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生体実験パート11


1 :2013/01/30 〜 最終レス :2013/10/01
前回のスレが書き込めなくなったので新しいスレを立てます・
(パート1〜パート10)
http://pink.bbspink.com/test/read.cgi/sm/1059752766/
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/sm/1075254905/
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/sm/1093948414/
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/sm/1124327172/
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/sm/1149035728/
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/sm/1165242316/
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/sm/1194423125/
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/sm/1237980479/
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/sm/1277134343/
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/sm/1320589000/
パソコン版まとめサイト
http://eirian.h.fc2.com/index.html
携帯版まとめサイト
http://gxc.google.com/gwt/x?client=ms-nttr_docomo-jp&guid=on&output=xhtml1_0&wsc=ti&wsi=51fbac0a971c1f78&u=http%3A%2F%2Feirian.h.fc2.com/index2.html&ei=tNYUTJmOGZT6qwPgtoHVDg&ct=pg1&whp=30
アナザーストーリー掲示板への直リン
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/11681/

2003年8月より書き続けているオリジナル小説です。地球にやって来た宇宙人が、超絶した科学力と軍事力を背景に、人間を捕獲し、暴虐の限りを尽くす、というのが最初の頃のストーリーです。残酷な拷問シーンがあります。

2 :
正歴2003年8月。ネオガイア星から飛来した調査船が、地球の周回軌道に乗って
から3日が過ぎていた。
「退屈ですねえ、船長」
航法士のプラトンが、パイロット席で退屈そうにアクビをしながら言った。今、忙しい
のは、研究部員のアテナとビーナスである。
「油断するなよ。この惑星は、我々にとって未知なのだ。科学レベルも、はっきり分か
っていない。いきなり奇襲を受ける・・・何て事も、無いとは言えない」
ソクラテス船長は、ベテランの宇宙船乗りだった。探査係のアリストテレスは、熱心に
X線望遠鏡で地表の様子を観察している。
「いい女でも見えるのか?」
プラトンが、からかうように尋ねた。
「ああ、いるよ。肌の色が違うのが、たくさんね」
ネオガイア星人は、白色人種のみである。髪や眼の色が違う場合があるが、基本は単
一民族で、黒人や黄色人種は、生まれて初めて見る存在だった。コクピットのドアが開
き、アテナが入ってきた。右手に女の生首を、ぶら下げている。髪の毛を掴まれている
内田美帆は、痛そうだった。
「おいっ、それ生きているのか?」
プラトンが、仰天して尋ねた。

3 :
「普通に生きているわ。喋ることも出来るわよ。脳スキャンが終わって、もういらな
いから、欲しければ上げるわ。部屋にでも飾ったら?」
「本当かよ!・・・く、くれ、俺にくれ。エサは、どうすればいい?」
「土台に栄養カートリッジが入っているから、赤ランプが付いたら交換して。大体1
年に1回くらいね」
ネオガイア星の1年は、地球の時間に換算すると451日である。プラトンは、生首
をアテナから受け取ると、嬉々として席を立った。
「船長、ちょっと、こいつで遊んできます。オートパイロットにしておきますから」
「ああ、暇だし、いいだろう」
アテナは、実験結果のファイルを船長に手渡した。
「あたし達は、次の実験に取り掛かります。軍から要請のあった、戦闘用サイボーグ
の試作実験です。追加で、あと3体ほど実験体を、調達して下さい。なるべく強靭な肉
体を持った地球人を」
「アリストテレス、聞いたか?」
「はい、船長」
X線望遠鏡を覗いたまま、アリストテレスが答えた。そして、地球の表面を拡大し、獲
物を探し始めた。

4 :
JAM航空の成田発、シドニー行き42便の機内で、工藤明日香(27歳)は、カート
押しながら乗客に飲み物を配っていた。北アメリカ大陸へのフライトは制限されて
おり、日本の航空会社は、ホノルルまでしか乗り入れが出来ないが、オーストラリア
方面は、9.11以前のままで、通常通りフライトが行われている。
「コーヒーになさいますか、それとも紅茶になさいますか?」
「コーヒーを、アメリカンで」
「かしこまりました」
明日香は、要望通りにブレンドしながら、その男性客の顔を、横目で盗み見た。若い
ビジネスマン風の男である。好みのタイプだった。
「どうぞ」
手渡しながら、男の手に指先が触れ、明日香は、ポッと頬を赤らめた。
(あとで、乗客名簿を見て名前をチェックしよう)
こっそりと、そう思った。明日香はチーフパーサーである。乗客名簿をチェックしていて
も、不自然と考える者は、誰もいない。調理室へ戻ると、新人キャビンアテンダントの早
乙女芹菜(23歳)が、目を血走らせながら機内食の準備をしていた。
「早乙女さん。慌てなくていいわよ。ランチタイムまで、まだ余裕があるから」
「はい」
芹菜は、国際線のフライトは、今回が初めてだった。明日香が乗客名簿のファイルを、
さりげなく取り出し、先程のビジネスマンの座席番号から名前をチェックした。

5 :
(中山健吾か・・・)
名簿を戻そうとした時、芹菜の悲鳴を聞いた。
「きゃっ!」
ふと見上げると、芹菜の全身が白い光輝に包まれていた。そして徐々に体の輪郭が
薄れていく。
「早乙女さん!」
明日香は、芹菜の手首を掴もうとしたが、空を切っただけだった。彼女の体は、陽炎
の様に霞み、そして完全に消滅した。
「な・・・一体、何が起こったの?」
客室の方でも、悲鳴が上がった。慌てて様子を見に行くと、機内はパニック状態にな
っていた。
「隣の男が、急に消えたんだ!」
「こっちもよ!」
乗客が、口々に訴えた。二人の男性客が、芹菜と同様、突然、白い光輝に包まれ、
消失したとの事だった。
「皆さん、落ち着いて下さい。スタッフが、すぐに状況を確認します!」
明日香は、声を張り上げた。
「機長に報告を。消えた、御客様の座席番号と乗客名簿を、照会して」
明日香は、若いCA達にテキパキと指示をしていく。
「チーフ、消えたのは、この方と、この方です」
明日香は、乗客名簿を見て驚いた。1人は、さっきの気になっていた男性客だった。
「中山健吾、坂本憲昭・・・」
消えたのは、芹菜を含めて3人。この日、それ以上42便から人間が消える事はなかった。

6 :
しばらく、サボっていたらスレが落ちていた。

7 :
ドンマイ

8 :
マイペースに行きましょうよ

9 :
出来れば age進行でお願いします。735以下になると、スレが消えるようです。

10 :
>>9
乙です
正歴ワールドにてまだ女子大生であろう村上真知子も
何かの機会に登場させてくださいな

11 :
更新乙です
という事でage!

12 :
西暦世界ではナオガオア人の実験対象とならなかった女性たちを
正歴世界においては悲惨な改造をどんどんされてほしいです

13 :
まとめサイトを更新しました。
http://eirian.h.fc2.com/index2.html

14 :
更新乙です。
まとめサイトの『最新版をお読みになりたい方はこちらでご覧下さい』の
リンク先は更新なさらいのですか?

15 :
忘れてました。今、更新しました。

16 :
早乙女芹菜は、真っ白な光で目がくらみ、気が付くと見た事もない電子機器の並
ぶ部屋にいた。明らかにJAM航空42便の機内では無い。
「あれっ、どうしたの?飛行機は?」
他にも、すぐ傍で同じリアクションをしている人間が二人いた。ビジネスマン風のス
ーツを着た男と、アロハシャツを着た観光旅行者風の男である。共通しているのは、
どちらも若く、20代位の年齢だと言う事だった。
「手ヲ上ゲロ。無駄ナ抵抗ハ、ヤメロ原始人」
妙なイントネーションで日本語を喋る、メタルボディの人型ロボット10体が、3人を取
り囲んでいた。
「オ前達ヲ、手術室ニ連行スル」
「はあ?なんだって!説明をしろ。ハイジャックか?テロリストか?」
中山健吾が食ってかかった。彼は28歳の銀行員で、赴任のためシドニー支店へ向
かう途中で捕獲されたのだった。銀行員らしくない、血の気の多い男である。
「我々ハ、ネオガイア星カラ来タ、科学調査隊ダ。犯罪者デハナイ。宇宙国際法ニ乗
ッ取リ、合法的ニ、オ前達ヲ実験材料トシテ切リ刻ム」
「ポンコツ、ふざけるな!」
「そうだそうだ。俺だって、新婚旅行中なんだ。妻のいる所へ帰してくれ!」
アロハシャツを着た、坂本憲昭(26歳)も叫んだ。しかし、10体のアンドロイド兵士は、
有無を言わさず3人を金属アームで取り押さると、アテナとビーナスの待つ実験室へ
連行した。健吾と憲昭が、いくら金属ボディを殴っても蹴っても自分が痛いだけで、人
間の何十倍もある機械の力を押しける事は出来ない。実験室へ連れ込まれた3人を、
銀色のスペーススーツを着たアテナとビーナスが出迎え、じっくりと観察された。健吾
は、宇宙人が、思いもよらず美人の白人女だった事に、意表を突かれた。宇宙人と言
うからには、人間では無い化け物を想像していたのだった。

17 :
「男2人は、ガラスケースへ。女は今すぐ手術するわ」
アテナが、実験体として芹菜を指名した。名指しされた芹菜は悲鳴を上げた。
「えっ、あたし?え・・・いやああああ!助けて下さい。あたし健康です。手術なんか必
要ありません!」
「嫌がらなくてもいいわよ。お前は、手術が成功すれば、ネオガイア星宇宙軍の、栄光
ある戦闘用サイボーグ第1号になるのだから」
「なりたくありません。今のままがいいです。あたしサイボーグよりも、キャビンアテンダ
ントの方が向いてるんです!」
芹菜は必に訴えたが、聞き入れられるはずも無く、アンドロイドの手によって、手術台
の上に仰向けに固定された。健吾と憲明は、ガラスの檻に入れられる。檻には、先客が
いた。浴衣を着た若い女2人である。彼女達は、青ざめた泣き顔で震え、絶望に打ちひ
しがれていた。
「君達も捕まったのか?」
健吾が尋ねると、浴衣の女、阿部理沙と樋口亜希子は、こっくりと頷いた。
「美帆が・・美帆が・・・解剖されちゃったの・・・首を切り落とされて・・・内臓を取り出され
て・・・」
亜希子が、恐怖に震えながら呟いた。健吾と憲昭は、自分達が、想像出来る限り、最悪
の状況に落ち入っている事に気付かされた。

18 :
パラレルは明日香じゃないのか

19 :
千鶴の教団のケースみたいに微妙に歴史が変わってるんだろうな

20 :
「大丈夫だ。きっと助かる。警察が必ず来てくれるさ」
憲昭が、目の前の可愛らしい女子大生2人に、いい恰好を見せようとして、根拠のない
発言をした。衛星軌道上まで捜査に来る警察など、ある筈も無いのだが。
「まずは、両腕を肘から、切り落としましょう」
手術台の傍らで、アテナがレーザーメスを振りかざして言った。アンドロイドの手で、CA
の制服を引き裂かれて半裸になった芹菜が絶叫して、固定ベルトから逃れようと身を捩る。
両腕を失えば、もうキャビンアテンダントの仕事は出来ない。
「いやあああ!やめてえええ!お願いですううう!」
アテナとビーナスは、顔色一つ変えず、それぞれ1本ずつ持ったレーザーメスで、両側か
ら芹菜の左右の腕を切り落とした。高温で焼きながらの切断なので、血は殆ど出ない。
「ぎゃああああ!」
麻酔無しで、両腕を切り落とされ芹菜が断末魔の叫び声を上げた。アテナとビーナスは、
肘から切り離された、芹菜の腕を、無造作にゴミバケツに投げ込む。そして、しばらく芹菜
が、もがき苦しむのを楽しんでから、痛み止めの薬を切断面に塗り、あらかじめ用意して
いた義手を取りつけた。義手と言っても指は無く、右腕は、レーザーサーベル。左腕はレ
ーザーガンである。これでは、戦う以外の日常生活の場面で、指を使った作業が何も出
来ない。髪を掻きあげる事も、トイレでパンティを下ろす事も出来ないのだ。
「心配いらないわ。今日から、お前は全裸で生活するのだし、食事は口で、犬食いすれば
いいのよ」
ビーナスが、芹菜の心配を見越したように、軽く微笑みながら言った。
「そ・・・そんな・・・」

21 :
痛みが止まり、正気に戻った芹菜は、悲しみの余り泣き出した。しかし、もう切断された
腕は戻って来ない。
「手術は、まだ終わってないわ。脳に、コンピューターチップを埋め込まなくちゃ。戦闘用
プログラムがダウンロードされた奴をね」
アテナが、10円玉くらいの大きさのコインを指で摘まんだ。ビーナスが、極細のドリルを、
芹菜の頭蓋骨に突き立てる。
「きいいいいい!」
芹菜が、金切り声を上げた。頭皮が切開され血が飛び散った。頭蓋骨に3センチ程の切
れ目が入ると、アテナが指で、コインを脳皺の隙間に縦に押し込んだ。後は、時間と共に
コイン表面のナノマシンが活性化し、自動的に脳神経と結びつく筈だ。ビーナスが、有機
接着剤で術後の傷口を塞ぐ作業をしていると、芹菜が、麻酔も無しで脳ミソを直に触られ
る恐怖に失神し、股間からオシッコを垂れ流した。
「まあ、汚い。原始人のオシッコなんて触りたくも無いわ」
アテナは、自慢のノーブルな鼻を摘まんで顔をしかめると、アンドロイドに指示を出した。
ガラスケースから阿部理沙が引っ張り出されてくる。
「お願い・・・何でもしますから、さないで・・・」
理沙は、土下座をし、必に哀願した。
「同類のせいで汚れたから、お前の舌で、綺麗にしなさい」

22 :
アテナは、失禁して手術台の端から床に垂れ落ちている、芹菜のオシッコを指差した。
「あ・・・ああ・・・」
理沙は、生まれてから今まで、他人のオシッコを舐めた事などなかったが、散々ネオガ
イア星人の残虐性を見せつけられ、自分が助かりたい一心で、汚い液体に顔を近づけた。
そして震えながら舌を出し、プライドもなく舐め始めた。
「あ・・・う・・・どうか、さないで・・・この通り、なんでもしますから・・・なんでもしますか
ら・・・」
理沙は嗚咽しながら、芹菜のオシッコを舐め、それを見たアテナとビーナスは、銀色の
スペーススーツで覆われた腹を抱えて笑い転げた。ネオガイア星人の99%は、根っか
らのサディストなのだった。

23 :
その頃、プラトンは、自室のベッドで、内田美帆の生首を弄んでいた。
「おらおらおら!」
シーツの上に置かれた、美帆の生首の頬を、力いっぱい、何度も何度もビンタする。
特に意味は無い。
「ああ!ああっ!」
美帆が叫び声を上げるのを聞いて、喜んでいるのだ。赤く両瞼を腫らし、涙が流れて
いる。プラトンは、美帆の可愛らしい唇に吸い付き、舌を絡めた。
「俺、原始人と、キスしちまったよ・・・」
プラトンが呟く声が、骨伝導で、美帆の聴覚に伝わってきた。台座に内蔵されたネオ
ガイア製の自動翻訳機は、ほぼ同時通訳で、声質、感情のトーンまで、ほぼ正確に
再現する。
「まっ、気持ちがいいから、いいか」
プラトンは、美帆の鼻の穴に指を突っ込んだり、瞼をこじ開けたり、口の端を両側に引
っ張って、変顔をさせたりして、散々遊んだ。
「お前、初体験は、いつだ?経験人数は?出来るだけ生々しく喋ってみろ」
「え・・・えっと、大学に入ってすぐ位に、アルバイト先のカラオケボックスで、知り合った
彼氏と・・・男性経験は1人だけです」
美帆は、恥ずかしさの余り、顔を真っ赤にしながら喋り出した。
「やったのか?どこで?」
「ラブホテルで・・・」
「アハハハ、馬鹿だな。食われてやんの」
プラトンは、小馬鹿にしたように笑った。
「どういう体位でやったのか、言ってみ。フェラはしたのか?」
「せ、正常位です・・・フェラチオは、しましたけど余り気持ち良くないって・・・」
「お前が、ヘタクソなんだよ、ヘタクソ!」

24 :
プラトンは、無抵抗な生首を自由に嬲れる優越感に、テンションが上がっていた。
「それから?付き合い始めて、セックスは週何回した?オナニーは?」
「セックスは、週一くらい・・・最初はラブホテルだったんですけど、お金がもったい
ない無いからって、その後は、ほとんど彼氏の家で・・・オナニーは・・・セックスしな
い日は、毎日しています・・・」
美帆は、赤裸々に語った。首だけの存在になった今、隠しても仕方ない。もう、彼氏
とセックスしようにも、胴体はバラバラにされ、標本にされてしまったのだ。
「俺も、オナニーは毎日している。気が合うな。今日からは、お前の口を使ってオナ
ニーをするとしよう」
プラトンは、銀色のスペーススーツのズボンを下ろすと、今までのエロトークで興奮し、
いきり立ったイチモツを美帆の口に押し込んだ。美帆は、目を閉じ、彼氏にフェラチオ
をする時のように、優しく舐め始めた。
「おっ、経験が少ない割には、うまいじゃないか」
美帆の、はかなげな表情が、たまらなかった。舐めている最中に、意地悪して鼻をつ
まんでみたが、元々肺が無いので、呼吸をしておらず、咳き込む事はなかった。
「つまんねえ・・・うっ・・・」
プラトンは、いつもより早いペースで射精した。自分の手でオナニーをするより、気持
ち良かった。

25 :
「もう、イッちまった」
プラトンは、射精後の半勃ちのチンポを、美帆の舌で綺麗にさせると、ベットリと
付いた涎を白い頬になすりつけて拭き取った。銀色のズボンを上げて履き直すと、
美帆の髪の毛を掴んで生首を洗面所に持って行き、蛇口から水を出して美帆の
口内を洗い流した。
「げ・・・あわわわ・・・」
美帆は、首から下が無いので、放出した精液を呑み込む事が出来ず、毎回こうし
て吐き出させなければならないのだ。
「歌でも歌え。お前の知っている、地球の歌でいい」
再びベッドの上に置かれた美帆に、プラトンが命令した。
「はい・・・潮風に、君を感じて♪銀色の波に二人溶けてしまいそう♪・・・」
美帆は、倉木麻衣の『風のららら』を歌い始めた。最近覚えたばかりの曲である。
彼氏と行ったカラオケボックスで歌った事を思い出しながら、心が折れそうになる
のを必に堪えて歌い続けた。

26 :
失神した早乙女芹菜が目を覚ましたのは、戦闘用サイボーグの収納ハンガーの中だっ
た。狭い洋服ダンス位のスペースに、ボーッと明るい照明だけが付いている。布一枚な
い全裸で、右腕と左腕が武器に変わっていた。切断の痛みは、嘘の様に消えていたが、
手足と胴体が、固定され、直立姿勢のまま身動きが出来なかった。脳内に埋め込まれ
たコンピューターチップから、情報が流れてきた。
(最悪・・・サイボーグは、人間じゃなく物として扱われるのだわ。だから、用があるまで
格納庫に保管されているのね)
芹菜のバストには、ネオガイア文字で機体ナンバー01と刺青されていた。そのままの
状態で、何時間かが過ぎ、退屈と立ったままの姿勢から来る疲労で、気が狂いそうだ
った。喉も乾いたし、トイレにも行きたい。
(いつまで、放置されているの?永遠?)
脳内チップから返ってきた答えは、『命令があるまで』だった。さらに待っていると、アン
ドロイドがやって来て、収納ハンガーの蓋を開け、タンクに繋がったチューブの端を芹菜
の口に無理矢理、押し込んだ。ゼリー状の固形物とも液体も判別出来ないドロドロの物
質が、大量に胃に流し込まれる。同時に、オマンコとアナルに別々のノズルを突っ込ま
れた。
「排泄シロ。1分以内ダ」
芹菜は、膀胱を緩め溜まっていたオシッコを一気に放出した。アナルの方は、ノズルが
強力な吸引力で、芹菜が自ら努力をしなくても、自動的に直腸からウンチを吸い出して
いく。食べるのと排泄するのが同時だった。

27 :
「バッテリーハ、充電完了ノヨウダナ」
アンドロイドは、機械部分である、右腕と左腕の液晶画面を確認した。動かなかっ
たので、気付かなかったが、よく見ると両腕からコードが伸び、充電器の様なもの
に繋がっている。
「補給、排泄、共ニ完了」
アンドロイドは、そう言うと芹菜の3つの穴からノズルを引き抜き、収納ハンガーの
蓋を締めて、去って行った。再び芹菜は1人取り残され、数時間が過ぎた。
(気が狂いそう)
2回目に蓋が開けられた時、アテナとビーナスが立っていた。
「肉体部分のトレーニングが必要と判断しました。これから、猛特訓を行います」
アテナが言った。何にしろ、退屈から解放されるのが救いだった。

28 :
ソクラテス船長とアテナとビーナスが特訓に立ち会った。場所は、船員用のトレ
ーニングルームである。
「まずは、腹筋100回だな」
ソクラテス船長が言った。アンドロイドの一体が、仰向けに寝転んだ芹菜の足元に
しゃがんで膝を押さえる。芹菜は、上体を起こそうとしたが、機械化された両腕が重
く、バランスも悪いため、相当な負担が腹筋から首、顎の筋肉にかかった。
「く・・・無理です・・・」
3回が限界だった。ほとんどない腹筋に無理な運動をさせたため、痙攣して引き吊っ
てくる。このまま続ければ、腹筋が千切れるのではないかと思った。
「舐めんじゃねえ、原始人!」
ソクラテス船長が、早くも根を上げて、ぐったりしている芹菜の溝落ちに銀色のブーツ
の踵を食いこませた。そして何度も足を上げ、勢いよく下ろして打撃を与え踏みにじる。
「ぐふ・・・や・・止めて・・・」
芹菜は、胃を蹴られて、先程食べたドロドロの栄養剤を、口から吐き戻した。
「汚ねえ!おい、アンドロイド。原始人を、もう一匹連れて来て、掃除をさせろ」
「従順なのが、一人いますから、そいつにやらせましょう」
アテナが、アンドロイドに指示をして、実験室のガラスケースから阿部理沙を連れて来
させた。理沙は、今度は自分が実験材料にされるのではないかと勘繰り、怯えきっていた。
「あわわわ・・・あたしも、解剖するの?」
「違う、同類の掃除だ。やれ」

29 :
理沙は、ホッとして芹菜の顔の傍らに這いつくばり、吐き散らしたゲロを犬の様な
格好で、舐め始めた。口を使っての掃除は一度やっているので、言われなくても
要領が判っている。
「よし、綺麗になったな。続きだ。百回やるまで、絶対に許さないからな!」
少し休んだ芹菜は、再び腹筋を始めた。しかし、すぐに動きを止め、中断する度に、
ソクラテス船長、アテナ、ビーナスの3人から、殴る蹴るの暴行を加えられる。1時
間以上かけて、百回をやり遂げた時は、全身痣だらけになっていた。
「次は、スクワットだな」
芹菜は、休む間も与えられず立ち上がった。
「ゼエ・・・ゼエ・・・ゼエ・・・」
息が上がり、酸欠で頭がくらくらする。機械化された両腕は、頭の後ろで組むことが
出来ず、バランスの悪い状態のまま、スクワットを始めた。全裸でやるスクワットは
オマンコとアナルを曝け出し、ナンバーリングされた乳房が、ゆさゆさと揺れるので、
恥辱的なポーズだった。
「こいつ全然ダメだな。素材を間違えたんじゃないか」
ソクラテス船長が、すぐにフラついて、膝の屈伸を止める芹菜を眺めて、ため息をつ
いた。それに対し、アテナが、反論する。
「生身の部分は、頑健に越した事はありませんが、例え平均的な体力の持ち主でも、
埋め込んだ機械パーツが、それを補ってくれる設計になっています。後は、脳内チッ
プにインストールする、戦闘データとプログラム次第です」
脳内チップの情報は、ワイヤレス操作で、いつでも更新が可能だ。
「戦闘データを蓄積すれば能力が上がると言う訳か。実戦テストをやってみるか」
「ぜひ、お願いします」
アテナは、意気込んだ。

30 :
厳しい筋力トレーニングで、芹菜は、疲労困憊し、汗だくになっていた。兎跳びや、
片足立ちの他、持久力を付けるために、ルームランナーで長時間マラソンをさせら
れたのだった。機械化された腕の接合部分が痛み、脳チップを埋め込まれている
ため、頭痛も酷かった。
「サイボーグにエネルギー補給を行った後、転送室へ。実戦テストにかかる」
ソクラテス船長が、命令した。アンドロイドが、トランクケース程の補給パックを持っ
て来て、また芹菜の3穴にノズルを同時に押し込む。食べながら排泄している間に、
両腕の武器にもコードが繋がれ、急速充電がされた。
「少し・・・少し休ませて下さい・・・」
芹菜が、懇願するとアテナの平手打ちが飛んだ。
「黙れ、原始人!時間が、勿体ないだろっ!」
クタクタの芹菜に、容赦なく脳内チップが、転送室へ向かうよう指示をしてくる。自分
の意思では逆らえない。もはや芹菜の肉体は、遠隔操作をされる操り人形なのだっ
た。
「もう、動けないですう」
連れて行かれたのは、最初に、この宇宙船に実体化した時の、見覚えのある転送
室だった。御立ち台の上に立たされ、白い光輝に包まれる。芹菜の眼前から、転送
室の風景が消え、次の瞬間、見覚えのある場所に立っていた。

31 :
(ここは・・・成田空港のロビー!)
カウンターで、搭乗券を買っている旅行者がいる。長椅子に腰かけ、ボーッと窓の外
の滑走路の飛行機を眺めている外国人もいる。ステイバッグを引き摺ったキャビンア
テンダントが数人で歩いている。電光掲示板には、飛行機の発着予定が表示されて
いる。
(あたし、裸。どうしよう)
異星人のいる宇宙船の中では、気にならなかったが、見慣れた日常の風景、しかも
自分の職場に全裸で立ちすくんでいると言う現実に、芹菜はうろたえた。他の客も、
突然現れた全裸の芹菜に気付いて騒ぎ始めた。
「ちょっと、君」
当然の結果として、1人の警備員が近寄って来た。
(ヤバイ。猥褻物陳列罪で、逮捕される)
芹菜が、恥ずかしさに火が出るほど顔を赤らめた時、勝手に左手が上がり、レーザ
ーガンの銃口を、その男に向けた。次の瞬間、緑色の光線が閃き、警備員は黒こげ
になった。
「きゃあああ!」
床に転がった無残な体を見て、あちこちで、悲鳴が上がった。続けて、芹菜の体が、
物凄いスピードで動き出し、発券カウンターに並んでいた人の列に、右腕のレーザー
サーベルを振りかざして斬り込んでいく。
「なんだ・・・おわあああ!」
搭乗客達は、胴体を真っ二つにされ、首を切り落とされ、手足を切断されて、バラバラ
になった体が、あっという間に大量生産された。
「人鬼だ!みんな逃げろっ!」
蜘蛛の子を散らす様に、芹菜の周りから人がいなくなった。代わりに民間の警備員と、
空港警察の警官達が集まってくる。芹菜は、彼らをレーザー銃の正確な射撃で一人
づつ、射していった。

32 :
(あたし、何やってるの。人が・・・人がんでいく。あたしが、したんじゃない。体が
勝手に、やってるのよ!)
芹菜は、叫びたかったが、口が開かなかった。体が、完全に脳内チップの統制下に
ある。芹菜自身としては、現実感がなく、悪夢を見ているとしか思えなかった。
「この女は、無差別人のテロリストだ。射しろ!」
空港警察の指揮官が叫んでいた。一斉射撃された銃弾が、雨あられと芹菜の裸の
ボディに撃ち込まれる。耐え難い衝撃と苦痛が、絶え間なく襲ってきたが、脳内チッ
プによって、倒れる事は許されない。無表情のまま、レーザー銃の射撃を続行した。
「こいつは、化け物だ!弾が当たっているのになない!」
「足だ!足を狙え!」
芹菜の右の膝頭が打ち抜かれた。さすがに肉体機能自体を破壊され、ガックリと片
足を付く。それでも、そのままの傾いた姿勢で、正確にレーザー銃を撃ち続けた。芹
菜の全身は蜂の巣で、出血が酷かった。
(ぎゃああああ!痛い!痛い!ぬうううう)
芹菜は、心の中で絶叫していたが、顔は無表情で、口から言葉が漏れる事もなかっ
た。その時、衛星軌道上の遠い宇宙船の中で会話をする声が、脳内チップから聞こ
えてきた。
『実験体の肉体が持ちません。一旦引き揚げさせましょう』
『そうだな、せっかく造ったサイボーグ第1号を、テストで使い潰してしまっては、勿体
ないからな』
次の瞬間、瀕の重傷を負った芹菜の全身は再び、白い光輝に包まれ、空港ロビー
から跡形もなく消え去った。

33 :
乙。

34 :
またスレごと落ちそうだな。しばらく書く暇ないし。

35 :
お疲れさまです
無責任な書き込みですが、読者の予想外な展開になれば
書き込みも少しは増えるかもしれませんよ

36 :
所謂その超展開が一番難しいんだけどなw
カブトボーグみたいに全50話全てがそうだった例もあるけど
エロが保てればベターかと

37 :
カブトボーグってそんなに凄かったのか、よく名前は聞くけど

38 :
ぐぐってきた酷すぎワロタ

39 :
sage

40 :
口唇乙

41 :
sage

42 :
更新乙です

43 :
霞が関の法務省ビルの地下にある公安X課では、調査官達が、深刻な表情でテレビ
モニターを眺めていた。
「昨日の成田空港のテロ事件の映像だ」
長谷川課長が説明した。空港の監視カメラが捉えた映像には、事件の一部始終が映
っている。テーブルを囲んでいるのは、長谷川を覗けば、5人の若い女性の調査官ば
かりだった。
「とうとう、来るべきモノが来たのね」
城山朋子が、感慨深げに言った。数日前から、地球の周回軌道を異星人の船が飛ん
でいることは、天文台からの報告で判っていた。
「この無差別人をやってのけた女の身元は、既に判明している。行方不明になって
いるJAM航空のキャビンアテンダントだそうだ」
長谷川課長は、現時点での調査ファイルをデスクの上に広げた。『容疑者、早乙女芹菜、
23歳』と書かれている。
「宇宙人に拉致されて改造されたんだわ」
久石千鶴が冷たい口調で言った。宇宙人のやり口は、過去から来たもう一人の自分から、
散々聞かされていた。
「畜生!人間を何だと思ってるの!」
古賀美奈子が、憤った。元刑事の彼女は正義感が強く、卑劣な犯罪者を許す事が出来
ない性分なのだ。
「これからも、被害者は増え続けるだろう。対抗手段を考えなくてはならん」
「対抗手段?大気圏の外にいる連中に、どう対抗しろって言うんですか?」
白木雪絵は、ネガティブだった。過去の辛い体験が、彼女を悲観的な性格にさせている。
「この娘、こんな体にされて、もう生きていても仕方ないわ。んだ方がマシね。」
木之本恵美の発言も絶望的だった。彼女は、弱冠、鬱病の気があり、にたいと言うのが、
口癖だった。

44 :
「そう言うな。まずは、情報収集だな。協力者を造り、反撃の機会を、じっくりと待つのだ」
長谷川課長の長い公安生活で身に付いた調査のセオリーだった。相手が宇宙人であろ
うと、その鉄則は変わらないらしい。
「じゃあ、私はJAM航空に行ってくるわ。知り合いもいるから」
一番、経験豊富な、リーダー的存在の朋子が言った。知り合いとは、2年前の9.11事件
の時に知り合った、工藤明日香の事である。
「では、私は、千羽鶴教団の動きを監視します。宇宙人が現れた事で何か動きがあるか
もしれませんから」
千鶴も言った。彼女は、仲間とつるむのは好きではないらしく、単独行動を取ることが多い。
「この事件に関しては、マスコミに出来る限りの情報統制をかける。宇宙人に関する事は全
てだ。ネオナチスが送り込んだテロリストの仕業と言う事にする」
「その方が、いいと思います。宇宙人だなんて非現実な情報は、公表するべきではありません」
美奈子が言った。
「今の段階ではな。出来れば、このまま公表せずに闇に葬ってしまいたいな」
長谷川課長が、呟いた。

45 :
血まみれの重傷状態で、宇宙船の転送室に戻された早乙女芹菜は、アンドロイドの手で
再び実験室に運ばれた。
「随分やられたわね」
「修復できるかしら」
アテナとビーナスが、手術台の上に横たわった芹菜の穴だらけになった裸体を見下ろし
て言った。芹菜は、全身の銃痕からくる痛みに、唸り声を上げている。
「あ・・・ああ・・・苦しい・・あたし、大勢の人をしちゃった・・・」
アテナが、芹菜の全身にスキャンをかけた。3Dモニターに映し出された結果を見てニヤ
リと笑った。
「修復可能だわ。内臓がいくつかやられているけど、人工臓器に置き変えれば大丈夫」
二人の女医による手術が始まった。やはり、麻酔無しで皮膚を切り裂き、埋まっている銃
弾を摘出していく。原始人に麻酔はいらない、というのがアテナの持論だった。
「うう!ううう!」
芹菜の顔に脂汗が滲んでいる。全部で49発の銃弾が取り出され、損傷の激しい肝臓と、
小腸の一部が人工物に置きかえられた。後の傷は有機接着剤でくっ付けられる。
「戦闘データも、取れたけど大したことないわね。所詮、原始人相手の戦いと、星間航行
種族相手の戦闘では、レベルが違い過ぎるわ」
アテナは実験結果に失望を隠せないようだった。
「まさか、文明人相手にテストするわけにはいきませんよ」
ビーナスの言う文明人とは銀河連盟に加入している種族の事で、地球人は含まれていな
い。
「どこかの戦場に投入してみるしかないわね。でも、それは、あたし達、科学技術省の権限
ではできない。軍に納品してからね。それまでは、こいつにバーチャルシミュレーションで
もやらせてみるしかないわ」
アテナは、施術が終わって収納ハンガーに運ばれていく芹菜の顔に、ペッと唾を吐きかけた。

46 :
芹菜編、終わりです。

47 :


48 :
西暦2012年2月、奥滝村の千羽鶴教団本部の地下室に、オリジナルの久石千鶴は、
捕らわれていた。オリジナルと言っても、それは彼女自身の主観の問題ではあったが。
「僕は、いろんな時間を旅して、ようやく判りました。運命なんてないんですよ。あるのは
人間の執着心だけです」
狭い檻の中、時間停止男である久保田道康が言った。千鶴は、彼の手を捕まえて背中
に捩じりあげたまま離そうとしなかった。
「さ、白状したんだから、もういいでしょう。僕は、あなたの敵ではない。むしろ、またとな
い味方のつもりなんですが」
「ここから出るのなら、もう一人連れて行きたい人間がいる」
「誰ですか?クライアントとの契約にはないですが、一応聞いておきます」
「ここに捕まっているアルテミスと言うネオガイア星人の女よ」
道康は、困った表情を浮かべた。
「ネオガイア星人?クライアントが、どう言うかなあ。クライアントってのは、未来のあなた
の事ですが、宇宙人を、相当嫌っていますからね」

49 :
それは、そうだろうと千鶴も思った。しかし、あのアルテミスと言う女の持つ肉体再生
能力は、喉から手が出るほど欲しかった。もし、不老不に加えて、肉体再生能力
も身に付ければ、千鶴は、文字通り不身の神に近い存在になれる。
「未来のあたしも、ここにいるあたしも、同じでしょ。私の命令を聞けないの?」
千鶴は、強引な理屈で説得しようとした。
「同一人物かどうかは、判らないって言ってるでしょ。多元宇宙には、無数に同じ人間
がいるんですよ。違う記憶と経験を持っている者、名前や姿形が少し違っている者など、
存在の仕方は様々ですが」
千鶴は、久石弓鶴と名乗った女を思い出した。彼女もまた、分身なのかもしれない。
「わかりました。でも、僕の一存では決められない。お伺いを立ててきますよ、クライアン
トにね。だから、手を離して下さい」
千鶴は、手を離した。道康は、痛めつけられた腕をさすりながら、ホッとしたように胸の
卵型の装置に手を当てる。それが、お守りでもあるかのように、彼が、みるみる自信を
回復していくのが見て取れた。
「じゃ、また」
次の瞬間、道康の姿が消えた。

50 :
遠い未来、宇宙空母『シナノ』の第一艦橋で道康は実体化した。窓の外には、宝石
の様に瞬く星々と漆黒の空間が広がっている。シナノは宇宙を航行中だった。
「道康か。御苦労」
最高司令官が座る椅子に腰かけている女性が、ねぎらいの言葉をかけた。先程、
対峙していた人間とは別の久石千鶴だった。別人である証拠に、彼女の顔の半分
は機械化されており、左目も赤いカメラレンズが装着された義眼である。巫女姿の
服の下も、見た事はないが、相当部分が機械化されているのだろう。頭部の左半球
は、人間の皮膚には似せられておらず、金色のメタル色に輝いていた。
「実は・・・」
道康は、過去の久石千鶴に、アルテミスと言うネオガイア星人を救出してくれ、と申
し出を受けていることを告げた。
「なんと、ネオガイア星人を・・・」
未来の千鶴は言葉に詰まった。全てのネオガイア星人は、憎んでも余りある敵である。
現に今も、多くの犠牲者を出しながら、艦隊決戦の最中なのだ。
「ならぬ。そんな事は、私の記憶には無い。余計な事をすれば、また歴史が変わって
しまう」
「ですよね。でも、あの女、言い出したら聞きませんよ・・・あ、失礼」
道康は、言いながら、その女が司令官と同一人物である事実を思い出して謝った。
「軍師殿は、どう思われますか?」
千鶴は、隣の参謀席に座っている、ひょろっとした生白い男に意見を求めた。東アジア
系のその男は、偉そうな態度を取っており、鳥の羽根で作った扇を手に持ち、時代錯誤
な中国服を着ていた。黒髭を蓄え、ハイテク機器に囲まれた宇宙船内では、場違いな雰
囲気を醸し出している。

51 :
「無問題。いいんじゃないですか、別に。過去が、少し変わったところで現在進行中
の戦いに影響が出るわけでもなし」
「孔明殿が、そう言われるのなら」
同意を得た千鶴は、道康にOKを出した。その軍師は、過去の世界からスカウトして
来た史上最大の軍師、諸葛亮孔明、本人だった。催眠教育で、最新の科学知識と銀
河情勢を習得させてある。後漢末期の3世紀の中国で、劉備が接触する以前の孔明に、
千鶴と道康は、三顧の礼を繰り返し、獲得した人材だった。
「いいんですね。じゃあ、もう一回、2012年に行ってきます。では」
道康の姿が、艦橋から消えた。

52 :
すげぇwktkするw

53 :
物語の終息も近いですね

54 :
おつ
wktk

55 :
西暦2012年の千鶴は、翌日も拷問室に引っ張り出され、激しいを責めを受けた。
ギザギザの板に正座させられ、重い石を抱かされる。背中を鞭打たれながら、口
に大量の塩水を注ぎ込まれるのだ。
「オエエエエエッ!」
千鶴の腹が、蛙の様に膨らんでいった。
「お前は、どこの組織の回し者だ?CIAか、GRUか?」
原田神人が厳しく訊問した。
「フッ・・・NHKよ。視聴料を徴収に来たのよ」
千鶴は、減らず口を叩いた。神人が怒り狂う。
「舐めやがって!」
膨らんだ腹に、太い一本鞭を叩きつける。かなりの重量がある鞭で、衝撃も半端で
はない。
「ううっ!」
塩水が胃から逆流して、口元から溢れ出した。
「フンッ、こんな、ボロボロの体、痛めつけても、見た目、大して変わらないわね」
この世界での教祖である弓鶴が、嘲笑った。千鶴の向かい側では、鉄仮面を被った
アルテミスが磔にされ、鋸引きで、手足をバラバラにされている。血が飛び散り、この
上なく残虐な光景だった。

56 :
「ああ!いい!いいっ、とっても感じる!」
手足をもがれながら、アルテミスは、歓喜の声を上げていた。常人ならショックして
も、おかしくない激痛の筈である。彼女は、苦痛に慣れ過ぎているため、これでも物足
りないのかもしれない。胴体だけになったアルテミスが、床に投げ出され、バラバラに
なった手足が、その上にゴミのように投げ捨てられた。
「くっ付けて欲しいかい?ネオガイア星人の変態女」
弓鶴が、草履の底でアルテミスの乳房を踏みつけた。手足を失い、芋虫の様に、もがく
事しか出来ないアルテミスは、それでも歓喜の涙を流していた。
「お願いします、御主人様。くっ付けて、そして、また切断してください。繰り返し何度でも、
何度でも・・・」
「恥さらしな、宇宙人め」
弓鶴は、血まみれの手足を拾い、切断面に押し付けて行った。縫合もしていないのに、
すぐにくっつき、元通りに癒着する。切断面の傷跡さえ消えていく。
(すばらしいわ)
石抱き刑に合いながら、千鶴はその様子を見て感嘆した。

57 :
乙です
久々のアルテミスの登場なのに、書き込みが少ないなあ

58 :
それでは梅本由梨香よりもアルテミスの方が好きな私が書き込みを。
更新乙です!

59 :
(この能力、どうしても欲しい。あたしのモノにしたい!)
千鶴は、切実にそう思った。
「お前達、2人でレズってみなさい」
弓鶴がサディスティックに冷笑しながら言った。人を蔑み、自分が優位に立つ事に、
心から喜びを覚えるタイプらしい。千鶴は、自分にもそういう一面がある事は自覚し
ていた。やはり、この女も自分の分身なのだ。
「はい、御主人様。何でも御命令通りに致します」
完全復活を遂げたアルテミスが言った。全裸の美しい体には傷一つない。豊満だが
筋肉質な、フェロモンたっぷりな肉体だった。千鶴はアルテミスの手で、石抱き刑か
ら解放された。しばらくは、足の感覚が無く立ち上がる事も出来ない。直角に尖った
板のギザギザが食い込んでいた場所が、何本も直線状に皮膚が破れ、壊しかか
っている。
「うく・・・」
「立て、こらスパイ!」
原田神人が叱責した。アルテミスは、軽々と重い石を持ち上げている。元は鍛え抜
かれた軍人なのだ。
「さあ、私とレズりましょ」
アルテミスが、鉄仮面の窓を開けた。青い瞳と、ふくよかな唇だけが覗く。人相が判
らないが、長い金髪が首元から、はみ出している。
(う・・・臭い・・・)
アルテミスが顔を近づけてくると、強烈な汗の匂いがした。鉄仮面を恒久的に被って
いるため、頭髪や顔面を長期間洗っていないのだろう。千鶴は悪臭に耐え、アルテミ
スと舌を絡めて、ディープキスをした。

60 :
「アハハハ、いいコンビだよ、お前ら」
弓鶴が、笑っていた。アルテミスは、長いディープキスが終わると、積極的に千鶴
の乳房を吸い、股間を舐める。鉄仮面が皮膚に当たって冷たかった。
「御主人様には、クリトリスが無いのですね」
アルテミスがクンニをしながら言った。彼女にとって、千鶴も自分より格上の御主
人様なのだ。
「ええ、昔、ちょっとした事故でね」
「あたしなら、すぐに再生するのに。他にも、こんなに酷い傷が、たくさん・・・」
アルテミスは、千鶴の全身に刻まれている惨い古傷を、指で撫でさすった。2000
年もの間に経験した戦闘や拷問、事故で付いた傷だった。千鶴の全身は、アルテ
ミスと対照的だった。
「あなたは、綺麗な体ね」
「はい・・・どんなに、切り刻まれても再生する、マゾの体なんです。ウラノス博士の
細胞変換装置で改造して頂きました」
(ウラノス!やはりそうか・・・彼女も人体実験の被害者なんだわ。それにしても、同
じネオガイア星人も実験材料にするなんて)
千鶴も、アルテミスの肉体に舌を這わせた。首から下は、洗浄されているので、元々
の体臭以外は、しない。それでも白人特有の匂いに、ムセそうだったが。
「御主人様。もし、よろしければ、あたしのオマンコも、舐めて下さい」
「え・・ああ」
千鶴とアルテミスはシックスナインの体勢になった。受け身の千鶴が下である。久し
ぶりのセックスに、千鶴もまんざらでは無く、愛液が多量に流れた。
「御主人様の、御汁おいしいです。ありがとうございます」

61 :
アルテミスは、殊勝に礼を述べた。弓鶴が、信者に冷蔵庫からキュウリを持って
来させた。
「キュウリを使って繋がりなさい」
無造作にキュウリを、床に投げてよこす。2人は、シックスナインを止めて、向か
い合わせになって胡坐をかき、オマンコとオマンコを近付ける。アルテミスがキュ
ウリを拾い上げ、まず自分のオマンコに突き刺した。
「ああっ、イボイボが痛くて気持ちいいっ!」
千鶴も、もう片方の端を、自分のオマンコに挿入させていった。尖ったイボイボが
無数に突出たキュウリの表面は、敏感な粘膜を傷付け、かなり痛い。それに、
千鶴はアルテミスと違って、オマンコの内側の柔らかい粘膜の傷が、瞬時に治癒
するわけではないのだ。
「腰を動かせ」
弓鶴が言った。原田神人の手から一本鞭を譲り受け、ためらっている千鶴と、
ヨガっているアルテミスの背中に、交互に打ちつけた。
「あうっ!」
強烈な打撃が、2人の女を襲う。キュウリを間に挟んだまま、アルテミスは積極的
に、千鶴は、仕方なく腰を動かし始めた。
「つ・・・」
千鶴は、歯を食い縛って痛みに耐えた。泣き叫ぶ事はおろか、悲鳴を上げるのも、
プライドが許さない。月並みの、か弱い女ではないという自負がある。しばらく続け
ていると、内粘膜が破れたのか、血が流れ出して来た。しかし、腰の動きを、少し
でも遅くしようとすると、容赦なく、弓鶴の鞭が飛んで来る。
「止めるんじゃないよ!」
アルテミスは、周囲が見えなくなる位、没頭し、喜んでいた。千鶴の苦痛より、自
分の快楽に溺れているのだろう。
(どうやら、こいつ。どうしようもないマゾ女のようだわ)
千鶴は、アルテミスを、そう分析した。

62 :
奥滝村の千羽鶴教団本部の正門は、巨大な鳥居である。村自体を支配し、
村長も村会議員も大半が在家信者であり、駐在所の警官も抱き込み済みで
あるため、村内に敵対する者は、ほとんどいない。しかし、村外から侵入しよう
とする曲者が後を絶たないため、警備は万全で、常に屈強な信者が、敷地の
境界線を警備に当たっていた。その日、夕方16時50分ごろ、突如上空に、一
つの発光体が出現した。
「おい、あれは、なんだ?」
修験者の格好をした警備の信者が、空を指差して叫んだ。見上げていると発光
体から黄色いビームが地上に照射され、黒服にサングラスをかけた男女が多数、
何もない空間から幽霊の様に実体化した。
「なんだ、お前達は?」
詰問した信者に、黒服は無言で、通常の銃とは異なる形状の兵器、パラライザー
を向け、撃ち倒す。
「敵襲!敵襲だ!すぐに本殿へ連絡を!」
サングラスの男女達は、そのまま無言で歩き出し、鳥居をくぐる。阻止しようとした
信者達は、全てパラライザーで撃ち倒される。んでいる訳ではなく、気絶しただ
けだ。先頭を歩く黒服の女は、米谷正子だった。

63 :
(時間犯罪者11532号、ついに見付けたわ。1974年に見失って以来、どこに隠
れていたのやら)
思えば、長い追跡だった。最初に遭遇したのは、13世紀のモンゴルの遠征軍の中。
以来、南米、ヨーロッパ、日本と数百年渡って追跡し、逮捕する事が出来なかった。
挙句の果てに、時間管理局本部のマスターから追跡中止の指示が出て、手をこま
ねいている内に、突然見失った。時間管理局が感知出来ない、別の時間流に乗り換
えてしまった、というのがその時の結論だった。
(だが、ここで会ったが、38年目。逮捕だ!逮捕だ!)
アンドロイドである米谷正子は、感情を表に出す事は無かったが、それでも、数百年
前に入力された命令コマンドを完結できるのは、メモリーの節約につながる。
(しかし、追跡中止の指示が、今日いきなり撤回されたのは、どういう訳だろうか?)
疑問は残ったが、基本、米谷正子は、アンドロイドである。命令コマンドの実行が最
優先だった。

64 :
「侵入者だと?一体どういう事だ?」
捕虜の拷問にも飽き、本殿でダラダラと定例会議を行っていた久石弓鶴を始めとす
る教団幹部達は、驚愕した。
「俺が行ってきます。保安員全員に非常招集!火器の使用を許可する」
武闘派の原田神人が、先頭に立ち、その場で集められる限りの保安員を引き連れ
て現場へ向かった。宿舎の立ち並ぶ教団施設の中庭は、修羅場となっており、移動
する黒服の集団を阻止しようとして、白服の教団員が、幾重にも取り囲んでいる。
「何者だ、あいつら?」
「判りません。13号棟を目指しているようです」
13号棟は、その地下に捕虜達を監禁している施設である。先程まで、千鶴やアルテ
ミスをいたぶっていた場所だ。
「目的は、捕虜の奪還か。それは、まずい。何としても阻止しろ」
ようやく、隠匿されていた武器庫からピストル、自動小銃などが到着した。
「構わん、撃ちせ!体は、硫酸風呂で溶かせばいい」
原田の指示で、弾丸が、雨あられと注がれた。多少銃声が漏れても、抱き込み済み
の警察は黙認する。しかし、侵入者達は、黒服に穴が開いただけで、全くダメージは
受けていないようだった。逆にパラライザーで反撃され、信者の多くが戦闘不能にされた。

65 :
「銃が効かないのか!」
「このままでは、阻止出来ません」
「銃が駄目なら、力ずくで止めろ!抑え込め!」
腕に自信のある信者達が、数を頼みに飛びかかって行った。教団に妄信しているため、
相手が化け物でも怯むことはない。しかし、アンドロイドである黒服の一団は、1人1人
が人間にあらざる腕力を持っており、飛び掛かってきた信者達を、まるで蠅でも追い払
うかのように、腕一本で跳ね飛ばして行った。
「く・・どうすれば」
原田神人の額に、焦りの汗が流れた。

66 :
長い拷問の時間が終わり、地下牢に戻された千鶴とアルテミスは、同じ鉄檻に放り
込まれた。そこで、ずっとレズっていろ、と言うのが弓鶴の捨て台詞だった。
「御主人様、オマンコを御舐めします。それとも、足の裏の方が、よろしかったですか?」
長期間、人権を奪われたマゾ生活を送っていたアルテミスは、拷問者の命令には従順
だった。ネオガイア軍の機密を喋る事以外は、嬉々として凌辱を受け入れている。
「ああ、そうだな。じゃあ、足の裏を舐めてくれ」
千鶴は、そっけなく言った。ここで、アルテミスを手なずけておけば、肉体再生の能力を
手に入れるために、何らかの協力をさせる事が出来るかもしれない。隣の檻のカトリー
ヌ・レクレールが、羨ましそうに眺めていた。
「あなた達、楽しそうじゃない?あたしも仲間に入れてよ」
鉄格子の間から、手を伸ばして来た。放置されっ放しで相当、暇なのだろう。
(面倒くさい奴だ・・・)
千鶴は、そう思った。
「アルテミス。カトリーヌが寂しがっているから、お前のオマンコでも触らせて、やりな」
「はい、御主人様」
アルテミスは、千鶴の足の裏を舐めながら体を捻り、尻を突き出して、カトリーヌの手の
届く位置へ動した。カトリーヌが、鉄格子の間から右腕を伸ばし、指をアルテミスのオマ
ンコに入れる。
「お願いします、カトリーヌ様。爪を立てて、かき回して下さい。思い切り、クリトリスを捻
りあげて下さい」
アルテミスが、懇願した。

67 :
「いいの?じゃあ、やるわよ」
カトリーヌは、アルテミスの望む通りにした。容赦なく肉芽を摘まみ、力を入れる。
「あう・・ぎゃう・・・気持ちいいです・・・」
千鶴は、ネオガイア星人であるアルテミスが虐待される様を見て、悪い気はしなかった。
「それにしても、お前の頭は、汗臭いわね。その鉄仮面、外せないの?」
「申し訳ございません。以前犯した重大な過ちのために、素顔を晒す事は、一生禁じら
れているのです。ネオガイアの刑務所では、仮面を被ったまま洗顔や洗髪が出来る、
特殊な消毒液があったのですが、ここにはないようです」
「ふーん。次、こっちの足」
「はい、御主人様」
何を命令しても、アルテミスは従順だった。ネオガイア軍の軍規に違反しない限り、誰の、
どんな命令にでも従うのだろう。彼女を支配するのが地球人でも構わないようだった。
千鶴が知っているネオガイア星人はプライドが高く、地球人を原始人か、それ以下の下
等動物としか、見ていないようだったが。
「終わったら、カトリーヌの足も、舐めてあげて。あいつ、暇そうだから」
「はい、御主人様」
鉄格子から、突き出されたカトリーヌの足の裏も、一心不乱に舐め上げる。何のためら
いもなく、恭しく気持ちの籠った御奉仕だった。
(あれ?なんだか、外が騒がしい・・・)
千鶴は、聞き耳を立てた。地下牢のドアの向こうから、喧騒が聞こえる。胸騒ぎを感じた。
二千年間を生き抜いた本能が、危険を告げていた。
「何か、来るわ」
ドアが破られて、黒服の一団が入ってきた。

68 :
「時間犯罪者11532号、とうとう追い詰めたわ。逮捕する!」
聞き覚えのある、その声は米谷正子だった。数十年ぶりだが、はっきりと覚えていた。
何しろ、彼女とは数百年間の付き合いなのだから。
「しつこいわね。イエスイ・・・いや、正子だったかしら」
「どちらでもいい。観念しなさい。時間管理局へ連行します。そこでお前は、永久時間
牢へ入れられるのよ」
「嫌だと言ったら?」
「力づくで」
正子は、パラライザーを発射した。千鶴は、とっさに射線上にアルテミスの頭部を持っ
て来る。超合金製の鉄仮面は麻痺光線を、難なく跳ね返した。
「ちっ、時間犯罪者の癖に、生意気な」
正子は、パラライザーを連射した。アルテミスの体を楯にし、千鶴には一発も当たらない。
「ぎゃうっ!ぎゃうっ!何これ、気持ちいい・・・今までにない快感・・・」
アルテミスは、パラライザーの衝撃に酔っていた。普通の人間なら気絶するのだが、肉
体の麻痺の回復が早いため、気絶と覚醒を数秒単位で繰り返しているのだ。口の端か
ら涎を垂らしていた。
「変態女か・・・それにしても、この時代の人間を楯にするとは、卑劣な時間犯罪者め!」
「それ以上、近づいたら、こいつをすわよ。あなた達、歴史が変わったら、困るんじゃな
かったかしら?」
千鶴は、アルテミスの首に腕を回した。首を絞めたくらいで、アルテミスがぬとは思わ
なかったが、ブラフにはなる。その時、対峙する正子と千鶴の間に、陽炎が立ち上り、今
までいなかった黒服が、もう1人実体化した。サングラスをしていないその男は、ミッシェ
ルだった。

69 :
「やれやれ、危ないから、出来れば現場には出たくなかったんだが・・・やはりアンドロ
イドだけじゃ、君は手に負えないか」
ミッシェルは、ため息をついていた。
「ミッシェル!何の用?久しぶりの登場だけど」
千鶴は、昔の恋人に会った様な気がして、急にテンションが上がり、頬が火照るのを
感じた。
「一緒に来てくれないかな。実は、アンドロイドには、通達していなかったが、もう君を逮
捕しようと言う訳じゃないんだ。もう、そんな事はどうでもいい。時間流が、グチャグチャ
になり過ぎて、歴史を守る意味が無くなってきた」
ミッシェルは、バツが悪そうに苦笑いをしていた。
「一緒に行くって、どこへ?」
「一万二千年前のアトランティス大陸へ。私が生まれ育った超文明を、君に見せたい」
「・・・」
千鶴は考え込んだ。ミッシェルには、今まで色々と世話になっている。今更、自分を裏
切って害を加えるとは思えない。しかし、2000年間、旅をして、やっと現代に戻って来
たのに、また過去へ戻るのは、心理的に抵抗があった。それも前回の6倍も遠くへ。
「わかったわ。でも条件がある。アルテミスとカトリーヌも連れて行くわ。もう、歴史がど
うでもいい、と言うなら、この時代の人間を同行させても、問題ない筈よ」
ミッシェルは、肩をすくめた。

70 :
「いいですよ。それくらい、お安い御用で」
ミッシェルは、正子に二つの檻を破壊する様に指示をした。正子は、アンドロイドの怪力
で鉄格子をグニャリと曲げ、千鶴、アルテミス、カトリーヌの3人を解放する。千鶴の逮
捕に執念を燃やしていた正子だったが、所詮、感情を持たないアンドロイドなので、時空
マスターであるミッシェルの命令には従順だった。
「では、タイムマシンに転送していいかな。暴れないでくれよ」
「ええ」
その時、また別の男が、何もない空間から突然実体化した。
「こんにちは、僕、時間停止男です。あれ、どうなってんの?やけに賑やかだな、ひょっ
として、これってヤバイ、状況?」
泡を食って、周囲の状況を確認しようとしている男は、久保田道康だった。黒服達と裸
の3人の女、ミッシェルの全員がタイムマシンからの転送ビームに包まれ、光り始める。
「ちょっと、千鶴さん!未来のあんたから、許可が出たよ・・・あ・・・どこ行っちゃうの?」
予想外の展開にオロオロする道康の周囲から、全ての人影が消失した。

71 :
千鶴編、終わりです。

72 :
更新乙です
アルテミスファンとしては千鶴編がもっと続いてくれた方が嬉しかったのですが
アルテミスも一緒に1万2千年前にタイムとラベルするようなので
次回を楽しみに待ちます。

73 :
乙乙

74 :
道康カワイソス(´・ω・)

75 :
更新おつ!!!

76 :
うふ〜ん

77 :
アマゾンのキンドル本で出版するとしたら、無料で読める、まとめサイトは閉鎖しなくては、ならないのでしょうか?

78 :
>>77
売れ行きが気にならないならそのままでどうぞ
印税は減るだろうけど

79 :
まとめサイトの閉鎖に関しては分かりませんが、もしも出版なさるなら
いくつか修正しないといけないかも知れませんね。
ユダヤとかナチとか北朝鮮に関する記述とか
特定の芸能人を連想させる固有名詞とか
いわゆる放送禁止用語とか・・・。
更新、楽しみにしています。

80 :
西暦2010年6月。宮前真奈美(28歳)は、オープンカー『スターダスト号』で、東九州自
動車道を北上していた。梅雨時なので、空はどんよりと曇り、空気はジメジメしている。雨
が降ったり止んだりだ。
「また、降って来た。やーね」
スカイダスト号に幌はない。ドライバーも座席もズブ濡れになり、気持ち悪かった。
「あと15日。それまでに伊豆半島の鉤十字団基地にたどり着かなくちゃ」
自分の命がかかっていた。解毒剤は、そこにしかないのだ。ヘルメット無しのスカイピンク
のバトルスーツは、胸と股間が切り抜かれており、下着は着用していないため、乳房とオ
マンコが剥き出しで外気に晒されている。この恰好で公共の交通機関を利用するのは、
目立ち過ぎる。
「でも、もうガソリンが・・・」
スカイレンジャー達が、東京から走らせてきたスカイダスト号のガソリンメーターは、給油
ランプが点灯寸前だった。
「なんとか、小倉まで、もって頂戴」
お金も無いため、パーキングエリアでガソリンを入れる事は出来ない。それ以前に、指名
手配されているので、短時間でも停車するのは危険だった。
「また検問だ」
真奈美は、アクセルを踏み込んだ。ガソリンが減るのを気にしてはいられない。早いうちに、
高速を降りなくては、袋のネズミになってしまう。進行ルート上のインターチェンジは全て、
地元警察に封鎖されていると考えた方がいい。
『そこのスポーツカー、止まりなさい!』
検問の脇に駐車している警察車両のスピーカーから、警告が発せられた。スカイダスト号は、
車道を塞ぐように横向きに停車したパトカー2台に突っ込んでいく。

81 :
「ターボエンジン点火!」
真奈美は、スイッチを押し込んだ。スカイダスト号は、戦隊ヒーロー仕様に特殊加工され
た改造車である。法定外のジェットエンジンに点火すれば200キロまで加速が可能だ。
装甲も厚いため、他の車と接触しても大破する事はない。
「わわわわ!きいいいいい!」
加速に、気絶しそうになりながら真奈美は、歯を食いしばった。風が肌を切り裂く様で、
目を開けている事が出来ない。2台のパトカーを吹っ飛ばした衝撃に、意識が飛びそうに
なった。
「やった!」
目を開けてバックミラーを覗くと、背後で、パトカーが炎上しているのが見えた。
「あのパトカーに、警官が乗っていたかも・・・」
ちらっと、そんな気もしたが、今は逃げる事に意識を集中するべきだった。逮捕されれば、
15日以内に、解毒剤を打つ事が不可能になる。3キロ程走ったところで、給油ランプが点
灯し、しばらくして、スカイダスト号は、使い物にならなくなった。
「小倉まで、もう少しの筈だわ」
真奈美は高速道路脇に、派手なオープンカーを乗り捨て、防音壁の切れ目から、ジャンプ
して高速道路外に飛び降りた。

82 :
            o
            /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /
           /   このスレは無事に  /
           /  糸冬了いたしました   /
          / ありがとうございました  /
          /                /
         /    モナーより      /
         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/
  ∧_∧  /                /∧_∧
 ( ^∀^) /                /(^∀^ )
 (    )つ               ⊂(    )
 | | |                   | | |
 (__)_)                  (_(__)

83 :
更新乙
真奈美も良いけど、アルテミスの再登場が待ち遠しい

84 :
>>83
俺は由梨香かな。
マーガレットばかり贔屓されてるから寂しいよ

85 :
アルテミスの鉄仮面の中はわかったけど、由梨香とブギンガの衛生面ってどうなってんだろ?
二年も原始人みたいな生活してたから体臭とか臭いそうだな。

86 :
>>85
個人の妄想だけど、髪はサダコみたいに長くて油っこくなってると思う。脇毛や陰毛、尻毛も濃くなってマイクロビキニからはみ出ちゃってるか、自分からはみ出してそう

87 :
更新乙です
そういえばアルテミスは鉄仮面の中に塩酸か硫酸を流し込んで
綺麗にしてるんだっけ?

88 :
sgae

89 :
>>87
塩酸です。再生するので皮膚は、爛れません。
執筆ペースが遅く、ほとんど中断状態になっていて、申し訳ありません。
現在、私生活がゴタゴタしていて、余裕がありません。なるべく早く、再開できるようにしたいです。

90 :
作者登場!

91 :
取り敢えず、第一部をアマゾンのKDPで出版してみました。

http://www.amazon.co.jp/%E5%AE%87%E5%AE%99%E4%BA%BA%E3%80%81%E6%9D%A5%E3%82%8B%EF%BC%81-ebook/dp/B00C9F84DE/ref=sr_1_1?s=digital-text&ie=UTF8&qid=1365507074&sr=1-1&keywords=%E5%AE%87%E5%AE%99%E4%BA%BA

92 :
更新オツ
有料で出版するなら、無料のまとめサイトでは見られないオマケみたいなものをセットにしないといけないかも?

93 :
例えば、どんなものでしょうか?

94 :
3部まで、出版の審査が通ったようなのですが、シリーズ何巻と言うのが、表示されないみたいです。次回の編集の際、内容説明の方に記入します。

95 :
>>93
アルテミスや梅本由梨香といった人気キャラの外伝をKDP限定で
収録したりはどうですか?
あとは挿絵とかを入れるのはどうですか?

96 :
アルテミスちょっとなあ

97 :
押絵は、画才がないので、描けません。外伝は書けそうですが、現在、本編の執筆も止まっているので、いつになることやら。

98 :
おおっ!1冊、売れている・・・・10年間、書き続けて初めて、金になった。

99 :
さすがに、ガンダム編は削除して提出しました。
出版作業が終わるまで、新作を書く時間がとれません。申しわけございません。

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