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2013年07月エロパロ683: 【卓球場】野村美月作品エロパロ2冊目【文学少女】 (624)
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【卓球場】野村美月作品エロパロ2冊目【文学少女】
- 1 :2009/05/05 〜 最終レス :2013/07/05
- 野村美月作品のエロパロ小説スレです
前スレの流れを見ると、文学少女ONLYな気もしますが、それはそれで。
以下、注意事項
◆エロパロスレなので18歳未満の方は速やかにスレを閉じてください。
◆ネタバレはライトノベル板のローカルルールに準じて発売日翌日の0時から。
◆480KBに近づいたら、次スレの準備を。
◆すきなカップリングが無くても泣かない。自分で書け。
エロパロ&文章創作板ガイド
http://www9.atwiki.jp/eroparo/
前スレ
【卓球場】野村美月作品エロパロ【文学少女】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1181240042/
- 2 :
- >1乙です
- 3 :
- 新刊記念に一発。いつものヤツを
「やっぱり、バーベキューは人数が多いと楽しいね。
今日は芥川くんも来てくれてうれしいよ」
「いつも忙しくてすまんな、井上」
「忙しいからって、ちゃんと彼女もかまってあげないとダメですよぉ〜、芥川先輩」
「ちょっと!?彼女って誰のことよ?一詩がそう言ったの?」
「いや、オレはなにも言ってないが…」
「え?そうかなぁ、と思ってぇ〜。でも芥川先輩、マジメな話ですけど、
幸せはちゃんと捕まえておかないと、ななせ先輩みたいに寂しい思いをしますよ」
「はっ!?竹田、何言ってんの?」
「琴吹さん、まだ彼氏いないんすか?そんなに美人なのに。
なんならオレとかどうっすか?」
「な、なんで櫻井なんかと」
「まあまあ、竹田さんも流人くんも、そんな風に言わないで…」
「流くんはあたしの彼氏だからダメですよぉ、ななせ先輩」
「だ、だから櫻井なんかと付き合うわけないでしょ!」
「そうだ!芥川先輩。心葉先輩とかななせ先輩みたいにボケっとしてる人たちは
ほおっておいて、今度あたしたちとダブルデートしませんか?」
「お。それいいね。さすがちぃだ。どうっすか?美羽さん」
「あら、いいじゃない。じゃあ、あたしとコノハも混ぜてもらって
トリプルデートってことにしましょうよ」
「「「「え?」」」」
「すまん、竹田。どうやらオレは行けそうにない」
がんばれ、芥川くん。
あと、ななせもがんばれ。
- 4 :
- 乙
前スレは圧縮か
- 5 :
- 本編を読了したんで書いてみた。
本スレでも色々な意見が出ていますが、個人的にはななせが良かったので、心葉×ななせでIFとして。
ホワイトデーの朝、ぼくは家を出た。まだ少し冷たい早春の風を肌に感じながら、住宅地を抜け、大通りを進んでゆく。
今日は遠子先輩の卒業式で、そして、琴吹さんとの約束の日。
待ち合わせ場所に、琴吹さんが立っているのが見えた。
あの日を思い出す。
琴吹さんと映画を見終わった後、うちに来て、両親に琴吹さんをぼくの彼女だって、紹介すると約束したのに、ぼくは流人くんの電話でデートをすっぽかし、遠子先輩を追って僕は岩手に行った。
そして、遠子先輩とひとときを過ごし、帰って来たぼくは芥川君の家で、琴吹さんと美羽に頬を叩かれた。
目をうるませながら、それでも歯を食いしばり涙を流さずにぼくの目を見ながら、
「井上、あたし嫉妬深いって、言ったよね」
そう、言い。ぼくの頬を叩いた。
美羽にも頬を叩かれた。
「コノハって、女の子を傷つける名人ね」
「琴吹さんね、一回も泣かなかったのよ」
芥川君の家から帰ると際、琴吹さんはぼくにかわいらしいピンクの手袋をぼくに渡してくれた。
そして、この先もあたしとつきあいたいなら、証拠を見せてと。
美羽、ぼくが昔好きだった子。ぼくが追い込み、壊してしまった子。その美羽に言われた言葉。
琴吹さん、ぼくの彼女。美羽のぼくへの復讐に巻き込まれながら、必に立ち向かいぼくを守ろうとしてくれた子、遠子先輩の事で、流人君に乱暴されかけたりもした。
そんな事があったのに、ぼくの事を好きだと言ってくれた子。その琴吹さんに言われた言葉。
それから、ぼくらは話していなかった。目を合わせることも。しかし、それでも琴吹さんはぼくを気遣ってくれた。
琴吹さんは、制服の上に白いPコートを羽織り、鞄を抱えてうつむいている。
「・・・・ななせ・・・・」
そっと、呼びかけると、ぴくりと肩を揺らした。そして、うつむいたまま
「・・・・も、・・・・もう一回」
「え!?」
「もう一回、言って!!・・・もう一回、・・・ななせ。って、言って」
「・・・・ななせ」
琴吹さんは顔を上げると、涙を流しながらぼくに抱きついてきた。
その日、ぼくらは学校へは行かずにぼくの家に来た。
家には誰もいなかった。
「・・・ただいま」
「お、おじゃまします・・・」
ぼくと琴吹さんの声は玄関にこだます。
靴を脱いで、ぼくの部屋に向かう。その間、ぼくと琴吹さんは手を繋いでいた。
琴吹さんの細くきれいな手はとても冷たかった。
だれもいない家は静寂な空気に支配されていた。
ふたりの足音が響き渡る。
ぼくの部屋のドアを開け、先に琴吹さんを招き入れる。2度目の招待。
「お茶、入れてくるね」
そう、言いぼくは部屋を出ようとする。
「い、・・・・井上、待って」
ふいに、琴吹さんはぼくを呼ぶ、部屋を出ようしていたぼくが振り返るとと琴吹さんが抱きついてきた。
少しだけ開いていたドアが大きな音を立ててしまる。
「・・・ばか、・・・・ば、か・・・・、ばかばかばかばかばかばかばかばかばか、井上のばか」
琴吹さんはぼくに抱きつきながら、涙を流す。琴吹さんとぼくしかいない部屋は琴吹さんのすすり泣く声しか聞こえない、
その言葉に、その涙に、そして、ふれあう事で初めて気づく琴吹さんの強い鼓動にぼくの胸をうつ。
ぼくの事を一人の人間として見てくれ、ぼくの事を必に守ってくれ、どんなにひどい目に遭おうとも、いつまでもぼくと一緒にいてくれると言ってくれた。
そんな琴吹さんに対して、何をいったらいいのか、ぼくには分からなかったら。
あやまる事もできなかった。だから、ただ、ぼくは琴吹さんの体を強く抱きしめた。
<多分続く>
- 6 :
- エロまで辿りつきませんorz
ちなみにシーンはホワイトデーの朝なんで、本編から少し文書を頂いてみたり。
- 7 :
- エロシーンが書けないんですが。
なんで、勢いで書いたラブコメチックな話で。ちなみに、今書いてある話とは別話です。いや、設定が色々
二人とも遅刻をしそうだった。
昨日、琴吹さんはぼくの家に泊まった。
両親が親戚の家に行く用事があり、妹の舞花はまだ幼いということで、両親が連れて行った。
それを琴吹さんにいったら、泊まりに来ると言い。昨日は二人で過ごした。
そして、起きたらかなりの寝坊だった。
朝食を作る時間なんてなかった、だけど、お母さんが作ってくれた作り置きのご飯があったので、それを食べた。
丁度二人分。さすが、ぼくのお母さん。琴吹さんが泊まりに来ることはばれていたらしい。
急いで、ご飯を食べ、食器を洗面台に置くと、制服を着て、二人とも家を出た。
琴吹さんは、寝癖がなおらないと涙を浮かべながら、走る。
「ななせも泣き虫だね」
ぼくが軽口をいうと、真っ赤な顔でぼくをにらむ。
「あたし、井上と違って、めそめそしないもん」
「え、でも、いま泣いてるよ。それに」
ぼくはにこりと笑う。
「それにって何よ!」
「だって、昨日の夜だって」
「!!!」
琴吹さんは真っ赤な顔になる。
「い、井上のバカ、知らないんだから」
そういうと、ぼくを追い抜いて行ってしまう。そんな琴吹さんをみながらぼくは楽しくて仕方なかった。
一瞬、琴吹さんの服装に違和感を覚える。
けど、時間がなかったぼくはすぐにそれを忘れ、先に行ってしまった琴吹さんを追いかけた。
結局、ぼくと琴吹さんは学校の昇降口まで追いかけっこをするはめになってしまった。
息を切らしながら、教室に入ると、芥川君がぼくらを見て。
「井上、琴吹、おはよー」
芥川君はいつもの顔でぼくらに挨拶をする。
「芥川君おはよー」
「おはよ、芥川」
二人で挨拶すると、横から、森さんが琴吹さんに話しかける。
「あれー、どうしたの二人して」
「え、森ちゃん、なに!?」
琴吹さんが森さんに答える。
「もー、朝から息なんか切らしちゃって、二人ともなにしてたの」
森さん、それ親父発言ですから、ぼくは嘆息する。
芥川君も一瞬、顔をしかめる。ぼくと目を合わすと同情する。みたいな顔を向けてくれた。
だけど、琴吹さんは違った。
「な、なに言ってるよ」
琴吹さんは顔を真っ赤にしながら、森さんに詰め寄る。
琴吹さん、それ、森さんの術中にはまっているからさ。
ぼくは、森さんに詰めよる琴吹さんをおいて、自分の席に着く。
「あ、そうだ、芥川君数学の」
「あれ、ななせ、リボンはどうしたの」
ぼくが芥川君に数学の宿題を見せて貰おうと、話しかけた時、森さんが、琴吹さんの制服をさして言う。確かにいつも制服に付けているリボンが今日はついていない。朝、ぼくが違和感をもったのはそれだったのか。
琴吹さんも森さんに言われた事に気づく。そして、
「あ、朝急いで着替えたから、井上の家に忘れてきた!!」
その瞬間、朝の騒がしいクラスの中は一瞬、ほんの一瞬だけど静寂に包まれた。そして、
「「「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」」」
恐らく、芥川君をのぞくすべてのクラスメイトの絶叫が見事にこだます。
クラスメイトの絶叫が収束すると、自分のいった言葉の重大性に気づいた琴吹さんは
「あ、あーーーーーーーーー」
顔を真っ赤にして叫んだ。
その時、琴吹さんに詰め寄られた森さんは笑みを浮かべていた。
「あの人策士だ」
ぼくがポツリと呟くと芥川君が肩を叩いてくれた。
- 8 :
- >>5の続き書き進めているんですが、エロシーン難しいんですが、
てか、女の子の初体験なんてわかるかーーーー!!
淫乱女性つれてこーい、そっちならきっと(違
まあ、他の人のを見ながら、書き進めています。
しかし、誰もいませんね。って、見てる人いないのかなー。
いたら、感想ください。
ちなみに>>7のラブコメ風の駄文は前スレであった、教室で寝ぼけた二人が元ネタです。
サブタイトルは親は何でも知っているだったり。
- 9 :
- まぁ内容以前の問題として書き手としてはあまり宜しくない態度(ぶつ切り投下、過剰な自己主張etc)だと思うよ
- 10 :
- >>9
すいません。
エロパロ書き方読みながら反省してました。
えっと、今量をため込んでます。
次は、最後まで書いてから出すつもりなんで。
自己主張強いですか、すいません、自重します。
- 11 :
- まあまあ。
過疎ってたとこに作家さんが戻ってきてくれただけでも、ええじゃないか。
どんな文章でも味わうのが遠子スピリットってことで。
- 12 :
- 前スレで心葉×ななせのバカ話書いてたものです。
ドタバタ調の話が大好きなので、応援してます。
エロ話も期待してます。
本当に難しいです。エロ話。
- 13 :
- 遅くなってすいません。
>>5の続きを投下します。
少しでも楽しんでもらえたら幸いです。
- 14 :
- どれくらい時間が過ぎただろう。
琴吹さんのすすり泣く声は聞こえなくなり、琴吹さんの吐息がぼくの耳をくすぐる。鼓動はトクン、トクンと、先程とは違いゆっくりとしている。
「・・・ねえ、井上」
「うん?どうしたの・・・ななせ」
ぼくの言葉に琴吹さんの耳は赤くなる。そして、鼓動がまた激しくうつ。
「・・・あ、あたし・・・・、も、もう一つ、もう一つ・・・、お願いがあるの。そ・・・、そしたら・・・・井上の事・・・・し、信じるからさ」
抱き合ったままぼくと琴吹さんは目を合わす。
真っ赤になった琴吹さんの目。ぼくは何度、琴吹さんを泣かしたんだろう。
「・・・・、だ、だめかな」
いつも強気な目は、今は自信なさげな目をしていた。
「そんな事は無いよ。・・・お願いって何?」
「うん・・・」
琴吹さんは一度下を向くとぼそりと言った。
「・・・・心葉って、呼んで言い」
そう言った瞬間、琴吹さんの耳、頬、首筋が真っ赤になる。
「うん、いいよ」
「・・・コ、心葉・・・」
「なあに、ななせ」
「・・・・キ、・・・ス・・し、して」
「・・・え?」
「だ、だから、キスして。女の子に、い、言わせないでよ。こ、心葉のばかばかばかばか」
顔を真っ赤にする琴吹さん、ぼくは、そんな琴吹さんが愛おしくなり、唇にぼくの唇を這わせる。
一瞬、琴吹さんの目が大きくなり、体がけいれんをする。すぐに、けいれんは治まりまぶたがゆっくりと閉じていく。
それは一分だったか、それとも一時間だったか、ぼくの耳には琴吹さんの鼓動しか聞こえなかった。
キスをやめたとき、琴吹さんは、溶けかけのゼリーの様にとろりとした瞳をしていた。
「・・・・心葉、あ、・・・・あたし、心葉の事が・・・・、す、すごく、すごく・・・・、大好き!!」
「ぼくも、ぼくもななせの事が、すごくすごく大好きだよ!」
琴吹さんは初めて笑顔を見せてくれた。ぼくが何度も泣かした子、ぼくの事で何度も泣いてくれた子。
こんな子が側に居てくれたのにぼくは・・・。ぼくは・・・・。
治まらない衝撃がぼくの体を貫く。そして、ぼくらはまたキスをした。
琴吹さんの柔らかい唇が心地よかった。
唇をはなすと、琴吹さんは笑顔で
「・・・・は、初めては心葉と、って、決めていたんだ。」
そして、下を向いてしまった。
「ぼくの初めてがななせで良かったよ」
琴吹さんとぼくはベットに腰を下ろす。
そこで、再びキスをする。
琴吹さんはぼくの顔を、ぼくは琴吹さんの体に手を添える。
二人の唇はお互いを押し付けあい、やがて、お互いの唇の中で舌と舌を絡め合う。
なんども、なんどもお互いの存在を確かめ合うように唇を這わせ、舌を絡め合う。舌は軟体動物のようにお互いの口内を犯しあい、そして、なんども互いを求めるように絡みつく、その間ピチャピチャと淫靡な音が部屋のなかに響き合う。
キスをしたのは初めてだった、美羽にはなんどか頬にキスをされた事はあったけど、お互いの唇を這わせてのキスは初めてだった。
そして、キスがこんなに心地よく、気持ちの良いものとは知らなかった、ただお互いの舌を絡めて、お互いの口内を確かめ合うだけのに、それだえで、頭がボンヤリと心地よくなっていく。そして、琴吹さんも目はとろりとして、贅沢なゼリーみたいになってきた。
体中が火照り、なんだが、自分が自分じゃ無くなってきた。
何度かのお互いの口内の犯しあいをしたと、ふと、琴吹さんが立ち上がり、Pコートを脱ぐ、外は寒いといえ、部屋の中は二人分の体温で暖かい、Pコートに隠れていブラウスには薄ら汗が滲んでいる。
それをぼくは見上げる。
琴吹さんはブラウスのリボンに手をかける。
布こすれ合う音がして、リボンがカーペットの上に落ちる。
ぼくは立ち上がり、琴吹さんを抱き寄せ、ボタンに手をかける。
「いい?」
呼びかけに琴吹さんはただ、コクリと頷いた。
琴吹さんにキスをしながら、再び互いの舌を絡めある。
そうしながらも、ぼくの手は琴吹さんのブラウスのボタンを一つ、一つ、外していく。そして、最後のボタンを外し終えると、ゆっくりとブラウスを脱がしていく、途中で重力に抗わずにすとんとブラウスはカーペットの上に落ちる。
そして、スカートに手をかけようとした時、琴吹さんがぼくの手をつかむ。手にはじっとりと汗をかいている。キスをやめ、琴吹さんの顔を覗き込む。
「あ、あたしだけ・・・・は、裸に・・・・・ずるい」
そういって下を向いてしまった。
「ゴメンね」
そういって、ぼくは自分の服を脱ぎだした。
- 15 :
- そして、ぼくが自分のズボンを脱いだ時、既に琴吹さんはベットの中にいた、恥ずかしそうに毛布をかぶりぼくの方を見ない。
そんな琴吹さんに愛おしさを感じながら、ぼくは琴吹さんの待つベットに入る。
ベットの中、お互い下着しか付けていない。ふと、脇にきちんと畳まれた制服が見える。それを見てぼくは、女の子だな。と、思い、クスリと苦笑を浮かべる。
「コ、心葉、ど、どうしたの」
「うん?なんでも無いよ」
ぼくは再び笑みを浮かべる。
「う、うそ。は、白状しなさいよ」
ふとんの端を握りしめ、琴吹さんはぼくの目を覗き込む。なんだか、お菓子をねだる女の子みたいでかわいい。だけど、毛布の隙間からは細い肩と、白いブラジャーが、表情とはアンバランスに色めかしい。
「教えて欲しい」
「・・・う・・・うん。」
琴吹さんは再び、自信なさげに目を浮かべる。いつも強きな琴吹さんの本当の姿は今の姿なのかも知れない。ぼくは琴吹さんを抱き寄せ、
「ななせが、かわいいな。って思ったんだよ」
そして、頬にキスをする。
「ば、・・・ばか」
琴吹さんはぼくの胸に顔を埋める。ぼくは琴吹さんの体を抱きながら一時を過ごす。服の上からとは違った感触がぼくの体全体を通して感じられる。柔らかい体の感触、すべすべした肌、下着を通して、感じる二つのふくらみ。それに気づいたぼくの体の一部が疼く。
「あ・・・・」
お互い、半裸で抱き合っている為、琴吹さんもぼくの体の変化に気づく。
「コ、心葉。あ、・・・・あの、・・・・その」
首筋から、胸まで赤くしながら、恥ずかしそうにぼくの顔を見上げる。だけど、たぶんぼくの顔も同じく真っ赤になっているはず。
これ以上琴吹さんに恥ずかしい思いはさせてはダメだと思いながら、赤い顔の琴吹さんがとても愛おしかった。
だから、悪戯心が芽生えてしまった。
「どうしたのななせ」
自分でも驚くほど冷静な声が響く。それを聞いた琴吹さんは、目をうるませる。
「・・・・ばか」
顔を再びぼくの胸に埋める。
「ごめんね。ななせ。顔を見せて」
ぼくは琴吹さんに微笑みかけ、ゆっくりと手を琴吹さんの背中にまわす。
「こ、心葉・・・・」
何をされるのか分かったのか、琴吹さんは恥ずかしそうにぼくを見つめる。琴吹さんのブラジャーに手をかける。
抱き合う形ブラジャーの留め具に手をかけている為、お互いの体温がふれ合う。その間、琴吹さんは胸の前に手をかけている。
2度目の試行の後、ブラジャーの留め具が外れる。だけど、琴吹さんが胸の前に手をかけカップを押さえている為、ブラジャーは外れない。
「ブ、ブラジャー外すのうまいね」
「そう?」
顔を赤らめながら、口を尖らす琴吹さん。その顔をみてぼくは、クスリと笑みを漏らす。
「ブラジャーを外すのは初めてだよ」
そうつぶやく。そして、首筋に唇を這わす。
「・・・あ、あん・・・、ちょ、ちょっと、コ、あ、ああぅ・・・、コ、心葉」
いきなりの事に抗議の声を上げる琴吹さん。
「どうしたのななせ」
ぼくは琴吹さんの瞳を見つめる。
「あ、・・・・え、え・・・・っと。や、優しくして」
「うん、・・・・あ、でも。・・・・いいの」
「・・・・え!?」
「その、ぼくなんかがななせの・・・・、その」
さっきまでの余裕は何処へやら、ぼくは多分真っ赤な顔で琴吹さんの顔を見る。だけど、目をみる事ができなかった。
「・・・・ばか」
「え・・・・」
琴吹さんが呟く。
「は、初めては心葉とって、・・・あたし、さ、さっき言ったでしょう。ふ、服を脱がしといて・・・・ほ、ほんと、心葉は女の子の気持ち分かってないんだから」
「ゴメン」
ツンと尖らせて唇
「だ、だけど、うれしいよ」
「え!?」
「それだけあたしの事を思ってくれてるんだって、すごく・・・・幸せな気分。」
「ななせ・・・・」
「ねえ、心葉・・・・、あたしの事を愛して」
ぼくは頷く代わりに琴吹さんの唇に唇を這わせる。琴吹さんはゆっくり目を閉じていく。そして、ブラジャーのカップを押さえていた手を外す。支えるものが無くなったブラジャーをぼくはゆっくりと外す。
途端に甘い香りがした。そこには白い肌に、二つのふくらみがあった。ふくらみの頂上にはピンク色の小さな実がある。
ぼくは、右手で琴吹さんの右側のふくらみに触れ、そして、乳首を中指と人差し指でつまむ。堅さのある乳首と弾力のあるふくらみはアンバランスながら、心地よかった。強く揉んだり、優しく揉んだりを繰り返す。
- 16 :
- 「・・・・あ・・・・ああん、」
琴吹さんの口からイヤラシイ声が紡がれる。
ピンク色の小さな実を転がすように触れながら、柔らかな胸を優しく揉む。
何度も繰り返しながら、時折、乳首を口に含む舌先で優しくつついたり、嘗めたり、吸ったりを繰り返す。
「な、なめちゃ・・・・だ・・・ああ・・・くぅ・・・・・ああーーーん・・・ふ、ふにゃ〜ん!」
その度に漏れる琴吹さんのイヤラシイ声はまるで楽器の様だった。
「あ・・・・、あ、ひ・・・や・・・・ん」
左胸は口に含んでいない乳首は左手で揉み、親指と薬指でいじめる。
「や・・・やぁん、・・・・あ、あん・・・くぅん〜〜!」
何度も何度も、子供が与えられた玩具を弄るように琴吹さんの乳首と乳房を弄ぶ。
「んん・・・っ・・・あ、・・・・あっ・・・あーーーふぁーーん・・・・ふぅん・・・・」
その間、琴吹さんの口から紡がれる声に耳を傾ける。
繰り返せば繰り返すほど、琴吹さんの乳首は最初よりも堅さをまし、色も鮮やかな紅色になっている。
乳房も鮮やかな薄紅色になり、熱を帯びていく。
ふと、琴吹さんをみると、ぼくの方をみながら、とろりとした瞳をしている。焦点は定まらず、ただ虚空を見ているようでもある。
。
ブラジャーを外した時よりもさらに、甘い香りがしてくる。その出所が何処なのかを探るようにぼくは、一度、唇を乳首から離し、琴吹さんの唇に持って行く。その間も乳首、乳房を弄ぶ事は続ける。
そして、互いの唇を押し付け合い、舌を絡め合う。ただ、さっきとは違い、快感に実を委ねているためか、琴吹さんの舌はぼくの舌になすがままに、ただ嬲られている。
「はぁ・・・ああ・・・・ふ・・・ふにゅあーーーん」
琴吹さんのショーツに手をかける。白色にピンクのワンポイントをあしらったかわいらしいショーツ。
そして、ゆっくりとショーツの上をなぞっていく。そのたびにビクビクと、琴吹さんは反応をする。
ゆっくりと下に下に手を下ろしていく、しっとりとした湿り気に気づく。
琴吹さんの顔を見ると、焦点があっていなかった瞳は、焦点を取り戻し、おびえた小動物のような目をしていた、そして、羞恥心でんじゃいそうな表情を浮かべている。
「大丈夫だよ」
ぼくはゆっくりと、ショーツをずらす。
そこには細くうすい毛がほんの少しだけ生えていた。細くうすい毛の陰には薄いピンク色のクレパスがあった。そして、クレパスからは先ほど感じた甘い、甘い香りが漂ってくる。
「ななせの・・・・きれいだ」
「な・・・・なに・・・いって・・・・」
待ち望んでいた香りに出会えたぼくは、クレパスにキスをする。
「やぁ・・・・・ん、い、いきなり・・・・」
琴吹さんが驚いている隙にショーツをおろし、カーペットの上に落とす。
生まれままの琴吹さん、そしてその中心のクレパスにそれを見ているだけで、ぼくの中の何かがうごめく。
真っ赤な顔には恥じらいと怯え、不安そうな目には涙も浮かぶ。ぼくはそんな琴吹さんを見ながら、再び甘い香りのするクレパスに顔を埋める。
ぴちゃ。
「ひゃーーんっ」
そっと、嘗めただけなのに媚声を紡ぐ琴吹さん。
クレパスからはトロトロとイヤラシイ蜜があふれ出してくる。そして、甘いに香りも強くなる。蜜を嘗めるとほんのり暖かい。
「そ・・・、そんなの、な・・・嘗めちゃダメなんだっ・・・ひゃっん」
ぴちゃり。琴吹さんの抗議の声はクレパスを嘗められると媚声にかわる。
何度も何度も、クレパスを嘗め、そこからあふれ出る暖かい蜜をなめる。
「あっ!・・・・っく・・・うぅ〜〜あぁ〜っ!」
そのたびに、零れ出る媚声。クレパスの奥からは際限なく出てくる甘い香りの蜜。
クチュリ・・・ちゅる〜、
「ふぅ。ああーん」
舌をクレパスの中に侵入させる。
「あ・・・っん!、そ、そんな事・・・」
琴吹さんのクレパスに顔を埋めていると、琴吹さんの細く白い太ももがぼくの顔を挟み込む。柔らかく、すべすべした肌が心地よかった。
だけど、その間も琴吹さんのクレパスを嘗め続ける。やさしく嘗めたり、指でいじったり・・・。その度に、琴吹さんは、
「はぁ、・・・、あ、あっ!」
「あっ!、ふああ!、あっ!はぁ〜〜ん!」
と声を上げる。
そのうち、とろりとした瞳に、ぽわーんとした表情を浮かべる琴吹さん。ぼくはそれを見ていて我慢ができなくなってきた。
「ななせ」
「・・・な、なあに・・・・心葉」
「・・・・入れて・・・・良い?」
「え・・・・」
「ぼ・・・・ぼくの・・・・が・・・・げ・・・限界・・・・」
ぼくの目を見ながら、琴吹さんはこくりと頷いた。
- 17 :
- 甘い香りは淫靡な匂いに変わっていた。
いつも、ぼくが寝起きをするベットの上に、琴吹さんが横になっている。
衣類は何も着けていない。
そっと、琴吹さんのクレパスをさわる。
「あ・・・・」
琴吹さんの媚声をあげる。手にはとろとろの嫌らしい蜜がついている。それをぼくは自分のモノに擦りつける。
それをみた、琴吹さんは恥ずかしそうに顔を背ける。
「ななせ、・・・いくよ」
琴吹さんは再びぼくの方をみて、一度だけ頷いた。
ぼくのモノを琴吹さんのクレパスの入り口に当てる、くちゅり、と、イヤラシイ音がなる。
ゆっくりと、ゆっくりと、ぼくのモノを琴吹さんのクレパスへ埋もれていく。さっき愛撫したクレパスからは際限なくイヤラシイ蜜があふれてくる。
だけど、それでも中はきつかった。クレパスの中は堅く閉じられた壁と壁。それをぼくのモノで押し開いていく。
「あ・・・、んん・・・!・・・ん・・・」
苦しそうに、必に耐える琴吹さん。、
「んん、っ・・・・コ、こ・・・心葉・・・」
琴吹さんの閉じた目から涙があふれてくる。
「ななせ・・・、痛いよね。少し休もう」
そう、言いぼくは琴吹さんのクレパスから半分ぐらいまで入った自分のモノを抜こうとする。だけど、琴吹さんは
「こ、心葉・・・・そ、そのまま。ぬ、抜いちゃ・・・・ダメ・・・・」
「でも、ななせ・・・・痛いんでしょう。ぼくがななせの事を苦しめてるでしょう」
「そ、そんなことない!!」
つよい口調で琴吹さんは答える。そして、
「あ、あたし、コ、心葉と一緒になりたい、そ・・・・、そ、それにこんな・・・・、い、痛みなんて、ず、ずっと一人で・・・・居た時の・・・・寂しさに・・・比べたらなんでもないよ!!」
すごく痛いのだろう、涙をいっぱい浮かべ、それでもぼくに語りかける。
「い、今の痛みだって、こ、心葉が、一緒に・・・・居てくれるなら・・・・、耐えられるよ・・・・、だ、だから、心葉・・・・あ、あたしのこと・・・・・・愛して」
「・・・ななせ・・・・」
「心葉・・・・あたしは心葉と一緒になりたい・・・・、だから・・・・心配しない・・・で」
目からは涙がながれながらも、笑顔を浮かべる琴吹さん。
ぼくはそんな、健気な琴吹さんを見ながら、コクリと頷く。そして、琴吹さんのからだ被さりながら、抱きしめる
「ななせ」
「・・・・こ、心葉」
お互いを呼び合いあいながら、ぼくは自分のモノを琴吹さんのクレパスへと埋もれさせていく。
そのたびに、琴吹さんの苦痛で顔をゆがめる、だけど、涙も声も出さない。ただ、目を閉じ両手でシーツを握りしめている。
全部を入れる頃には琴吹さんのクレパスからは紅い、初めての証がイヤラシイ蜜と混ざりあいながら流れていた。
ぼくはななせに覆い被さる、そして、ななせと何度目かのキスをした。
「ななせ」
「はー、・・・はぁーー、・・・・うん・・・・うれしい」
ぼくのモノはちぎれそうに圧迫感がある。だけど、そんな事よりも琴吹さんと一つになれたことがこの上なくうれしかった。
「こ、心葉の熱い・・・・」
ぼくの耳元で琴吹さんが呟く、額には汗が浮かび、目からは涙を流しながら、精一杯の笑顔を見せてくれる。
「心葉、・・・・動いて。あ、あたしのこと・・・・、もっと、愛して」
「う・・・ん、だけど、ななせ。苦しかったら我慢しないで」
「・・・・ありがと、心葉。でもね、・・・あ、あたし、すごく、・・・・すごく、うれしい」
ゆっくり、ゆっくりと腰を動かす。
「はー、・・・・ああ・・・はぁ、はぁっ・・・く・・・」
- 18 :
- 少しずつだけど、琴吹さんのクレパスは壁と壁の圧力を弱めていく。そして、その隙間に琴吹さんの蜜がゆっくりと入り込んでいく。
「こ、心葉・・・、あ、・・・・、あたし・・・、ふ、ふぁん・・・・あーーーー」
ぬちゃ。ちゅーる、ぬちゃ。
「・・・あ、・・はぁっ・・・はぁー・・・・」
琴吹さんの口からいやらしい声が、クレパスから淫靡な音が、響いてくる
「あ、あん。くぅ・・・、ふぅ〜な、ああ、・・な、なんか・・・、なんか・・・」
ただ、痛みに耐えていた琴吹さんの顔にとろりとした瞳が映りだす。
「あ、あたし・・・・な・・・なんか・・・・はぁっ・・・あぁんーー、あんっーーーー!」
「な、ななせの中、すごく、・・・はぁあ、はあ、き、気持ちいよ」
「あ、あたしもへ、変なの・・・・変なのがくるよ・・・あんっあっ〜〜っ、な、なんか、・・・・こ・・・心葉・・・・・」
ぼくが打ち付ける毎に、琴吹さんの媚声は大きくなっていく。
「ふぁっ!!・・・・あ、あん、あっん・・・ふーーああ〜〜〜んーー、す、すごく、あ、あっ、ふあーーーぁーーー・・・!」
「ななせ、ぼ、ぼく、も、もう・・・」
「あん、あんっ!ふぁあ〜〜〜〜〜!あ、あああっっぁーーー!」
何度も何度も琴吹さんの腰を打ち付ける。その度にぼくの快感は増していき。
「き、来て・・・・こ、心葉ぁーーー、あ、あたしも・・・もう・・・き。来てーーーー」
ぼくは思い切り腰を琴吹さんに打ち付ける。ぼくのモノが琴吹さんの最奥に届いたとき、琴吹さんクレパスは壁と壁でぼくのモノを締め付ける。
その、瞬間ぼくのモノから何かがあふれ出る。
「な、ななせーーー」
「あ、あーー、あついよーーー、こ、心葉のがーーーーーーー!!・・・・・・・・・・」
ぼくは力尽き、琴吹さんにゆっくりと倒れ込んだ・・・。
「はぁー、はぁーーー、・・・・・あ、あ、あたしの中、こ、心葉のあついのが・・・・い、いっぱい・・・・・、いっぱい。ひろがってくーーー。」
琴吹さんの声を聞きながら、頭の中が真っ白になった。
音はお互いの吐息だけだった。それと、胸を通して琴吹さんの鼓動が響いてくる。どくん、どくん。と、
「・・・、ななせ、ゴメンね、重いよね。今、どくね」
ぼくは体を起こそうと、腕に力を入れる。すると、その腕を琴吹さんの手が掴み。
「こ、心葉。このままでいて。・・・もっと、心葉を感じていたいの・・・」
ぼくの中で何かがはじけた。そして、再びぼくは琴吹さんの体に倒れ込んだ。
夕方。
畳んでいた服を着ると、琴吹さんは携帯電話を開く。
「森ちゃんからメールだ」
ぼくも自分の携帯電話を開く。
芥川君からメールが入っていた。
内容はただ一言『すまん。』と。
ふと、琴吹さんの方を見る、後ろ姿からも分かる様に首筋と耳が真っ赤になっている。
そーっと、琴吹さんに後ろに近づき、肩に顔を乗せる。
「ひゃん!!」
琴吹さんが飛び跳ねる。ぼくは携帯電話を持った琴吹さんの手をつかむ。
「ちょ、ちょっと、心葉、み、見ちゃダメ。ダメなんだから。」
そこには森さんからのメールが書いてあった。
『女の子なんだから、ちゃんとしなきゃダメだよ!!』
・・・・・、えーと、森さんあなたは何者ですか。ぼくはふと朝の事を思い出す。琴吹さんとぼくの家に向かう途中、お互い、友達にメールをした。
琴吹さんは森さんに、ぼくは芥川君に。
そして、芥川君からのメールを思い出す。
『すまん。』その一言だけ。
ああ、同じ時間にメールを打ったからか、そして、ぼくが芥川君に送ったメールを森さんがどうにかしてみて。
ぼくは琴吹さんの腕を握りながら、次に会った時に森さんに何を言われるのかを想像しながら、琴吹さんを抱えてベットに倒れ込んだ。
その間も琴吹さんは真っ赤な顔で抗議の声を上げる。
「ち、ちょっと、心葉。あ、服皺できちゃ・・・・」
ぼくは琴吹さんを後ろから抱き直して耳元に囁いた。
「ななせ、愛してる」
「ば、・・・・ばかぁ・・・・」
- 19 :
- 以上です。
サブタイトルは『ばか』です。
ぶつ切り投下になってしまいすいません。
長くなってすいません。
ID:EZB7pqo/さんが仰ってるようにエロ話難しいです。
- 20 :
- GJ!!
すばらしくエロですね。
イメージ的に心葉が男らしくないもんで、エロは難しいと思います。
すばらしい仕事っぷり。
シャッポ脱ぎます。
- 21 :
- GJです!
初々しくエロい!素晴らしい!
森ちゃんの扱いもいいですね!本編でもっと絡んでほしいキャラでした。
- 22 :
- すいません、色々立て込んでいましたので、返事が遅くなりました。
励ましてくれた人、ありがとうございます。
また、感想ありがとうございます。
あと、もっとこうしろや!!って、意見お待ちしています。
>>イメージ的に心葉が男らしくないもんで、エロは難しいと思います。
それだっ!!!
- 23 :
- 文学少女の続編にコノハにベタ惚れな後輩が出てきた。
日坂菜乃(ひのさかなの)。
新しいネタにしてやってくださいw
- 24 :
- ho
- 25 :
- 祝
- 26 :
- 保守
- 27 :
- 投下
注意
・保守代わりの駄SS
・キャラ崩壊
・エロ薄
・美羽様注意報
- 28 :
- 「ちょっ…ダメよ、コノハ」
ベッドに組み敷かれたあたしは、両手を押さえられていて抵抗できない。
「ごめん、美羽…もう我慢できない…」
コノハがソレをあたしの腿の間に近付けてくる…!
「そんな…せ、せめて先にキsんぁっ…あぁぁっ、コノハっ」
瞬間、頭の中が真っ白になり
「コノハあぁぁっ…あ、あれ?」
あたしは自分のベッドで目を覚ましたのだった
- 29 :
- 「…最悪」
今朝見た夢は思い返すのも忌々しかった。
あの後あたしはシャワーを浴び髪を整え、自分では気に入っているワンピースに身を包み、コノハとの待ち合わせ場所であるバス停前にやって来ていた。
どうしてあんな夢を見たのだろう。
確かに今日は久しぶりにコノハと二人で出掛ける。
行き先は劇場でまああたかも恋人同士がデートをするようなシチュエーションではある。
しかしコノハとあたしとはもう…。それにそもそも、コノハとあたしの関係は昔から言わば犬と主人で、あたしの方に常に主導権があったのだ。
だから、コノハがあたしを攻めるようなシチュエーションは絶対に有り得ない。
それなのにあんな夢を見るなんて…
- 30 :
- 「あたしがコノハにされるがままで…あれじゃ、まるであたしの方が下みたいじゃない…」
呟きが口から漏れてしまったのにはっとして、周りをキョロキョロと見回す。
辺りに人はまばらで、どうやらあたしの独り言は誰にも聞こえなかったようだ。ほっと息をし両脇の松葉杖を掴み直したとき、道路の向こうから男の子がこちらに向かって手を振っているのが見えた。ドキン、と不意に胸が鳴った。
あたしが手を振り返す代わりに笑顔を作ってやると、男の子も笑顔を返し、横断歩道を渡ってこちらに駆けてきた。
「ごめんね美羽、待った?」
「30分待ったわ。あたしを待たせるなんてコノハも偉くなったものね。」
あたしがすねた素振りを見せると、駆け寄ってきた男の子─コノハはごめん、と申し訳なさそうに謝った。コノハのしゅんとした姿がおかしくて
「いいわ、許してあげる」
あたしは笑顔を返すのだった。
- 31 :
- コノハを連れてバスで移動する。
コノハの隣に座っているのを意識すると何故かむず痒かったので、あたしは別のことを考えようと、今日の外出の目的を反芻することにした。
最近コノハが部長を務める文芸部に新入生が入部したらしい。
しかもその入部動機がコノハに惚れたからだそうで、しつこくコノハにアタックを繰り返しているというのだ。
その新入生─日坂菜乃の容姿は私も確認したが、平凡極まりないちんまりした女の子で、間違ってもコノハが好きになるようなタイプではないと思われた。
あたしはそれで安心していたのだが、先日さる方面から新しい情報が入り、その考えを見直すことになった。
校内でコノハが日坂菜乃の下着姿を見てしまうというハプニングがあり、そのときコノハが明らかに動揺していたというのだ。
何故そんなハプニングに至ったのかにも興味がないわけではないのだが、重要なのは日坂菜乃の下着姿を見たコノハが動揺─たぶん興奮していたという点だ。
- 32 :
- もしかしたら、日坂菜乃という女の身体付きはコノハにとって非常に好みだったりするのではないか?
情報の主は、コノハが以前天野(─今、コノハの心を捉えている憎らしい女)の下着姿を見たこともあり、そのときは平然としていたということも教えてくれた。
このことがあたしにある疑念をもたらしたのだ。
コノハはもしかして本当はロリっぽい肢体に惹かれるのかもしれない、と。
そういえば、コノハがあたしに夢中になっていた頃のあたしの胸もぺったん…いやいやいや。
コノハは女の子を容姿で選んだりはしない、とは思う。
でも万が一日坂菜乃がコノハを体で誘惑して、うっかりコノハが落ちちゃって、二人の恋が始まっちゃって、なんていう事態になったら。
…面白くない。何だか非常に面白くない。
だから早急に手を打つことにした。
- 33 :
- 丁度よく、日坂菜乃が友人達とある市民グループ主催の音楽会へ行くという情報を掴んだ。
あたしは早速コノハに連絡をとり、あたしがその音楽会へ行くのにコノハが付き添うように言った。
そう、今日あたしはこれからコノハと二人で音楽会へ行き、会場に来ているであろう日坂菜乃に、あたしとコノハが休日にデートを楽しむ、さも仲の良いカップルであるかのように思わせるのだ。
今コノハのすぐ側にあたしという彼j…女の子がいることを見せ付けて敗北感を味あわせて、コノハに付き纏おうとする気を奪ってやる。
難点は会場内にいる日坂菜乃が私達の姿を見付けられるかどうかだが、この音楽会は例年人気がなく客があまりいないことまで調べがついている。
日坂菜乃と会場で遭遇するのは容易だろう。
私は自分の策に笑みを浮かべていた。
会場に着くまでは。
- 34 :
- 「何よ、これ?」
会場を埋めつくす人、人、人の群れ。
「今年は新進気鋭のゲストがこの音楽会に参加するらしくって、注目されてるらしいよ。なんでもそのゲスト、僕たちの街に特別な想い入れがあるんだって」
コノハがパンフレットを捲りながら説明するが、あたしの耳にはあまり届いていない。
完全に誤算だ。この観客の多さでは、日坂菜乃があたし達を見掛ける確率はだいぶ低いだろう。
一体どうしたものか…
「美羽?」
「ひゃぅっ?!」
不意にコノハがあたしの首元に手を置いたので、あたしは驚いて変な声をあげてしまった。
「中に入らないの?」
コノハがあたしの顔を覗きこんでくる。
顔が近い!あたしは思わずどぎまぎしてしまって
「今行こうと思ってたところよっ!」
大声を張り上げてしまったのだった。
- 35 :
- 音楽会の演目はほとんどが平凡な出来映えだったのだけれど、ゲストの独唱だけは別格だった。
独唱が始まった瞬間、会場内の空気が明らかに変わった。
天をつき抜けるかのようなそのソプラノは、親友との離別をテーマにした詩を、鬼気迫る勢いで唄いあげていた。
慟哭、嘆き、そして微かな祈りがまるであたしの胸を直に穿とうとしているようで、得体の知れない痛みが呼び起こされそうになる。
たまらずあたしは舞台から目を反らした。
と、その先にコノハの顔が見え、あたしは思わず息を呑んだ。
コノハは泣いているような、痛みに耐えているような、いわく言い難い表情をしていて…あたしは震えていたコノハの手をそっと握ったのだった。
- 36 :
- 結局日坂菜乃に遭遇することもなく音楽会は終わり、あたしとコノハは会場を後にした。
本来の目的は果たせなかったが、
「ちょっと感動しちゃったよ、今日は誘ってくれてありがとう、美羽」
というコノハの言葉を聞けたのはまあ収穫と思っておこう。
帰りのバスは少し混んでいて、あたしは席に座れずコノハの隣に立つことになった。
コノハの体がすぐ近くにある─そう思っただけで何故かあたしは体が熱くなったように感じた。
- 37 :
- 「きゃっ」
突然あたしはバランスを崩し倒れそうになった。
バスから降りようとした男性があたしの松葉杖に足を引っ掛けて転んでしまったのだ。
それであたしも片方の松葉杖の支えを失い倒れそうになったのだが、コノハが支えくれた。
あたしがコノハにお礼を言おうとしたとき
「気をつけろ!!」
転んだ男性があたしに向かって突然怒鳴った。
あたしがごめんなさいと言おうとすると
「ろくに歩くこともできないのに他人様の邪魔をするな」
更なる怒声を浴びせた。
その言葉でつい頭に血が上り、あたしは男性に向かって松葉杖を投げつけようとして
「美羽っ!」
コノハに腕を掴まれて止められた。
その間に男性はバスを降りていて
「ふんっ!」
と鼻を鳴らして去って行ったのだった。
ドアが閉まりバスが発車する。
突然の出来事にバスの中は静然となったのだが、しばらくすると乗客達がひそひそと話をし始めた。
「あの男の人、ちょっと言い過ぎよね」「でも混んでるバスに松葉杖をついて乗って来るのも実際迷惑よねえ」
「杖を投げ付けようとするなんて乱暴な子ね」「あんなんじゃ彼氏の方も大変よね」
あたしの耳に聞きたくもないゴミが入ってくる。
- 38 :
- 油断した。
今日一日、コノハの隣にいたせいで、その心地好さに浸ってしまっていたせいで、この世界が悪意に満ちあふれていることをすっかり忘れていた。
息が、詰まる。
「美羽、気にしないで」
うつ向いたあたしにかけてくれたコノハのその言葉に、
「…話しかけないで」
あたしは小声でそう答えてしまっていた。
コノハが悪いわけじゃない。
でもコノハの優しさが今このときあたしの心を苦しめるように思えたのだ。
あたしとコノハは次のバス停で降りた。
そしてバスが走り去った後、あたしは一人で歩き出した。
「美羽っ」
「ついて来ないで」
あたしを追って来ようとしたコノハを制し、あたしはどんどん歩いて行った。
コノハにとってあたしの言うことは絶対だ、あたしがそうしつけた。
これでコノハはあたしを追って来ないだろう…。
コノハから離れれば、コノハの温もりに浸らなければ、あたしはまた悪意と向き合えるようになる。
でも…それは少し…切ない…。
そう思ったとき突然、あたしの体を何かが包み、あたしは松葉杖を取り落とした。
- 39 :
- 後ろから誰かに抱き締められているとわかるまで少し時間がかかった。
それがコノハだと理解し、胸が締め付けられる
違う、こんなのは、あたしの知ってるコノハじゃない。
あたしが知ってるコノハは、あたしが不機嫌になるとおろおろして、べそをかいて、あたしの許しをじっと待つのだ。
こんな、自分からそっと包み込むように抱き締めてくれるなんてことはしなかった。
これは、天野達が変えてしまった、あたしのものじゃないコノハ…そのことに胸がぎゅっと締め付けられる。
でも、抱き締めるコノハの腕から、背中に当たるコノハの胸から、温もりが伝わってきて…
あたしは切なさと温かさの間で身動きがとれずにいた。
- 40 :
- しばらくすると、コノハは腕をゆっくり離し、あたしの正面に回って声をかけた。
「落ち着いた、美羽?」
「…!」
その目をみた瞬間、あたしは言葉をなくしてしまった。
まるで、あたしにこれ以上突き放されたらどうしたらいいのか判らないと思っているような泣き出す寸前のような、あの幼い頃のコノハの瞳がそこにあった。
でもその表情には私のことを心から心配し、あたしの苦しみを拭おうとしてくれている気持ちが滲み出ていたのだ。
「美羽?」
あたしは少しの間呆けた後、衝動的にぎゅっとコノハの手を掴んだ
「み、美羽?」
戸惑うコノハの声をよそに松葉杖を拾い直し、その片方をコノハに突き出す。
コノハが松葉杖を、私に握られていない方の手で受け取ったのを確認すると、あたしはコノハの手を引っ張るようにして歩き出した。
「ちょ、ちょっと、美羽?」
「あたしのマンション、すぐ近くだから!」
困惑するコノハの声にそう答え、あたしはコノハと繋いだ手に一層力を込めて、コノハを引いて歩いた。
どうしよう。
どうしよう。
どうしよう。
コノハを、離したくない。
あたしの手が、心が、コノハを渇望している。
- 41 :
- 「あがって」
「お、お邪魔します」
コノハはおずおずとあたしの部屋に入った。
「お茶、煎れてくるから。」
「う、うん」
コノハは頷くと、部屋の真ん中にちょこんと座った。
「そ、その前に…汗かいちゃったから、シャワー浴びてくる」
「えっ?」
「…っ、覗いたら駄目だし、その間に帰ったりしても駄目だからね!」
「う、うん」
あたしは音を立ててドアを閉め、お風呂場へ向かった。
まずい。
まずい。
まずい。
心に余裕がなくなっている。
昔、コノハと話すときは常にあたしが主導権を握っていたのに。
コノハは犬であたしは飼い主だったのに。
なのに何だ、さっきのあたしの態度は?
まるであたしが平凡な恋する女の子ではないか。
こんなのは朝倉美羽じゃない。
冷静になろうと頭から冷たいシャワーを浴びた。
でも体はほてっていくばかりで、胸の鼓動は止めようがなかった…。
- 42 :
- 「お帰り、美羽、遅かっ…」
あたしの姿を見てコノハは絶句した。
あたしが、裸身にバスタオルを巻いただけの格好をしていたからだ。
「…ご、ごめんね、美羽。着替えを持っていき忘れたんだよねっ?僕、部屋の外で美羽が着替えるまで待ってるからっ」
慌てて立ち上がって部屋から出て行こうとするコノハ。
あたしはその前に立ち塞がり、自分の体をコノハに預け、コノハをベッドに押し倒した。
そして、戸惑うコノハにあたしは顔を近付け、そっと目を閉じた…
- 43 :
- 「美羽、本当に一人で平気?」
「大丈夫よ、コノハはさっさと学校に行ってらっしゃ…くしゅんっ」
コノハが慌てて駆け寄ってあたしにティッシュを差し出す。
あたしはそれで鼻をかむと、コノハを登校するように再度促した。
「帰りにまた寄るから」
「別にいいわよ、文芸部の活動だってあるんでしょう?部長なんだからしっかりしなさい」
うん…と言い残してコノハは玄関を出ていった。
昨夜のことを思い返す。
コノハを押し倒し、コノハに顔を近付け目を閉じた後、あたしは大きなくしゃみをしてしまったのだ。
コノハはあたしの額に手を当て、熱があると騒ぎ出して、あれよあれよという間にあたしは病人扱いされ、コノハに一晩看病されたのだった。
実際あたしは軽い風邪をひいてしまっていたらしく、しばしばくしゃみをし、今朝、体温計は36.8℃を記録した。
- 44 :
- でも、昨夜あたしが感じた体の火照りは、本当に風邪のせいだけだったのだろうか?
あのとき、今の井上心葉にあたしの知るコノハが息づいているのを知った。
そして心葉は、あたしの痛みを包み込んでくれるくらい大きく成長していた。
あのときあたしを抱き締めた腕はあたしの知らない心葉の腕…でも、その腕に、温もりにどうしようもなく惹かれた。
「あたしは、今『井上心葉』に恋をしている…」
ぼそっと口から漏れたその結論に、顔から火が出そうになった。
なんという事だろう。同じ男の子に二度も恋をするなんて…。
昨夜、心葉を押し倒したもののその先に至れなかったことについては自分の意外ないくじのなさを呪う反面、あれでよかったとも思っている。
あのまま心葉の貞操を奪って、心葉のことを体で縛り付けても、心葉の心は手に入らなかっただろう。
考えよう。
心葉の心に近付く方法を。
- 45 :
- 思えば随分と出遅れた。
コースアウトした琴吹はさておき、日坂菜乃は快走中、天野はピットインしたもののゴール直前にいるだろう。
対して、朝倉美羽は井上心葉に向けてのスタートラインにすら立てていない。
コノハは美羽のことをふっ切ってしまったのだから。
でもそれがどうした。
ハンデなんて跳ね飛ばしてみせる。
私が誰よりも心葉の近くに立ち続けてやるんだ。
想い出だけで満足してやるものか。
心葉が幸いを探して辛い想いをするとき、その手をそっと握ってあげられる場所にいたい。
誰よりも近くで心葉を見ていたい。
出来れば、その…心葉が私と一緒に幸せになろうと思ってくれたらいいななんて。
また顔が熱くなってきた。
どうやら熱が上がってきたらしい。
あたしは何かから逃げるように布団に潜り込んだのだった。
- 46 :
-
放課後、一詩があたしの部屋を訪ねてきた。
あたしは心葉が来たと勘違いして満面の笑みで迎えてしまった。
目を真ん丸にした一詩にあたしは手近にあったスリッパを投げつけ、御見舞い品の紅茶プリンだけを奪い取って部屋から追い出してやった。
後で、少し、謝っておこう。
おしまい
- 47 :
- むしゃくしゃして書いた
今は反省している
SS職人様の登場を切に願う
- 48 :
- >>47
GJです。
美羽の性格が出てて好きです。
ただ、ななせはコースアウトなんですね…orz
- 49 :
- >>48
読んで下さったこと、感謝する
ななせの扱い、>>45の美羽の一人称ミスetcも含めて謝罪する
ごめんなさい
- 50 :
- GJ
いやおもしろかった。
やはりななせはかませだったな。コースアウト扱いwwww
- 51 :
- んー、良かったです。
キャラ崩壊と書いてたけど、ぜんぜん。
美羽っぽかった。
それにしても、コースアウト…。
でも、その表現がなるほどぴったりと思わせるところが、いかにもななせ。
- 52 :
- GJ!
良かったよ
- 53 :
- コノハの学校が終わったころコノハはあたしの前でお茶を飲んでいた。シャワーも浴びたし、メイクもセットした。
そんなこと、コノハは気づいてないかもしれないけど。
コノハはあたしが一人暮らしを始めるようになってからたまにこうして会いに来てくれている。あたしから行くって言ってるのにあまり許してくれない。
そんなにあたしが歩くのが頼りないのか。たしかに杖を使ってるのは事実だけど。
目の前のコノハに話しかけようにも、なんとなく喋りづらい。相手はコノハなのに、なにを話したらいいのか戸惑ってしまう。
あたしは今なにをしてるのかとか、コノハは今何してるのかとか話したい。でも上手く言葉にできなくて、気付いたらコノハを見たまま固まっていた。
「どうしたの?ミウ」
「……なんでもない」
「でもなんかぼぉ〜っとしてるし」
「なんでもないったら!」
「そう、なら良いけど……」
バツの悪そうに言葉を引っ込めるコノハ見て、あたしは自分のバカさ加減にあきれた。
コノハのくせに!相手はコノハなのに!
どうしてこんなにドキドキして、話すのも難しくて、そしてとっても……。
「バカ……」
「え?何か言った?」
「なんでもない……」
「それで、今日はなにしに来たの?」
意識してないのに、声が少しあらくなってしまう。
「特に用はないけど、なんていうか、様子を見にかな」
「あ、そ」
うまく、会話にならなかった。その後も何度か話をしたけど、上手くつながらなくて、コノハにはきっとあたしがむすっとしてるように見えたと思う。
それはそれで仕方ないけど、でも嫌だ。あたしはコノハに元気だって、平気だって伝えたいはずなのに……。どうしても空回りして、声に出せなくて。
あぁ、もう!!あたしのバカ!!あたしらしく接すればいいのよあたしらしく!
「ね、ねぇコノハ」
「あ、ごめん。ミウそろそろ帰らないと」
「え、あ、あ、うん。ご飯くらい食べていけばいいのに。これでも練習してるんだから」
「ごめんね。今日はちょっと舞花と約束が有ってさ」
「そう、舞花と、ね」
妹、あたしやっぱりあの子のこと……。
「ミウ、さっき何か言おうとしたよね。少しなら聞くけど」
「ううん、いい。別に大したことじゃないし」
「そっか、今日は帰るよ。じゃぁまた来るね」
そういって立ち上がったコノハをあたしは玄関まで送っていった。
「ちゃんとメールしなさいよ」
「うん、分かってるよ」
「ウソ。返事しないとき多いくせに」
「それは忙しかったりして、なかなか返事書けないうちに時間がたっちゃって」
「コノハはあたしのことだけを考えていればそれでいいのに……」
コノハが困ったようにあたしのことを見ていた。
分かってる。そんな目で見なくても私にもそのくらい分かってるんだから。
- 54 :
- 「冗談よ」
「できるだけすぐ返事できるように頑張るよ」
コノハは困ったような顔から笑顔になっていた。あたしもちょっとだけ釣られて笑ってしまう。恥ずかしくてすぐ顔を逸らしたけど。
そんなあたしをコノハは楽しそうに見ていた。
ふん、コノハのバカ。
「じゃ、またね」
「はいはい、バイバイ」
玄関が閉じて、コノハが帰ったのを確認するとドアに寄りかかってあたしはそっと息をついた。
「コノハ……」
コノハは、あたしのところへ来てくれるけれど、やっぱり昔みたいにはいかない。昔みたいに私がコノハをからかって、そしたらコノハがそれを本気にして……。
そんなふうに出来たら良かった。でも上手くいかない。どうしてもあたしの思うようにはいかなかった。でも、それでいいのかもしれないとも思う。もうあたしもコノハもあの頃のままでいちゃいけないんだから。
ううん、やっぱりイヤ、コノハにペースを握られるなんてあり得ない。
でも、コノハの前にいるとどうしようもなく悲しくて、とても嬉しいのに辛くて……。そんな私を見るとコノハはさっきみたいに心配してくれる。けどあたしは何も答えられない。
それを言ってしまえば、あたしはコノハの朝倉美羽で居られなくなる気がしたから。……違うかな。コノハはきっとそんなこと気にしない。弱ったあたしにそっと手を差し述べてくれると思う。
恥ずかしがりながらも、昔より成長したその手で、あたしの手を掴んでくれる。でもそれはダメ。
あたしはいつか自分から会いに行くと言った。たしかに一度は会いに行けた。でも、ただ会っただけ。あたしから何かできたわけじゃなかった。コノハにひかれて手を繋ぐんじゃない。
昔みたいにあたしがコノハの手を引っ張って行くのでもない。
今度はちゃんとコノハの隣に立って手を繋ぎたい。
そして二人でもっといろんな話をして、外に出ていろんなモノを見つけたい。
そこまでいくには、きっと大変だろうけど少しづつ自分の気持ちを整理していけば良い。
これから時間はいっぱいあるし。二度と生きることをやめたりなんかしないから。
久しぶりだからちょっとアレかもしれない。まぁ気にしない。
Sな印象が大きい美羽だけど、かわいい美羽とかもありだと思うんだ
- 55 :
- これはよい美羽コノですね
読んでいるとニヤニヤしてしまいます
さり気なく石鹸の件における美羽の心象に触れているのがよいなぁ
- 56 :
- 美羽好きにはタマランお話ですなぁ。
繊細そうなところがいいですね。
オレも同じくニヤニヤしてしまいますがな。
- 57 :
- ほ
- 58 :
- し
- 59 :
- ゅ
- 60 :
- ネタはあるんだけど。
時間が。
そして、琴吹×心葉は本すれで叩かれるw
- 61 :
- 下手くそだから叩かれるだけ。
納得させるよう上手に書けば誰も叩かん。
ななせの話は大抵ななせがキモオタの妄想丸出しのバカ女で、心葉が都合がいい男なのがなぁ。
- 62 :
- >>61
◆Pqih97Kbb2氏のも都合いいのかな〜。
自分的には前スレのななせ陵辱とかがうまいと思うのだが。
- 63 :
- > 前スレのななせ陵辱
あれは内容はともかく本編とのリンクのさせかたがうまかったな。
実際ありえそうなとことか。
そのあとのななせが遠子を罵倒するやつは、ななせ=書き手になってて不快感しかなかったが。
- 64 :
- >>64
リンクは確かにウマイナ。
罵倒に付いては、まあ、人それぞれ。
このスレのななせ×コノハはななせは良いけど。
コノハが…。
文の運びは普通。
ただ、エロさが足りないw
- 65 :
- あれはif展開にしてるから本編とのリンクは最早関係ないと思うけどな
- 66 :
- まぁとりあえず足コキされるなら
遠子先輩>美羽>ななせ
だな
- 67 :
- >>65
前スレの?それとも今スレの話?
>>66
そこでパイズリなら、と、言ってみるw
- 68 :
- パイゴリって感じだろうな
- 69 :
- 遠子先輩に抱きしめられたらそれだけで本望
- 70 :
- >>68
痛そうだ
- 71 :
- 美羽といい、ななせといい、素晴らしくクオリティ高いな・・・。GJ。
遠子先輩派として、ひとつ投下してみる。
前スレ把握してないんでネタ被ってるかもしれん。変則なんで大丈夫だと思うが。
あと原作最新話未読なんで、その辺りで矛盾出るやも。あとエロ分は書けなかった。
その辺り、先に謝っておく、スマン。
- 72 :
- あたしの初恋の相手は”井上コノハ”。
それは、最初から叶わない恋でした。
ブーンと、鈍い音を立ててながらオーブンが回っている。後は焼き上がりを待つだけだ。
レモンパイは、あたしの得意料理だ。いまでも忘れられないセンパイの言葉が、ずっと忘れられなかったから。
(アンとギルバートの味、かぁ)
くすりと笑みがこぼれる。あの頃大好きだった『赤毛のアン』
そのアンにそっくりだった三つ編みのセンパイ。
あの日から、あたしにとって『赤毛のアン』も『レモンパイ』も特別になった。
お兄ちゃんが
昔から、お兄ちゃんはあたしの一番大好きな人だった。
物心ついた頃からずっと、お兄ちゃんはあたしに優しかった。
年の離れた妹の我が儘にも、できるだけ答えて、一緒に遊んでくれた。
お父さんとお母さんもすごく優しくて大好きだったけど、お兄ちゃんが一番だった。
お兄ちゃんはどっちかといえば、線が細い。あんまり食べれないんだ、ってちょっと困ったように笑う。
お母さんもいつも心配してる。だからあたしは、半ば押しかけるみたいに
お兄ちゃんはいつだって、あたしに優しいから。
あたしの初恋の相手は”井上コノハ”。
それは、最初から叶わない恋でした。
ブーンと、鈍い音を立ててながらオーブンが回っている。後は焼き上がりを待つだけだ。
レモンパイは、あたしの得意料理だ。いまでも忘れられないセンパイの言葉が、ずっと忘れられなかったから。
(アンとギルバートの味、かぁ)
くすりと笑みがこぼれる。あの頃大好きだった『赤毛のアン』
そのアンにそっくりだった三つ編みのセンパイ。
あの日から、あたしにとって『赤毛のアン』も『レモンパイ』も特別になった。
お兄ちゃんが
昔から、お兄ちゃんはあたしの一番大好きな人だった。
物心ついた頃からずっと、お兄ちゃんはあたしに優しかった。
年の離れた妹の我が儘にも、できるだけ答えて、一緒に遊んでくれた。
お父さんとお母さんもすごく優しくて大好きだったけど、お兄ちゃんが一番だった。
お兄ちゃんはどっちかといえば、線が細い。あんまり食べれないんだ、ってちょっと困ったように笑う。
お母さんもいつも心配してる。だからあたしは、半ば押しかけるみたいに
お兄ちゃんはいつだって、あたしに優しいから。
一人暮らしはお兄ちゃんの仕事・・・『作家』さんにとっては必要だった。
・・・まぁ、初めてそれを聞かされたときは、行っちゃやだ!って、困らせちゃったんだけど。
けど、お兄ちゃんにとって仕事は、『作家』であることは、一番大切なことだった。
あたしが駄々を捏ねた日。お母さんが、お兄ちゃんの書いた本を渡してくれた。
- 73 :
- 『文学少女』
お兄ちゃんが書いた二冊目の『小説』
小さかったあたしでも、それがすごいことだって感じた。
けど、それ以上に、その『小説』を書いてから、お兄ちゃんがなんだか遠くに。
あたしの手の届かないところにいっちゃったみたいで、あたしはそれまで読めずにいた。
きっと、この本が届いたときのお兄ちゃんが、お兄ちゃんじゃなくて”井上コノハ”だったからだと思う。
『文学少女』の中のお兄ちゃんは、あたしの知らないお兄ちゃんだったから。
そして、あたしは”井上コノハ”に恋をした。
作家の”井上ミウ”でもなく、あたしのお兄ちゃんの”井上心葉”でもなく、お兄ちゃんの小説の中の”井上コノハ”に。
イジワルで、泣き虫で、優しくて、不器用で。
最後に作家になると、泣かないと歩き出したその人に。
もうじき焼き上がる。
今日は新しいお兄ちゃんの担当さんが挨拶にくる。
そろそろお兄ちゃんを引っ張り出さないと。仕事を始めるとずっと篭もりがちだから。
新しい担当さんには、わかってほしいんだ。
お兄ちゃんがずっと送ってる”手紙”のこと。”センパイを忘れない”って想いを。ずっと。
『そう、レモンの味は青春の味……そして、初恋の味なの』
あたしの初恋は叶わないけど、お兄ちゃんの初恋のことをわかってもらいたいの。
あたしは井上心葉の妹だから。お兄ちゃんを応援する。
家族として。井上ミウのファンとして。”井上コノハ”を好きになった女の子として。
「お兄ちゃん、お茶の用意ができたよ」
_______________________________________________________
以上。これ舞花ヒロインじゃね?と思うかもしれんが
あくまで遠子先輩への愛で書いた。異論は認める。期待を裏切ってたら、マジスマン。
ネタは浮かんでるんで、上手く煮詰まったら今度こそ遠子先輩で投下予定。
- 74 :
- うわ、コピペミスってるorz
消し忘れもあるし・・・寝起きで作業するもんじゃないな・・・ホント申し訳ない、
規約違反かすりそうな気がするが、どうにも読みづらいんで再投下しとく。
迷惑かけて申し訳ない。
_______________________________________________________
あたしの初恋の相手は”井上コノハ”。
それは、最初から叶わない恋でした。
ブーンと、鈍い音を立ててながらオーブンが回っている。後は焼き上がりを待つだけだ。
レモンパイは、あたしの得意料理だ。いまでも忘れられないセンパイの言葉が、ずっと忘れられなかったから。
(アンとギルバートの味、かぁ)
くすりと笑みがこぼれる。あの頃大好きだった『赤毛のアン』
そのアンにそっくりだった三つ編みのセンパイ。
あの日から、あたしにとって『赤毛のアン』も『レモンパイ』も特別になった。
昔から、お兄ちゃんはあたしの一番大好きな人だった。
物心ついた頃からずっと、お兄ちゃんはあたしに優しかった。
年の離れた妹の我が儘にも、できるだけ答えて、一緒に遊んでくれた。
お父さんとお母さんもすごく優しくて大好きだったけど、お兄ちゃんが一番だった。
お兄ちゃんはどっちかといえば、線が細い。あんまり食べれないんだ、ってちょっと困ったように笑う。
お母さんもいつも心配してる。だからあたしは、半ば押しかけるみたいに
お兄ちゃんはいつだって、あたしに優しいから。
一人暮らしはお兄ちゃんの仕事・・・『作家』さんにとっては必要だった。
・・・まぁ、初めてそれを聞かされたときは、行っちゃやだ!って、困らせちゃったんだけど。
けど、お兄ちゃんにとって仕事は、『作家』であることは、一番大切なことだった。
あたしが駄々を捏ねた日。お母さんが、お兄ちゃんの書いた本を渡してくれた。
- 75 :
- 『文学少女』
お兄ちゃんが書いた二冊目の『小説』
小さかったあたしでも、それがすごいことだって感じた。
けど、それ以上に、その『小説』を書いてから、お兄ちゃんがなんだか遠くに。
あたしの手の届かないところにいっちゃったみたいで、あたしはそれまで読めずにいた。
きっと、この本が届いたときのお兄ちゃんが、お兄ちゃんじゃなくて”井上コノハ”だったからだと思う。
『文学少女』の中のお兄ちゃんは、あたしの知らないお兄ちゃんだったから。
そして、あたしは”井上コノハ”に恋をした。
作家の”井上ミウ”でもなく、あたしのお兄ちゃんの”井上心葉”でもなく、お兄ちゃんの小説の中の”井上コノハ”に。
イジワルで、泣き虫で、優しくて、不器用で。
最後に作家になると、泣かないと歩き出したその人に。
もうじき焼き上がる。
今日は新しいお兄ちゃんの担当さんが挨拶にくる。
そろそろお兄ちゃんを引っ張り出さないと。仕事を始めるとずっと篭もりがちだから。
新しい担当さんには、わかってほしいんだ。
お兄ちゃんがずっと送ってる”手紙”のこと。”センパイを忘れない”って想いを。ずっと。
『そう、レモンの味は青春の味……そして、初恋の味なの』
あたしの初恋は叶わないけど、お兄ちゃんの初恋のことをわかってもらいたいの。
あたしは井上心葉の妹だから。お兄ちゃんを応援する。
家族として。井上ミウのファンとして。”井上コノハ”を好きになった女の子として。
「お兄ちゃん、お茶の用意ができたよ」
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以上。規約違反なってたら自重するorz
- 76 :
- GJ。ageとく。
- 77 :
- GJ
しかし、過疎だな
- 78 :
- 8月の挿話集2に期待
- 79 :
- ほ
- 80 :
- 守る
- 81 :
- か
- 82 :
- 甘酸っぱい文章ですね
- 83 :
- hosyu
- 84 :
- ほ
- 85 :
- 青春なのさ
- 86 :
- あげ
- 87 :
- 何か書こうかと思ったらネタが何も思いつかなかったんだぜ
- 88 :
- なぜ美羽は心葉の黒子の位置を知っていたのかとか
最終巻で遠子ENDとみせかけて、舞華や魚谷さんに心葉を寝取られる遠子、ななせ、美羽とか
心葉とヒロインのTS化とか
- 89 :
- コノハちゃんを本当に女の子にしてしまうというのは面白いかも。
はじめから女の子だったifなのか、理屈ぬきに変化させてしまうのか。
どっちにしても好きなネタです。
どなたか職人さんはいらっしゃいませんかー!
- 90 :
- 女になったコノハちゃんなどブロンドヘアでボンキュッボンの先輩くらいの存在価値しかない
- 91 :
- このスレってどこかに保管庫あったっけ?
- 92 :
- >>88
黒子の話はオンラインの話を見ればわかる
- 93 :
- >>91
無い。
なのでエロパロ保管庫に入れて貰いたいと思う今日この頃。
- 94 :
- のーまるに遠子先輩といちゃいちゃに需要は無いのだろうか
と心葉×遠子信者が呟いてみる
- 95 :
- 需要はあると思う
前スレにもあった気がするし
供給がないだけで
- 96 :
- 美羽と心葉で書こうと思ったら前スレとほぼ同じものを書いてたぜ
俺はどんだけ心葉を攻める美羽好きなんだ
- 97 :
- >>96
うp!うp!
- 98 :
- ho
- 99 :
- 久々に保守代わり。
〜とある人の日記より
Bから郵便が届いた。
同人誌?
ああ!でも、こんなことがホントウに?
これなら、天野遠子のほうがマシだ。
コノハが違う世界に行ってしまう。
いや、連れて行かれるのか?
いやだいやだいやだ!
確認しなくては。
でも、コノハに? それはできない。
やっぱりヤツを問いたださなくては。
あたしに自分は2番で良いって言ったのは1番がいたから?
許せない。 コノハを汚すなんて。
問い詰めて、問い詰めて、問い詰めて。
コノハから手を引かせなければ。
〜〜
がんばれ、芥川くん。
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