヴェイグの面に付いた二つの翡翠は、しっかりと前を見据えていた。
『氷の力で、早く! 傷を塞ぐんだ! ヴェイグッ!! カイルも早く、僕を使ってヒールを!!』
オレがやるべきことは、少なくとも今ここで取り乱す事なんかじゃない。
「あぁ……助けてみせるッ! 絶対にだ!!」
諦めて堪るか。もう仲間を、“友達”を喪うなんて、二度と御免だ。
【08:44】
『休んじゃ駄目だ! 続けて早く詠唱を! 一回じゃなんの足しにもならないよ! カイル!』
「分かってるよ五月蠅いな! 治癒術なんてやった事ないんだ! ぶしつけ本番で上手く出切るわけないじゃないか!」
『ヴェイグさん、アッシュさんの血が! 氷をもっと!』
「くっ……分かってる! 分かってるがこれ以上は!」
騒がしいな、全く。
あぁ分かってる。分かってるんだ、聞こえてる。しっかりもしてる。
だから少しだけ、静かにしてくれ。傷に響くだろうが。
まだ大丈夫だ。ちょっと腹から剣が生えただけ。いつもより余計に血が出てるだけだ。
ほら、氷のかさぶただって出来てる。これ以上血も流れない。大丈夫だ。
おい何だよてめェらその泣きそうな顔は。大丈夫だって言ってるだろうが。ふざけるなよ屑共が。
これじゃあまるで―――誰か死ぬみたいじゃねェか。

96 :
アッシュは震える口を開く。出そうとした声の変わりに、血が溢れた。
二、三度咳をして、諦めた様に笑う。どうやら神は声を掛ける事さえ許さないらしい。
「アッシュさん!? な、何ですか!? しっかりして下さいよ! アッシュさん!!」
『ちょっ、身体に触っちゃダメだよ! 傷に響く!』
アッシュの身体に触れるカイルを、シャルティエが慌てて咎めた。
ヴェイグはそれを尻目に、額に浮かんだ嫌な汗を拭う。止血は困難を極めていた。
勿論通常の傷を凍結させる程度ならばわけもないのだが、状況が違う。
重い貫通傷は、刺さった獲物を抜いてはいけない事が大前提だ。
つまり氷剣が刺さったまま、それごと傷を凍結しなければならなかった。
「くそっ……!」
ヴェイグは悪態を吐く。アッシュの出血は想像以上に酷い。血の勢いから考えて、氷はある程度の厚さが要った。
しかしかと言って、フォルスを込め過ぎれば肉の中も凍ってしまう。
刺さっているのは氷。覆うのも氷。同じフォルスで出来たもの同士、連関していないわけもなく。
つまるところが、フォルスの凍気が“伝染”するのだ。氷刃を通じて、凍気が肉を貪る。
故に迂闊に氷を張る事は出来なかった。第一、患部が胸だ。
大動脈や大静脈、肺動脈に肺静脈、挙句心臓や肺。凍結は即、死に繋がる部位だった。
あまつさえ暴走を許した為に残りの精神力が少ないという、この情けない現状。
頂上に上がる為にフォルスが必要不可欠となると、なるだけ精神力の浪費は控えなければならない。
『今のミトスなら……もしかしたら』
もう駄目かもしれない。そうヴェイグが目を細めた時だった。
プレセアが何かを思い出した様に、ぼそりとそう呟く。
「ミトス?」
聞き慣れぬその名前に、ヴェイグが手を止め訊き返す。プレセアはこくりと小さく頷いた。
『……もしかしてあの天使?』
『はい。そうですが、どうしてシャルティエさんがミトスの事を?』
シャルティエの言葉に、今度はプレセアが小首を傾げる番だった。
ミトスと会話した時、この世界であった事の整理をしたが、シャルティエにミトスとの接点は無かった筈だ。
「おい。天使とか通信とか一体何の話なんだ」
『頂上に居る同僚から情報を貰ってね。ソーディアン同士は通信出来るのさ』
シャルティエはそう言うと、君と同じでねと付け足す。
プレセアは口をへの字に曲げた。つまり状況を完全に把握していたのは自分だけではなかったという事だ。

97 :
支援

98 :
 

99 :
ともすればもしかしたら、という後悔がなくもないのだが……いかんせん今はそれどころではない。
プレセアは横目でちらりとカイルを見た。黙々とヒールを唱える身体は小刻みに震えている。
お喋りも程々にした方が良さそうだ。
『……兎に角、ミトスはエリクシールを持っていました。
 気は進みませんが、瀕死のカイルさんの為と嘘を言えば貰えると思います。
 ミトスと私の目的は、実はハロルドさんから頼まれた“ティアさんとカイルさんの生命確保及び拉致”にあるので』
『ハロルド!?』
「拉致? おい、取り敢えず説明してくれ! さっきから一体何の話をしている!?」
光る掌をアッシュに翳しながらも、ヴェイグが声を荒げた。
噛み砕いて説明するにもどこから言えば良いかプレセアが悩んでいると、時間の無駄だとばかりにシャルティエが割り込む。
『取り敢えず今頂上にはプレセアの仲間のミトスが乱入していて、実はミクトランの作戦が崩れてるんだ。
 此所にいるプレセアは、カイルの確保を……その、ハロルドから頼まれてるみたいだよ』
「! 本当か!?」
『うん。通信で確認済みだよ。だから九時に間に合わなくてもいい。
 でも相手は腐ってもあのミクトランだ。プレセアには悪いけれど、僕はミトスとやらの強さを知らないからね。
 絶対に勝てると信じてるわけじゃあない。だから急いだ方が良い事に変わりはないよ。
 九時までにミトスがば……いやそれ以降でもミトスが死んだ時点で僕らの負けだ。
 そもそもミクトランの事だ。九時になった時点でミトスに構わずティアを殺る可能性も捨て切れない。
 最低限治療を済ませたら早く行こう。この“戦争”、僕達は何時負けてもおかしくない。
 勝つには―――動くしかないんだよ』
言い切ってから、はっとする。何時からこんなに饒舌な剣になったのだろう。
第一、無意識に“戦争”とは。とんだ戯言だ。
……どうやら善し悪しに関わらず、地上軍ピエール=ド=シャルティエとしての本能が決着を待望しているらしい。
シャルティエはコアの中で馬鹿なとかぶりを振ると、主を一瞥する。
自分でさえ喉に引っ掛かったというのに“ハロルド”という名前に反応すら示さない。
瞳はどこを見ているのやら虚ろで、歯はがちがちと震えている。
次に、倒れるアッシュを見た。虫の息とはこの事か。幾ら回復したところで所詮は低級回復晶術。

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