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2012年4月創作発表34: ウルトラマン80 「教師編」補完 (105)
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ウルトラマン80 「教師編」補完
- 1 :12/02/10 〜 最終レス :12/04/11
- 1980年に放映された特撮ヒーロー番組、「ウルトラマン80」。
当時の学園ドラマブームの影響で
当初は主人公の大和タケシは中学校の先生であったものの、
残念ながらその設定は13話以降は何事も無かったかの如く消えてしまいました。
当スレでは最終回まで大和が先生だったら、という仮定の下で物語を展開させていきます。
- 2 :
- 教師編補完話「ミイラの逆襲」
ノックの音がした。
桜中の生徒、兼子信夫の家に、先輩の広と徹がやってきた。
二人は近所でバイクを盗みだしたのだという。
で、ノブオも乗せてやるということで、一緒にツーリングに出かけることにした。
- 3 :
- 三人乗りで運転していたものの、途中でひと組の父子を引きしてしまう。
「やっば、逃げようぜ」三人はそのまま走りだした。
翌日、ヒロシとトオルは欠席していた。
ノブオは昨日の事件との関連を疑っていたが、あえて考えないようにした。
- 4 :
- ヒロシとトオルが失踪してからずっと水の味がおかしい。
不審に思った教頭は業者に連絡して学校の貯水タンクの中を調べてもらうことにした。
「あ!」
なんと、貯水タンクの中には腐敗したヒロシの死体が浮かんでいた。
その死体のグロテスクさと自分が死体入りの水を飲んでいたという衝撃で
生徒のほとんどが吐き気を催した。
そこに校内放送で教頭先生の声が聞こえた。あわてた声だ。
「大事なお知らせがあります。すぐに体育館へ集まってください。」
なんと、トオルも見つかったらしい。
死体で。
警察の調べによると、生きたまま全身の皮をすべてはがした後で裏返しに縫い直されて
学校の裏山に放置されていたらしい。
(その後一週間ほどは生きていたそうだ。)
大和先生と相原先生は職員室に呼ばれて死体を見せられた。
教頭は怖いからみんなで見たかったらしい。
「ひどいことをするなあ」とタケシは思った。
- 5 :
- ありがとう。
30年の夢が今、実現しようとしている。
感激だ。
- 6 :
- ひでーなw
だいたい大和タケシって誰だ?
- 7 :
- >>6
同意。特撮板のリンクから来たが、こいつはスゲーや。80ファンの神経を見事に逆なでしているw
- 8 :
- スリル溢れる展開だな。
- 9 :
- 早く続き書いてくれ。
- 10 :
- 了解!
- 11 :
- 次の日、ヤマト先生は校内でノブオを見かけ、声をかけた。
「おい、三年3組の金子ノブオだろ、ちょっと聞きたいことがあるんだが。」
「何ですか?」
「昨日発見された仲間トオルと河東ヒロシのことは知ってるだろ?
そのことちょっとな。
実は、ヒロシの家にこの紙が、トオルの家にこの封筒に入って紙が配達された。」
ヤマト先生は1/3、2/3と書かれた二枚の紙を差し出した。
「これを見ると、もう一人犠牲者が出るんじゃないかと思ったんだ。
で、お前の家にもひょっとしたら紙が届いてるんじゃないかと思ってな。」
「え。。。ちょっと見覚えがないですね。」
ノブオは動揺していた。それをヤマト先生は見逃さなかった。
「なんか変わったことがあったら必ず連絡するんだぞ。
何かあってからじゃ遅いからな。」
「はい。わかりました。」
ノブオ家に帰ると、郵便受けに二枚の封筒が入っていた。
一枚には案の定、「3/3」と書かれた紙が、もう一枚には新聞の切り抜きで
「カネこノぶお、地ゴクいじょうのキヨうフヲアじあわせてヤル」
という驚愕の言葉が書かれていた。
- 12 :
- 鍵をかけた後、自室にこもり布団をかぶって現実逃避をするノブオ。
しかし、パチパチという音が聞こえ、なんだか焦げ臭いにおいがする。
ノブオの家に火が点けられたようだった。
「ひゃーっ」
命からがら家から飛び出したが、目の前にはノブオたちがひきした父子の父と思われる
ミイラが立っていた。
発狂したように逃げ出し町を駆け回るノブオ。
ようやく多少冷静さを取り戻し、「助けてハウス」の表示のある
ラーメン屋へ飛び込み、トイレに駆け込んだ。
早く出るようにノックの音が何回もし、店主の怒声も響いたが、
ノブオは当然出ることを拒んだ。
途中でそのノックや怒声もやんだ。
「良かった、ミイラの奴は追ってこないようだ、どうやら助かったみたいだな。」
安心してトイレから出るノブオ。
しかし、疲れきっていすに座る。
「おーい、オヤジ、ラーメン一丁」
頼んだのに返事がまったくない。
湯煙が濃くてよく見えないが、店主やほかの客の様子もおかしい。
動きがまったくないのだ。
「ま、まさか・・・」
店内の人間は全員ミイラになっていた。
「キャア」
- 13 :
- 次は近くのそば屋に駆け込むノブオ。
しかし、その中の店主も客も全員ミイラ化していた。
さらに次は近くのうどん屋に駆け込むノブオ。
しかし、その中の店主も客も全員ミイラ化していた。
さらに次は近くの屋に駆け込むノブオ。
しかし、その中の店主も客も全員ミイラ化していた。
ノブオは腰が抜けて上手く動けなくなる。
迫る父ミイラ。
そこにヤマト先生が現れる。
「お前のうちが炎上したから探していたんだ。」
ノブオを逃がし、80に変身するヤマト先生。
父ミイラも巨大化したが、80は父ミイラを瞬、
その後でヤマト先生はノブオに今までの非行について説教し、
ノブオはヤマト先生と別れて帰路に着く。
(ここで「心を燃やすあいつ」のイントロが流れる。)
しかし、脇から子供ミイラが現れ、ノブオの頭をサッと食いちぎると
夜の闇に消えていった。
おしまい
質問、感想、要望などがありましたらお願いいたします。
- 14 :
- >>13
質問1 ウルトラマン80の主人公には矢的猛という立派な名前があるのに、
大和タケシだのヤマト先生だの別人ばかり登場している。どうして?
質問2 グロテスクな描写やブラックな落ちは、本家の「80」ではまず使われていない。
あえて使うことにより、この話は二次創作に必要な「本家の雰囲気の再現」が全く無くなっている。
本家の雰囲気をぶち壊すのなら、何も「80」を素材にする必要は無いのに、題名だけ「80」にこだわっている。どうして?
質問3 好意的な感想のレスに限って、文体が似ている上に、すべてsageを使っていない。どうして?
- 15 :
- オコリンボールの話はグロテスク
- 16 :
- グロテスクな話もあるが、それが免罪符にはならないな
この話にそもそも「ウルトラマン80」を使う意味が無いもん
- 17 :
- オコリンボールのデザインは確かにグロテスクだが、
生理的なホラーとしてはギリギリ許容範囲だと思うし、
残酷な描写があるわけでもない。
ここのスレ主が、わざと「80」に似合わない稚拙な猟奇描写
で、80スレの住人を挑発していたのとは根本的に違う。
ここで疑問なのはスレ主の意図だ。以下の3つのどれなんだ?
1.わざと「80」らしくない不快な話を書いて、
スレ住人にかまってほしかった。
2.猟奇的な話を書きたいが、自分で一から設定を起こせないから、
「80」の設定を聞きかじり流用(にもなっていないが)した。
3.単に国語力も常識もないだけで、自分の書いたものが「80」の
二次創作になっていると本気で信じている。
- 18 :
- この話も、登場人物のトオル、ヒロシ、ノブオは中学生だし、
矢的先生は出てくるし、
80の活躍もある。
それにちょっとしたスパイスを混ぜた感じか。
- 19 :
- \ i:::|::| ┼―” _|___ r‐| | | i' / _∧_
〉 _,, -―- .、 l::|::| | ─‐ | / r┤ | | |,-、|/ ヽ /
. / 〃´ ̄`ヽ、ヽ、 l:|::l |、__ └‐‐ | | | | | il ____ ' ^ ` __
/ | ヽ ゙、 〉リ _i_ | | | l l ! ! 「 〈__〉、 ,〈_ノ`
゙、 リ/.ノ ‐┼‐ ノ レ' | || │
ヽ、 _ノ"/ /. <ニノ‐- ‐┬‐ | || │
 ̄ /. / つ. . |由| | └| _
____ノ__/ ___ └─┘ ヽ ノ ヽ |  ̄ ̄7
/___ /´ / | ┼ `iー ^--‐i' ヽ | | /
/___ノ 〈__, レd- | |___ \ ├‐---┘ /
―----‐ "´ __ | | \ /
ヽ、 / | | ` ー― ´
ヽ /  ̄`ヽ | |
ヽ _ノ | | ,
- 20 :
- 途中で教師設定を放り出したスタッフは無責任だと思う
- 21 :
- >>20
ヒトサマの作品をネタに、屑を並べているスレ主の方が、一億倍無責任www
- 22 :
- 以前発表したものの改定で申し訳ないが・・・
教師編補完話「ふしぎな家」
矢的先生の生徒、モリゾーが無断で欠席した。
その後数日にわたって休み続けたので、矢的先生はモリゾーの友達の
ユキオ、山田、落語、コブラの四人に迎えに生かせた。
しかし、結局その四人も翌日から欠席してしまった。
で、ヤマト先生がモリゾーの家に迎えに行くことにした。
モリゾーの家に着いた大和先生。
しかし、モリゾーの家にはツタが覆い茂り、電気も消えている。
通りすがりの近所の家に聞いてみると、大人や子供の叫び声が聞こえたという。
ツタを掻き分け家に入る大和先生。ようやくモリゾーを発見した。
よく見ると、ツタはモリゾーの体から生えていることがわかった。
「おい、モリゾー、大丈夫か。ユキオ、山田、落語、コブラはどうなったんだ?」
「そんなことより早く助けてよ、」
ツタを引っ張るヤマト先生。
しかし、神経を共有しているらしく、モリゾーも痛がる。
脇を見ると血の着いたバットと包丁があった。
これでモリゾーはツタを切ろうとしたんだな、と猛は思った。
- 23 :
- >>14
>質問1 ウルトラマン80の主人公には矢的猛という立派な名前があるのに、
大和タケシだのヤマト先生だの別人ばかり登場している。どうして?
変換するのがめんどくさかったから。
>質問2 グロテスクな描写やブラックな落ちは、本家の「80」ではまず使われていない。
あえて使うことにより、この話は二次創作に必要な「本家の雰囲気の再現」が全く無くなっている。
本家の雰囲気をぶち壊すのなら、何も「80」を素材にする必要は無いのに、題名だけ「80」にこだわっている。どうして?
12話までの教師編ではいまひとつ生徒自身のストーリーと怪獣・宇宙人の話が
リンクしていなかった。
実際に怪獣や宇宙人と絡む話になったら「怖い」話になるのは自然。
>質問3 好意的な感想のレスに限って、文体が似ている上に、すべてsageを使っていない。どうして?
それはレスした人に聞いてください。
- 24 :
- >>23
>変換するのがめんどくさかったから。
, -=〜=―- 、
ミ ヽ
二 ノ ( i
三 ⌒ へ /` |
二 _ _ |
三 ┰ ┰ |
l^ (
} ! ヽ / {\ ノ
l i ( 、 , ) {
∪、 j | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ‐――――┴、 < だめだこりゃ
|  ̄`ー―ァ'′ \_____
\______)
- 25 :
- 包丁はともかく、バットは何に使ったんだろう?
いや、そんなことを考えている場合じゃない。
ヤマト先生はモリゾーを睡眠薬で眠らせた後、ツタをホームセンターで買ってきた
植木ハサミで切り取り、病院に運び込んだ。
ツタの種が家中に散らばっている可能性があるので、バルサンを大量にまいて
家を焼却処分した。
焼け跡からモリゾーの父母、ユキオ、山田、落語、コブラの骨が発見された。
矢的先生は何か違和感を感じていたが、それを考えたくないような気がして考えるのをやめた。
「こんにちわ、小石川植物園ですが。この前のツタについてちょっと疑問がありまして。」
数日後、小石川植物園から電話が掛かってきた。
- 26 :
- 「あのツタにはつめも牙もないし、人を傷つける能力はまるで無いようなんですよ。
」
「え。。。。
しかし、実際にモリゾー以外に6人も死んでいるんですよ。」
「確かにそれが疑問で。
ただ、宿主はツタに栄養を取られるので外出はできないし、
その上食っても食っても腹が減り続けるようです。」
ヤマト先生の脳裏にひどくいやな光景が浮かんだ。
不自然におかれていたバットの意味もようやくわかった。
(このとき画面の明暗が反転する。)
「この内容は後日、文面で送ります。それではさようなら。」
おしまい。
感想、質問などがあればお願いいたします。
批判みたいなものでもかまいません。
- 27 :
- 変換が面倒である。
最低限、他人に読ませるための労力をも惜しむなら、
「ウルトラマン80」の名を使ってまで書かないでもらいたいと思いました。
侮辱です。
今のところネームバリューを利用し、単にグロテスクな描写をやりたいだけに見えます。
- 28 :
- 学園物と怪獣物を完全に絡ませる場合、
さすがに宇宙人や怪獣の手で生徒がいくらか犠牲になるのは避けられないと思う。
悲劇がまったく起こらないというのはさすがにリアリティが無いというか。
中学生という、思春期を迎えた世代をターゲットにしてるなら、
そういった面も恐れずに取り入れても問題は無い。
- 29 :
- てめえの作品をてめえで擁護するな
- 30 :
- 別に自分の専用じゃないんで、
教師編が好きな人はどんどん書き込んでください。
- 31 :
- 「ミイラの逆襲」と違って、「不思議な家」では
適当な人名を使ってしまいました。
(落語は仕方ないとして、それ以外のメンバーの名前)
申し訳ない。
- 32 :
- 恐怖描写があると、80が出てきた時の安心感が増すな。
- 33 :
- ちゃんと新作をやるべきだ。
- 34 :
- いいアイディアが浮かばないので、しばらくは以前の採録でいこうと思ってるんですが、
大丈夫ですか?
それとも完全新作じゃないとダメでしょうか?
- 35 :
- >>28
一応マジレスしておく。
一連の屑作文のホラー(?)描写はホラーとしても
評価以前の陳腐さだが、それは置いておく。
「ウルトラマン80」は30年以上前に完結した
作品だ。怪獣と少年少女が接する時に生じるであろう
危険や恐怖をできるだけマイルドにおさえて、
陽気でほのぼのムードの中に活劇のある健全路線を
選んだ。
それに賛否両論があったとしても、ここまで残った
「80」ファンは、すでに出来上がった陽気で希望的な
「80」を愛してきたのだ、欠点も含めてね。
その既存路線に異議を唱えて恐怖感のある「80」を
書こうというのであれば、「80」という作品を研究して
根本を大切にしつつ、恐怖路線に舵を切る工夫を
しなければ、とても読み手の共感は得られまい。
主人公の名前は変換が面倒だから適当、生徒の
名前も適当、元の作品を見たかどうかも怪しいと
あっては、下手くそなホラーもどきを書くために
「80」の看板だけ利用しているといわれても仕方あるまい。
2ちゃんレベルの創作ごっことは言え、他人様に見せる
物語を書こうというのであれば、せめて真面目にやれ。
…通じないと思うが。
- 36 :
- http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1345098668
http://www015.upp.so-net.ne.jp/ayashi/80-column-episode12.html
実際の教師編エピソード自体はそれなりに不満もあるものの、
そのコンセプトは大きな可能性を秘めたものだった。
それだけに、途中でやめてしまったことについては非常に遺憾だと言わざるを得ない。
- 37 :
- >>35
できる限り努力してみましょう。
こちらのサイトで80について学ぶことにします。
http://blog.goo.ne.jp/spaceharrier/c/7deb28a5469185ee775dd5a453fa3b11
- 38 :
- 他の人は書かないの?
- 39 :
- 失敗を恐れてはいけませんよ。
何回でもチャレンジすること。
- 40 :
- >>37
他人のサイトを参考にするということは、自分でDVDなどで実際に作品を
鑑賞する気はないのか? 他人の意見なんてどうでもいい。自分で作品を
見て世界観や設定を頭に叩きこめ。原作を知らずに二次創作を行う気か?
名前の漢字を変換するのが面倒臭いからデタラメな表記を使う?
単語登録すればいいだけの話だろ。
主人公の名前が間違っていたら二次創作の意味がないだろうが。
俺の好きなウルトラマン80という作品を貶めるのは大概にしやがれ。
- 41 :
- >>35
それなんだけどね、
コイツね、メビウスの80回しか観てないみたいよ
で「こちらのサイトで勉強する」って事は、
今後もウルトラマン80という作品そのものに触れる意欲は無いって事だな。
ふざけるなよ。
- 42 :
- >>37
DVDぐらい買え!
- 43 :
- 買うのは流石にキツイっしょw
レンタルで借りるならともかく
- 44 :
- >>43
本編を一話も見ず、シリーズ別作品の後日談を見ただけで、
ファンサイトを見て勉強すると言っている馬鹿に配慮は無用。
ここまで大口叩いた以上、映像を確認するのは必須。
DVDを買うか、レンタル落ちのVHSカセットを探すか、
いっそレーザーディスクを探すか…
……とは言え、ここのスレ主に行動を期待できるわけもない。
どんなトンデモ話を書くか見届けるのも一興w
- 45 :
- 今まで良い話ってあったっけ
- 46 :
- >>45
ない!
- 47 :
- ドラッグの話だったかは割合マシだったけか?
内容はよく覚えてないが。
- 48 :
- >>47
どこがマシ?
- 49 :
- 視聴は後日するとして・・・・
教師編補完話「狙われた学校」
桜ケ丘中の生徒が傷される事件が相次いで起こった。
矢的先生の生徒、ドリゴとハチローとスーパーも一命を取り留めたものの、
三人とも意識不明の重体となった。
ドリゴの犯行現場には"S"という文字が残されていた。
以前、暴走族のサタン党が同様の事件を起こした際も、
現場には"S"という傷の文字が残されていた。
桜中の不良グループ、デビル団はサタン党と戦前からの抗争関係にあり、
今回被害にあった生徒たちもその抗争のとばっちりを受けた物とされた。
佐倉市南警察署署長以下数名の警察官が桜中を訪れ、
事情聴取とこれからの捜査の説明を先生や保護者にした。
「一か月前、サタン党はウルトラセブンによって壊滅しました。
しかし、その残党がネオサタン党を結成したという噂も聞いています。
一連の事件もネオサタン党のメンバーによるものと見て間違いないでしょう。
市内のサタン党員全員を調べ上げています。
すぐに犯人も見つかるでしょうから安心してください。」
ほっと胸をなでおろす先生や保護者達。
しかし、矢的先生は怪訝そうな顔をしている。
「なんでドリゴはこんなに明るい場所で切られたんだろう?」
- 50 :
- >>49
視聴していないと認めたな。
原作を知らない奴の二次創作などクズ以下。
妄想セブン(怨念セブン)が存在するということは、中学校編とは
違う世界だな。適当に設定を流用するな。
「戦前からの抗争関係」って何だよ。
ウルトラマン80はその名の通り1980年(昭和55年)の物語だろうが。
- 51 :
- >>49
サタン党って、数人の小規模珍走団だから、
残党も何もあったもんじゃないのだがな…
- 52 :
- >>48
どんな話だったっけ?
矢的先生がみんなに説教するところだけ覚えてるが。
あと「何を救えなかったのか」っていう言葉。
- 53 :
- >>49
それよりあなた、
体から根っこの生えた子の話はどうなったんですか
気持ち悪いから読みたくはないけど。
- 54 :
- と思ったら完結していたんだね
これは失礼した
と一瞬は思ったんだが、
何を勝手に落語をしてんだよ
謝罪を撤回する。
- 55 :
- >>47
読みたかったらリファインしてここでまた発表します。
>>54
やっぱヒロシトオルノブオみたいなオリジナルキャラオンリーのほうがいいかね?
「狙われた学校」A
「お前のせいで俺達まで狙われるんだ。」
「デビル団は出ていけ!」
校内ではデビル団員の一人が生徒たちから物を投げつけられていた。
「ち、違うんだ、あれは俺達を狙ったネオサタン党のせいじゃねえんだ」
矢的先生が周りの生徒たちを制止する。
「おい、君。聞かせてくれないか?
どういうことなんだ。」
デビル団の一人であるその男、吉崎の話によれば、
先日ドリゴは宙を浮かんだ包丁に切られたという。
「あれは絶対人間の仕業じゃねえ。宇宙人か妖怪の仕業だよ。」
矢的先生も気になっていたことがあった。
事件の起こった場所はみな、比較的明るい場所であった。
それだけではなく、ある場所から見るとみな丸見えとなるところだったのだ。
矢的先生がそれに気づいたのはドリゴ達三人の見まいに佐倉市立中欧病院に行った時のことだった。
- 56 :
- >>55
中欧病院wwww
- 57 :
- 「直人、君なのか?
君が俺の生徒をあんな目にあわせたのか?」
「バレちゃった?そうだよ。先月はまだ力をうまくコントロールできなかったけど。」
一度は回復したかに見えた直人だったが、傷跡から感染症にかかり、
一生歩くことができない体になったのだった。
「サタン党自体に復讐することはむずかしいけど、
罪をサタン党になすりつけることは簡単だからね。
でも調子に乗ったらダメだね。あんまりおもしろいんで続けてやったから。」
直人はケガをする前から強力な意思エネルギーの持ち主だった。
さらにここ佐倉市の土壌はマイナスエネルギーの発揮に非常に適していた。
ケガをして、行き場を失った直人のエネルギーは一種の奇跡を起こした。
「バカヤロー、俺のダチもてめえがしたのか」
デビル団の吉崎が直人に殴りかかったが、一瞬でミンチにされた。
- 58 :
- 「狙われた学校」C
矢的先生が直人を説得する。
直人はケジメを付けるために病院の窓から飛び降りる。
事件は解決したかに見えた。
矢的先生が病院の中でのいきさつを誰にもしゃべらなかったため、
桜中生徒を狙った犯人はネオサタン党ということになり、
そのうち30名が逮捕され、サタン党50年の歴史に終止符がうたれた。
だが、ドリゴ、ハチロー、スーパー、吉崎、そして直人を失った矢的先生の
心はたとえようもない虚しさで満たされていた。
(対立勢力が滅びたため、)勢力を急激に拡大したデビル団が
爆音を響かせ今日も夜の街を疾走していく。
おしまい。
- 59 :
- 今の日本はお話にならない奴をお話にならないで勇気を持って捨て置く心が足りない
構わなければいいで放置しておくから、こうして構ってもらいに来て
それでのロスがむしろ管理社会の相互監視から生まれる負担より大きくなってるんですね
こういったとんちんかんな活動を見ているとよくわかります
- 60 :
- 「主役であるウルトラマン80」が出て来ないならば、
「ウルトラマン80」という作品の二次創作ではないな。
一体何を書いているんだ?
生徒がやたらと事件に巻き込まれる理由が全く説明
されていない。
>>58
サタン党50年の歴史
戦前から暴走族をやっているのか?
どんなバイクに乗っていたんだ?
結論:
クズ・ゴミ・カス
他人に読んでもらいたいならば、最低限の質が必要。
- 61 :
- >>1の意図がさっぱりわからん。
「80」を使う意味が全く無く、「80」ファンへの
嫌がらせにしては手が込みすぎている。
時々立つ自演の賛同コメントにしても、
バレバレすぎるし、本当に何がしたいんだろう???
- 62 :
- 今回のはラストがイマイチ
- 63 :
- >>62
イマイチは、よいところがあってこそ使える言葉。
日本語を勉強しよう(笑)
- 64 :
- さりげなく原作のキャラを混ぜてす。
- 65 :
- >>61
1:本当にお子様(現在でよくて厨房くらい)で、かつ家庭で非常に見識が狭くなる教育をされ
自分が見たもの・頭に浮かんだものをそのまま世界の常識と捉えてしまうような子
(よく『先発作品』は『後発作品』のパクリ!と先に自分が知った順に思い込む考察力のない子)
2:残念ながらリアルタイムから今まで、1のような状態から成長する事が出来なかった人
精神的にチャレンジされている子とか、引きこもりやニートって言葉が生まれる前から
それに近い状態になっていて、そういった情報もないので何の手も施されないまま
能力をスポイルされ続けてしまっていた人(座敷牢に隠していなかった事にする子とでも言えばいいか)
このどっちかだと思われ
- 66 :
- >>65
つまり、まだ分別もつかないままネットデビューしてしまった「ガキ」か、
その「ガキ」のまま成長の機会を持てなかった「引きこもり中年」の
どちらかということだな。
酷いことを言うw
で、>>1さんよ、>>65さんの分析に反論するなら、
実際に「80」ファンをうならせるような作品を書いて、
相手を黙らせてみなさい。
2ちゃんねるに限らず、ネット上に既存のキャラクターを使った
ファン創作など腐るほどあるが、あんたのラクガキほど元作品の
ファンを不快にさせる書き込みも珍しいぞ。
ここまで批判を浴びて、謝罪するでもなく、反撃するでもなく
逃亡したら、あんたは「80」という作品を自分の悪趣味に
付き合わせただけの逃げチンで終わりだ。
他人様に見せる場所で発信した時点で、書き手は最低限の
責任を負うんだ。逃げるなよ。
- 67 :
- いくら批判されても>>1はメダンやサラマンドラの如く再生し続けるんだろうな。
80先生にアイスポットで焼き尽くしてもらうか、UGMに冷凍ビーム弾でもぶつけて
もらわないと駄目だろうな。
- 68 :
- デタラメでゴミで不快でどうしようもない二次創作もどき
を書き続ける>>1に対する2ちゃんねる80ファンの憎しみは、
巨大なマイナスエネルギーの奔流となって、80の
ソフビ人形に流れ込んだ。
そして、ソフビ人形は閃光と共に巨大化し、
そこには本物そっくりのウルトラマン80が立っていた。
(以下、怨霊ウルトラマン80と呼称)
死んだ魚のような目つきで、よだれをたらしながら
不快な妄想話を打ち込み続ける>>1の自宅に
怨霊ウルトラマン80が迫る。
そして、サクシウム光線が>>1めがけて炸裂する。
「ウルトラマン80が町を破壊している」との急報に、
かつてUGMキャップだったオオヤマ参謀は驚き、
CREW-GUYSのリュウ隊長に出動命令を下す。
80と縁の深いスカイハイヤーとシルバーガルで
駆けつけるCREW-GUYS。
しかし、被害が>>1の自宅だけに限定され、
怨霊80が無害な存在であることを知ったリュウは
攻撃を止めて様子を見る。
そして、本部の調査でそこが悪名高き>>1の自宅で
あることを知ったリュウは、すぐさま退却命令を出す。
炎上する自宅から、煤だらけに下半身裸という
姿で這い出してきた>>1は、やっと持ち出した
80人形をかざすと、今まで書き連ねてきた
デタラメ妄想のエネルギーで
妄想ウルトラマン80を出現させる。
(つづく)
- 69 :
- つづき
しかし、「ウルトラマン80」という作品に全く無知で
主人公の名前も、主人公の教え子達のキャラクターも
80の能力もろくに知らないまま創作もどきを始めた
>>1の妄想は非常に空虚であり、その>>1が生み出した妄想80は、
全くの無力だった。
80の能力も必技もろくに知らない>>1の精神から
生まれた妄想80は、サクシウム光線のつもりらしい
貧弱な光線をスペシウム光線のポーズでチョロチョロと
垂れ流すだけだった。
怨霊80は、怒りのサクシウム光線を放ち、哀れな妄想80を
一瞬で焼却した。
怨霊80の怒りも、特撮!板住人の怒りも全く理解できない
>>1は、「イクラがなくなったら…」「屋上タンクの死体が…」
と意味不明の言葉をつぶやきながら、下半身裸で震える
だけであった。
妄想80は、そんな>>1を哀れみの視線で一瞥して、
青空へと飛び去っていった。
その日、本物の80はメビウスとの共闘以来6年ぶりに地球を訪れていた。
桜ヶ岡中のあった場所に近い居酒屋を矢的猛の姿で訪れた彼は、
落語、スーパー、博士、ファッションらと再会し、
久々の宴を心から楽しんでいた。
>>1による醜悪な妄想話のことも、奇っ怪な妄想80出現の
ニュースも、猛の耳には一切入ることはなかった。
それは、猛にとって幸いなことであった。
おわり
- 70 :
- 俺たちで>>1なんか足元にも及ばない物語を考えて、
>>1を追放しないか?
- 71 :
- >>70
別スレに少し書いたが、
○先生編が最後まで続く
○80はマーゴドンに一度敗れる(最終話で初の敗北)
○マーゴドンが桜ケ丘中学に迫る(ちょっとご都合主義)
○猛は生徒を集め、『皆の学校を守るために命を懸ける。これが僕の「一所懸命」だ。
皆見ていてくれ。これが僕の最後の授業だ」と告げ、80に変身して再戦を挑む
○エネルギーを吸収するマーゴドンの性質を逆手に取り、ミクロ化してマーゴドンの
体内に飛び込み、内部から破壊する(ZATが改造ベムスターを倒した作戦から思い付いた)
○生徒や教師陣、UGMのメンバーに別れを告げ、M78星雲に帰る
などというストーリーを妄想したことがある。
- 72 :
- というか、>>1はまだいるんだろうか
もう逃げてないだろうか
- 73 :
- イクラの話と教育批判の話が特にひどかった。
ドラッグのは若干マシだったか。
- 74 :
- ドラッグの話はまだ説教したり、警察から生徒を守ったりと
「先生」をやってたからね。
ほかの二つはひどいもんだった。
しかし、ほかの人にちゃんとしたの書いてもらいたいわ。
- 75 :
- ドラッグを憎め(笑)、イクラが消えた日(笑)
- 76 :
- 一気に過疎になったな。
>>1は逃亡したのか?
いい気味だ。
- 77 :
- 私は>>1ではありません
>>1を読んでいて何だか腹が立ったので殴り書きしたものを投下します
殴り書きなので整合性とか考えていません
シルバーガルβは単座ですが無視しました
一応、「矢的猛が教師を続けていたら」という前提での最終回です
長いので、途中で連投規制食らうかも知れません
- 78 :
- ーウルトラマン80が負けたー
その一報に、桜ヶ丘中学校は生徒も教師も戦慄した。
ウルトラマン80教師編補完、最終回「嘘吐き先生大奮闘」
破壊獣セルデフス
侵略星人ガルタン大王
宇宙遊牧民ガラガラ星人
スペースジョーズ・ザキラ登場
目的も分からず、ただ桜ヶ丘中目掛けて邁進してくる謎の怪獣、セルデフスを止めるべく、矢的猛は本来の姿、ウルトラマン80へ変身した。
だが、セルデフスは強い。
怪獣の身体を覆うウロコはタイマーショット、レイランス、ハンドアップ光線の直撃をものともせず、挙げ句には80必のサクシウム光線すら目から放つ光線で押し返して見せた。
逆流したエネルギーを浴び、生徒らの眼前にて昏倒する80。
尚も進撃を続ける怪獣の足を鷲掴みにする80だが、最早、力が残っていない。
地球を守る筈のUGMも、出撃した分の戦闘機はとっくに全て撃墜されていた。
意識の朦朧とする80を、邪魔だと言わんばかりに足蹴にする。
全く予兆の無いまま、突如として出現したこの怪獣に対し、教師も生徒も避難が間に合わず、多くが校舎に取り残された状態。
教え子を守るべく、80は最後の力で右手からウルトラストレートフラッシュを放つものの、足止めにもならない。
振り上げられたセルデフスの右腕が校舎を直撃する、その寸前。
「ユリアン!」
光芒を伴い、第二のウルトラマンが出現した。
「いや…ウルトラマンというより…」
不時着したUGMの母艦、スペースマミーからオオヤマキャップはその姿を視認する。
これまで一度も確認されていない新たなウルトラマンは、身体に丸みを帯びていた。
「…女か?」
そのウルトラ戦士は、背後に80を庇い、両掌を重ねて突き出し、セルデフスへ破壊エネルギーの閃光を浴びせる。
ウルトラフラッシュ。
このウルトラ戦士、ユリアンが得意とする数少ない光線技だが、80の必技を悉く耐え抜いたセルデフスには全く効果が無い。
やむなくユリアンは、右手のブレスレットへ目をやった。
額と胸のランプからそこへエネルギーを注ぎ込む。
直後、ブレスレットから光の剣が生み出された。
それを一閃するユリアン。この斬撃に、セルデフスは後退。
《ギュビビビ》
そんな異音と共に、暗く禍々しい光を帯びて怪獣は姿を消した。
少なくとも、桜ヶ丘中の防衛には成功した。
だが倒せてはいない。撤退させたに過ぎない。
- 79 :
- 「まったく!自業自得ってところだわ!」
翌日、桜ヶ丘中学校。
野崎クミ教頭は激怒していた。
怪獣騒ぎに際し、2年B組の担任たる矢的猛は、避難の最中に一時消息を絶った。
二人のウルトラ戦士が姿を消した後、大怪我を負った状態で生徒らの前に戻ってきた。
すぐさま病院へ運ばれ、入院措置となった。
そもそも野崎教頭は、端から矢的を快く思ってはいない。
彼女の目に矢的は、生徒を見捨てて逃げ出した卑怯者としか映らない。復職したとしても、立派な攻撃材料に成りうる。
「あの…教頭先生。矢的先生には何か事情が…」
「どんな事情ですか」
体育教師、相原京子は矢的猛の擁護を試みるが、さほどに巧くはいかなかった。
1年E組の教室では、意見が分裂していた。
矢的先生の復職を願う者が大多数を占めたが、矢的は決して、全ての生徒にとって良い教師ではなかった。
一々悩み事を引き受ける態度を取るのが鬱陶しい、と冷めた考えを持つ生徒も少数だがいる。
そんな少数派は矢的がメカギラス事件に際して消息を絶った折、窓から彼の名を呼ぶ多数派を内心で嘲笑っていた。
以前は矢的を信じる多数派に属したが、現在は冷めた少数派に属する女生徒がいる。
あだ名を「ファッション」といった。
かつては男子生徒の落語、スーパー、博士とつるみ矢的とも仲良くしていたのだが、その友情に亀裂が入った。
青山ミリーの一件だ。
博士と恋仲になったあの転校生をファッションは一方的に敵視し、他の女生徒を味方に二人へ嫌がらせを続けた。
ミリーがオランダへ帰った後もそのしこりが抜けず、いつしか落語やスーパー、矢的先生とも距離を置くようになった。
「腹立つわよねえ」
ファッションの肩をつつく、別の女生徒。
「鬱憤晴らししようにも博士ずっと来ないし」
「引きこもってインベーダーばっかやってんのよ」
博士の陰口を叩く友人らに、ファッションは曖昧に頷き、愛想笑いを浮かべる。
嫌がらせは継続していた。
彼女らにとり、博士は小柄で、ストレス発散の相手として攻撃するには丁度良かった。
だから彼の教科書に落書きし、上履きを切り裂いた。
ファッションは、消極的ながらもその行為に加担していた。
だが最近、博士がずっと欠席している。
だから発散の機会が無い。
桜ヶ丘中央病院。
セルデフスとの戦闘で負傷し、入院した矢的猛。
- 80 :
- 一人ベッドに横たわりながら、旧知のウルトラ人とテレパシーで会話する。
「どうして君が地球にいるんだ、ユリアン」
病院の庭、ベンチに腰掛け、地球人へ変身したユリアンは応じる。
「星涼子…でいいわ。ガルタン大王からあなたを頼って逃げてきたら、あの怪獣に遭遇して…いてもたってもいられなくて」
彼女は戦闘要員ではない。
光の国の王族の家系にある彼女は、最低限の光線や格闘術は身につけている。
ただ勿論、それらは護身用でしかなく、怪獣を単独で粉砕できるだけの戦力は無い筈なのに。
ガルタン大王は、かつて光の国に侵攻した際、逆に王子を失った。
逆恨みだがウルトラ人への憎悪は深く、王族たるユリアンを狙うのも自明の理であろう。
ならば、遠からずガルタン、それに与するガラガラ星人も攻めてこよう。
猛は思った。
俺がここで寝ている場合ではない。
強力な怪獣が現れた。
学校、UGM。双方で一所懸命に頑張らねばならぬのに。
だが、動こうにも骨が軋み、火傷が擦れる。
呻く猛は、大人しく回診に応じる事しかできなかった。
回診を終え、部屋を出る医師と看護師。その声が猛には聞こえた。
「桜中の先生?」
「上野博士君の担任だそうです」
「先生が何を見てんだろうねぇ。生徒がリスカしたっていうのに」
刹那、猛は体中全ての痛みを忘れた。
衝撃が強すぎた。
気力だけで立ち上がり、医師に詳細を問いただす。
UGMでは、撤退したセルデフスの分析が進められていた。
恐らくは、マイナスエネルギーの結晶した怪獣。
撤退したのは、80との戦闘で疲弊したまま連戦したくはなかったから。
しかし、それでもとりあえず80だけは完敗させたのだ。
それ程の力を生み出すには、相当な執念、尋常でない怨念が必要になるはずだが。
「キャップ。物理的な手段でこの怪獣を止められるんでしょうか」
珍しく気弱な発言をするイトウチーフ。
ただオオヤマキャップも、その言を頭ごなしに否定できなかった。
「…我々は、物理的な手段でしか戦えん。矢的なら違うかも知れんがな」
その矢的猛隊員は、現在入院中。
UGMの顔ぶれも変わった、とオオヤマは感じる。
イトウチーフが着任し、ハラダ、タジマ隊員はフジモリ、イケダ隊員と交代する形で去り。
矢的は特にイケダに対し、先輩として指導するケースが多かった。
- 81 :
- 中学校で生徒を指導し、最近ではUGMでも指導する立場になり、そして戦う。
矢的をUGMに招いた事は本当に正しかったのか、オオヤマは僅かに後悔を抱いた。
抱きながら地図を広げる。
「とにかく、セルデフスの出現を警戒する他無い。…城野隊員はどうした?」
矢的の見舞いに行った、と気象班の小坂隊員がどこかつまらなさそうに応えた。
よう、と猛は病室のベッドに座り込む上野博士ー通称、ハカセへ向かって手を挙げた。
ただ、礼儀をわきまえた博士の割には、猛へ会釈すらしない。
眼鏡…ではなく、眼鏡の奥の目が曇っている。
暗い眼光で猛を睨み、左手を背に隠した。
「傷は浅いんだって?良かったな」
入院が必要な程の傷ではない、と医師は言っていた。実際、博士は既に帰り支度を済ませている。
猛は敢えて笑ってみせる。
「どうしたんだ。部屋で転んで、手首をケガしたんだって?」
無言のまま目をそらす博士。猛は気力で椅子を引き寄せ、ベッドの横へ座ってやる。
「でもそれはウソで、本当はお前が自分で切ったんだってな。で、お母さんが通報してくれて、お前は助かった」
「違います!転んだ拍子に切っただけです」
ようやく声を発した。頑なに否定する。
「…お医者さんってのはな、傷痕を見れば偶然か故意かくらい判断できるらしいぞ」
猛は、正面から博士を見据える。
「…何があった」
「学校に行くのが…嫌になって」
青山ミリーを巡る一件で、壊れた絆。
先日まで友達だと信じていた同級生が自分を目の敵にし始め、学校がまったく楽しくなくなった。
母親は「勉強している自分」の姿を求め、無理にでも学校へ、塾へ通わせ続けた。
勉強して良い学校へ入り、良い会社へ就職するのが最良の人生。
そう教え込まれた博士はそれ以外の生き方を知らず、そのレールを歩むのにこれほど理不尽な苦痛が伴うなら、いっそ…と思った。
「何で話してくれなかった?」
ファッションらの嫌がらせ自体は、猛も把握し注意を繰り返していた。
仲良しグループの瓦解を目の当たりにするのは辛かったが、やむを得ない。
だが、教師に叱られる度より陰湿になってゆくのが女子のイジメというものだ。
博士が虐げられる。苦しみ、相手を憎む。
ファッションら女子が教師に怒られる。彼女らは余計に憎悪を蓄積し、それを博士へ向ける悪循環。
―マイナスエネルギーが増幅されて…
- 82 :
- 「話したところでどうなるとも思えなかったからです」
博士の言う通りだ。相手の行為をいかに弾劾しようが、相手の意識そのものが変わらぬ限り、行為は続く。
猛はウルトラマン80だが、人の悪意を破壊することはできない。
痛烈な敗北感だった。教育によってそれを破壊するために地球へ来たというのに。
怪獣、セルデフスの発生した原因が分かった。
嬉しくも何ともなかった。
肝心の猛が博士の病室にいたため、城野エミ隊員は空の病室を訪ねる羽目になった。その時、背後から声がかかる。
「UGMの方が、ウチの教師に何か?」
慌てて振り返ると、美しい黒髪の女性が壁にもたれていた。
「貴女は…中学校の…」
「相原です」
どうやらこの教師も、矢的猛の見舞いに来ていたらしい。
ただ、城野エミは私服で見舞いに来た。
「どうして私がUGMだと分かったんですか?」
相原京子は、悪戯っぽく笑ってエミの腰を指差す。
「無線機にマークが」
エミは自分のうかつさを呪った。
「そうですか…今までずっと、学校とそちらを兼業していたんですね」
病院の外周を散歩しながら相原京子は呟く。
風にそよぐ良質な黒髪が、エミには羨ましい。
「…矢的もリスクは理解していたと思うんです」
朝から夕刻まで生徒と付き合い、放課後はUGM基地に出向し、何事も無ければ帰宅し、今度はテストの採点や明日の予習が待っており。
「正に不眠不休なのね。行事の関係で遅くまで学校に拘束される事もあるし」
「UGMはスクランブルみたいな事も多いですから、おちおち寝てる暇も無いし…」
京子は、しばし言葉を探し、エミに微笑みかけた。
「エミちゃん。支えてあげて?矢的先生の事」
「え?でも…」
京子は手を振る。怪獣出現と前後したため猛は把握できなかったが、上野博士が手首を切った一件は、既に教職員中に知れ渡っていた。
ならば、京子が恋愛だの結婚だの考えている余裕は無い。
「諦めた。私の恋人は、ウルトラマン80一人だけ」
思わず吹き出すエミ。
「何ですかそれ…」
笑う二人。しかし、エミと京子の会話を陰で聞いている者がいた。
やはり猛の見舞いに来た、桜ヶ丘中学校の事務員、ノンちゃんである。
美人という人種は往々にして冷たい印象があるが、相原京子は穏やかな人物だった。
どうも城野エミ、自分も美人という人種に入っている自覚が無いらしい。
- 83 :
- 京子の人物にエミは胸をなで下ろし、帰路につく。
その肩をある巨漢がつついた。
反射的にライザーガンを握って振り返る。UGM広報部のセラだった。
「脅かさないでよ…今日は不意打ちの多い日ね」
セラはふくよかに笑った。
「どうもすいません。ちょっと城野隊員にお伝えしたい事が」
言うや、セラの面相はたちまちに青白いナメクジのように変貌した。
「エイリアン…」
即座に発砲を試みたエミだが、それよりエイリアンの触角から生じる電気ショックの方が早かった。
病院の中庭。病室へ戻らず、猛はユリアン―星涼子の待つベンチへ向かった。
「…暗い顔ね」
「自分は地球を守るため、どうしてこの職業を選択したんだろう…と思ってね」
その時、二人の超感覚が別の宇宙人からのテレパシーによるメッセージを捉えた。
「…ガルタン大王?」
「ウルトラマン80に告ぐ。王女、ユリアンを差し出せ。こちらは人質としてUGM隊員、城野エミを預かっている」
そのメッセージは、光波パルスの形でUGMにも届けられ、更に大気圏外へ無数の宇宙戦闘機が集結している報も入ってきた。
メッセージを受け、表情を曇らせてしばし星涼子は考える。
「…ガルタンは私を追って来た。そして80。奴はあなたが怪獣、セルデフスと戦って怪我している事を知ってる。もしかしたらセルデフスと共謀して実力行使に及ぶかも…」
セルデフスを生み出したのは、博士の自己破壊的な欲求から生じたマイナスエネルギー。
博士が自死を望んだのは、友人だったファッションらからのイジメによるもの。
だからセルデフスは学校もろとも博士を死なせようと、桜ヶ丘中を襲った。
博士の怨念が消えていないのなら、セルデフスは再び学校を襲うだろう。
そして、城野エミを人質にしたガルタン大王がそこへ協力する。
ならば桜ヶ丘が戦場と化す。
「これは…総力戦になるな」
猛は病院内へ戻り、病室を出ようとする博士を捕まえた。
「明日、俺と一緒に学校行こう!」
「セルデフスの警戒と対策、城野隊員の救出、ガルタン…」
フジモリ隊員は今回の課題を数え上げる。
手が足りない。
ひとまずスペースマミーへGZミサイルを搭載することと相成った。
GZミサイル。GZ爆弾と呼ばれた実験段階を経てようやく実戦投入に至った、標的を溶解する化学兵器である。
その構造は極秘で、実験段階からの仮称がそのまま通称となっている。
- 84 :
- 80のあらゆる光線も通用しないセルデフスの強固なウロコを破るには、これしか無さそうだ。
「しかし、80の光線で削れでもしたならいざ知らず、殆ど効果が無かったんですよ?GZでもどうかと…」
オオヤマキャップは、そんな弱音を吐くイケダ隊員を睨む。
「では貴様。今度はウルトラ兄弟の到来でも待つか?」
「いえ、そういうわけじゃ…」
オオヤマは少しだけ机を叩く。
「通用しないかも知れん。だからこそ、今やれる事は全てやらねばならんのだ」
自分達はウルトラマンの庇護から卒業せねばならない。
オオヤマの胸にはその思いがある。
それこそ、伝説の名将、ムラマツキャップと同様に。
しぜんと顔の強張る隊員達。そこへ、博士と約束を取り付けた猛が病院を抜け出し、駆けつけた。
「矢的?もう大丈夫なのか」
猛はオオヤマの気遣いを全く無視し、広げられた地図を指し示した。
「次にセルデフスが出現した時、桜ヶ丘中学校をレーザーバリケードで覆ってほしいんです」
怪訝そうにするフジモリ、イケダ。
エネルギーによる防御壁、レーザーバリケードを展開するにはスカイハイヤーかシルバーガルを出撃させねばならない。
猛の負傷、人質となったエミ。これ以上、戦力を浪費したくはないのだが。
しかしオオヤマは、猛をまっすぐに見る。
「何か策があるのか」
「僕は…最後の授業をしてきます。同時にこれが、僕が参加するUGM最後の作戦です」
猛は、ある決意を固めていた。
明くる朝、矢的猛は博士を連れて中学校へ出勤した。
校門をくぐる寸前、マスコミから一斉に囲まれた。
地球防衛軍の精鋭にいながら兼業とはどういう了見なのか。
他の教師にも生徒にも秘密だったとは教育者としての自覚があるのか。
博士もまた、矢的先生を不思議そうに見上げる。
「先生が…UGMもやっていて…僕達には秘密にしていた?」
カバンを地面へ叩きつける博士。
「結局そうだ!皆…ミリーもファッションも…先生だって僕に嘘をつくんだ!皆僕を裏切るんだ!」
ミリーがオランダへ帰ったというのも嘘なのだろう。
猛は息を吐く。
どこから話が漏れたのかは知らないが、いつかバレるとは思っていた。
周囲のカメラを見回す。
結局のところ、彼らは騒ぎたい。
地球防衛軍という国際組織が内密に兼業を認めていた事をダシにしたい。
- 85 :
- こんなことで地球を守れるのか、子供達を教えられるのかと市民の危機感を煽り立て、読者を増やしたいだけ。
猛は博士に手を差し伸べるが、嘘吐き先生の手は冷たく払われた。
やむなく猛は、小柄な博士を担ぎ上げる。
「どいて下さい。僕は今日、授業をしに来たんです」
言うや、怪我を気にせず異常な瞬足でマスコミの包囲網を突破した。
抱えられながら、この嘘吐き先生はやはり宇宙人なのではないかと博士は静かに疑う。
ノンちゃんから広まった噂は、マスコミのみならずPTAも刺激した。
博士のリストカットで神経質になっているとはいえ、内密に兼業する教師をバッシングしたくてたまらない様子。
こうしたケースに校長は不慣れで野崎教頭へ任せる他無いのだが、彼女は元より矢的猛と折り合いが悪い。
暗澹たる気分になった校長と保護者らの間に立ち、野崎教頭は声を張り上げた。
「確かに、矢的先生は教師とUGMの二重生活を続け、私共にこれを隠しておりました。
そもそも赴任早々、怪獣の現れそうな場所へ生徒を連れてゆく。エレキにかぶれる。女性との同棲も疑われる。
もう問題だらけの先生でございました」
だったら、と勢いづく保護者らを睨みつけ、教頭は机を思い切り叩いた。
「しかしながら!いつどこに怪獣が現れるか知れない。これが私達のさらされた現実なのでございます。
子供達がこれから生きる未来には、辛い現実も沢山待っている事でしょう。
その現実から目を背けさせるか、それとも現実を見据えて冷静に行動できる、強い精神を養うか。どちらが子供達にとって善いかは自明と存じます。
矢的先生は、教師として子供達の将来を案じ、またUGMとして、今現在の辛い現実から私達を守ってくれていたのです。
誇張抜きで24時間365日、不眠不休です。これほど滅私に職へ殉じる方が他におられるでしょうか。
今回の件で、矢的先生には何らかの処分を受けていただかねばなりません。
しかしながら我が校は、当人が希望しない限り、矢的猛という教師を解雇するつもりはありません!
…ということで宜しいでしょうか校長先生」
「…はい。」
すっかり気圧され、保護者らは何も言えなかった。
矢的先生はUGM隊員だった。
1年E組では、矢的先生を信頼しない少数派が幅を利かせていた。
その少数派に属するファッションに、そっとスーパーが寄る。
「なぁ。今からでも博士に謝っちゃえよ」
- 86 :
- 「…自分でも意固地になってるとは思ってるわよ」
しかし、上履きを切り裂いた自分が、今更仲良しグループに戻れるとは思えなかった。
そんな時、博士と矢的先生が入室してきた。起立の声も無い。
「何で来るんですか」「ずっとUGMやってりゃいいだろ」
「ゼーキン取って飛行機造って墜落させてるくせによ」「ウルトラマンがいなきゃ何もできないんだもんね」
怪我を押しての猛の出勤は、彼を信頼する多数派にとっても意外であった。
「今はUGMに専念してるべきでしょ」「隊員が人質になってるんじゃないんですか?」
猛は一つ咳払いをし、教室を見渡した。
「先生は…お前達にウソをついてました。一つはUGMを兼業し、それを隠していた事。そしてもう一つ、隠し事がある」
その「もう一つ」を訊きたいのだが、矢的先生は突然、カバンを脇に挟んだ。
「皆。校庭に出なさい」
ぶつくさ言いながら、校庭へ向かう生徒ら。途中、猛は相原京子と出くわした。
京子は、猛の素性については何も問わなかった。ただ一つ、猛へ請う。
「エミちゃんを…お願いします」
猛は笑った。
「大丈夫です。既に…」
ねえ、と人質である城野エミ隊員は、宇宙船の中に設置された牢の中からガルタン大王に声をかける。先に拉致されたセラが、隣でベソをかいている。
「あなたはウルトラの星の王女様が目当てなんでしょう?」
「勿論だ。私の可愛い王子をした恨みを晴らすために!」
激昂するガルタン大王。エミは尚も訊く。
「分かんないのよ。ウルトラマンにとっての人質になるだけの価値が私にあるとは思えないから」
ガルタンは、獰猛そうな口元を歪める。
「王女はウルトラマン80とコンタクトしているハズだ。そしてウルトラマン80は、地球人に化けている。お前もよく知っている男だ」
「…え?」
エミが眉根を寄せたその時、宇宙船が揺れた。
ガルタン大王の配下、宇宙遊牧民ガラガラ星人らが揃って混乱している。
もう一度大きく揺れ、数人のガラガラ星人が何者かに射された。
ガルタン大王は恐慌し、何処かへテレポートし宇宙船から脱出する。
指揮官に取り残された哀れなガラガラ星人を容赦なく射する何者か。
崩れ落ちるガラガラ星人と、ライザーガンを構えてエミへ柔和に笑む男。背中には大型光線銃、ダイナミックショットを背負っている。
「…タジマ隊員!」
- 87 :
- それは、オーストラリアゾーンへ転任した筈の名スナイパー、タジマ浩だった。
オオヤマキャップは、少ない戦力でセルデフスとガルタンに対処すべく、オーストラリアゾーンへ支援を要請していたのだ。
牢はタジマの手で破られたが、何だか宇宙船が急速に落下していく気がエミにはする。
そもそもタジマは、この高空にある宇宙船へどうやって侵入したのか。
ただ、それを問う暇も無さそうなので、エミはセラと共にタジマの指示する方向へ駆けた。
宇宙船の床に穴が開いており、そこからシルバーガルβのコクピットが覗いた。
暇が無いのでセラを無理やり押し込み、操縦をタジマに任せ、自分も搭乗する。
そして、何故か敵の宇宙船とドッキングしていたシルバーガルβは、地表スレスレで分離し、急上昇。
切り離された宇宙船は、落下し炎上した。
シルバーガルはα、β二機で構成された合体戦闘機である。
「だからβのジョイント部とダイナミックショットを使って、溶接に近い強制ドッキングを…ね」
自慢気なタジマ。戦況を見渡すエミ。
オーストラリアゾーンの航空部隊が、ガラガラ星人の宇宙戦闘機隊と激しいドッグファイトを繰り広げている。
あれを指揮しているのが、同じくオーストラリアゾーンへ転任したハラダ隊員だ。
「にしてもハラダ隊員、指揮官の割に前線に突出してない?」
「半年間休日を貰えなかったんだ。察してやってくれ」
その鬱憤を叩きつけるように、凄まじい勢いで敵軍団を撃墜してゆくハラダチーム。タジマはオオヤマへ連絡を取る。
「こちらタジマ。城野隊員の救出に成功しました」
その戦場は中部地方だったため、東京にある桜ヶ丘中には避難指示は下らなかった。とはいえ、屋外に出るのはやはり恐い。
「あの、俺達もこもってた方が良いんじゃないすか?」
校庭にて猛の袖を引っ張る落語。対して猛は、ただ空の一点を見つめていた。
「いや…そろそろ来る頃だと思ってな」
首を傾げる落語の耳が、聞き慣れた嫌な音を捉えた。
《ギュビビビ》
空間に稲妻が集結し、怪獣、セルデフスの姿を現出させた。
我先にと校舎へ戻ろうとする生徒らを、猛は一喝する。
「目を逸らすな!」
そして懐から通信機を取り出し、生徒らの前でUGMとしての行動を取った。
「イケダ。レーザーバリケード!」
既に桜ヶ丘中の上空に待機していたイケダ隊員のスカイハイヤーは、校舎と校庭をエネルギーの防壁に包む。
- 88 :
- 「…どういう事?」
陰から猛を観察していたユリアン=星涼子。
セルデフスはサクシウム光線を押し返す程の破壊力を秘めている。UGMの兵器で防御できるとは思えない。
更に悪い事は続き、ガルタン大王が母船から桜ヶ丘へテレポートしてきた。
強力な怪獣を利用し、ユリアンとそれを庇うウルトラマン80を一気に血祭りに挙げるため、ガルタンはセルデフスと同サイズへ巨大化した。
桜ヶ丘中学校目指して二匹のモンスターが進撃する。
猛の通信機に、無線からの情報がひっきりなしに入る。
「こちらハラダ!敵宇宙船は殆ど撃墜しました。残り一機です!」
「馬鹿者。その一機も撃墜しろ!」
オオヤマの怒声。
ガルタン大王は手に持つ刀を地に突き立て熱線を走らせる。
そのエネルギーはスカイハイヤーのレーザーバリケードに辛うじて防がれるが、限界がある。
バリアに守られているとはいえ、迫る怪獣を目前に生徒達は冷静でいられない。
その中で、矢的先生だけが平然と状況を見守っていた。
レーザーバリケードの維持に精一杯で、イケダのスカイハイヤーは怪獣達を迎撃できない。
その時、校舎全体を巨大な機影が覆った。
スペースマミーの到着だ。
城野エミの救出と宇宙船団の迎撃はハラダ、タジマに任せ、オオヤマは桜ヶ丘にセルデフスが出現すると予測した猛を信じ、スペースマミーを待機させていたのだ。
更に、宇宙船最後の一機も中部地方から東京方面へ逃げ去ったため、ハラダらも東京へ向かった。
スペースマミーとシルバーガルαによる砲撃。それを眺めながら、矢的先生は生徒達を振り向く。
「なぁ。ガビシェールって怪獣、覚えてるか?」
「…成田の?」
記憶力の良い博士に、猛は笑う。
「俺達がラーメンなんかを食べるのと同じように、奴は石油を食べていた。それだけの話なのに、俺にされてしまった」
「…『俺』に?」
猛は頷く。もう、隠すつもりは無かった。
「怪獣でも宇宙人でも、一つの生命体である事に変わりは無い。なのに奴らは、地球人に有害だからとされ、死を可哀想だとも思ってもらえない。これは本当に可哀想だ」
生徒達は、矢的先生の言に違和感を覚えた。
UGM隊員としての意識とは何かが違う。
もっと広義な、怪獣と地球人を等価に見るような意識。
- 89 :
- 「でもな。奴らばかりを哀れんでいれば、もっと沢山の命が失われてしまう。どこまでいっても、奴らは命を哀れんでもらえることが無い」
だから、と猛は、博士の肩を掴む。
「自分の命だけは哀れんでほしいんだよ!」
それは博士に向けられた言葉か、生徒全体への言葉か。
博士が手首を切った。それも生徒達は噂で耳にしていた。だから、猛の言葉は耳に痛かった。
「人は他人を傷つける。俺が見た限り、そうしないと地球人は生きていけない種族らしい」
やはりあなたは、と博士は訊こうとし、躊躇う。
猛が何者かよりも、猛が何を言わんとしているかが重要だった。
「お前達はこれから何度も傷付けられるだろう。そんな時、泣いていい。怒っていいんだ。でもな、この世に価値が無いと思う、自分の命に価値が無いと断じる、それだけはやめてくれ!」
「この星に…価値はあるわ」
猛の言葉を陰から聞き、決意する星涼子。
ガルタン大王を見上げ、王族の証たるブレスレットを着けた右腕を振り上げる。
「ユリアン!」
星涼子は、自らを本来の姿、ユリアンへ戻してガルタン大王、セルデフスの前に立ちふさがった。
「ほう?何のマネだ」
「見ての通りよ」
ガルタン大王の持つ刀に怯んだ様子も見せない。
ガルタンが地球へ来たのは、そもそも地球へ逃げ込んだ自分のせいだ。
だから、自分が責任を取らねばならない。
「…私もウルトラ戦士の端くれだから」
前回セルデフスを撃退した光の剣は使えない。
あの剣は光の国の人工太陽、プラズマスパークのエネルギーで生成されている。
いわば、王族の権力と威光で故郷の仲間の命を削って武器にしているわけで、頻繁に使うわけにはいかないのだ。
しかしあれを封じれば、自衛手段以上の武器を持たないユリアンがどこまで保とうか。
ガルタンは不気味に笑った。
「くく…つくづくお姫様でいらっしゃる。出でよ、ザキラ!」
逃げ延びてきた宇宙船から地上へ光線が降り注ぎ、獰猛な肉食宇宙怪獣ザキラが、ガルタンに使役される形で実体化した。
ザキラ、ガルタン、セルデフス。
ユリアンとUGMの前に立ちはだかる、三体の難敵。
「今更遅いかも知れないけど…ごめんなさい」
ファッションは博士に歩み寄り、頭を下げた。
「はぁ?今になってご機嫌取り?」
「黙ってて!」
共に博士を虐めていた筈の女生徒らにピシャリと言い放ち、博士を向いた。
- 90 :
- 「ちょっとイラッとしちゃっただけなの。それが少しずつコントロールできなくなって…本当にごめん!」
博士は笑った。
「僕の方もあの時…群れたがるメダカなんて呼んで…ごめん」
博士はファッションを憎んだ。怪獣を生み出す程に。
だが不思議な事に、ファッションがば自分は泣くだろう、とも思った。
誰にも、哀れんでくれる者が在る。
「っとまぁ雨降って地固まってと相成りまして」
「茶化すなバカ」
落語の頭を小突くスーパー。笑う博士とファッション。
戻ってきた。
「脱出!」「く…!」
宇宙船を追って桜ヶ丘に駆けつけたタジマ、城野エミの乗るシルバーガルβがセルデフスに撃墜された。
続けざまにフジモリの乗るα、バリケードを担当していたイケダのスカイハイヤーもやられる。
スペースマミーから放たれたGZミサイルは、セルデフスを直撃したものの、その強固なウロコを溶かすことはできなかった。
未熟な格闘術で、三匹へ必死に立ち向かうユリアン。力の差は歴然。
無防備になった校庭で、猛は生徒達を向く。
「あの人達は、お前達の顔を知らない。それでも、お前達の命に価値があると知っているから全力で戦ってくれてるんだ。博士。嬉しくないか?」
それが、愛や勇気とか言ったものだろう。
博士は左手の包帯を握り、少し恥ずかしそうに俯く。
この戦いを生徒達に間近で見せるため、猛はレーザーバリケード作戦を強行させたのだ。
そして、バリケードが張れなくなった。ならば仕方ない。
「先生も、ちょっと戦ってくる。これがお前達についていた、二つ目の嘘です」
既に、生徒の大半は悟っていた。クラスメート、塚本の言は正しかったのだ、と。
怪獣達の、生徒達の、隊員達の前で、矢的猛はブライトスティックを天に掲げた。
「エイティ!」
矢的猛の体は、強烈な輝きの中、稲妻を伴って変容する。大きく左手を回しながら巨大化する。
桜ヶ丘中学校。燦々たる陽光に照らされ、左腕を高く振り上げそびえ立つ巨人。
―ウルトラマン80―
「ウルトラマン…先生…」
生徒の誰かが呟いた。皆が同調する。
「矢的先生!」「頑張れ先生!」
ウルトラマン80はユリアンを庇い、セルデフス目掛けて目からウルトラアイスポットを放つ。
だがその熱線は、前回同様セルデフスのウロコに弾かれる。
反射したエネルギー、更にセルデフス自身が目から放つ光線を食らい、よろめく80。
- 91 :
- 「おいおい、大丈夫かよ?」
墜落したスカイハイヤーから、タジマはイケダを救い出す。
「すいません先輩。あれじゃ…飛べませんね」
それを聞き、今度は城野エミがスカイハイヤーへ搭乗した。
飛べないのなら、地上で戦えば良い。
「キャップ。こちら城野。これより地上攻撃へ移行します」
「許可する」
スカイハイヤーの機首が胴体部へ折れ曲がり、機体は戦闘車両へと変型した。
「タジマ隊員!援護をお願い」
ダイナミックショットを構えてエミに応えるタジマ。矢的隊員を援護するため。
傷を押して変身し、また傷を増やす矢的先生。博士は黙っていられなかった。
「僕は…確かに死にたいと思った。どうせなら皆を巻き込んでやれ、とも思った。…でも今は違う!」
セルデフスが突然怯み、動きを止めた。博士は声を張り上げる。
「僕は生きたい!また楽しく学校に行きたい!皆を巻き込むなんてできない!」
博士は弱かった。自分一人が死ぬのはシャクだから、皆が巻き込まれてくれたら良い。そんな醜い情念。
だが、皆を死なせたくないと博士が思った時、セルデフスの体に異変が生じた。
ウルトラマン80の光線を跳ね返し続けたウロコが崩れ始めたのだ。
ちっぽけな破滅への欲求。でも一人で死ぬのは悔しいという、愚かで小さな自尊心。
それを払拭した時、怪獣の装甲も崩壊を始めた。
80は博士に軽く敬礼し、両手からカッター光線、ウルトラダブルアローを放ち、その装甲を突破した。
《フォッ》
ファイティングポーズを取り直した。風を切る音が聞こえる。
- 92 :
- ガルタン大王の太刀捌きは素早く、ハラダチームの攻撃を刀身でことごとく防ぐ。
オオヤマが乗るスペースマミーに残るGZミサイルはあと二発。
隣席のイトウチーフへ指示を出す。
「フォーメーション・ヤマトだ。GZミサイルを命中させるにはそれしかない」
「しかし、シルバーガルは撃墜されて…」
オオヤマはにやりと笑い、スペースマミーの艦橋から艦首を指差した。
「行くぞ。フォーメーション・ヤマト!」
ガルタンの手前でスペースマミーは、その艦首に搭載された小型宇宙偵察機を射出する。
パイロットはオオヤマだ。そこからのレーザー攻撃に気をとられ、ガルタンはスペースマミーに背を向けた。
そこへ、スペースマミーに残ったイトウがすかさずGZミサイルを叩き込む。
「ぐっ…」
刀を落とし、膝をつくガルタン大王。その体の各所が溶解を始めた。
「今だ!」「一斉発射!」
オオヤマとイトウの声を受け、ハラダは部下達と共に、タジマはダイナミックショットで、エミは戦車モードのスカイハイヤーから集中砲火を浴びせた。
装甲が無力化されたガルタン大王は、その攻撃に肉体を貫通されてしまう。
「地球人などに…バカな…」
言い残し、粉々に砕け散った。
ボスの死を受け、残った宇宙船はまたもや逃亡を図る。だが、エミは怒っていた。
「逃がさない!」
地上からのレーザーショック砲が、最後の一機も撃墜した。
コントロールを失い、食欲のままに暴走するザキラ。
その爪、牙を回避しつつ、ユリアンは自分が会得した数少ない破壊光線の一つ、ウルトラフラッシュを続けざまに見舞う。
そして、空中で体を回転させ、自らがブーメランとなってザキラを切り裂いた。
ブレスレットを使わずして如何に葬るか。
戦闘要員でない彼女には当たって砕けろ程度の発想しか浮かばなかったのだが、これが功を奏し、ザキラは切り裂かれた傷口から炎上、昇天するように燃え尽きた。
- 93 :
- 防御力を失ったセルデフスは、残っていた「他人への攻撃性」を表出させ、ダメージが抜けきらない80をとにかくがむしゃらに責め立てる。
「先生!」
博士の声が届いた。
「僕らは、先生にも死んでほしくなんかない!」
見ていられず、相原京子は校庭へ飛び出した。
「エミちゃんから訊きました。矢的先生には、ずっと休息の時が無かったんだって!」
博士は同調する。
「僕らに力は無いけど、いつか先生が仕事を忘れて遊びに来られるような平和な星にするから!だから死なないで、先生!」
「先生」「頑張れ先生!」
「矢的」
「矢的先生!」「矢的隊員!」「80!」
80のカラータイマーが赤く点滅している。
ウルトラマン80が地球上で活躍できる時間は、約3分間だった。
ウルトラマン80は、同僚、戦友、子供達の応援を受け、最後の力を振り絞った。
「トゥオッ!」
跳躍。急降下から赤熱化した手刀を放つ「ウルトラ拳」でセルデフスを怯ませた。
その隙を逃さず、ジャンプを繰り返して四方八方から怒涛の蹴り技を叩きつける。
敵の背後から両足で。敵の顔面目掛けて垂直に。
そして足を赤熱化させた跳び蹴り「ムーンサルトキック」も交ぜて。
翻弄されるセルデフスを担ぎ上げ、投げ飛ばす。
反撃の機会をうかがうセルデフスは目から光線を発射するが、80は両腕を交差する「ウルトラVバリヤー」で防御。
更に、受け止めたエネルギーを逆用し、両腕をL字に組んで必のサクシウム光線を放った。
今度は自分の光線で押し返すヒマも無く、真っ向からサクシウム光線を食らうセルデフス。
そして80は、腰のウルトラバックルから無数の光の矢「バックルビーム」を射る。
全身を貫かれたセルデフス。体のあちらこちらから白煙が立ち昇り、しばしよろめく。そして
《ズヒュヒュヒュ》
轟音と共に地に崩れ落ち、爆発と共に消滅した。
「矢的。白状して良かったのか?」
着陸したスペースマミーからオオヤマが現れ、矢的猛の姿となった80に問うた。
「まずいんでしょうねぇ。僕は…星に帰らないといけない」
「そんなの嫌だよ!」
生徒達は、猛を必死に止めようとする。だが、猛は思った。もう嘘はつけない。
「先生は、後をUGMや京子先生達に任せて、地球から去らないといけない。名残惜しいけど…」
泣いている生徒は少なくなかった。だが、そんな空気を野崎教頭がぶち壊しにする。
- 94 :
- 「矢的先生。あなた、履歴書にまでウソを書いてたの?宇宙人なら宇宙出身とちゃんと書いていただかないと!」
考えてみれば、そもそも身分を偽っていたのだ。三つ目の嘘だった。
恐縮する猛の顔を、ファッションが覗き込む。
「あらぁ?ウルトラマンが困ってる」
「へ?あ…まぁ俺もほら…」
言葉を濁す猛の姿はウルトラマン80にどうしても結び付かず、生徒達は爆笑し、悲壮感は消え去った。
だがその時、猛も含めたUGM隊員の通信機が鳴る。曰わく、九州に怪獣が出現したと。
スカイハイヤー、シルバーガルを失ったこの状況で、か。
猛は再びブライトスティックを取り出すが、オオヤマに制止された。
「すまないが、変身しないでほしい。地球は、地球人の命の価値は、我々UGMが守る」
言い切ったオオヤマ。その上空に、ナンゴウ長官が送った新たなスカイハイヤー、シルバーガルの機影が見えた。
「城野先輩。人質にされるなんて、たるんでるんじゃないですか?」
「あとで覚えてなさいよジュン」
生意気な後輩の運んできたスカイハイヤーが着陸するのを見届け、エミは猛に微笑みかける。
「あとは任せて。デビロンの時は…ううん。今までずっと、ありがとう」
矢的猛隊員に敬礼し、城野エミ隊員はオオヤマらと共に再び主力機に搭乗した。
離陸する各機体を見届け、猛は京子を振り返る。京子は気まずそうに視線を逸らした。
「その…ウルトラマン80が恋人だというのは…別にそういう意味ではなくてですね…」
猛自身も分かっている。京子は、子供達を全力で守る80に共感して教職を全うしようと決意しただけの話であって。多分。
桜ヶ丘には再び平和が戻った。だが、九州ではまだ怪獣が暴れているのだ。
猛は、遠くから自分を見守る星涼子に目配せする。涼子も彼の意を理解し、頷いた。
生徒達を見渡し、猛は言う。
「えー、先生はあと数時間、地球にいる事にしました」
生徒達も、教師らも一斉に顔を輝かせる。
遊びに誘う生徒達だが、猛はそれを断った。
「僕は理科の教師ですが、今日は倫理のついでに社会の授業をしたいと思います。今から視聴覚室に集合」
目に見えて落胆している生徒達に苦笑し、それでも猛は教師としての顔を崩さない。
- 95 :
- 「君達一人一人に価値がある。それを守ってくれるUGMがどういう仕事をしているのか。それを勉強するために、これからニュースの中継を見よう」
そしてこれは、UGMにとってウルトラマン80の庇護からの卒業試験でもある。
だから猛は、ブライトスティックをしまった。
九州。
UGMの戦闘機隊が目指すは、南原市を凍結させた、冷凍怪獣マーゴドンである。
―了。
- 96 :
- 以上です。
途中で予想通り連投規制食らったり、殴り書きとはいえクラス名間違えたりしてますね
いやあ人のことは言えないなあ
- 97 :
- >>96
乙!
ツッコミどころは多々あるが、全キャラクターをきちんと
動かしているし、怪獣や宇宙人の配置は適切だし、
作者が「80」を愛していることはよくわかる力作だ。
ようやく、スレタイにふさわしい作品が出てきた。
- 98 :
- >>96
最高の作品です。
硫酸怪獣 ホー 登場の回 をふまえて
あの有名なセリフ 「愛しているから愛されたい、愛されなければ腹が立つ本当の愛ってそんなちっぽけなものなのか? お返しを期待するなんて偽物じゃないかな?」
ウルトラマンでも倒すことができない怪獣(生徒のマイナスエネルギーで発生したもの)を生徒自身の心の問題として解決させる作品を私が立てたスレに書こうと思っていたら先を越されました。
ウルトラマン80を愛するひとりとして新作のウルトラマンの主人公が教諭として生徒の心と向き合う そんな作品がつくられることを待ち望んでいます。
- 99 :
-
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1329711109/
↑私が立てたスレです。
教師にこだわらず どんなウルトラマンを望んでいるか 知りたくて。
このスレの住人は本当に80を愛していると思います。
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