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2013年01月レズ・百合萌え199: よつばと!で百合萌え (249) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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よつばと!で百合萌え


1 :2007/06/10 〜 最終レス :2012/12/06
無かったようなので立ててみました。

2 :
あさぎ×虎子なー

3 :
えな×みうら

4 :
虎あさ

5 :
かーちゃん×みうら

6 :
虎子彼氏すぎるだろwwww
アシになって車乗せたり部屋でまったりしたり

7 :
えな×みうらいいですよねー

8 :
虎あさss誰か書いてー

9 :
風香は誰ともないな

10 :
>>9
逆じゃね?

11 :
あさぎと虎子はガチだよね

12 :
「虎子は細すぎるのよ」

13 :
俺様的にはあまりボーイッシュな女が絡むのは萌えない
いかにも女の子みたいな子たちの絡みが最高に萌える
ボーイッシュ入れるくらいならはじめからヘテロのほうがいいじゃん

14 :
昔、恵那とみうらの百合話を書いたような記憶があるが……

15 :
あずまんが大王スレのようなSS職人が来るといいなぁ

16 :
あさぎ×よつば
もう最高

17 :
>>14
よし!!書いてくれ

18 :
>>13
ボーイッシュな子がそういう時に見せる女の子の部分がいいんじゃあないか。

19 :
よく分かっていらっしゃる。

20 :
>>16
ロリとお姉さんか、危険な組み合わせだ

21 :
>>18
よ〜しお前表へ出ろ

22 :
虎子もあさぎの前ではネコなのかな。

23 :
950 名前:名無しんぼ@お腹いっぱい 投稿日:2007/06/19(火) 20:43:51 ID:5fSajMOy0
虎子の身体は骨ばってて硬そうだ
「男の子は風香くらいの身体がいいのよ」とか言ってたけど
その裏には、私には虎子くらいの身体がいいのよ、みたいな意が込められていて・・・
あさぎは虎子を抱いてたりするんだろうなぁ

24 :
あさぎ×よつば
「よつばちゃんよつばちゃん」
「ん?なんだ?」
「これは何かなー?」
「おぉ!アイスクリームだー!!」
「ほしいー?」
「ほしい!」
「じゃあ、あげよう」
「わーい!」
「でもその前に、私のお願い聞いてくれたらね」
「なんだ?よつばなんでもきくぞ!」
「じゃあ、私にキスしてくれるー?」
「きす?」
「そう、私にチューしてほしいの」
「あー!チューな!?」
「そう、チューよチュー」
「あー・・・でもチューはすきどうしでやるのがきまりだからなー・・・」
「よつばちゃんは私のこと好き?」
「すき!」
「私もよつばちゃんのこと好きよ」
「おー、よつばとあさぎはすきどうしだな!」
「そうよー、つまり私とよつばちゃんは好きな人同士だからチューしてもいいのよ」
「そうか!チューしてもいいのか!」
「じゃあここ、口にお願いね」
「わかった!ではチューをします、いいですか?」
「はい、どうぞー」
ちゅぅ〜
「・・・なーあさぎ、チューはドキドキするな・・・」
「あぁもう、よつばちゃんはかわいーなー!」
ぎゅ!
なんとなくやってしまった、反省はしていない

25 :
次はあさぎ×虎子でよろ

26 :
えな×みうらもお願いします

27 :
>>24
SSを書いてみないか

28 :
よつばとの小説書いてるサイトって無いなー・・・

29 :
おー!GJ!!
しゃべり方とかよつばとすごくあってる
次も投下よろ

30 :
二次元には興味ないと思ってたのにあさぎと虎子で妄想してしまった・・・

31 :
あさぎ×虎子は妄想しちゃうな、2人で旅行行った夜は・・・

32 :
いつも家まで迎えに来させたり、花火の金を出させたり
主導権は完全にあさぎにあるようだ。

33 :
あさぎと虎子はなんかエロい。

34 :
あさぎの言うこと面倒臭そうにしながらきいちゃうんだろうな

35 :
あさぎ×虎子のSS読みたい

36 :
「うー…あったま痛ぇ…」
「飲みすぎだ」
「だって先輩がさぁ…」
頭を抱えて悶えるあさぎは、昨日から私のベッドを占領している。
「飲めって言われたら…逆らえないでしょ」
「私はお酒弱くないから」
「うぅ〜…ん!」
あ、タバコ…きれたか。
「暗…。何時?…あ、雨降ってんのか」
「タバコ、買ってくるけど」
ついでに栄養剤の一本でも買ってきてやろうか。
「えぇ〜、出てっちゃうの?」
「あぁ。なくなったから」
「いようよー。ねぇ、虎子。頭いたいよ〜」
「…」
「雨降ってるしさぁ、こっちおいでよ」
私は、両手を広げてだだをこねる大きな子どもの腕を引っ張って、上半身を起こしてやった。
ベッドにちょこんと座っているだけでも人形みたいに絵になるのに…
「乱れた髪とだるそうな顔が減点かな」
言いながら、半分開いた唇を覆うように塞いでやる。
「酒くせぇ」
「あんたは普段からタバコくさい」
あさぎは私の腕を抜けてばたっと倒れると、それきり腕で顔を覆って動かなくなった。
…タバコ…買いに行くか。

37 :
>>36
最高です(*´Д`)ハァハァ

38 :
イイヨイイヨー!
ようやくスレが機能し始めたなー

39 :
いいねいいねー

40 :
恵那とみうらも似たような道を歩むんだろうな
恵那はあさぎほど振り回さないだろうしみうらは怖がりだけど

41 :
俺も何か書いてみようかな

42 :
どんどん書いちゃって!

43 :
あさぎが今彼氏が居ないのは虎子に惚れているからという妄想が頭から離れません

44 :
「きたぞ」
夏もそろそろ後半と言うのに、大学の夏休みは終わる気配が無い。
休めるのはいいが長すぎるのも逆に考え物で、序盤に旅行に行ってしまった彼女たちはすることがなくなり、
最近はもっぱらお互いの部屋でまどろんで過ごすことが増えていた。
「おっす」
部屋の主は座ったまま視線だけをこちらにむけて微笑んだ。
冷房のきいた部屋には読み飽きた漫画とファッション誌が数冊、テーブルの上におかれている。
「ふぅ」
虎子はこの部屋に灰皿が無いことを思い出すと、小さくため息をついて目に付いた雑誌を読み始めた。
これは…、前に読んだな。
「…どっかいく?」
手持ち無沙汰そうに携帯をいじりながらあさぎが聞く。
どこへ行きたいわけでもないのだが。
「ん…別に、かなぁ」
案の定、虎子からは歯切れの悪い答えが返ってきて、
「めんどくさくないか?」
雑誌を傾けて続けた。
机の上の『夏の日帰り旅行特集』と銘打たれた薄い情報誌がむなしい。
「ならあたしんち来たってしょうがないじゃん。この暑い中。それはめんどくさくないんだ?」
天井を見上げてぼんやりと言うあさぎに、虎子は少し考えるような素振りを見せて
「クーラーきいてるし」
本に目を戻して答えた。

45 :
ss大歓迎です!

46 :
「なんだ。私に会いたいから来たのかと思った」
さっきからのなんとなくな口調のままのあさぎの台詞に、束の間の静寂が訪れる。
クーラーの稼動音が響き、虎子は一枚ページをめくってからいかにも自然に答えた。
「あぁ。お前に会いたいから来たんだった」
また静寂が訪れる。
今度は立ち上がる音がして、
「バカ」
聞こえる声に頭を上げると、楽しそうに笑うあさぎの顔が見えた。
虎子も唇の端だけを上げてにやっと笑ってから、雑誌を床に置いて目を閉じた。
バサと紙の束の落ちる音がして、乾いた唇が静かに触れる。
潤いのない口の中に水分を取り戻すように舌を絡めると、粘度の高い生々しい音が響いた。
しばらくそうしていただろうか。
離れた二人の唇は薄く光るほどの潤いを取り戻し、心なしか瞳もうっとらと輝いている。
あさぎは虎子の首に自分の腕を絡めて、頭を摺り寄せるように動かすと
「まあ、どこも行かなくてもいいか」
虎子の首が、浅く縦にうなずいたような気がした。
あさぎの頭を細い腕が大切そうに包んでいる。
クーラーの風が机の上の雑誌を2,3ページ、めくる音がした。

47 :
SS超GJ!!!
あさぎ×虎子は良いものだ。

48 :
いいものだー!
みんな、バシバシ援護射撃しようぜ。

49 :
GJ!

50 :
いいっすね〜
最高です!

51 :
盛り上がってまいりました

52 :
「えなー、クーラーつけようよ」
「だめだよー。温暖化なんだから」
宿題を片付けにきたはずのみうらは、鉛筆を放り出してベッドにうずくまっている。
普段のボーイッシュな格好とは違って、可愛らしいキャミソール風の上着に膝までのスカートをあわせて
“背伸びした夏休みのお洒落”を体現しているような服装だ。
「涼しいから」とはみうらの言い分だが、
玄関を開けた時の真っ赤な顔に恵那が思わず微笑んでしまったのは言うまでもない。
「扇風機で我慢しなよ」
逆に恵那は、動きやすそうなジーンズとTシャツというカジュアルな格好でペンを走らせていたが、
ベッドの上で倒れたままの友人を見て宿題の冊子をそっと閉じた。
呆れたような笑顔でみうらの横に腰掛けて、汗ばんだおでこをそっと撫でる。
「…つける?クーラー」
ワガママな子どもに根負けした母親のような口調で語りかけた。
言われたみうらはその口ぶりを不満に思ったのか、眉を潜めて押し黙っている。

53 :
「どーしたの?みうらちゃん…。きゃぁ!」
不思議そうな顔で覗きこんだ恵那の体を、みうらの足が蟹みたいに挟んだ。
「へへ、つかまえた!」
そのまま体を反転させて馬乗りになり、恵那の両手首を押さえ付ける。
「私に暑い思いをさせた罰だ」
みうらはそう言って不敵に笑うと、短めの前髪を揺らしながら鼻が当たるほどの距離まで顔を近付けた。
少し、息が乱れている。
押さえ付けられた恵那がみうらに向けたのは、驚きでも焦りでもない表情だった。
楽しんでいるような…笑顔。
「な…、なんだよ!」
「うふふ」
「何笑ってんだよ!くすぐっちゃうぞ!」
この状況に焦っているのは、むしろみうらなのかもしれない。
「キ…キスしちゃうぞ…」
今にも触れそうな距離で唇が動く。
「できないよ。みうらちゃん、怖がりだから」
楽しそうな笑顔でさらりと放たれた言葉に、みうらの耳は真っ赤に染まった。
諦めたような、恥ずかしそうな表情が浮かんで、押さえていた恵那の手首が解放される。

54 :
自由になった恵那の腕は乗っかった体を優しめに抱きとめて、顔の近くまで引き戻し
「みうらちゃん、可愛い」
囁くと同時に頭を持ち上げて、赤く染まった唇に触れるようにキスをした。
「ね?」
唖然とした表情でその動きを止めてしまった少女の体を、細い腕がさっきより強めに抱き締めた。
「ね、じゃねーだろ!」
「あはは」
飛び起きたみうらは、ベッドを降りて所在なさげに机の横にをうろうろしている。
「宿題、続きするぞ!」
「はいはい」
変わらない笑顔でベッドを降りた恵那は壁に取り付けられたリモコンを取って、
今年初めて、クーラーのスイッチを入れた。
(おわり)

55 :
うおー!これは萌える!
次は是非ふーか×あさぎの姉妹百合おねがいします

56 :
GJです!
やっぱいいなぁ、この2人も!

57 :
やっぱりえなは攻めだな

58 :
よつばとの世界観に合うか分からないけど
ちょっとドロドロしたあさぎ×虎子モノを書いてみる、予定。

59 :
>>36>>44>>52のSS
どっかのサイトでみたような…

60 :
>>58
ドキドキ・・・

61 :
>>59
あ、それは多分私自身のサイトですね。
最近、いろんなスレに投下したSSがたまったので、まとめてHPをつくったんです。
あと、書いたはいいけどそのジャンルのスレが止まったやつとか。
今後は、書いたら直接HPの方にのせるか、こっちに投下してその後HPでまとめるかは結構迷っています。
しばらくいろんな方法を試そうかな…と。

62 :
あずまんがスレに投稿している、よみ好きの方ですね

63 :
楽しみにしてます!

64 :
お久しぶりです。
たまにはあさとら書いてみようとか思いました。
せっかくなので投稿させていただきます。
どうぞ。

65 :
銀色の缶に入った透明の液体を一気に三分の一ほど飲んで、あさぎは大きく息を吐いた。
「うはー。アルコール入れんの久しぶり」
既にカラになった缶が二、三本、足元で転がり、虎子の膝に当たって止まった。
「お前、酔ってんだろ。顔赤い」
その缶を拾って机の上に縦に重ねると、ほんのり赤く染まった頬を指差して続ける。
「もうやめとけ」
ベッドにもたれ、隣り合って座る二人は、テスト終わりの打ち上げと称してあさぎの部屋でプチ宴会を催していた。
少しのツマミと数本の酎ハイを机の上に並べて始められた二人っきりの飲み会もそろそろ終盤に差し掛かり、
体温の上がったあさぎは、彼女より飲んでいるはずなのにシラフに近い虎子の肩にこてんと頭を預けた。
「酔ってないよ」
言った勢いで、力の入っていない左手で虎子の肩をこづく。
虎子はそれを手のひらで受け止めて、
「完全に酔ってんな」
顔を覗き込む様に首を傾げた。

66 :
深夜と言うにはまだまだ早く、これから本格的に酔い始めようとしていた虎子は、
「こいつがこれじゃーな」とばかりに前髪をかきあげ、その手であさぎの頭をぐりぐり撫でた。
「どうだ、フラフラすんだろ?」
「しないよ〜。よってなぁいもん」
アルコールで満たされた脳細胞を前後に揺らされたあさぎは、乱れた髪を横に流しながらだるそうに顔をあげ、
捕まえられたままだった手をほどいて、両腕で虎子の肩を横抱きにした。
うっとりと輝く瞳を半分だけ開き、
「酔ったフリしてあんたに甘えてんのぉ」
虎子の胸におでこをこつんと当てて目を閉じる。
「惚れた?」
間から赤くなった耳の見える長い髪を、抑えるみたいにぎゅっと抱いた虎子は、
「惚れた」
酒も入っていないのに真っ赤に染まった自分の顔をあさぎに見られまいと、腕に強く力を入れた。

67 :
36さんのサイトに行ってみたい。

68 :
相変わらずGJ!
この二人はホントに良いな。

69 :
ハアーン(*´д`*)
最近よつばと読んで、速攻この2人にハマりますた

70 :
うっは、こんなスレがあったなんてw
ここは新作じゃなくちゃダメですかね?
以前HPにアップしたあさぎ×トラ子の何かがあるんですが。

71 :
なんでもおkおk!

72 :
じゃあちょっと準備してきます!
四巻第25話のP120くらいを用意しておいて下さい><
あさぎ×トラ子のあさぎヘタレ攻?

73 :
「ふーかがしつれんした!」
「ありゃま」
 急に家の階段を駆け上がってきた隣に住む女の子、よつばちゃんが叫ぶ。
 この子は本当に元気で、見ているだけで退屈しない。
 いつも何か面白い事を運んできてくれる、まるで夏の草原に吹く風の様な女の子だ。
 そしてまたこの子は、刺激的な言葉を話してくれる。
「しつれんしたらどうしたらいい!? どうしたらなおる!?」
 血相を変えて言葉をまくしたてるよつばちゃんの言葉に、私は少し考えて言った。
「んー私、フラれたことないからよくわかんないなあ」
「おー……」
 よつばちゃんが元気なさそうな声を出す。いや、驚きの声だったのかもしれない。
 同じ部屋で一緒に本を読んでいたトラ子は『はいはい、またか』といった顔で、目を細める。
 だって本当の事だし。仕方ないじゃない。
 するとトラ子は胸のポケットから煙草の箱を取り出して、それを一本取りながら言った。
「風香ちゃん、あんだけかわくてもフラれるのか…意外だな」
 相変わらずトラ子は起きているのか眠っているのか解らない様な声で言う。
「ふーか、かわいいな?」
 それに対してよつばちゃんが相槌を打つ。
「男の子に受けそーなスタイルしてるしね」
 実際世の中の男の子、特にあれくらいの年齢という物は、少しくらい丸みを帯びている方が可愛らしいと私は思う。
「…足はちょっと太いかな」
 そりゃ、トラ子に比べれば大体の女の子は太めに入るだろう。
「ふーか、あしふといな?」
 さらによつばちゃんはその言葉に相槌を打つ。
「男の子にはあれくらいがいいのよートラ子は細すぎだね」
 私は可愛い妹の為に風香を擁護する意見を言う。
 実際、人の好みなんて千差万別だし。
 私は一度閉じた本をもう一度開いた。
「いいのか?」
 慣れた手つきで煙草に火をつけたトラ子は、それを大きく吸い込むと大きく空中へと吐き出した。

74 :
「よつばはどーしたらいい?」
「んーそうねぇ」
 はて、こういう場合はどう言えばいいだろう。第一、よつばちゃんは本当に失恋の意味を知っているのだろうか。
 かと言って、逆に面白い事言って風香を傷つけるのも、姉としてはどうかと思うし。
「テキトーに元気づけてやって」
 うん。これだ。これが一番ベターな答えかもしれない。
 失恋の痛みは、パーッとはしゃいで忘れる事に限る…… と、思う。
 実際、私失恋なんてした事ないし。失恋と言うか、まだ、私の恋は終わってはいないのかもしれない。
「よしっ」
 勢いの良い掛け声と共に、よつばちゃんは私の部屋から出て行った。
 はてさて。風香に何て言うのやら。
「いいのか?」
 慣れた手つきで煙草に火をつけたトラ子は、それを大きく吸い込むと大きく空中へと吐き出した。
「なにが?」
「いや、あんなテキトーな事言って」
「あー」
 どうやらトラ子は私が適当に返事をしていた様に感じたらしい。
「実際、よつばちゃんに言ってどうなる事でも無いだろうし、あの頃の失恋なんて沢山した方がいいのよ」
「……そんなものか?」
「そんなものよ」
 トラ子は釈然としない様子でまた煙を吸い込む。
 私はまた、先程読んでいた雑誌に目を落とす。

75 :
「しかし、あれだな」
 トラ子は読んでいた本はそのままで、紫煙を燻らせている。
「あさぎは、本当に失恋した所を見た事がないな……」
「ああ、大体私の方からフっちゃうからね」
「どうして?」
「え?」
 予想していなかったトラ子の返事に、私は思わず驚いてしまった。
「いや、どうして長続きしないのかと、ふと疑問に思って」
「それは……」
 実は私には、ずっと好きな人がいる。
 その人は決して手が届かない様な存在で、私をいつも暗い気分にさせる。
 時々、この気持ちは嘘か一時的な物で、実際はそんな事は無い、と思う事が何度もある。
 その度に私は言い寄ってくる男を好きになってみるのだ。
 けれどそれは、決して私の本心ではない。
 偽りの恋を始める度に、好きな人の面影を重ね、比較する。
 彼らには何の非も無い。むしろ一般的には平均値以上の物を持っていると思う。
 けれど、彼らとその人を比較してしまうと、万が一にでも、彼らの勝ち目は何一つだって無くなってしまうのだ。
 それに気づいてしまう度、私の方から「さよなら」を言って終わらせてしまう。
 その偽りの恋が終わる度に、私は改めてその人の事が好きなんだと認識するのだ。
 どんなに恋焦がれ、綺麗な女になったとしても、決して手の届かない存在。それが私の相手。
「何かね、みんな退屈なのよ」
「ふぅん?」
 トラ子は理解できないと言った様子で、その切れ長な瞳で私を見る。
 私は嘘をついてはいない。
 実際彼らとの『付き合い』は非常に退屈な物だった。
 最初の頃は刺激的な事もるのだが、基本的な部分は誰も一緒で、何一つ変化が無い。
 彼らとの付き合いは、苦痛としか思えなくなる時があるのだ。
「それじゃあ、私といると退屈しない訳?」
 鋭い指摘。
「う、うん」
 その指摘に私はただドギマギとしてしまって、曖昧な返事をするだけで一杯だった。

76 :
「そりゃ光栄だ」
 トラ子が自嘲にも似た笑いを浮かべる。
 誤解しないで。私は決してトラ子が気に入らない訳なんじゃない。ただ、突然の指摘に返答を困らせているだけで……。
「私はっ――」
 私は一度、喉の奥で言葉をつまらせてしまう。
「私は、トラ子と一緒にいると楽しいよ」
 ああ、何でこんな中途半端な答えなんか返してしまうのだろう!
 違う。もっと…… 私が伝えたい事は違う事なのに!
 舌がもつれ、喉がつまり、頭の中が真っ白になりそうで、言葉が出ない。
 どうして。どうしてだろう。私はトラ子と一緒にいるだけでとても嬉しいし心が安らぐ。
 例え座る位置に多少の距離はあるけれど、貴方と一緒にいるだけでとても嬉しいのに!
 どうして、それを口にしようとすると言葉がでてこないんだろう。
 ああ嫌だ! どうして大事な事にだけは、私はいつも臆病なのだろうか!
私はトラ子に、私は貴方に――。
「まあ何にせよ、あさぎに男がいないからこうやっていられる訳なんだけどね」
「な、何言うの急に」
 その言葉に私はまた体の中から刺激を感じる。
 心の中を見透かされた様な気がして私は思わず声を震えさせてしまった。
「いや、別に。あさぎと一緒にいる時は、大体あさぎがフリーな時だし」
 確かに私は誰かと一緒にいる時は大体、トラ子と一緒に行動する事は少ない。
 それは一種の逃避行動なのかもしれないし、私は――貴方の気を引きたいだけの子供染みた感情なのかもしれない。
「そう言われればそうかもしれないね」
 私は早鐘の様に打ち付ける鼓動を抑えようと、あえてそっけないフリをした。
「だから私は、この時間をとても気にいっている」
「――っ」
 本当にトラ子は突然すぎる。突然私を喜ばせる様な事を平気で言ってしまう。
 これが天然の性格なのか、それとも意図している物なのかは解らないけれど、その言葉は私の心の中に直線的に届いてくる。
 ダメだ、少し話題をずらさないと。


77 :
「不思議だな……」
「え?」
 口を開こうとした私よりも先に、トラ子から言葉が飛んでくる。
「あさぎは、私の事を聞いたりしないのか?」
 トラ子の事。
 確かに私は今までトラ子の事を何一つ聞こうとしなかった。
 いや、聞くのが怖かったのかもしれない。
 トラ子の昔を聞き、それがもし、私の満足いかない事だったとしたら、私はきっと暫く立ち直れないかもしれない。
 仕方の無い事だとは思っているけれど。
 私に好きな人がいる様に、トラ子にだって好きな人がいたっておかしくはない。
 だけど、それを聞いて、私は正気でいられるのだろうか。
「だ、だって、トラ子の方から何も言わないから……」
 そうだ。自分から言い出さない限り、私はそれを聞く権利は無いのだ。
 別に臆病な訳じゃ…… ないと思いたい。
「そうか。そうだった。いつもあさぎの話を聞くだけで、自分から何も言ってなかったな」
 トラ子の事、気にならない訳じゃないけれど、正直それを聞くのは怖い。
「でも、いいのよ。無理して話す事なんかじゃないし」
「……そうか」
「そうよ……」
「……」
「……」

78 :
 そして、起こるべくして起きてしまった沈黙。
 私は次に何を言っていいのか困ってしまった。
 トラ子も同じ気持ちなのだろうか。
 きっと彼女の目には、私が我儘を言って無理矢理話の腰を折った様に見えているのだろうか。
 そう、ただの我儘。
 そのままの彼女でいて欲しいという、自己満足の押し付けな束縛。
 私って…… こんな嫌な女だったのかな。
 どんなに好きでも無い人と付き合って、どんなに自分の見た目だけを磨いても、本当に好きな人の前では何一つ素直になれないで余裕の無い醜い女になっている。
「ちょっと…… 風香の様子見てくる」
「ああ……」
 最悪のタイミングだ。
 何でこの状況で席を立とうとしたのだろう。
 でも、あの状況のままあの部屋にいるのは無理だった。
 私が立たなくても、もしかしたらトラ子の方から席を立っていたかもしれない。
 そしてきっと…… 彼女は帰るだろう。
 それだけは避けたかった。
 一分でも、一秒でも彼女と一緒にいたのは紛れも無い事実だったから。
 矛盾している。けれど私自身どうしていいか解らなかったから。

79 :
 下へ降りると、既に母が帰宅していた様子で、風香がいる部屋をガラス扉越しに覗き込んでいる。
「風香どうなってる?」
 私はいつもと同じ様な顔をして母に尋ねた。
 こういう時、私の切り替えの早さに驚いてしまう。
 先程トラ子と気まずい雰囲気だったのは嘘だったんじゃないかと思うくらい、私はいつも通りに振舞った。
「悪趣味ね、あんた」
「お母さんだって覗いてるじゃない」
「親はいいのよ、親は」
 私もそれに習ってその中を覗き込んだ。
 中ではよつばちゃんと風香が何やら話している。
 どうやらよつばちゃんは期待通りに風香にトドメを刺してくれたらしい。
 相変わらず面白い娘だ。
 風香が溜息を一つ漏らし、そして言った。
『私は夏の終わりが来る度に、恋の終わりを思い出すのかしらね』
『さようなら、私の恋。グッバイマイラブ』
 つくつくぼーし
 つくつくぼーし
 つくつくぼーし
「……あれあなたの娘さんですよ」
「……あんたの妹よ」

80 :
 前々から思ってたけど、風香はやっぱり世間一般とズレている所がかなりあると思う。
 こんなセリフは、流石に私でも言う事なんてできない。
 でも…… ズレているのは私も一緒かもしれない。
 どうしてトラ子なんて好きになっちゃったんだろう。
 好きにならなければ、こんな事で悩む事なんてなかったのに。
「……あんた、トラ子ちゃんと何かあった?」
「ふぇっ!?」
 いきなり母親に声をかけられ、私は思わず間抜けな声を出してしまった。
「な、な、な、な、なんでそんな事……」
「んー? 何となく。そんな気が、ね」
「べ、別に何も……」
「ふーん…… 別に何があったかは解らないけど、トラ子ちゃんは大事にしなくちゃ駄目よ? あんたの数少ない理解者なんだから」
「そ、そんな事……」
「あんたの事、よーく理解してるのは彼女しかいないんだから。他に誰かいる?」
「……いない」
「別にあんたが誰を好きになろうと構わないけど、本当に大事な人は手放しちゃ駄目。ちゃんとしてなさい」
「な、なんで――解るのよ」
「何でって? ……あなたの母親ですもの。見てれば解るわよ」

81 :
 見透かされていた。
 私がトラ子に対して友人以上の特別な感情を持っていた事を、母は知っていたのだ。
 知っていて尚、母は知らないフリをしていたのだ。どんな時も、どんな時も。
「どうせくだらない意地でも張って気まずい雰囲気にでもなったんでしょ。だったらちゃんと謝って話しなさい。心を開かない相手には、誰だって心は開かない物よ」
「お、お母さんなんかに私の気持ちなんて解らないくせに!」
「ええ。あなたの気持ちなんて解らないわ。けれどね、何もしないまま後悔して過ごすのと、駄目元でやって後悔するの、あんたならどっちを選ぶ?」
 本当に、この人はどこまで私の気持ちを理解していると言うのだ。
 まるで心理カウンセラーと話をしている様だ。
 私の中で凍って固まってしまった心を溶かしていく様だ。
「ほら、こんな所で私と話してる場合じゃないでしょ。早く部屋に行ってトラ子ちゃんと話してらっしゃい」
「お母さん……」
「よつばちゃんが上に行こうとしたら、ここで食い止めてあげるから」
「ありがとう……」
 私は母に感謝した。
 生まれてきてから今まで、こんなに母に感謝した事があったのだろうか。
 どんなに私が大きくなっても、母は母なんだな、と、思った。
「ああそう――」
 母が思い出した様に言った。
「少し位うるさくしても大丈夫よ。恵那も下に呼んでおくから」
「ばっ――バカ!何言ってるの!」
 前言撤回。
 やっぱあれは私の母親だわ。

82 :
 ばたん。
 ゆっくりと後ろ手に扉を閉める。
 まだこの部屋は、先程の気まずい空気のままだった。
 手持ち無沙汰になっていたのか、トラ子はまた先程の雑誌を読んでいた。
 よーし、ここは私の方から話しかけて、この気まずい雰囲気を変えてやろう。
「風香ちゃん、どうだった?」
 しかし、トラ子に先を越されてしまった。
 雑誌から目を離さないでいる所を見ると、トラ子は私の様子をうかがっているのかもしれない。
「よつばちゃんに励まされてた」
「そうか。そりゃ可哀想に」
「全く――ふふっ」
 私は思わず吹き出してしまった。
「何か可笑しかった?」
「そこは普通なら『良かったね』って言う所なのに」
「相手があれじゃなければね」
 トラ子も私につられる様に小さく笑う。
 先程の空気がまるで嘘の様に変化していく。
 張り詰めていた空気がパキパキと音を立てて崩れて、そこにはいつもの空気が戻ってきているのが解った。
「隣、座ってもいい?」
「え、あ、うん」
 トラ子は一瞬戸惑った様子だったが、私の提案に納得してくれた。
 私はすぐ隣、丁度トラ子の左側に座った。
「ん? どうした急に。それに、心なしか顔も赤いし」
「べっ、別になんでもない!」
 ああ、さっきお母さんが変な事言うから意識しちゃうじゃない。
「変だな。熱でもあるんじゃないのか?」
「――っ」

83 :
 トラ子が私の額に手を当てる。
 駄目。そんな事したら私――。
「へ、平気よ。熱なんて、無い」
 私は手を振り解こうとした、が、トラ子のひんやりとした手の感触が心地よくて、私にはどうする事もできなかった。
 心地良い。トラ子の手が、こんなにも心地良い物だなんて、知らなかった。
「そうか。なら良いんだけど……」
 トラ子がそう言って手を戻す。
 びっくりした。急にこんな事されるとは思ってもみなかった。
 危ない危ない。あと少しトラ子の手が額にあったら、私は本気で熱を出していたかもしれない。
 私は離れてしまった手に名残を惜しみながらも、気持ちを切り替えようとする。
「……で?」
「え?」
 私に問い掛けてくる。
「急に隣に座るなんて、何かあったのか?」
「あー……」
 落ち着け、落ち着くんだ私。
 ゆっくり息を吸って、そして吐いて。一生続く苦しみなんかじゃない。
 トラ子なら解ってくれる。きっと解ってくれる。
 もしその気がなくても、きっとトラ子なら私の気持ちを無下にしたりしないはず。
「トラ子、あのね。私、ずっと言いたい事があったの――」
 私の一日は、まだ折り返し地点にも達していないのかもしれない。 

84 :
26話で、あさぎがいつもより遅く起きてくるのを見て
「これはあれだろ、どう考えてもトラ子とxxしてただろう」
と妄想したのがキッカケでした。
無駄に長くてすいませんでした><

85 :
うろたえ気味のあさぎがいいですな
GJです

86 :
GJ!

87 :
GJすぎる!

88 :
すまん、あげちまった……

89 :
萌えにそうになった

90 :
http://www6.uploader.jp/user/tiyodaiou/images/tiyodaiou_uljp00099.jpg
流れを読まずに投下

91 :
姉妹百合キター

92 :
ほす

93 :
ほいフィギュア ブラ透け画像他もあった
http://1server.sakura.ne.jp/newfigure/pc/img.php?src=../src/115-4.jpg

94 :
あずまんがで百合萌えって無いの?

95 :
ごめんあった

96 :
あったあった、あれなー

97 :
新刊発売age

98 :
しまうー×風香

99 :
36氏&70氏
両者ともGJすぎる。
あさとらいいよー(・∀・)イイヨイイヨー
恵那みうら  風香しまうー  あさぎ虎子
この姉妹百合すぎだろー常考
で36氏のサイト見たいんだが、いろいろぐぐっても見つけらんねーヒントプリーズ

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