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2012年11月エロパロ637: 桜蘭高校ホスト部 5 (707) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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桜蘭高校ホスト部 5


1 :2007/12/26 〜 最終レス :2012/10/11
「桜蘭高校ホスト部」(LaLa連載中)のエロパロスレです。
お約束
・なるべくsage進行推奨。
・職人叩きカプ叩き禁止。スレに迷惑かけないように。
・職人さんは投下前にカプ・シチュなどを明記してください。
前スレ
桜蘭高校ホスト部 4
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1187174815/
桜蘭高校ホスト部 3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1161856737/
過去スレ
桜蘭高校ホスト部 2
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1149227590/
保管庫
桜蘭高校ホスト部・エロパロ保管室
ttp://rinrin.saiin.net/~ouran/index.html

2 :
2げと
落ちたのね・・・orz

3 :
スクリプト荒らしで落ちていたので立てておきました

4 :
支援

5 :
今回はひどすぎだろ…

6 :
あ、>>1乙だよ〜
うさちゃんかしたげるー♪

7 :
落ち着くまで立て直しはしない方がいいよ
下手にやると鯖に負荷がかかって全部飛ぶ

8 :
|ω・)誰もいない…

9 :
>>1
乙!

10 :
しばらくはage進行でよろしく

11 :
じゃ、1乙ついでにあげとく

12 :


13 :


14 :


15 :


16 :


17 :


18 :


19 :
いつの間に落ちたんだ?驚いたよ

20 :
FOXと管理人がpink規制について喧嘩

FOX規制解除

スレ立て荒らしやりたい放題

巻き添えでホスト部スレあぼん
また爆撃来たら落ちるかもな

21 :
前スレ、やっぱり落ちてたんだね・・・
このスレは、pinkでここしか見てない人もけっこういるだろうし、そういう人たちはまだ気づいてないかもだよね・・・
前スレの228さんを楽しみに待ってたんだけど、気づいてるかなぁ。
しばらくは寂しそうだねorz

22 :
前のスレの最後の方に妄想したのをSSするからしばらく待ってて言ってた人ですよね
ちなみに妄想したの自分

23 :
心配させてしまったみたいですみません、4−228です。
毎日コツコツ書いているので、全部出来てから投下しようと思います。

24 :
wktk!エロ濃いめだといいな…

25 :
本スレで環目線のモノローグは激しくウザそうって話題出てるけど
本当そうだよなw俺は環目線書こうとして挫折したw
ビスコたんでさえも考えるの大変なんじゃなかろうか?w

26 :
>>25
環×ハルヒ書こうとすると話が長くなるんだよねw

27 :
だって環あの性格だしw
でも難しいだけあってちゃんと完結した投下作品は神多いと思う

28 :
wktk

29 :
他のカプも神多いよ
他のカプも待ってます

30 :
みんな忘れていないか?
環視点もウザそうだが、同じくらいきっついのがハニー視点とかれんげ視点だよ!
れんげ視点で、
キャー!愛し合う双子に前後から責められるなんて、最高ですわ!ご飯3杯いけますわっ!とか
やっぱり鏡夜様とのうきメモプレイが一番萌えでしてよ!次の新刊は決まりですわ!
みたいな疲れるやつとか、前にあったウザいハニー一人称みたいの読んでみたい…

31 :
wktk

32 :
あまりにウザいタマハルは勘弁
行き過ぎになってるのも多いからな

33 :
このスレのはそうでもない気がする

34 :
きちんとキャラ掴んでエロく書いてて凄いなあと思うよ。
来年も神作品が沢山読めますように!

35 :
個人的には淡白だろうが多少うざかろーがそのキャラを掴んだ良作ならどっちもウェルカムですよ!
たいがいの書き手はカプシチュ表記するし、苦手なものがある人は読まなきゃいいだけだ

36 :
キャラの性格がちゃんと合ってるカプシチュは良いと思うw
過去のエロパロでリアルですごいと思ったのは
【姫君の憂鬱と王様の杞憂】のタマハルです。メイがハルヒに自覚させたようなものだし。

37 :
確かにww
今月号読んだらエロパロスレのっぽい!って思ったw

38 :
必だな

39 :
wktk

40 :
あけましておめでとうございます、前スレ228です。
ララ2月号ネタに、少し変わってしまいましたが前スレ227様のネタを盛り込んで書いた話です。
総レス数多めなので、前後編で投下します。
注意書き
・組み合わせは環×ハルヒ
・ララ2月号までのネタバレを含みます
・ハルヒ視点と環視点の部分があり、環視点部分はウザめだと思います
以上のことが苦手な方は、スルーかタイトル「Voi che sapete」をNGワードでお願いします。

41 :
その人の事を考えると胸が痛くなる……。
その人が嬉しそうだと自分も嬉しくなる……。
笑いかけられると泣きそうになる事がある……。
その人の…―――。
「はぁ……」
保健室のベッドの中、毛布を頭まで被ったハルヒは小さな溜息をついた。
―――やっぱり、自分は環先輩の事を好きなのかな……。
そう考えて、必に頭を振る。
今まで恋愛事にあまり関心のなかった彼女に初めて芽生えた、不可解な感情。
しかも、よりによって非常に面倒くさい相手に。
環は、暑苦しい。
環は、うざい。
だけど、良いところがたくさんある尊敬に値する人だ。
そんな彼の事が気になりはじめたのは、いつからだろうか。
自分の気持ちに戸惑い、彼の事を考えると苦しくて訳もなく溜息が漏れる。
恋心を否定しようとしても、脳裏に浮かぶのは彼の事ばかり。
どうして良いのか分からず、ハルヒは自分の感情を持て余していた。
ベッドの中で身動ぎながら、ふと疑問が湧く。
自分の環に対する感情が恋だとして、彼は自分をどう思っているのだろう?
やたらと世話を焼いてくる彼の態度からして、好かれているとは思う。
しかし、それがハルヒが彼に抱いている感情と同じであるかといえば、難しい。
かといって、彼に直接本心を聞き出すのは怖い。
聞いてしまったら、今の関係まで崩れてしまいそうで……。
以前のハルヒであれば容易に言えたかもしれない言葉が、今はどうしても紡ぎ出せない。
恋とはこうも自分を気弱にさせるものなのかと、胸が痛む。
そんな思いを巡らせているうちに風邪薬が効いてきて、ハルヒは眠りに落ちていった。

とあるテーマパークの入り口にある噴水の前――。
待ち合わせの時間に少しだけ遅れたハルヒは、息を弾ませつつ愛しい人の腕にしがみ付いた。
「ごめんなさい環先輩、遅くなってしまって…。あの、待ちましたか……?」
「五分くらい、どうってことないよ。それより…そのワンピース、よく似合っているぞ。
何でも似合うのは、やはりハルヒが世界一可愛いからかにゃ〜☆」
「もうっ!そんな…恥ずかしいですっ☆」
恥らうハルヒに、環はどこに隠していたのか薔薇の花束を差し出す。
「ほ〜ら、ハルヒにプレゼントだ。今日は俺達が恋人同士になって一ヶ月目の記念日だからなっ」
「わあっ、ありがとうございます!すごく綺麗……」
うっとりとするハルヒを見つめながら、環は優しげに囁く。
「ハルヒのほうが、綺麗だよ……」
「環先輩こそ……」
そのまましばし熱っぽく見つめ合った後、二人はどちらからともなく唇を重ねた――。

42 :
「な、何、今の?夢にしてもイヤすぎる……」
ようやくハルヒが目を覚ましたのは、ほぼその日の授業が終わる時刻だった。
それにしても、強烈な夢を見てしまったものだ。
恋をすると人は変わるというが、まさかあそこまで変わるはずはないと自分に言い聞かせ、
ゆっくりと上体を起こす。
薬と十分な睡眠のおかげか、風邪はかなり快方に向かっているようで、
朝とは比べものにならないほど体の調子が良くなっている。
今日のところは部活を休んで家でおとなしくしていようと思って帰り支度をしていると、
唐突に保健室の扉が開いた。
近寄って来るその人の姿を確認したハルヒは、急激に鼓動が早くなるのを感じた。
「ハルヒ。もう、風邪は大丈夫かっ?!」
「ヒィィッ、環先輩っ!」
思わず悲鳴じみた声をあげて後ずさるハルヒに怪訝な顔ひとつせず、環は彼女の額に手を当てる。
ハルヒの顔が、見る見るうちに赤く染まっていった。
―――環先輩の触れてるところが、熱い。そういえば、あの時も……。
額にキスされた時の事を思い出し、ハルヒは困惑した。
「まだ顔が赤いじゃないか、ハルヒ!や、やっぱり病院に…!」
環はにわかに取り乱し、ハルヒの腕を引く。
「い、いいです!部活を休んで家で静かにしていれば、平気ですからっ!」
ハルヒは必に彼の腕を振り解いて、廊下に駆け出した。
……しかし、足が遅いうえに病み上がりなのですぐに追い付かれてしまう。
「自分は大丈夫ですから、環先輩は部活に行ってください!」
「ダメだ、ハルヒが心配なんだ!」
心配しているという環の言葉に、ハルヒの胸が高鳴る。
……が、それを打ち壊したのは、彼が次に言ったお決まりの言葉だった。
「ハルヒは俺の可愛い娘だからな、おとーさんが家まで送っていってあげよう!」
おとーさんと、可愛い娘。
環の家族設定は、今に始まったことではない。
以前だったら、それほど気に留めることもなかっただろう。
だが、彼への特殊な感情を自覚しつつあるハルヒにとって、それは残酷な響きになっていた。
それこそ、何の感情もないと言われるほうがまだマシかと思えるほどに。
自分は環に大切に思われている…、だけど恋愛の対象ではない。
そう思った刹那、ハルヒの中で燻っていた感情が堰を切って溢れ出す。
「じ、自分は……」
「んー?どうしたのかにゃ、ハルヒ?」
「自分は環先輩の娘じゃないし、先輩の事もおとーさんだなんて思っていませんからっ!!」
そう言って、ハルヒは再び駆け出した。
ハルヒの言葉に衝撃を受けたのか、今度は環も追って来ない。
そのままハルヒは帰路につき、自宅に戻ると早々に布団に潜り込んだ。
しかし、やるせない気持ちを抱えたままで眠りにつくのは、容易な事ではなかった。

43 :
その翌日、ハルヒは珍しく学校を休んだ。
風邪はほとんど治っていたが、環と顔を合わせるのがどうにも辛くて、そうしてしまったのだ。
だからといって特にする事があるわけでもなく、
ハルヒは布団の中で参考書などを読んで過ごすしかなかった。
昼過ぎに、美容院の予約があるからと父が普段よりだいぶ早く出かけてしまった後、
彼女は何とはなしにメイが置いていった雑誌を手に取った。
一昨日何度も読み返した特集ページを開くと、ココロ診断チェックの見出し文が目に入る。
あの人の事をどう思っているの…?
そこでごく自然に環の顔を思い浮かべ、ハルヒは胸の疼きを覚えた。
試しにもう一度診断チェックを試みるが、結果はこれまでと全く同じである。
さすがに、項目の下のほうにある【その人とHするところを想像したことがある】や、
【想像を元にひとりHしちゃったことがある】などは当てはまらないが、
他はだいたいパーフェクトだった。
―――やっぱり自分は、環先輩が好きみたいだ。
 …イヤだ、どうしてこんな事になっちゃったんだろう……。
ようやく恋心を自覚した自分と、はっきりしない環の態度を考えると、切なくなってくる。
自分が一人で胸を痛めているのに彼の態度は相変わらずで、全く本心がつかめない。
それに苛立って、初めて力いっぱい彼の家族設定を否定した。
恐らく、あの後彼はショックに打ちひしがれただろう。
だが、ハルヒの悲しみはそれ以上だった。
気持ちのすれ違いが、こんなにも苦しいなんて……。
辛い気持ちを紛らわす為に、ハルヒは今まで目を通していなかった後方のページを捲った。
「……えっ、何この特集?!」
そこにあった予想外の特集ページに、思わず声をあげてしまう。
それは、【愛されギャルのための激ヤバ☆セクシーテク】というもので、
彼氏をその気にさせる方法から、かなり過激なHのテクニックまでが載っていた。
綴じ込み付録が付いていたので何かと思えば、
【彼との愛をもっと深めたいギャル達にプレゼント!
 このフェロモンの香りつきスキンを使えばラブ度UP間違いナシだねっ☆】
などと書かれている。
数分後。
記事の過激さにびっくりして一度は雑誌を閉じかけたハルヒだったが、
わずかな好奇心に負けてついついその特集を読みはじめていた。
「…わっ、すごい。こんな事までするんだ……」
彼氏を悦ばせるテクニックや好きな体位で分かる彼の性格診断など、
それまで勉強ばかりしてきた彼女の目には、ほぼ全てが新鮮に映る。
いけないと思いながらも、次第に夢中になっていった。
―――も、もしいつか環先輩とこんな事になったら…、イヤ…そんな…で、でも……。
いつしかハルヒの脳内では、イラストの男女が自分と環にすり替わっていた。
どうしようもなく胸が締め付けられ、体の奥のほうから得体の知れない熱が湧き上がってくる。
初めて感じるそれが何なのか、よく分からない。
だが、不思議と嫌な感じはしなかった。
*          *

44 :
一方そのころ、第三音楽室。
本日の部活はミーティングの予定だったが、話し合いがほとんど進まないため、
早々に解散となった。
ハルヒの欠席は仕方がないが、問題はそれだけではない。
昨日のハルヒとの一件から、環はまるで抜け殻のようになっていた。
「昨日、ハルヒと何かあったのか?」
他の部員が帰った後、環は鏡夜に呼び止められた。
他の部員の前で問いかけられる雰囲気ではなかったので、二人きりになるのを待っていたという。
そういえば、最近やけに光が苛立っていてみんなの様子も微妙におかしいとは思っていたが、
その理由が分かる環ならば、ハルヒとの一件で悩むこともなかっただろう。
「…ハ、ハルヒに、言われた……」
「……何をだ?」
「おとーさんでも娘でもないと言われたアアアァァ〜ッ!!」
目に涙を浮かべながら、環は昨日のやりとりを一気に捲し立てた。
一人で考えてもハルヒの態度の意味が全く分からず、
本当はずっと誰かに相談したくて堪らなかったのだ。
一通り聞いてから、鏡夜が尋ねてきた。
「それで?おまえは、何故そう言われたのだと思う?」
「病院に連れて行こうとする俺が鬱陶しかったのか…いや、しかしそんな事で、
あそこまで言わなくても……。それとも、熱のために思ってもいない事を……?」
環は、まるで見当違いな自問自答を繰り返す。
そんな彼に苦笑しつつ、鏡夜が思いがけない助け舟を出してきた。
「思い切って、見舞いがてら本人に尋ねてみるのはどうだ?」
「…そ、そうだな。今日は仕事見学の予定もないし、そうしよう!ありがとう鏡夜、
やはり持つべきものは親友だなっ!」
顔を上げて意気揚々と部室を出て行く環の背中を見送りながら、鏡夜が呟く。
「…まあ、いいか。ハルヒに余計な助言をするなと言われたが、
おまえにするなとは別に言われていないからな……」
「……ん、何か言ったか?」
「いいから、早く行け!ああ、それと見舞いの品は、部費からじゃなくおまえ個人で出すように」
     *       *       *

45 :
……どれくらいの時間が経っただろう。
ハルヒは、熱に侵されたかのように何度も先ほどの特集ページを読み返していた。
ひょっとしたら、一昨日ココロ診断の記事を読んでいた時よりも夢中かもしれない。
正に、一心不乱という言葉が当てはまる状態だ。
そんな彼女の意識を、唐突に鳴った玄関のチャイムが現実に呼び戻す。
「……!!」
我に返ったハルヒは、雑誌を慌てて枕の下に隠して起き上がった。
父は美容院の後そのまま仕事に行くと言っていたし、宅急便が来る予定も聞いていない。
いったい誰だろうと思いつつ、覗き穴から様子を伺ってみる。
「あっ……!」
訪問者の姿を確認したハルヒは、心臓が跳ね上がりそうになった。
誰よりも会いたかった、そして会いたくなかった人がそこにいたのだ。
―――ど、どうして環先輩が!!?
ゆっくりと深呼吸して少しだけ心を落ち着けてから、ハルヒは意を決してドアを開けた。
「や、やあハルヒ。心配で見舞いに来たのだが、上がってもいいかな?」
ぎこちなく微笑みながら果物籠を差し出す環を目の前にすると、ハルヒの顔は俄かに紅潮した。
「…ど、どうぞ。風邪ならもう良くなりましたけど」
籠を受け取り、赤くなった顔を見られぬように後ろを向いて部屋に戻る。
だが、変な所で目ざとい環には、たちまち気付かれてしまう。
「その割にはまだ顔が赤いではないか、寝ていなければダメだろうっ!?」
と、彼は部屋に上がるやいなやハルヒの腕を引き、有無を言わせず布団の中に押し込んだ。
「本当に、もう平気ですからっ!…これは風邪のせいじゃなくて……」
ハルヒは、すぐに上体だけを起こして抗議しようとした。
だが、風邪でなければ何なのかと説明することも出来ずに、途中まで言いかけて沈黙する。
そんな彼女を環はしばらく布団の傍に座って無言で見ていたが、
やがて姿勢を正すと、少しずつ話を切り出した。
「…ハルヒ、昨日の事なのだが……」
「……はぁ」
「俺は、本当にハルヒの事を可愛くて仕方がないと思っているんだ。
だから、おとーさんでも娘でもないとか言われて、正直悲しい……」
そう言って寂しげに眉根を寄せる、環。
そんな彼の姿に、ハルヒの胸が痛む。
彼を哀れんで、申し訳ないと感じたわけではない。
やはり彼にとって自分は娘でしかないのだと、再認識させられた悲しさからだった。


46 :
     *      *       *
「そうですか……」
淡々とした、ハルヒの声。
自分の話など聞く耳持たないとでも言いたげな生気の篭らぬ声音に、胸が締め付けられる。
ハルヒがどうしようもなく可愛くて、構いたくて堪らない。
笑顔を見ると嬉しくて、傍にいるとキスしたいと感じるほど、愛しく思っている。
彼女がこんなにも愛しいのは、何故だろう?
肉親以外にこんな気持ちを抱いたのは、初めてだ。
遠く離れた母を思う気持ち、父に褒められて嬉しい時の気持ち……。
それと似ているような、少し違うような不思議な感情。
それが何なのか、分からない。
分からないから、素直にこれは肉親への愛情と同じ類のものなのだと思うことにした。
血が繋がらなくても、強い絆で支え合う義理の親子だってたくさんいる。
だから、自分はハルヒの父親のようなもので、彼女は可愛い娘。
やたらと彼女を構わずにいられないのも、キスしたいと思うのも、父親ならば当然の事。
おかしいわけが、あるものか。
ずっとそう思ってきた、それで満足だった。
それなのに……。
この頃、どうにもハルヒに避けられている。
以前にも反抗された時期があって、その時はすぐに元通りになったが、今回は本格的だ。
傍に寄れば、逃げられる。
話しかけても、視線を逸らされる。
具合が悪いせいかと思って心配すれば、父でも娘でもないと言われた。
父ではないというなら、ハルヒにとって自分の存在は何だろう。
絆がなくなってしまうのが辛い、彼女がどう思っているのか分からない。
鏡夜は、分からないならば本人に聞けば良いと言った。
だから、環は勇気を出してハルヒに問う。
「…ハルヒは、おとーさんだと思っていないと言ったが、だったら俺はハルヒの何なんだ?」
     *      *        *
「それは……」
ハルヒは下を向いたまま、掛け布団を強く握り締めた。
「…以前は、娘と言われても全く平気でした。でも、今は違います……」
「何故だ?」
首を傾げる環に僅かな苛立ちを覚えながら、ハルヒは軽く深呼吸する。
そうすることで、爆発してしまいそうな感情を抑えようとした。

47 :
「最近、正直言って自分は環先輩と一緒にいるのが辛いんです」
「つ、辛いって…。や、やはり俺を嫌いに……?!」
ハルヒの言葉にショックを受け、環はこの世の終わりのような顔をする。
「ち、違うんです!ただ…」
慌てて否定するが、その後が続かない。
「そうか、それなら良いが。…それで?」
環は胸をなでおろし、ハルヒの言葉を促す。
「い、一緒にいるととても胸が苦しくて、それなのに環先輩の事ばかり考えてしまって、
風邪だと思ったけど実は違って…あの、その……」
言葉を紡ぐ度に緊張感が高まり、次第に自分が何を言っているのか分からなくなってくる。
「…そ、それでやっと分かったんです。自分が…環先輩に恋…してるって!」
「…こ、恋……?!!」
環の瞳が、大きく見開かれる。
その表情から自分の発言に気付いたハルヒは、しばしの動揺の後ゆっくりと唾を飲み込んだ。
そして、勢いよく布団を撥ね除け、環を見据える。
「…好きなんです。だから、たとえ環先輩が自分を娘だと思い続けても、
もう自分は環先輩の娘ではいられません!」
「ちょ、ちょっと待てハルヒ!…こ、恋とか好きとか…って……」
環はシドロモドロになっているが、彼女はさらに続ける。
「親子の愛と恋する相手に対する気持ちは、似ているところもありますけど、別のものです。
だから自分は環先輩に、出来る事ならば…女の子として意識してほしいんです!」
言い終えた後で、ハルヒはうつむいた。
環に思いの丈を全て打ち明けた……。
勢いで捲し立てたものの、じわじわと恥じらいと不安が押し寄せてくる。
これで良かったのだろうかと、後悔の念に苛まれる。
今まで環はハルヒを娘のように思い世話を焼いてきて、
ハルヒはそんな彼を時にうざいと思いながらも尊敬してきた。
しかし、気持ちを伝えてしまったからには、もう今までどおりではいられない。
ふと環を見上げてみると、彼は未だ衝撃覚めやらぬらしく、どこか焦点の合わない目をしている。
そんな彼の様子は、ハルヒをさらに不安にさせた。
    *      *       *
ハルヒの突然の告白は、環の心を激しく掻き乱した。
彼女は環に恋愛感情を抱いているから、娘だと思わないでほしいという。
そして、肉親に対する愛情と恋愛感情は、似て非なるものだというのだ。
―――…では、ひょっとしたら俺のハルヒを可愛いと思う気持ちは、父性愛とは違うのか?
 いや、しかし可愛い子供にちゅーしたいと思うのは普通だと、誰かに言われたような…?
 …待てよ、でもハルヒは俺に恋していて、恋というのは普通親子ではしないもので……。
 だとすれば、俺はハルヒを……?…いや、でも……。

48 :
ハルヒに対する感情は父としてなのか、そうではないのか。
環の脳内で二つの考えが交錯し、今まで揺るぎのないものだった、
勘違いと思い込みで築かれた心の枷が綻びはじめる。
しかし、恋愛感情なのかといえば…正直よく分からない。
持ち前の女性に優しい性格と接客テクニックから、女性の扱いに慣れてはいる環だが、
実のところ誰かに恋をした事はまだ一度もなかった。
正直、どんな気持ちが恋なのかがよく分かっていない。
だからこそ、それが知りたくてストレートに質問してしまう。
「…ハルヒ、聞いていいか?恋って…どんな気持ちなんだ?」
     *       *      *
「ま、まさか分からないんですか?」
環が頷くと、ハルヒはしばし呆然とした後、枕の下から雑誌を取り出し、
ココロ診断の特集ページを開いて渡した。
自分がそれを読んで恋心を自覚したように、環にも同じ効果がおとずれる事を祈って……。
「どうぞ、男の人だと少し違うかもしれませんけど……」
雑誌に目を通しながら頷いたり考え込んだりしている環を見つめつつ、ハルヒは溜息をついた。
自分もそれを読むまで気付かなかった事はとりあえず棚に置いて、考える。
―――はぁ、本当に何でこんな面倒くさい人を好きになっちゃったんだろう……。
数分後、環が無言で雑誌を返してきた。
ハルヒはそれを布団の上に置いて、恐る恐る尋ねる。
「…で、どうですか?分かりました?」
「……!!!」
途端に、彼は弾かれたように肩を震わせる。
「……し、しばらく、一人になりたい!」
と、環はハルヒの返答も待たずに立ち上がり、隣の部屋に行く。
……が、一分も経たないうちにイライラした様子で襖を開けた。
「ええい、落ち着かんっ!他に部屋はないのかっ!?」
「他の部屋って…、お風呂かトイレしか……」
二部屋しかないアパートを豪邸と一緒にされては困ると思いつつ答えると、
彼は一目散にトイレに向かった。
「…環先輩、どうしちゃったんだろう…?」
ハルヒは彼の行動の意味が理解出来ず、キョトンとした顔で首を捻った。

かなり時間が経ってから戻ってきた環は、、やや上気した面持ちで言った。
「…な、何というか…俺の疑問と矛盾が全て繋がったような……」
「え?それってどういう……」
ハルヒが首を傾げていると、彼は何度か咳払いをしてから話しはじめた。

49 :
「ハ、ハルヒ!聞いてくれるか?…俺は今、家の事業のサービス分野について学びはじめたが、
それは自分の働きで多くの人々を笑顔にしたいと思ったからなのだ!」
「はい、それはこの前聞きましたが…」
「人が幸せそうに笑っているのを見ていると、自分まで嬉しくなるだろう?」
この話をする時、決まって環は活き活きとしている。
ハルヒはそんな彼の表情が好きだが、何故それを今話すのかと少し不思議に思った。
そういえば、ココロ診断にも『その人が嬉しそうだと自分も嬉しくなる』と書かれてはいたが…。
「…それで、ハルヒはどうすれば笑ってくれる?」
「……え?」
そう言われて、ハルヒは環を凝視した。
「以前からハルヒの表情が曇っているのを見ると、胸が痛んだ。そんな時は決まって、
可愛い娘が心配なのだと思っていたが、どうやら俺はずっと自分の気持ちを穿き違えていたらしい。
一番見たいのはハルヒの笑顔だ。だから、出来れば俺の傍で笑っていてほしいのだが…ダメか?」
「そ、それって、娘としてじゃなくて……?」
ハルヒは、今までにないくらいの胸の疼きを感じた。
環が自分を見つめて何か言っているが、激しい鼓動と緊張でよく分からない。
ただ呆然としていると、不意に優しく抱き寄せられた。
背中にまわされた彼の腕のぬくもりと、首筋にかかる熱い吐息。
それが与えてくる不思議な安心感に、胸のつかえが和らいでいく。
「…ハルヒが好きだ。多分、ずっと前から……」
「環先輩っ……!」
ハルヒは少しだけ環の腕が緩むと同時に、顔を上げる。
先ほどまでは不安で堪らず、氷の世界にいるようだった。
だが、今はこんなにも暖かい。
自然と笑みになるのが、自分でもよく分かる。
幸せそうな彼女の笑顔を確認した環は、
「ハルヒは普段も可愛いけど、笑顔が一番可愛いぞ!」
と耳元で囁いて、再び腕に力を込めた。
ハルヒの胸の奥が、キュンと疼く。
でも、それは今までとは違い、ちっとも苦しいものではなかった。

それからしばらくして、ハルヒはふと違和感に気付いた。
環が、布団の上を凝視している。
「どうしたんですか?環先……ぁああっ!!」
環の視線の先にある物に気付いて、ハルヒは蒼白になった。
先ほど彼に見せたギャル雑誌……しかも開き癖がついていたらしく、
【愛されギャルのための激ヤバ☆セクシーテク】のページが開かれている。
「イヤーッ!な、何見てるんですかっ!」
と、ハルヒは環の腕から抜け出して雑誌を取ろうとしたが、間一髪で彼に先に取られてしまった。

50 :
「…そ、それは違うんですっ!自分は、その……」」
横であたふたとうろたえるハルヒを尻目に、環は食い入るように特集記事に見入っている。
その瞳が次第に怪しげな輝きを増していくのに気付くと、彼女の狼狽ぶりは加速した。
「た、環先輩!あっちの部屋でお茶にしませんかっ?!」
そう言って居間に行こうとするハルヒの腕を、環が掴んだ。
彼は頬を紅潮させて、真剣に尋ねてくる。
「ハ、ハルヒ。これが庶民の常識なのかっ?!!」
と、彼が指差したページには、こう書かれていた。
【大好きな彼とすぐにHした〜い!これ、Lipギャルのマジ常識!!】
「そ、そんな事……!」
そこまで言いかけて、ハルヒは環が訪ねて来るまでその特集を読んで、
自分が想像していた事を思い出し、真っ赤になって口を噤んだ。
自分の想像を恥じるハルヒの姿を変な方向に勘違いしたのか、環はさらに頬を上気させて言った。
「今まで、こういう事はしばらく清い交際をしてからと思っていたが、ハルヒがそうしたいなら、
俺は別に今すぐでも構わないぞ……!」
予想外のセリフに、ハルヒは軽い眩暈を感じた。
その肩に、環の腕がまわされる。
「わぁぁっ、…ちょ、ちょっと……!」
ハルヒが慌てふためきつつ腕を撥ね退けようとすると、環はいささか寂しげな表情になった。
「俺に触れられるのが嫌なら、無理強いはしないが……」
そんな彼の潤んだ瞳に、ハルヒは釘付けになる。
角度によって微妙に色合いの変わる、生粋の日本人に比べて色素の薄い瞳。
彼に見つめられると、絆されてしまいそうになるのは何故だろう。
環から目を逸らせぬままで、考えを巡らせる。

51 :
―――ど、どうしよう。環先輩に、これはごく一部の進んだ人達だけの常識だって言わないと…、
 で、でも何か既にその気になってるみたいな感じだし……。
 そ、そりゃいつかは…だけど、今からなんて……!
「た、環先輩。自分は……」
「ハルヒ……?」
環が、熱っぽく見つめてくる。
ハルヒはやっとの思いで僅かに視線を逸らし、消え入りそうな声で言った。
「嫌…じゃ…ないです……」
環はゆっくりと頷き、頤に指をかけた。
そのまま人差し指のみを動かし、唇をなぞる。
「ん……」
神経の細やかな唇の表面に触れられた僅かなくすぐったさと気恥ずかしさに、
ハルヒは思わず目を閉じた。
そこに感じた彼の吐息によって、互いの唇が近付くのが分かる。
緊張感と少しの期待に、胸が高鳴った。
しかし、それから十秒ほど経っても状況が変わらない事を訝しげに思って目を開けてみれば、
環は唇に触れる寸前で動きを止めていた。
そして至近距離で見つめられている事に気付き、慌てたように距離をとる。
「どうしたんですか、環先輩……?」
ハルヒが声をかけると、環は微妙に視線を逸らす。
「い、いや。ハルヒと初めてちゅーすると思うと、何だか緊張して……」
その言葉にハルヒは、そういえば彼の指が微かに震えていることに気付き、笑みを漏らした。
「こ、こら!笑うのは失礼じゃないか、ハルヒ」
「…あ、すみません。てっきり、環先輩はこういう事平気で出来る人だと思っていたもので……」
そう言いながら、普段お客様相手に王子様モードで接する環の姿や、
以前自分の額にすんなりと口付けた時の事を思い出す。
「あ、相手がハルヒで、もう自分がおとーさんではないと自覚するとだな……。
やはりドキドキするだろう、どうしても…!」
「……環先輩も、自分と同じなんですね。少し安心しました」
と、ハルヒは微笑んで、再び目を閉じた。
程無く環の吐息がかかるのを感じ、今度こそゆっくりと二人の唇が重なった。
軽く触れて一度離れた後、環の舌が唇をなぞり、少しずつ口腔へと侵入してくる。
その熱さとぬるりとした感触に、ハルヒは小さく身を震わせた。
好きな人とする口付けは、額にされるのとは比べものにならないほど心地良く、胸を高鳴らせる。
順応力が高いためか、先ほどまで緊張に震えていたはずの環は、早くも積極的に舌を絡ませ、
口内を刺激していく。
ハルヒは戸惑いながらも、次第に柔らかで熱い感覚の虜になっていった。
 後編に続く

52 :
>>51
GJ!
後編も楽しみだ

53 :
GJ!!!
二人のドキドキが感じられて、読んでるこっちまでドキドキしてきたw
後編楽しみにしてます

54 :
ググググッジョブ!!
新年早々よいもの読ませていただきました。もち、続きにwktk

55 :
新年早々キタ゚;・。*・。:*゚(゚∀゚)゚*:。・*゚゚!!GJ過ぎるだろ…
>>49の環の告白には不覚にもちょっと感動した。読んでて幸せになったんだぜ…。
「一人になりたい」ってのが環らしくてワロスw
にしてもいいとこで切りやがってw後編期待。

56 :
あけおめGJ
今から後編を全裸にコート待ちだ!
ところでタイトルは何語ですか?

57 :
やばいほど、ドキドキしましたー!!最高です!!
ゆっくり自覚していくところとか感動しました!!キスに動揺するとかいいw
前編の純愛は本当に良かった!
後編もすごく楽しみに待ってます!!

58 :
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・) 後編ワクワクテカテカ
 (0゚∪ ∪ +        
 と__)__)+

59 :
こんばんは、「Voi che sapete」の後編です。
注意書きは>>40にあります。
ちなみにタイトルはフィガロの結婚より「恋とはどんなものかしら」で、イタリア語です。

60 :
十分に口腔の感触を楽しんだ後、環はハルヒをそっと布団の上に横たえさせた。
そして、上着の裾から手を差し入れて、下着越しに彼女の胸に触れる。
「…あっ……」
未だ口付けの余韻に浸っていたハルヒは、突然の刺激に声をあげた。
長袖カットソーと膝丈のハーフパンツという部屋着の下には、
薄いキャミソールとコットンのショーツしか着けていないため、
薄布一枚のみを隔てて、環の掌の感触が如実に伝わってくる。
彼はそのまま鼓動を確かめるようにハルヒの控え目な胸を包み込み、何度か緩やかに撫でると、
今度は上着をキャミソールごとたくし上げてきた。
「…あ、あのっ。じ、自分で脱ぎますからっ!」
ハルヒが恥じらいながら自分の上着を押さえると、環はいささか不服そうな顔をする。
「で、では、こういうのはどうだろう?俺の服はハルヒが脱がせていいから、
ハルヒの服は俺が…ということで」
「それも遠慮しときますっ!…いいから、少し後ろ向いててください」
環の提案をあっさり却下して上体を起こすと、ハルヒは背を向けた。
彼が後ろを向いて制服のブレザーを脱ぎはじめるのを確認してから、
少し恥じらいつつ上着に手をかける。
      *       *       *
互いに上半身のみ裸になってから、環はハルヒを再び押し倒した。
横たえられたハルヒは、両腕を胸の上で交差させ体を硬くしている。
彼の視線を少しでも避けようといじましい抵抗をしている姿が、何とも可愛らしい。
「ハルヒ、腕を退けてもらえるかな?」
「…い、嫌ですっ!」
ハルヒの胸は、同じ年頃の女生徒達に比べると幾分控え目な部類に入る。
普段は然程それを気にしているふうにも見えないが、やはり好きな相手に見られるとなると、
気になるらしい。
「ハルヒ、気にしなくていいぞ。俺は、胸が小さいくらいで嫌いになったりしないから…」
「環先輩、優しい口調でさりげなくひどい事言ってませんか?」
ハルヒは頬をますます紅潮させ、腕に力を込める。
彼女の緊張を解そうと思っての発言が裏目に出てしまい、環は焦った。
そして、いかにして状況を打破すべきかと、違う方法を考える。
「すまない、ハルヒ…。でも、さっき言った事は本当だから」
「だ、だから、それが……」
「好きだよ…」
文句を言いかけたハルヒの頬に軽く口付け、環は耳元で囁いた。
不意な口付けにたじろぎ、彼女の腕が緩む。
さらに環が貴婦人にするかのごとく左手の甲にも優しく口付けると、
ようやくハルヒは腕の力を抜いてくれた。
程無くして、環の眼前にハルヒの白く瑞々しい肌が晒される。

61 :
サイズ的には控え目だが形の良い柔らかそうな双丘に、環は早くも釘付けになった。
吸い寄せられるようにそこに指を伸ばし、優しく包み込む。
「や…、くすぐったいです……」
敏感な肌に初めて他人の指が触れる感覚に、ハルヒが身を捩る。
柔らかく滑々とした感触を楽しんでいるうちに、
環はその先端が次第に硬さを増していく事に気付いた。
その部分を摘み指先で刺激すると、ハルヒの体がビクリと戦慄いた。
「やぁんっ……!」
自分の上げた声に驚き、口元に手を当てるハルヒ。
その柔肌が、桜色に染まっていく。
初めて聞いた彼女の甘やかな声音に、環は疼きを覚えた。
本などで得た知識から、男女の営みの方法とテクニックについて知ってはいたが、
実際にするとなると、新鮮な驚きの連続である。
まだ娘だと思っていた頃から、ハルヒの事を考えていると時折感じる熱い気持ち。
そんな時は決まって、おとーさんなのに娘に劣情を抱くなんて変態じゃないかと自分を責めた。
だが、ようやく自覚した今では違う。
先ほど読んだ雑誌によれば、好きな相手にそういう感情を抱くのはごく普通であるという。
それだから、もうひた隠しにはせず、感じた欲求に素直になろうと決めた。
―――ハルヒの感じる声が、もっと聞きたい!
そう思いながら、環はハルヒの胸を執拗に愛撫した。
手の中にすっぽりと収まる柔肉を揉みしだき、硬く尖った先端を指先で捏ね回す。
それを続けながらもう片方の果実を口に含み、強弱を付けて吸い上げる。
「あ…環先輩、そこ…だめぇっ!」
ハルヒが高く掠れた声を上げ、むずがる子供のように首を振る。
その声と仕草、初めての快感に羞恥する表情などの全てが、環を昂揚させた。
体の奥から湧き上がる熱が、次第に理性を支配していく。
胸への愛撫に朦朧とするハルヒの腰を浮かせ、ハーフパンツを下ろしていく。
徐々に露になる白い下着と制服の時はズボンに覆われているほっそりとした太腿に魅入られつつ、
それを抜き取り傍らに置いた。
剥き出しになった足にヒヤリと空気が触れるのを感じたハルヒが、
そこで初めて下着一枚になっている事に気付いたのか、気恥ずかしさに身じろぐ。
環は彼女の内腿に手を這わせ、少しずつ上に撫で上げていった。
やがてショーツまで指を到達させると、軽く唾を飲み込んでから中心部に触れる。
薄いコットンの布越しにハルヒの体温が感じられ、次いでじわりとした湿り気が……。
そのまま指をめり込ませると、染み出した愛液が環の指を濡らした。
「…すごいな。ハルヒのここ、濡れてるぞ……」
「やあぁっ、言わないでください…っ…」
ハルヒは頬を赤らめ、恥ずかしげに目を伏せる。
堪らなくなった環は、彼女のショーツに手をかけた。

62 :
「ちょ、ちょっと環先輩っ…!」
焦るハルヒの抵抗を難なく撥ね退け、一気に脱がせてしまうと、
彼女は小さく悲鳴を上げて太腿を閉じようとした。
しかし環は、それを遮って開かせようとする。
小柄なハルヒが男の力に敵うはずもなく、あっさりと彼女の秘部が彼の眼前に晒された。
初めて目にした薄い恥毛と無垢なスリットに、環はかつてない昂りと疼きを感じた。
期待と緊張で微かに震える指で陰唇を広げ、秘所の粘膜を露にしていく。
「みっ、見ないでくださ…いっ……」
ハルヒがそこを好きな相手に晒す羞恥に身を震わせるが、環は行為を続ける。
そして、剥き出しになったその部分を、なめるように観察し始めた。
幾重にも連なる薄いサーモンピンクの粘膜の襞と、奥に続く小さな窄まり。
その上にちょこんと存在する桃色の突起と、そこから覗く赤く充血した陰核。
それらが全てぬるぬるとした愛液で濡れそぼり、誘うように妖しく光っている。
「…ハ、ハルヒはいけない子だな、ここをこんなにグチョグチョにして…!」
「で、でもそれは…環先輩が…するから……!」
「人のせいにするなんて、いけませんっ!そんなハルヒにはお仕置きが必要だなっ!」
環は一喝して、さらに何か言おうとしたハルヒの唇を強引に塞いだ。
もしも冷静な時だったら、道理に合わない事を言っているのは自分のほうだと気付いただろうが、
今の環に最早そこまでの精神的余裕はなかった。
体の疼きに支配されて、自分を律する事が出来ない。
ほんの三十分ばかり前に初めてしたのとは別人のような荒々しさでハルヒの唇を貪りながら、
陰核を指で刺激しはじめる。
すぐに硬くなってきたそこを二本の指で挟み、強弱を付けて擦ると、彼女の腰が小刻みに震えた。
「……っ!」
ハルヒが快感と息苦しさから何とか逃れようと、懸命にもがく。
さすがにやりすぎかと思い唇を解放してやると、彼女は酸素を求めて荒く息をついた。
「…ら、乱暴にしないでください!せめて、もう少し優しく……って、
ちょっと…た、環先…ぁああっ!」
そんなハルヒの抗議を受け流し、環は再び彼女の秘部を弄る。
普段の彼であれば、このような時はすぐに謝罪して行為を止め、
場合によってはしばらく落ち込んだかもしれない。
しかし、理性を失いつつある今は、そうではなかった。
まるで自分の中に眠っていた獰猛な獣が目覚めてしまったような感覚に、戸惑う。
ハルヒに酷い事をしたくはないのに、どうしても止められない。
粘膜の襞をかき分け秘洞の入り口を探り当てた環は、少しずつそこに指を埋没させていく。
「や…、だめっ、あああっ…!」
無垢な秘洞に初めて男の指を受け入れたハルヒが、異物感に顔を顰めた。
彼女のそこは環が想像していたよりも随分と窮屈で、彼の指をきつく締め付ける。

63 :
「…うわ、ハルヒの中狭いなぁ…。でも……」
「…で、でも……?」
「ぬるぬるで暖かくて、気持ち良いぞ!」
と、環は挿入した指を動かしはじめる。
すぐにコツを掴んで、緩急を付けて抜き差ししたり内部の硬い部分を擦ったりしていくと、
ハルヒは甘い声をあげた。
嬌声を聞く度に環の中の獣が反応し、彼を煽り立てる。
堪らず彼は指を二本に増やし、ハルヒの中を夢中で蹂躙した。
「…っ!いっ、痛いです…、やっ、環せんぱ…いぃっ…!」
明らかに嬌声とは違う、ハルヒの呻き。
それに気付いて指を抜いてみると、愛液にうっすらと血が混じっていた。
どうやら、処女膜の一部を傷付けてしまったらしい。
彼女を傷付けてしまった…その事実に、いささか胸が痛んだ。
「も、もう少し優しくしてほしいです。…じ、自分は、初めてなんですから…」
責めるような、ハルヒの視線。
その瞳が潤んでいる事に気付いた環は、彼女の秘所に舌を這わせた。
「ひ、あぁっ!…な、何を……?!」
「すまない、ハルヒ。…でも、これなら痛くないだろう?」
そのまま、舌と唇を使って愛撫を続ける。
陰核を舌先で突付き、溢れてくる蜜を音をたてて啜る。
「あ、ああぁ、やぁっ…!」
指で弄られるのとは違った快感と淫らな水音から逃れるべく、ハルヒが耳を塞ごうとした。
その腕を掴んでシーツに縫い止め、さらに愛撫を続ける。
「あぁっ、先輩…環先輩ぃっ……!」
ハルヒが高く掠れた声を上げ、身を捩る。
桜色に上気した肌と熱い吐息、快感に喘ぐ悩ましげな表情。
それらの全てが、環の熱を駆り立てた。
昂りを失わぬまま、自分本位なだけだった感情に、
愛しいハルヒを気持ちよくさせたいという新たな想いが加わる。
そうしてしばらくの間行為を続けているうち、ハルヒが大きく戦慄いた。
「ひ…あぁ、やっ…あああぁぁんっ!!」
ビクビクと体を震わせ、一際高い声を上げる。
彼女が絶頂を迎えたのだと悟り、しばし満足そうにそれを見つめた環は、
自分の下半身に纏った衣服を脱ぎ捨てた。
そして、痛いほどに張り詰めた彼自身をハルヒの秘裂にあてがい、
緩やかに擦り付けつつ入り口を探りはじめる。
ようやく可愛いハルヒと一つになれると思うと、嬉しくて口元が緩んだ。

64 :

      *      *       *
一方、初めての絶頂の余韻から醒めつつあったハルヒは、不意に穏やかでない感触に気付いた。
指や舌よりもずっと大きい、熱くて硬いものが、先ほどから秘所をノックしている。
「……?!」
まだ上手く働かない頭をフル回転させて、ようやく状況を把握する。
いつの間にか自分と同じく一糸纏わぬ姿になった環が、
自分の腰を浮かせてその中心に下半身を押し当てていた。
「…ちょ、ちょっと環先輩っ?!」
慌てて上体を起こすと、環は動きを止めてハルヒを見た。
「…ん?どうした、ハルヒ?」
「…ヒィイッ……!」
彼と目を合わせたハルヒは、ビクリと震えつつ呻く。
―――た、環先輩が、怖い!!
上気した頬と、獣のような荒く乱れた吐息。
ぱっと見には普段とそう変わらぬ端正な顔立ち…だが、その目はぎらりと怪しく輝き、
口元には歪んだ笑みを浮かべている。
初めて見る彼のその表情は、肉食獣が獲物を前に舌なめずりをする時のそれに少し似ていた。
怖いのに、その目を見ていると不思議と体が熱くなり、逆らえないような気分になる。
視線から逃れるべく下を向くと、目に飛び込んできたのは、すっかり臨戦態勢の彼自身だった。
無論、ハルヒはそんな状態の男性器を今まで見た事がない。
普段の環からはおよそ想像も付かない、そこだけ別の生き物のような器官。
少し前まで自分の秘洞を蹂躙していた彼の指の何倍もの大きさを誇るそれが、
これから挿入されるのかと思うと、ハルヒは戦慄した。
「…イ、イヤ!怖いっ!!」
涙を浮かべて震えるハルヒに、環が問う。
「何が怖いんだ、ハルヒ?確かに女の子は初めてだと痛いというから怖いのは分かるが、
いくら何でも少し大げさな……」
「た、環先輩が怖いんです!最初は優しかったのに、何だかだんだん乱暴になっていくし、
今だって目付きとかが獣みたいじゃないですかっ!」
「け、けだものって……」
思い当たる節があったのか、そこまで言いかけて環は口を噤んだ。
そして、ハルヒに背を向けて項垂れる。
「…す、すまない、ハルヒ。俺はおまえに酷い事を……」
「環先輩……」
先ほどまでとは打って変わって暗い表情を浮かべる環の姿に、ハルヒの胸が疼く。
「何というか…初めて見たおまえの可愛くていやらしい姿に理性が飛んで、
自分の暴走を止める事が出来なかった……。いけないと思っても、
どんどん心に余裕がなくなって…」
「………あの…」
耐え切れずに声をかけると、環はゆっくりと振り向いた。
その目が、捨てられた子犬のように潤んでいる。
そんな彼を見ているうちにすっかり絆されてしまったハルヒは、言葉を続けた。
「…怖かったけど、もう大丈夫です。…だから、えーと…今度は自分が環先輩に、
何かしてあげたいと思うんですが……」

65 :
ハルヒからの意外な申し出に、環が信じられないという顔をする。
「……な、何でもいいのか?」
「は、はい。…あんまり特殊な嗜好のは困りますけど、
常識の範囲内でなら出来る限り頑張りますので」
そう言うと、環はパッと瞳を輝かせ、傍らの雑誌を手に取った。
早くも立ち直ったのか、嬉々として特集ページをめくる。
そこには、女性から男性を愛撫する方法とやり方がいくつか紹介されていた。
「…うーむ、このパイ…ってのは無理か」
チラリとハルヒを見て、環は小さく溜息をつく。
「今、失礼な事考えてなかったですか?」
その意図を悟ってきつい視線を向けると、彼は必で誤魔化した。
「そ、そんなわけでは…。そ、それよりこれなんか良いと思うのだが、やってくれるかにゃ?」
彼が指差した場所には、こう書かれている。
【ギャルが最高のフェラテク教えちゃう!これで彼もメロメロ?!】
ハルヒはその記事を読んだ時の事を思い出し、頬を染めてたじろいだ。
「…あ、嫌なら他のやつでも……」
そう言う環の前にちょこんと座り、ハルヒは軽く頭を下げた。
「…じゃあ、失礼します。上手く出来るか分かりませんけど……」
頷く彼の前に身を屈め、恐る恐る怒張したものに手を伸ばす。
―――こ、怖くない!ここだって、大好きな環先輩の一部なんだから…!
自分の心にそう言い聞かせつつ、近くで見ても変わらずグロテスクなそれに先ずは指先で触れ、
徐々に握っていく。
―――環先輩の、熱い…。それにこんなに硬くて大きくて……。
初めて触れた彼自身に戸惑いながら、ハルヒはそれをぎこちなく撫で擦りはじめた。
雑誌の記事を思い出しつつ、竿の部分を握り裏筋を指先で刺激する。
雁首の辺りを突付いてみると、彼の剛直がさらに膨張したような気がして、少しうろたえた。
「…ハルヒ、それもまあ気持ち良いが、出来れば舐めてくれないか?」
「…あ、ああ。そう言われてみれば、そうですね」
一度唾を飲み込んでから、思い切って根元のほうに舌を這わせる。
舌を平らにして、アイスキャンデーの要領で少しずつ上に向かって舐めていく。
太く浮き出た血管に触れると脈動がダイレクトに伝わって、吃驚するのと同時に気分が昂揚した。
「ハ、ハルヒ、もっと先のほうを舐めたり咥えたり…」
「…もー!環先輩は、静かにしていてください!」
一喝した後、ハルヒは口を大きく開けて、歯を当てないように注意しながら、
剛直の先のほうを咥えていく。
圧迫感に耐えつつ亀頭に舌を這わせると、先走りのぬるぬるとした液が纏わり付いた。
少し苦いようなしょっぱいような不思議な味……。
でも、それが愛しい人が自分の拙い舌技に興奮してくれている証拠だと思うと、ドキドキする。

66 :
鈴口を舌で突付きながらチラリと環の顔を見上げると、彼は切なげな表情でハルヒを見ていた。
―――初めて見た。環先輩って、こういう顔もするんだ……。
ハルヒの中に、自分でもよく分からないモヤモヤとした感情が生まれる。
もっとその表情が見たくて、彼に気持ち良くなってほしくて、行為を続けた。
陰嚢を指先で撫で上げながら、舌と唇で鈴口や雁首を強弱を付けて刺激する。
しばらく夢中でそうしていると、環自身の脈動が一際激しくなった。
それと環の低い呻きに吃驚して局部から離れようとしたハルヒの口腔に、熱いものが迸る。
さらに剛直から迸り続ける白濁は、口を開けたまま呆然とした彼女の顔を汚した。
強烈な臭いと異様に青臭い味のする液体が喉奥をつたっていく気持ちの悪さに、
ハルヒは堪らず咳き込んだ。
「…す、すまないハルヒ!」
我に返った環が、慌ててティッシュを差し出す。
「無理しないでいいから、早く吐き出せ!」
「…も、もう飲んじゃいましたから、いいです。うぅ…」
受け取ったティッシュで顔に付いた白濁を拭き取った後、ハルヒは再び環自身に舌を這わせた。
そうすることで、少し前まで感じていた不思議な高揚感が甦ってくる。
「ハ、ハルヒ、もういいから…!」
「で、でも雑誌には、キレイにしろって書いてありますから…」
そう言って、鈴口に残る残滓を吸い出し、雁首と竿に付いた白濁を舐め取っていく。
その刺激に、彼の局部が再び熱を帯びはじめる。
ハルヒが後始末を終える頃には、すっかり硬さと大きさを取り戻していた。
「…うわ、すごい!またこんなになって……」
ハルヒは高揚感醒めやらぬまま、うっとりとそれを見つめる。
最初に目にした時に感じた恐れと驚きは、最早消え失せていた。
      *       *       *
ハルヒの艶めいた表情に、環は息を呑んだ。
体の中心がどうしようもなく疼き、愛しい彼女を一刻も早く自分のものにしたいという欲求が、
湧き上がってくる。
「…ハ、ハルヒ!」
「…はい、何ですか?」
「そろそろ、ひ、一つにならないか、俺と。…い、良いだろう?良いはずだっ!
俺が決めた、そう決めたぁぁぁっ!!」
緊張のあまり、だんだん自分が何を言っているのか分からなくなる。
だが、何とか伝わったらしく、ハルヒは恥じらいの表情で小さく頷いた。
「…や、優しくしてください」
「よ、よし。出来る限り努力するから、安心して任せるがいい!」
力強く頷いた後、環はハルヒを抱き締め、そっと布団に横たえさせた。


67 :
ハルヒの上に覆い被さると、思い出したように彼女が言った。
「…そういえば、環先輩。避妊具なんて…持っていないですよね?
保健の授業で習った計算だと恐らく大丈夫だとは思うんですけど、
やっぱり出来れば…その、困るんで……」
環は枕の下から避妊具を取り出し、自信たっぷりで答えた。
「……あ、あるぞ!ゴムなら、ここに!」
先ほどハルヒから雑誌を渡された時に、綴じ込み付録を外しておいて良かったと思いつつ、
注意書きを見ながらそれを自身に装着していく。
そして、ハルヒの安堵の表情を確認してから、彼女の両脚を抱えて互いの局部を密着させた。
「…あっ…んんっ…!」
密着したままで擦り付けると、ハルヒは何とも可愛らしく喘いだ。
しばしそうした後、秘洞の入り口に剛直の先端を押し当てた。
これからの行為を恐れたのか、ハルヒがギュッと目を閉じて力を込める。
「ハルヒ、最初は痛いと思うが…優しくするから……」
そう囁き、耳朶と首筋に口付けながら彼女の緊張を解していく。
ハルヒの表情が心なしか和らぎ力が抜けた時を見計らって、環は腰を突き出した。
「…っくぅぅ…、ああぁぁ…!」
ハルヒの無垢な秘裂が、侵入者を拒むかのように剛直を押し返す。
それでも諦めずに何度も侵入を試みていると、次第に彼女の粘膜が寛げ、
徐々に環自身を受け入れていった。
熱い粘膜に覆われていく感触が、薄いゴムごしにじわじわと襲ってくる。
口腔とはかなり違う、何とも窮屈で熱く滑る感覚が気持ち良い。
しかし視線を落とせば、そこには痛みに顔を顰めるハルヒの姿。
相当痛いらしく、腰を進める度に背中にまわされた彼女の指先に力が入るのが分かる。
「だ、大丈夫かハルヒ?!」
「…痛いけど、環先輩とひとつになるためなら、これくらい我慢出来ます!
だから…、このまま一気にやっちゃってください!」
「一気にって……」
ハルヒの男前な発言に、環はたじろいだ。
だが、確かにじりじりと痛みが続くよりは、そのほうがまだ彼女への負担が少なそうではある。
そう考えて、狭い秘洞の中を貫いていくペースを速める。
先が少し入った所にある僅かな抵抗を押し進むと、ハルヒが一際苦しげに喘いだ。
「あああぁぁっ…!!」
結合部から破瓜の血が混じった蜜が溢れ、白いシーツに赤い花びらを散らす。
さすがに心配になり顔を覗きこむが、彼女はいいから続けてくださいと言った。
その言葉に甘んじて、さらに深い所を目指す。
ハルヒの秘洞は狭く、奥に進むのは困難だったが、
ややあって壁に突き当たるような感覚があり、どうやら最奥に到達したのだと分かる。

68 :
「ハルヒ、全部入ったみたいだぞ…」
そう伝えると、ハルヒは嬉しそうに微笑んだ。
その顔は汗と涙に塗れていたが、今まで見た彼女のどんな表情よりも胸を疼かせる。
慈しみの衝動に駆られ、環は腰の動きを止めたままでハルヒを抱きすくめた。
「…こうしていると、そんなに痛くなくていいです」
「そうか。…でも、何というか…むしろ本番はこれからで……」
「それは分かってます。でも、もう少しだけこのまま……」
ハルヒの言葉に頷き、互いの体をより密着させた。
彼女の体温と鼓動、そして熱い吐息がより身近に感じられ、甘い香りが鼻孔を擽る。
その全てが愛しく、同時に環の牡を刺激した。
「…あの、環先輩。そろそろいいですよ、続きしても……」
「よ、よし。では、始めるとするか…!」
ハルヒの言葉を合図に、環は彼女の脚を抱え直し、ストロークを開始した。
「…っ、あ…あぁっ!」
痛みがぶり返したらしく再び苦悶の表情を浮かべるハルヒを気遣いつつ、
先ずはゆっくりと動いていく。
動きに合わせて秘洞が収縮し、環自身をきつく締め付けてくる。
こみ上げてくる官能の痺れと昂りに、環は次第に夢中になっていった。
突き上げる度に響く湿った水音とハルヒの吐息交じりの喘ぎが、それに拍車をかける。
可愛い彼女の純潔を奪い自分のものにしているという征服欲と少しの罪悪感、
そして何よりも彼女を愛しいと思う気持ち……。
それらが組み合わさり、理性の箍を外していく。
そうしているうちに、少し痛みが薄れてきたのかハルヒの表情が和らぎはじめた。
「…ハルヒッ、痛くないか……?」
「…正直、まだちょっと……。でも、最初に比べたら大分ましになりましたんで、
もう少し激しくしても大丈夫ですよ…」
言われるままに、環は彼女の腰を抱える角度を変えた。
より体を密着させ、激しくハルヒを求める。
襲いくる快楽が徐々に自制心を取り去っていくのを感じつつ律動を速め、
それを貪っていった。
「あ…、はぁっ、環…先輩ぃぃっ!」
「ハルヒ、ハルヒ…ッ…!」
朦朧としていく意識の中で、しきりに名前を呼びながら互いを求め合う。
程無く、背筋を突き抜ける強烈な官能の渦に飲み込まれた環は、
熱く迸る欲望を吐き出した。
しばし行為の余韻に浸った後、環はゆっくりとハルヒの中から自身を抜いた。
続いて外した避妊具とシーツに付いた血痕を確認し、今更ながら蒼白になる。
実際の所たいした量ではないが、彼を狼狽させるには十分だった。
「ハ、ハルヒすまない!まさか、こんなに血が出るとは…。
それに、随分と痛い思いをさせてしまったな……」
「別に謝ることないです。初めてだったから、仕方のない事ですし……」
ようやく痛みから解放されたハルヒは力を抜いてぐったりとしていたが、
それでもやんわりと微笑んで答える。

69 :
「それに、途中で少し怖い事もあったけれど、環先輩は十分優しかったですよ?
こうしていると、大好きな環先輩と結ばれたんだな…って実感が湧いてきて、幸せな気分です…」
そんなハルヒの笑顔を見ていると、無性に愛しさと幸福感がこみ上げてくるのを感じた。
彼女を抱き寄せ、勢いよく頭を撫でる。
「よしよし、頑張ったハルヒにご褒美だ!」
「ちょ、ちょっと!髪がクシャクシャになるじゃないですかっ!」
ハルヒは頬を膨らませたが、環は満足気に笑いながら続ける。
やがて彼女も諦めたのか、小さく苦笑した後そっと身をあずけてきた……。
      *      *       *
それからシャワーとあり合わせの夕食を済ませると、かなり遅い時間になっていた。
食事の後に呼んだ迎えの車が来る時間になり、環は名残惜しそうに靴を履く。
ハルヒは彼をアパート前まで見送るべく、自分もサンダルを履いた。
「…あ、そうだ!」
そこでふと思い出したように、環が言う。
「今度の休みに、デートをしようか!ハルヒはどこに行きたい?」
ハルヒは考えたが、とっさに言われてもせいぜいスーパーか近くのデパートしか思いつかない。
「すみません。自分はどうもデートで行くような所、詳しくなくて…」
そう言うと、環は軽く苦笑した。
「…では、前日までに俺が決めておこう。絶対楽しい一日にするから、任せておくがいい!」
まさか週末に彼がA型の本領を発揮した綿密な計画表を渡してくる事になるとは知らず、
ハルヒは期待に胸を躍らせる。
環との交際は、面倒で暑苦しそうだが、それ以上に楽しくなりそうだと思った。
「……あ、それと!デートも楽しみではあるが……」
「何ですか?」
そこで環は、いささか頬を染めつつ耳元で囁く。
「ハ、ハルヒの痛みが癒えたら、またしような……」
「…ちょっ、それは…そのっ……!」
途端に頬を染めて動揺したハルヒの額に、環は優しく口付けを落とす。
「ちょっと、環先輩…っ!」
「えへへ…、恋人同士だからいいんだもーん!」
そう言うと、彼はドアの外に出て行った。
「…もう、環先輩は…ずるいですよ……」
一人、玄関先に取り残されたハルヒは、さらに顔を赤くして呟く。
しかし、彼女の心は幸せな気持ちに満ちていた……。


70 :
翌日。ハルヒが帰宅すると、メイが待っていた。
環とどうなったのかと聞かれて、付き合うことになったと言うと、
彼女は自分の事のように喜んでくれた。
口調はいつものように蓮っ葉だったが、友情の暖かさが嬉しい。
「…そういえば、この雑誌ありがとう。すごく役に立ったよ」
ハルヒが件のギャル雑誌を返すと、メイはそれを何とはなしに捲りながら言った。
「でもさー、これ貸した時はまさかこんなモンで気付くかって思ったけど……。
ま、アンタ達くらい鈍感だと、ヘタに言うよりこーゆーのが役立つのかもね」
……と、後方までページを捲ったところで、不意にメイの手が止まる。
「……どうしたの、メイちゃん?」
「…アンタ、ここに付いてたエロい付録どうしたわけ?ま、まさか環くんと使ったとか?」
「………!!!」
ハルヒの顔が、見る見るうちに赤く染まる。
今まで特に気に留めていなかったが、環があの時どこからか取り出した避妊具は、
この雑誌の綴じ込み付録だったのである。
冷静に考えて、見舞いと仲直りのつもりで来た彼が、こんな物を予め用意していたわけがない。
「ヤッパリそうなんだ、信じらんない!環くんて、鈍いくせに手ェ早すぎじゃん!!」
ハルヒの顔色から全てを悟ったメイが、喧しく騒ぎ立てた。
「…あ、あのー。それは…その、環先輩が雑誌を見て、
庶民は恋人同士になったらすぐにするものだと勘違いして…そ、そのまま……」
「だからって、ハルヒもいきなりおとなしくヤらせちゃ駄目でしょーが!
男なんてのは、最初が重要なんだからさー!環くんみたいなタイプは案外エッチな事知ると、
トコトンのめり込みそうだし、もしこれから会う度にヤらせろって言われたらどーすんの?!」
以前、環をちょっと良いと言っていたとは思えないほど、メイは彼に対して言いたい放題である。
「メ、メイちゃん、それはいくらなんでもちょっと……」
「あー、もうっ!アンタが言えないなら、あたしが環くんにガツンと……!」
メイは携帯電話を取り出し、環の番号を検索しはじめる。
「イヤー!それは止めてぇぇっ!!」
結局、ハルヒが必に阻止し続けるとメイは電話とメールを諦めてくれたが、
それにはかなりの時間を要したのだった。
――END――

71 :
Voi che sapete面白かった!
作者&メイちゃんGJv

72 :
GJ!!!!!!
ついでに嫉妬に狂った光の鬼畜物が見たいと言ってみる

73 :
>>70
超GJ!の嵐

74 :
ひゃ〜すばらしい!!!GJGJ!!
ところどころ吹きだしながら楽しめたです。
計画表、最後の締めにスペシャルスイートとかかましそうだな殿w

75 :
神!
暴走中の環の嬉しい笑いがハルヒには獣に見えてるとことか、
さりげない伏線が回収されてる所とか上手いと思った

76 :
おおおおお神きてたー!
GJすぐる
最後のオチもまた面白いw

77 :
乙!!
次はラブラブデート編だな!w

78 :


79 :
今月のメイ師匠の虎の巻(ギャル雑誌)伝授はおいしいよねw
過激な性の知識を知っちゃったハルヒで妄想できるw

80 :
GJ!
ひんぬー気にするハルヒ可愛いと思ってたら、殿の「ハルヒはいけない子だな」というキモ台詞で吹いたw

81 :
「恋人同士だからいいんだもーん!」の殿かわいすぐるw

82 :
>>79
他のキャラ×ハルヒでも妄想できるね。
どなたか是非…!

83 :
>>81
それ、殿が最初にでこちゅーしたときのセリフとかけてあるのかな?だとすれば細かいな。
「えへへ、おとーさんだからいいんだもーん!」とかいうのがあったはず。

84 :
GJ!ハルヒも環も可愛いな(*´Д`*)
事後に頭撫でるシーンがツボでした

85 :
sage忘れたorz

86 :
前スレ227のネタ妄想したもんです。
ウザエロイ環本当にウケました!!
ギャル本でハルヒが妄想したり、H中に利用する所GJです(^^)b
かなり興奮してしまいましたよw乙です!

87 :
パラレルはアリ?

88 :
>>87
投下してみれば?
あ、カプとかNGワードとか忘れずにね

89 :
スク水ハルヒマダー(・∀・)?

90 :
ハルヒのスク水着た殿で我慢しなさい!

91 :
ちょっと思いついたんだけど
ハルヒのお母さんがんだ理由はなんかなとか考えて
若くしてんでるから、癌か何かかなとか思って
んじゃ、ハルヒにも体質が遺伝してるかもとか考えて、
末期癌に冒されたハルヒが悲しむ環を慰める為に…、
自分には絶対無理なので誰か代わりに書いてくれ

92 :
>>91
恋愛映画にんでしまう恋人とかが人気になるね
セカチューとか恋空☆
そういえばハルヒ母んだ理由気になる!疑問に思った事無かった;
その設定見てみたい!!

93 :
ゴミついてますよ

94 :
>>90
バカー!想像しちまったじゃまいかーW
おまいのせいでスク水環が頭の片隅から離れないYO!

95 :
>>90
スク水環ハァハァ……
って言うと思ったか!(・∀・)ゴルァ!!

96 :
二人の身長差は28cm。ハルヒサイズのスク水着たら色々やばいような…
というか、ハニー以外の部員が着たら漏れなくお宝くっきり、おいなりコンニチハ…((( ;゚Д゚))))

97 :
「ハルヒこれ!スク水着てーv」
「ヤですよ…変態ですか」
「え〜…あっそうだ!俺も着るから恥ずかしくないゾ☆おそろいだぞー?」
「ちょwww着るなwww」
な流れで着そうな気も…w

98 :
>>96
それはそれで、なかなか趣深いですなw

99 :
>>96
まさに放課後電磁波クラブ

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