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2012年11月Leaf・key45: 〜 選択形式で進めていくスレッドXXXVII 〜 (451) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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〜 選択形式で進めていくスレッドXXXVII 〜


1 :2007/12/28 〜 最終レス :2012/10/28
ここは選択肢と選択で話を進める、「選択形式で進めていくスレッド」です。
A 前スレ(スレッド36:http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1194529744/
B 旧支援板(http://members.at.infoseek.co.jp/farem/sentaku/index.html
C 新支援板(http://members.at.infoseek.co.jp/farem/cgi-bin/sentaku/
D wiki(http://f44.aaacafe.ne.jp/~farem/sentaku/index.php
E 過去スレ・関連スレ及び諸注意(>>2-5
過去スレ
(1:α)葉鍵ゲーっぽく選択形式で進めていくスレッド
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1022/10223/1022339884.html
(2:β) 〜 選択形式で進めていくスレβ 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1024/10244/1024415274.html
(3:γ) 〜 選択形式で進めていくスレ 〜 
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1026/10264/1026471373.html
(4:δ) 〜 選択形式で進めていくスレδ 〜 
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1028/10280/1028044958.html
(5:ε) 〜 選択形式で進めていくスレε 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1029/10293/1029338142.html
(6:ζ) 〜 選択形式で進めていくスレッドζ 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1031/10311/1031124139.html
(7:η) 〜 選択形式で進めていくスレッドη 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1035/10353/1035374561.html
(8:θ) 〜 選択形式で進めていくスレッドθ 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1039/10391/1039189772.html
(9:ι)選択形式で進めていくスレッドι
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1044/10445/1044541965.html
(10:κ)選択形式で進めていくスレッドκ
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1047/10474/1047448312.html
(11:λ)選択形式で進めていくスレッドλ
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1054/10549/1054982235.html

2 :
(12:μ)〜 選択形式で進めていくスレッドμ 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1060/10603/1060399408.html
(13:ν)〜 選択形式で進めていくスレッドν 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1073/10731/1073147053.html(以下HTML化待ち)
(14:ξ)〜 選択形式で進めていくスレッドξ 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1074/10743/1074398816.html
(15:ο)〜 選択形式で進めていくスレッドο 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1075/10756/1075609628.html
(16:π)〜 選択形式で進めていくスレッドπ 〜
http://pie.bbspink.com/leaf/kako/1077/10778/1077801639.html
(17:ρ)〜 選択形式で進めていくスレッドρ 〜
http://pie.bbspink.com/leaf/kako/1084/10840/1084086608.html
(18:σ)〜 選択形式で進めていくスレッドσ 〜
http://pie.bbspink.com/leaf/kako/1087/10871/1087105510.html
(19:τ)〜 選択形式で進めていくスレッドτ 〜
http://pie.bbspink.com/leaf/kako/1090/10900/1090063164.html
(20:υ)〜 選択形式で進めていくスレッドυ 〜
http://pie.bbspink.com/leaf/kako/1090/10905/1090597960.html
(21:φ)〜 選択形式で進めていくスレッドφ 〜
http://pie.bbspink.com/leaf/kako/1092/10927/1092753962.html
(22:χ)〜 選択形式で進めていくスレッドχ 〜
http://pie.bbspink.com/leaf/kako/1100/11006/1100666118.html
(23:ψ)〜 選択形式で進めていくスレッドψ 〜
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1103721785/
(24:ω)〜 選択形式で進めていくスレッドω 〜
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1110714312/

3 :
(25:XXV)〜 選択形式で進めていくスレッドXXV 〜
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1126258158/
(26:XXVI)〜 選択形式で進めていくスレッドXXVI 〜
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1129738257/
(27:XXVII)〜 選択形式で進めていくスレッドXXVII 〜
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1131289497/
(28:XXVIII)〜 選択形式で進めていくスレッドXXVIII 〜
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1132574512/
(29:XXIX)〜 選択形式で進めていくスレッドXXIX 〜
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1136549510/
(30:XXX)〜 選択形式で進めていくスレッドXXX 〜
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1142603316/
(31:XXXI)〜 選択形式で進めていくスレッドXXXI 〜
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1149992574/
(32:XXXII)〜 選択形式で進めていくスレッドXXXII 〜
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1153483987/
(33:XXXIII)〜 選択形式で進めていくスレッドXXXIII 〜
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1158046675/
(34:XXXIV)〜 選択形式で進めていくスレッドXXXII 〜(重複スレ再利用により)
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1153484057/
(35:XXXV)〜 選択形式で進めていくスレッドXXXV 〜
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1188469712/

4 :

鉄の掟
・選択は原則「早い者勝ち」
・ただし、あまりな展開となると例外として「リコール」が適用されることもある。
・例え選択者本人でも選択の修正はできない
・「リロード」推奨
・sage進行で
補足の八項目
喧嘩をしない
早さと技を競い合おう
選択肢は好きなものを選んで構わない
言いたいことがあれば、書き手に回ろう
思いやりの心を忘れないこと
『空気』を読もう
気楽に楽しんで参加しよう

5 :
 さて、この場に留まっていても僕たちにはやることがない。
 普通の学生である僕には、生憎壊れた機械を修理できるような知識はない。
 多分彼女も同様だろう。だからこの場は彼一人に任せてもいいと思う。
 その間、僕らは犯人を割り出す聞き込みを続けることにしよう。
「……では、後はよろしくお願いします」
「ああ、任せておけ。修理が終わり次第警察には連絡する」
「頼みましたよ。……では、僕らは行きましょうか」
「はい。他の従業員の部屋に行くんでしたよね?」
 従業員の彼女についてきてもらうのは忘れない。
 ここで僕一人で行動して、もう一度されたんじゃたまらないからね。

 そういうわけで、僕と彼女は一階の男性従業員の個室へと向かう。
 場所は突き当たりだ。事件現場である台所からはそう遠くない。
「私は他の方々が犯人だとは思えませんよ。皆さんいい方たちばかりですし」
「…………」
 従業員の言葉に、僕は返事を返せなかった。
 僕も考えていたのだが、この事件に限っては
 犯人に動機などというものは存在しないんじゃないかと思えてきたのだ。
 理由は以前にも話したとおり、僕とオーナーとの共通性の無さである。
 いくら僕が犯人の近くに偶然出くわしていたとしても、すぐに害に結びつくのはおかしい。
 人一人すというのは大変だ。証拠が残る可能性もある。
 それに僕は先ほどの2回とも犯人の顔すら見ていない。
 なのに理不尽にされたということは、
 犯人は”害”という手段と”動機”という目的が摩り替わっているのではないだろうか。
 害に快楽を覚える精神異常者の犯行という考え方が、今までの結果から見て一番自然な考え方だ。
 そう決め付けるのは早計だ。
 だがこの事件については、動機を除外して考えても構わないかもしれない。
 とにかくアリバイの無い者を洗っていき、現場などに残された痕跡から犯人を割り出すしかない。

6 :
「よっ。どうしたんだい、こんな時間に?」
 一人目の男性従業員の個室を訪ねたところ、
 明るい雰囲気が好印象の青年が出迎えてくれた。
 年は僕より幾分か上だ、おそらく大学生だろう。休みを利用してバイトしている、といったところか。
「あの、私が用があるんじゃなくて……この人が話を聞きたいらしくて」
「ふーん……まあ、そんなところとは思っていたけど。
 君、確かさっきいろいろ話してくれてた人だろ? とすれば……聞きたいところってのは事件のことか」
 彼が僕のほうに向き直る。
 まあ先ほどの状況説明は殆ど僕がしていたのだから、覚えられていて当然か。
「久瀬です。及ばずながら、事件の犯人を突き止めようと思いまして。
 それで、このロッジの従業員であるあなたに、いくつかお聞きしようと参りました」
「なるほどな、確かに頭良さそうだもんな。
 俺なんかはどっちかというと、肉体労働のほうが得意だけどさ」
「……無論、あなたが拒否をするのであれば、深く聞くことは致しませんが」
「オーケー。別に疚しいことをした覚えはないし、じゃんじゃん聞いてくれ。
 頑張って犯人を推理してくれよ、探偵君」
 彼は割りと気さくに質問することを許してくれた。
 なるほど、確かに彼女がいい人だと言うのも頷ける。印象は総じて悪くない。
 さて……何を聞くか。
A 八時過ぎから九時ごろまでのアリバイ
B オーナーとの関係
C 犯人の心当たり
D 従業員の女性のスリーサイズ
選択は「D」です

7 :
「では……手始めに、彼女のスリーサイズでも教えてもらいましょうか」
 僕はまず場を和ませるため、あまり品が良いとはいえない冗談で攻めてみた。
 そこ、変人だと思わないでくれ。信頼を込めたジョークだ。
 まだ少ししか話していないが、彼女は割りと冗談の通じる人間だ。
 この程度の話を軽く受け流せるだけのスキルはあると見ている。
「それも操作の一環ですか、久瀬さん?」
「うむ。僕は事件に重大な関係があると見越しているのだ」
「なら言わなくちゃいけませんね……ってなるわけないですよ。そんなこと言う人嫌いです」
 予想通り彼女は精神的に大人だった。
 僕が本気で言っていないのを見越して、冗談に乗ってくれる。
 やはり会話を弾ませるのなら彼女のように、
 ある程度以上こちらの真意を察することの出来る人物がいい。
 こんな感じでこの話題は終わるはずだった。ところが……
「う〜ん……俺の見たところ、79・53・80って所か」
「ははは、そんな当てずっぽうで言われても」
 彼が数字を適当に羅列した瞬間、彼女がぴしりと固まった。
 ……待て、ちょっと待て。まさかとは思うが……当たってしまったのか。
 どれだけ低い確率を引き当てたというのだ、この男は。
 彼女の肩は小刻みに震えている。……何やら嫌な予感がするのは気のせいか。
「お、当たった?
 やっぱりな〜。俺さ、目もかなり良い方だから自信あったんだよ」
 この男、空気を全く読めていない。
 駄目だこいつ、早くなんとかしないと……。
 だが、僕がフォローを考え付くよりも早く、彼女は恐ろしい形相で彼に詰め寄った。
「嫌いです嫌いですそういうこと言う人大嫌いですっっっ!!」
「ま、まさかマジで当たってたの!?
 ゴメン! 悪かった、俺が悪かったよっ!!」
「……あんまりですっ! 気にしていたのにっ、しかも暴露までされて!!
 さては一昨日の夜お風呂場で私がうっかり洩らしちゃったの聞いてましたね!?
 最低です、人類の敵です! 乙女の秘密も台無しです!!」
「い、いやそれは誤解だって! まさか俺も完全に一致するとは思わなくて……!!」
 彼女が凄い剣幕で次々に要らぬことまでまくしたてる。

8 :
 本当に隠したいのなら、知らん振りしておけばばれなかったものを。
 気にしているところを突かれたからか、そんな簡単な事実にも気付けないのだろうな。
 この男も災難だな。天文学的な運の悪さだ。
 この話題を振った僕にも責任の一端がある気がしないでもないが、とにかく忘れよう。
 ちなみに、まともに話が出来るようになるまで数十分の時間を要した。
「……で、聞きたいことって? アリバイなら俺はずっと部屋にいたからないよ」
 彼女に散々変態扱いされたからか、ふてくされ気味で男性従業員が答えた。
 ちなみにまだ誤解は解けていない。まあ、僕が気にすることじゃないが。
 彼の質問の答え方が投げやりになっているが、それは仕方の無いことと割り切ろう。
「アリバイはなし……か。犯人の特定には遠いな」
「あ、そうだ。そういえば、宿泊客の一人に医者がいてさ、
 さっきその人がオーナーの検をしたって言ってたんだ。話を聞いてみたらどうだい?」
 医者と検結果か……。確かに聞く価値は十分にある。
 例え検から何も分からなかったとしても、一人でも多くの人間に話を聞いたほうがいい。
 僕はその医者の部屋番号を聞き、男性従業員の個室を後にした。
 時計を確認してみると、もう11時30分近くになっている。
 今日中には次で回る場所は最後だな。これ以上遅くなっては相手にも失礼だろう。
A もう一人の男性従業員の部屋に行く
B 検をしたという医者の部屋に行く
C 電話を修理している電気工の様子を見る
D 第一発見者の女性の様子が気になる
E 今日はもう寝てしまおう
251 名前:名無しさんだよもん:2007/12/26(水) 02:55:38 ID:s5a404rL0
選択は「D」でお願いします。
とりあえずEはフラグだよなぁ。

9 :
 そういえば、あの第一発見者の女性はどうしてるだろうか。
 彼女からは既に大体の話は聞いている。
 アリバイは無いが、動機も無い。
 おそらく先ほどと違う答えは返ってこないとは思うが、僕は彼女のことが気になった。
「……これから第一発見者の方の部屋へ行ってみようと思いますが」
 部屋を出てすぐに、僕は一緒に部屋を出た従業員の女性に提案した。
「どうしてですか? その人の話はもうとっくに……」
 もちろんそれには理由がある。
 一番最初にオーナーの体を見たということもあり、彼女は酷く動揺していた。
 一人で思いつめている可能性もなきにしもあらずだ。
 無論僕は自分が生き残るのが最優先だが、犠牲者の数もなるべく減らしたい。
 これ以上無駄な犠牲を出したくは無かった。
 そのことを彼女に話すと、
「確かにそうかもしれないです。……久瀬さんって、意外と思いやりのある人ですね」
 どうやら良い印象を抱かれたらしい、好意的な返事が返ってきた。
 意外とという言葉が妙にひっかかるが、元来僕は人に好かれるタイプじゃない。
 だからその言葉は当たらずも遠からずじゃないか。と妙に納得してしまい自嘲した。
 そういうわけで、僕は第一発見者の女性の部屋の前までやってきた。
 従業員の女性も一緒についてきてもらっている。
 夜分遅くに男一人が女性の宿泊部屋に訪れるのは体裁が悪いし、
 くどいようだが一人で行動して亡フラグを立てたくない。
 さて、どうしようか。
 先ほどの彼女は大分動揺していた。
 そして自慢じゃないが、僕はそういう人間を元気付けるのは不得意なのだ。
 だからここは天の声に任せよう。一番最適な方法はなんだろうか。
A 「少し様子を見に来た」という形で、雑談でも促す
B 「事件の真相を調べている」と話し、少し真面目な雰囲気を形作る
C 従業員の女性に打ち解けてもらう
D いきなりドアを開けてワイワイ騒げば不安も消えるだろう

10 :
C

11 :
「……彼女とは、まずあなたが話をしてもらえませんか?」
「私ですか?」
 天の声を聞いて、僕はひらめいた。
 何も僕が苦労する必要は無い。ここに従業員の女性がいるのだ。
 同じ女性なのだ、僕よりも話を合わせやすいに違いない。
 彼女にまずは任せるのが一番の得策だろう。
「ええ。僕だと警戒心を持たれる恐れがありますからね、同じ女性のあなたにしか頼めないことです」
「私にしか出来ない……ですか。分かりました、なんとかやってみます」
 よし、作戦成功。
 人に頼みごとをする場合は「その人にしか出来ない」などと言葉を付け加えて、
 相手の自尊心を擽るのが一番だ。大抵は二つ返事で了承してくれる。
「それじゃ、まず準備が要りますね」
「準備……ですか?」
「相手のところにおしかけるんです。お茶とお菓子ぐらいは用意するのが礼儀です」
 なるほど、そういう部分には全く目が向かなかった。
 流石彼女は僕とは違う。気配りというものを心得ていると見える。
 僕らは二人で台所へ向かい、紅茶と人数分のケーキを用意してから戻ってきた。
 ちなみに、台所のオーナーの体は下ろしてから彼の部屋に寝かせてある。
 流石に吊るしっぱなしにはしてないさ。
 ……まあ、それでもここで人があったわけだから、
 誰も好き好んで台所に足を運ぼうとする人など皆無なんだろうが。
 そういう意味でも彼女の神経は図太い。彼女の精神力は僕も見習うべきだろう。
 用意済ませ、落ち着いてノックする。
 すると、数秒の沈黙の後に「どうぞ」という声が聞こえてきた。
 どうやらまだ起きてくれてはいたらしい。妙な疑心暗鬼にも陥っていないようだ。
 中に入ると、椅子に悲痛な面持ちで腰掛けている女性がまず目に付いた。
 どうやらあれからずっとこうやって塞ぎこんでいたらしい。
 そういう意味でも、訪れて正解だったと言える。

12 :
「従業員さん……こんな時間に、どうかしたんですか?」
「いえ、大した用じゃないんです。ただ、少しお話しようかと思いまして。
 お茶とケーキも持ってきましたから、一緒に食べましょう?」
 従業員の彼女は努めて明るい声で、優しく語り掛けるように話した。
 なるほど、そうやって相手の警戒心を解くわけか。今度僕も使ってみよう。
 発見者の女性は僕らに敵意がないことが分かると、少し表情が柔らかくなった。
 おそらくは今まで恐怖で泣いていたのだろう。
 彼女の掛けている眼鏡の奥に、涙の痕がうっすら見える。
 それからは、持ってきた菓子を食べながらの雑談となった。
 上手く明るい雰囲気を作れたのは、従業員の彼女の力が大きい。
 彼女は相手を上手く自分のペースに引き込むのが得意なようだ。
 正直、彼女がいれば僕にはやることがあまり無い。精々たまに話を振られて相槌を打つぐらいだ。
「ところで、従業員さんは学校では、何かクラブなどをやってらしてるんですか?」
「あはは、残念ですけど何もやってないんです。あなたはどうですか?」
 大分打ち解けたらしい彼女らが、そんな話題で盛り上がる。
 従業員の彼女の返事は、事情を知っている僕としては意味深に聞こえてならなかったが。
「私は、一応生徒会に所属してます」
「……ほう、それは奇遇ですね。僕も学校では生徒会長を務めさせてもらってますよ」
「えっ、そうだったんですか!?」
 いや、これは奇妙な偶然もあるものだ。
 僕がその事を話すと、従業員の女性も一緒に驚く。
 ……そういえば、話していなかったか?

13 :
「言われてみれば、確かに久瀬さんにはそんな雰囲気があります」
「そうですね、どこと無く雰囲気も私のところの会長に似てる気もしますし」
「ははは、生徒会長をやろうとする人間など少ないですからね。
 どうしても同じような人間が生徒会長を務めてしまうものなんですよ」
「……久瀬さん、今度私の学校の生徒会と親睦会をやりませんか?」
「え?」
「ここで会ったのも何かの縁だと思いますし……どうでしょうか?」
 大分彼女も元気になっている。
 やはりこんな時に、彼女のような芯の弱そうな人間を一人にしてはいけないのだろう。
 とすると、僕も彼女の雰囲気を壊すようなことはいえない。
 今の雑談で少しだが彼女の心を開くことは出来たと思う。
 こんな時は、まず彼女を安心させるようなことを話してやるのが一番だと思う。
 無論、僕は心理学者などではないから、それが本当に彼女にとって一番なのかは知らない。
 だが人としては、それが最も正しい選択であることは言える筈だ。
 ……はは、僕らしくも無いな。人の気遣いなんて。
 だが、この状況の中で、人間関係の維持はかなり重要な要素のはずだ。
 だからやっていて損は無い。それに犠牲を増やしたくないというのは紛れも無い本心だ。
「そうですね……」
A 考えておきましょうか
B ここから生き残れたら是非やりましょう
C 前向きに検討しておきますよ

14 :
A

15 :
「考えておきましょうか」
「良い返事を期待してますよ?」
 僕は無難にそう答えたが、正直あまり乗り気じゃない。
 なにせ、僕の学校は今いろいろ問題を抱えているからね。
 とても他校との交流会をやってる余裕は無い。
 冬休みが開けたら舞踏会もあるし、卒業式やなんやらで生徒会は無茶苦茶忙しい。
 加えて不良生徒の問題もあるからな。
 川澄さんめ、学校のガラスを何だと思ってるんだ。
 そういえば冬休み明けに転校生が一人来るらしい。その転校生が問題児でないことを切に願おう。
 それから暫く雑談に興じて、この日はお開きとなった。
 従業員の彼女はこの部屋で一夜を明かすそうだ。
 すっかり目撃者の女性と仲良くなったらしい。
 確かに一人でいるのは不安がある。それは悪い判断じゃないだろう。
 僕は僕で、眠たくなってきた頃にお暇することにした。
 僕も誰かと一緒にいた方が安全だとは思ったが、
 流石に女性の部屋に泊まるのは抵抗がありすぎる。
 とりあえず運良く彼女の部屋と僕の部屋は近かったので、
 一人で戻ってもどうにか亡フラグでされずには済んだ。
 こんな僅かな時間一人になっていただけでされたら、僕としてはたまったものじゃないが。
 さて、明日にはいろいろやることがあるぞ。
 電気工の人に電話について聞きたいし、医者に検結果も確認したい。
 更にまだ他の従業員や客に聞き込みは終わっていないのだ。
 明日はどれから片付けるか……僕はそんなことを考えながら眠りにつくことにした。


16 :
「……さん、久瀬さん!!」
「ん……?」
 誰かに呼ばれて、僕は目を覚ました。
 ベッドから起き上がると、カーテンから朝日が差し込んでいる。
 どうやらもう朝だ、少し寝過ごしてしまったらしい。
 眼鏡を掛け、僕を呼ぶ声の主が誰か確かめると、
 それは昨日僕が一緒に行動してもらった従業員の女性だった。
「どうしました? まだ、朝食には早い時間帯だと思うのですが」
「それどころじゃないんです! とにかくこっちへ!!」
 彼女の様子は変だった。顔色は真っ青で、妙に焦って僕の腕を引っ張る。……なにか、あったのだろうか。
 彼女に引っ張られて、僕はとある客室に足を運んだ。
 何人かが客室の入り口に屯している。……おや、この部屋は確か。
 僕がそう思っていたところ、昨夜話した従業員の男性と目が合った。
「……ああ、君か。大変なことになっちまったよ……」
 昨夜の能天気ともとれる明るさがどこにもなくなってしまっている。
 どうしたことかと思い、僕は部屋の中を覗きこんだ。
 すると……僕の目に信じられないものが飛び込んできた。
 ベッドで倒れているらしい電気工の男と、そして何かを調べているらしい白衣を着た女性。
 白衣の女性はおそらく昨日従業員の彼が話してくれた医者なのだろう。女性とは思わなかったが。
 電気工の男の頭部に、殴られたような痕。
 そして、医者の診るのではなく、調べているような挙動。
 ……僕はそれで全てを理解した。
「私が昨日の電話の件についてお話を聞こうと、部屋を訪ねたときにはもう……。
 ……帰ったら結婚するって言っていたのに、どうしてこの人がこんな目に」
 言い難そうに、従業員の彼女が言葉を濁した。
 とうとう出てしまった、二人目の犠牲者が。いや、僕を二人目と数えれば彼は三人目か。
 改めて、自分達が危機の真っ只中にいることを再確認する。今更ながらに、それに恐ろしさを感じてきた。
A 医者の女性に因を聞く
B 電話がどうなったか調べに行く
C 成り行きに任せる
D まずこの場を離れる

17 :
B

18 :
変にキャラ伏せるから皆誰として書いていいか自信なくて続き書けないんだね……

19 :
年末年始に書き込みが減るのは当たり前ではないか。

20 :
でも本当に誰が誰やら分からん。
芳野以外はサッパリだ。

21 :
実験中らしいから黙って分かるまでは様子見ようぜ!

22 :
 ……そうだ、彼が昨夜直していた電話はどうなったのだろうか。
 嫌な予感しか浮かばなかったが、僕はまずそのことが気になった。
 もしも電話が直っていれば、外部との連絡を取ることが出来る。
 そう考えて、僕は弾かれたように部屋を飛び出した。
 やはりというか、なんというか、
 大方の予想通り電話は壊されていた。
 しかも今度はグシャグシャに壊されている。これでは修理の仕様がないだろう。
 ……まあ、あの電気工の男性以外に、電話を修理できるような人間がいるとは思えないが。
「この電話は今朝にはもうこうなってたらしい。……犯人の奴め、今度は念入りに壊しやがって」
 僕を追ってきたらしい、従業員の男性が忌々しげに、吐き捨てるようにそう言った。
 くそっ、こんなことなら、昨日彼と一緒にいれば……彼は無駄に命を落とさずに済んだかもしれないのに。
 僕は自分の迂闊さを呪う。……どうする、一度んでやり直すか?
 いやいや待て待て。僕はふと頭によぎった恐ろしい考えを振り払う。
 もしも今がラストチャンスなのだとしたらどうする? そんな恐ろしい手段実行できるはずがない。
 僕は黙って電気工の彼のことを考えた。
 昨日微笑みながら、嬉しそうに結婚相手の話をしていたことが思い出される。
 さぞや無念だったろう。……きっとあなたをした相手は僕が突き止めますよ。


23 :
「彼の頭部に殴られたような痕があったが、直接の因はこれじゃない。
 おそらくそれは倒れた拍子に出来たものだと私は推測する。
 致命傷となっているのは左胸を刺し貫いた傷だ。それによる失血で亡くなったものだと思う。
 それに体のあちこちに弄られたような切り傷があった。犯人は彼にそれほど恨みでもあったのか、それとも……」
 朝食が出来るまでロビーで、医者が検結果を僕らに説明する。
 医者の説明は実に分かりやすかった。医学知識のない僕らのためにと、専門用語は避けて説明してくれている。
 それに推測もなかなか参考になる。上着の下に通天閣と書かれた怪しげなTシャツを着ていて、
 外見は怪しい女以外の何者でもないが、内面はマトモな医者のようだ。
 医者は最後に言葉を濁していたが、言いたいことは何となく分かる。
 やはりこの事件の犯人は人自体が目的なのだ。
 被害者の共通点の無さから言っても、もはやこれは疑いようが無いだろう。
 そして……このロッジの宿泊客・従業員の中に犯人が潜んでいることも。
 オーナーについては自に見えたこともあり、昨夜の時点では皆どこか余裕があった。
 だが、今度の電気工しについては、明らかに他。つまりは、この中に人者がいるかもしれないのだ。
 表面上はさして問題は起こっていないようだが、皆の中に懐疑と恐怖が着々と根付いていっている。
 ……そして、それは僕も例外じゃない。
 この場にいるのは、何年来からの友人ではない。昨日今日あった者ばかりだ。
 どんな人間かも分からないし、迂闊に信用は出来ない。
 もしも犯人と二人きりになどなってしまったら、間違いなくされてしまうだろう。
 くっ……頭がどうかなってしまいそうだ。疑い出したらきりが無い。
 

24 :
 もう一度落ち着いて考えてみよう。
 まず宿泊客は僕を含めて四人だ。僕、生徒会役員の彼女、医者、そして……電気工の男。
 従業員も四人いた。オーナー、昨日話を聞いた女性、少し軽い雰囲気の男性。それから、話を聞きそびれた男性。
 きのう話を聞けなかった従業員の男性は僕の前の席に座っている。ちなみに他の二人の従業員は朝食の準備中だ。
 年は僕と同じくらいだろう。その割りに、ポケットから取り出したタバコで一服しているが。
 生徒会長としては見過ごせる行為じゃないが、
 彼は僕の学校の生徒ではないし、ここは学校じゃないので黙認することにする。
 彼はかなり落ち着いている。生徒会役員の子は泣き出しそうな顔で俯いていて、
 医者ですら落ち着かないようにロビーを行ったりきたりしているというのに、彼に動じている雰囲気は無い。
 気だるげにタバコを咥え、吹雪いている窓の外を眺めたままだ。
「皆さん、とりあえず朝食にしましょう。準備できましたから」
「後のことは食べながらでも考えようぜ」
 と、そこへ朝食の準備に行っていた従業員の二人が戻ってきた。
 僕はここでも違和感を覚える。
 この従業員達の落ち着きようはなんだ?
 人がされ、次が自分かもしれないと言うのに、何故こうも落ち着いていられる?
 彼女については一応理由が無いわけじゃない。だが他の二人はどうしてだ?
 どうしてこの状況で余裕のあるような、明るい態度を崩さずにいられる?
 何故こうも大したことが起こっていないかのような、そんな態度でいられる?
 従業員達の怪しさに、僕は思わず身構えてしまう。
「はい、久瀬さんの分ですよ。しっかり食べて、しっかり考えてくださいね」
 彼女が自然に僕の前に朝食を出す。
 この自然な態度は演技なのか、それとも……。
A とにかく朝食を取る。後のことはそれから考えよう
B 従業員……明るい態度を崩さない彼に話を聞く
C 先ほどから気だるげな態度の従業員を問い詰める
D この中に人犯がいるかもしれない。一緒に食事をとるのは危険だ

25 :


26 :
76 名前:名前を選択してください:2008/01/04(金) 21:22:48 ID:s8YKlKKM0
自分が書くSSなら、そういったお遊びもいいだろうけどさ。
選択形式は他の人が選び手になることを前提としている以上
必要以上に無駄に情報をクローズドにするのは
百害あって一利なしだと思うがどうだろうか。


だから続きが書かれないでFA
せいぜいお遊び大好きな今の書き手はシコシコひとりで頑張ってチョ
自分から他の人が書く道を絶ったんだから今更キャラ名書いたり
吐いた唾飲まないように

27 :
この程度でやる気無くすんなら妙な試み混ぜなきゃいいのに

28 :
2週間経ってしまったなら、これを書かざるを得ないか……
A リコールする
B 即扱いにする
C 続ける(※但しこれを選ぶ場合は>>24-25の続きも添えてください)

29 :
B

30 :
AとBの違いが分からない。

31 :
A:こんな悲惨な作品残しておくと今回の出演者がかわいそうだ!とファビョる
B:こんな悲惨な作品でもなくなってしまったら今回の出演者がかわいそうだ!とファビョる

32 :
普通に打ち切りでいいんじゃね?
即というほどには短くないし。

33 :
このスレの動かなさを見ると「好きの反対は無関心」なる言葉を思い出す
そんなわけで最早嫌いな奴がテンプレを貼って促さないといけない事態のようだ

A 誰彼
B White Album
C ナイトライター(with 雀鬼's)
D リトルバスターズ!
E うたわれるもの
F Planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜
G 鎖
H CLANNAD
I フルアニ
J Kanon
K Routes
L ONE
M Filsnown
N テネレッツァ
O 雫
P 天使のいない12月
Q まじかる☆アンティーク
R こみっくパーティー
S ToHeart2
T 痕
U Tears to Tiara
V To Heart
W AIR
X MOON.

34 :
J

35 :
主役選択
A 相沢祐一
B 月宮あゆ
C 水瀬名雪
D 沢渡真琴
E 川澄舞
F 美坂栞
G 水瀬秋子
H 天野美汐
I 美坂香里
J 北川潤
K 久瀬
L 倉田佐祐理

36 :
H

37 :
ミシータキタコレ

38 :
皆さん、ご無沙汰しております。天野美汐です。
先日の雪山ロッジ人事件はどうやら未解決に終わったようで甚だ遺憾ですが、過去のことにあまりこだわりすぎるのはあまりよろしくないと存じます。
え? 私が言う台詞ではない? そんな酷な言い方はないでしょう……
それはさておき、今の私の状況ですが……
A今、私は旅をしています。
B困ったことに、私も人事件に巻き込まれてしまいました……
C実は、タイムマシンの発明に成功したんです。
D何ということでしょう……突如現れた国籍不明機により私の街が空爆を受けています……!

39 :
A

40 :
端的に申しますと、今、私は旅をしています。
まあ、単に旅というだけですと、皆さんの頭の中では実に様々な旅模様が想像されるとは思いますが。
ちなみに今回の私の場合は、
A一人で気ままに
B真琴と二人で
C気になる男の方と一緒に
Dそれなりの人数で連れ立って
a温泉めぐりをしています。
b海外旅行をしています。
c行商人の仕事をしています。
dあてもなく放浪しています。

41 :
Bのa

42 :
 こととん、こととん、とレールが鳴ります。
 支線に乗り換えて二時間あまり。
 ローカル線の古びた車両に、お客は、私と、真琴の二人だけ。
 真琴は、出かけるときに少しはしゃぎすぎたのか、おべんとうを食べてすぐ、向かいの
席で窓にもたれて、眠ってしまいました。今もすやすや眠っています。
 窓の外は一面の雪の原、ちらちらと小雪が降っています。
 今日はこれから二人で、皆さんのあまり知らない、温泉を訪ねてゆくのです。
 勤めを持って、少し自由になるお金が増えてから、私は、人里離れたひなびた温泉を、
好んで訪ねるようになりました。
 林の木々のざわめきや、せせらぎの音、小鳥の声を聞きながら、ひとり、岩の間から
湧く温泉に身をたゆたえる心地よさ。癒し、というのでしょうか、身体の疲れがとれるの
はもちろん、ささくれだった心も洗われて、すがすがしい気分になれます。
 私が泊まるのは、たいてい粗末な宿ですけれど、小さな部屋で、ときにはほかの泊まり
客ともまじって、宿の人達の素朴なもてなしを受けるのは、一人暮らしの私にとって、
とてもうれしいことなのです。

43 :
 でも辺鄙なところばかりじゃないですよ。この前は、大きな観光旅館にも行きました。
 隆山温泉の鶴来屋です。ここは、皆さんもご存じでしょう?
 旅行代理店のプランを適当に選んで、試しに出かけてみたのです。
 着くと、新館のきれいな部屋に通されて、すぐにお風呂に行きました。
 夏休みのことでしたから、大浴場も、外湯めぐりも、家族連れの子供たちであふれて、
その騒がしいことといったらありません。
 気持ちの休まる暇もなく、あわただしくお湯につかって、部屋に戻ってくると、
待ちかまえていたように、さっとお膳が出ました。
 私はお酒をほとんど飲みませんから、勺取りの仲居さんもそうそうに引き上げて、
12畳敷きの広いお座敷のまん中に、私ひとり、ぽつんと残されて。
 女将の妹さんが板長を務めるという、評判のお膳は、たいそうおいしかったけれど、
それがとても豪華なだけに、ひとりでつつくわびしさが、いっそう身に染むようでした。
 そんなわけで、こんどはこの本をたよりに、真琴を誘ってでかけることにしたのです。
真琴なら、一緒にいても、お互い気を遣わなくて済みますから。妹みたいなものですし。
 ……妹ですよ。誰ですか? そこで笑っているのは……
 まだ着くまで時間がありますね。もう少しお話をしましょうか……
A. 真琴のこと
B. 本のこと
C. 鶴来屋のこと

44 :


45 :
現状のままではダメな事が分かったので
厳密に進行を管理するために追加します
補足の十項目
喧嘩をしない
早さと技を競い合おう
選択肢は好きなものを選んで構わない
言いたいことがあれば、書き手に回ろう
思いやりの心を忘れないこと
『空気』を読もう
気楽に楽しんで参加しよう
穴埋めに書けない選択肢を出さないようにしよう New!!
書く時は選択肢の後に次にレス出来る日時を書こう New!!

46 :
ごめんなさい。次投は、この土日位に予定しています。4〜5レスになりそうです。
たいした内容ではないのですが、文才がない上に遅筆ですし、あまり早いペースでは進められません。
それでよければ、もうしばらく続けさせてください。お願いします。

47 :
 真琴、ですか? 
 そうですね……真琴は、今は、土地の小さな銀行で、窓口の係をしています。
 秋子さんのはからいで、大検をうけて、短大に行って。
 この春からのことですから、もう半年以上になりますか。
 就職祝いも、あげたんですよ。それなのに、真琴ったら、毎週、休みのたびごとにうち
に来て、マンガやら菓子くずやら、ちらかし放題にして帰るくせに、そんな話はちっとも
してくれないんですから。
 それで、秋子さんに教えてもらって、お昼休みに、ちょっと様子を見に行きました。
 公園のそばの、支店です。いいわけに、積み立て口座を作ると言って。
 待合室の一番後ろの、隅っこの席に座って、斜め前の窓口を見たら、そこに真琴が
いました。さらさらの長い髪をイギリス結びに結い上げて、縁なし眼鏡に薄化粧、リボン
タイをきちんと締めて。
 お客様への対応も、物腰やわらかく、あか抜けていました。
 私は、うちとは違う真琴の様子を、ただにこにこと見つめていました。
 やがて、私の番号が呼ばれ、真琴の前に立ちました。すると、
「毎度ご利用ありがとうございます。今日はどのようなご用件……」
 凍り付いた笑顔のまま、真琴は、私を指さして真っ赤になって喚きました。
「……って、あ゛ーーっっっ!!」
 がたりと立ち上がって、わたわたと足踏みすると、
「ちょっと、あとおねがいッ!!」
近くにいた掃除のおばさんを椅子に座らせて、そのまま、ひらりと窓口を飛び越えて、
「美汐ッ、こっちッ!」
私の手をぐいぐい引いて玄関先へ連れ出しました。
 皆、あっけにとられて見ています。あっという間のことでした。

48 :
「あーっっ、もうっ、何で美汐がここにいるのよぅッ!」
 玄関先で、真琴は、私におっかぶさるようにして、がみがみと言いました。真琴は
すらりとして、私より背が高いのです。真っ赤になって、ふくれて横を向いています。
 私はすまして言いました。
「何で、って、口座を作りにきたの」
「……へ?」
「そ。お客様」
 私がにっこり笑うと、真琴は、どん、と足踏みをして、大声で喚きました。
「あ゛ーっっ、何でうちの銀行なのよぅ。ほかに大きいのがいっぱいあるでしょお、
ほらぁ、○○銀行、△△銀行、××銀行っっ!!」
 次々に指さします。この通りには、大きな銀行もいろいろ並んでいるのです。
「あら、どの銀行にしようと私の自由よ」
「う゛っ、じゃあ何で、何でうちの支店なのよぅ。もっと近くにいっぱいあるでしょお、
ほらぁ、○○支店、△△支店、××支店っっ!!」
「あら、だって、いないもの」
「いない……って」
「そ。真琴」
「うあ゛ーーーーっっっ!!!」
 にっこり笑って答えた私に、真琴は、とうとう切れたようでした。なんのかのと理由を
つけて、私を無理矢理、追い返そうとします。
 じたばたと足踏みをして、拳を振り回すたびに、真琴の、大きな胸が、ふるふる揺れ
ます。真っ赤になって、必です。
 その照れた様子がかわいくて、私は、うつむいて笑いを堪えていました。
 通りを行き交う人たちが、くすくす笑って通りすぎていきます。
 そうして、真琴はついにとんでもないことを言いました。
「……だーかーらぁ、美汐はうちに口座なんか作っちゃ、ぜぇぇったいダメ!
うちはぁ、不良債権が山積みでぇ、赤字続きのぉ、つ、潰れかけなんだからあッ!!」
 と、拳を握りしめて叫んだところで、
「沢渡さん」
 真琴の後ろでどすの効いた声がしました。
 顔を上げると、怖い顔をした制服姿の年増な女性に、真琴が耳を引っ張られて
うめいていました。困った笑いの、小柄なおとなしそうな娘さんが一緒です。

49 :
「……つたたた、主任っ、痛い、痛いです」
「お客様、たいへん失礼いたしました。そのようなことは、決してございません。
必要なら、詳しくご説明いたします」
 主任さんらしいその女性は、真琴の耳をぐいと引っ張ったまま、慇懃に言いました。
私が恐縮して、いいえ、と言うと、
「では、こちらのものから、今日のご用件をお伺いします。さ、竹内さん」
「はい、主任」
「沢渡さんッ。あなたにはたっぷり言ってきかせることがあるわ。さあッ、きりきり
歩きなさいッ」
 主任さんは、真琴の耳をぐいぐい引っ張って連れていきます。
 玄関から出てきたおじいさんが、真琴の様子を見て、のんびりと言いました。
「まこちゃんよぅ。また叱られとるのう。もっときばらにゃあ、いかん」
 あはは、と玄関先が笑いに包まれました。いつのまにか、人垣ができていたのです。
この銀行のお客さんも、たくさん混じっているようです。とても明るい笑いでした。
「ご案内します。こちらへ」
 竹内さんに促されて、後について行きかけると、どうやって主任さんの手をすり抜けた
のか、真琴がさっと近づいて、
「美汐、お昼、まだでしょ? 12時半に、噴水で。お小夜も、いい?」
 私達が頷くと、真琴は、微笑み返す暇もなく、
「沢渡さんッ。まったく、油断も隙もないんだからッ。さあッ」
 主任さんにまた手をつかまれて、ぐいぐいと引きずられていきます。
「ね、沢渡さんって、いつも、ああなの?」
 私がひそひそ聞くと、竹内さんは、小さくかぶりを振って、
「……たまに、です」
そう答えて、かわいい声で、くすくすと笑いました。
 それが聞こえたのか、真琴は、玄関の扉の前で振り返ると、私たちに向かって、
おもいきりあかんべをしました。そうして、
「沢渡さんッ!!」
主任さんに、げんこつを一発くらって、扉の向こうに消えていきました。
 私たちもその後に続きます。
 玄関先の明るい笑い声は、しばらくやみませんでした。

50 :
 約束の時間に、公園の噴水で待っていると、真琴が竹内さんを連れてやってきました。
 芝生にビニールシートを敷いて、三人で、お昼を食べました。
 うららかに晴れた秋の午後です。花壇にはコスモスがたくさん咲いていて、空には、
玉遊びの笑い声が響いていました。
 真琴は、自分で作ったのだという、お弁当をくれました。小さなお弁当箱をあけると、
そぼろごはんに、たこさんウィンナー、ポテトサラダ、ブロッコリー、プチトマトなど、
いろいろ入っています。これが、なかなかおいしいのです。時々、お弁当の交換をしたり
するので、手が抜けないのだ、と真琴は言いました。
 別の小さなタッパーには、うさぎさんりんごを入れていました。
 真琴は、買ってきた肉まんをかじりながら、大好きなマンガや、アニメや、TVゲーム
なんかの、とりとめもない話を、身振り手振りで、愉快そうに話します。
 竹内さんは、にこにこして頷きながら、真琴の話すのを聞いています。時々、真琴に
ふたこと、みこと答えて、くすくすと笑っています。
 竹内さんは、小夜子、といいます。真琴とは同期入社で、研修の時に仲良くなった、
と言いました。同じ支店に配属されたのが、とてもうれしそうでした。
 と、ぴぴぴ、とポケベルが鳴りました。楽しくて、いつのまにかお昼休みはとうに過ぎ
ていました。同僚が焦れているようです。苦笑いして、私が、帰る、というと、
「ほら、まこちゃん」
 真琴は嫌がっていましたが、小夜子さんに一生懸命促されて、二人、並んで私の前に
立ちました。そうして、ちょっと居住まいを正して、
「お客様」
にっこり笑って、声をそろえて、
「本日はご来店いただき、まことにありがとうございました。またのご利用を、
お待ちしております」
そう言って、深々とお辞儀をしました。
 赤くなった顔を上げて、真琴は、えへへ、と照れくさそうに笑いました。
 そうして、私が公園を出るまで、手を振って見送ってくれました。

51 :
 それからは毎月、お給料が出るたびに、積み立て口座の通帳を持って、公園の支店の
窓口を訪ねます。ATMは、使いません。
 真琴は、いつも、きっと私だけにする、特別な表情で、私を迎えてくれます。
 小夜子さんが、くすくす笑っています。
 主任さんは、渋い顔をします。
 そうして、真琴は、まるで宝物を扱うように、大事に、通帳を返してくれて、
またお越しくださいませ、とお辞儀して、えへへ、と照れくさそうに笑います。
 私は、その時の真琴の笑顔を、とても、気に入っているのです。

 客車は山の裾にかかって、少し寒くなりました。
 渓流に沿った切通しに引かれた線路を、一両ぽっちで、エンジンを震わせながら、
ごとごとと登っていきます。
 外は、雪がしんしんと降っています。視界が悪くなってきたのか、気笛を、何度も
鳴らしています。
 車掌さんは、車掌室で、所在なさげに窓の外を眺めています。
 真琴は、あいかわらず、すやすや眠っています。
 だけど、ゆるんでるなぁ。お口が半開き。ふふっ、お弁当がついていますよ……
 あっ、お話は退屈ではなかったですか? もう少し続けましょうか……それとも……
A. 真琴の話をする
B. 美汐の話をする
C. 車掌さんと話をする
D. 本を見る
E. 真琴にちょっかいを出す

52 :
週一、土日ごとに入れられたらいいのですが、無理かもしれません。
二週以上に投入期間が延びそうなら改めて連絡します。

53 :
E これしかあるまい

54 :
私はそれまで読んでいた本を閉じると、あらためて真琴の様子に目をやりました。
銀行で見たスーツ姿もなかなかどうしてきまっていたものですが、今は旅行中ということで真琴のOL姿はお預け。
クリーム色のセーター、黒のプリーツスカートに薄いカーキ色のカーディガンを羽織ったその姿は、真琴にも
少しずつ大人の女性らしさが現れ始めているのを実感させてくれます。
もっともこれを真琴に見立ててあげたとき、本人は
「ちょっとおばさん臭くないかなぁ」と渋っていましたが、それでも今では気に入っているようでなにより。
それでもかすかにウェーブのかかった狐の毛の色の長い神と、それをまとめた
二つの赤いリボンは私と初めて出会った頃のままで、何か真琴の深い思い入れが垣間見えます。
しかし、それにしても、です。
無防備です。あまりにも無防備すぎます。
特に頬にご飯粒をつけたまま少し涎をたらして「あぅ〜、もう食べられないよぅ〜……」と
寝言をつぶやいているのなんて破壊力高すぎです。反則です。一発退場ものです。
私の胸の奥に、これまで感じたことのなかったかすかな悪戯心が湧きあがるのが感じられました。
私は、
A 真琴の頬をつねってみました
B 真琴に暗示をかけてみました
C 真琴の胸を揉みしだきました
D 真琴の額に油性マジックで文字を書きました(文字指定)
E 真琴の髪形を変えてみました(髪型指定)

55 :
CCC

56 :
保守

57 :
 私はゆっくり席を立って、真琴の隣にすわりなおしました。
 真琴は、そろえた膝を斜めに崩して、手を投げ出して、窓にもたれて眠っています。
「真琴……」
 ささやいて、頬にかかる長い髪をそっと払って、真琴の寝顔に見入りました。
 涼しげな額に、形の良い眉、透き通るような白い肌。頬は、ほんのり紅をさした
ように、薄桃色に染まっています。うっすら開いた唇の間から、並びのいい白い歯が
覗いていて、甘やかな寝息が漏れています。
「真琴……」
 もう一度ささやいて、真琴の手に手を重ねて、胸が合わさるほどに身を寄せました。
 顔をうんと近づけて、息がかかるくらいに……
(ふふっ。ごはんつぶ……)
 ほっぺたのお弁当をそっと取って、口に含んで……
(ん……)
 指先ごと舌でころがして、すりつぶしていきます。真琴の唇をみつめながら……
(やわらかそう……)
 口からぬらぬらと濡れた指を出すと、そのまま、真琴の、
淡い色の口紅を引いた、つやつやした唇にはわせて、そっと形をなぞりました。
 呼吸が次第に深くなって、レールの音が遠くなっていきます。 
(ふふっ、こんな感じのキャンディ、あったよね……)
 滑らせた指で真琴のあごを押さえて、
(ぷにぷにで、あまぁい……)
 目を閉じて、真琴の唇をついばもうとして、
− ごとん!

58 :
 客車が大きく揺れました。レールの隙間の広いところがあったのでしょうか。
はっと身を引いて、後ろを見遣ると、車掌さんは、あいかわらずぼんやりと窓の外を
眺めて、あくびをしています。
「んん……」
 真琴はちいさく呻いただけでした。まだ眠り続けています。
(よかった……)
 思わず、ほぅ、と息をつきました。人目もあるというのに、あやうく劣情の波に押し
流されるところでした。あぶない、あぶないw
 さぁ、気を取り直して……
A. 真琴を起こす
B. 車掌さんと話す
C. 美汐の話をする
D. 本を見る
E. ああ、でも、やっぱり……

59 :
選択無視だろ。まこぴーの胸もめやゴルア!

60 :
まあまあ、濡れ場は夜まで我慢だよ。
とりあえずD

61 :
いや明らかに選択無視じゃん。
胸もんだっていってんのにそんな描写欠片もないし
これはリコールだな。つうか前のレス読む気さらさらねえだろ。
このいつもの週末オナニー作者。

62 :
んー、胸をもむ前に思いとどまった、ってことですが。なので、選択肢Eを残しました。
あと、私もひとつ抗議させてもらえば、秘湯、降雪、山中とあって真琴のこの薄着はなんでしょう。
もはやお呼びでないなら引っ込みます。では。

63 :
見苦しい言い訳すんな。さっさと引っ込めボケ!

64 :

81 名前:名前を選択してください:2008/02/02(土) 20:31:54 ID:bTx27z0Q0
本スレのID:UOLIQNWm0、少しは落ち着け。
選択が反映されていないのが気に入らないのは分るがそこまで怒る事か?
例の陵辱厨による雪緒贔屓の為の選択無視なんかと違って、胸を揉む描写がないのが進行を妨害してる訳じゃないし、
前の話から四日も経ってるんだから……無闇に癇癪を起こさなくてもいいんじゃないか?
うっせーよ!!いっとくが俺はあのときなんも選択無視なんざしてねえんだよ!そっちが勝手にファビョってフィガロ起しただけじゃねえかよ!
まあいいさこんな糞スレもうんでることだしな。ケケケ。また復活してもその度に潰してやるぜ。

65 :
もうこのスレ糞なんで埋めます。邪魔しないでね。

66 :
と思ったけどめんどくさいですご自由に。

67 :
          ,,_ -' ̄   ̄``ヽ、           / 7 /77
         /    八百屋   ヽ.      /ニ ニ7
        / ,/二`i        l.|       /_// /
        | ヒ二--'┴──----、.| |          /_/  /77
       / / ,彡ミ、   、__,=≡z|`ヾ、      y――ー┐
       > 7  ./'Q)`  `シ9``ヽ )  丶      ̄  ̄/ /
      く  /   ー/ 丶  ミー´>,. ―-、>       /_/
     ,.-''" ̄~~"''':::::::::::::::-:イ_、._ .,,>  へ::::::ヽ      ///
    /:::::::::::::::::::::::::/ ̄~''''ー――‐''"~  _,.ヘ::lヾ_i_/l --―--x,
  /^!__::::::::::::::::::::/`ー'ヽ__,、__,、__,.-‐' ,,,'´ ^ ̄^ヽ⌒   .゙li、
  |/ ,.┴、:::::::::::::l――---、――-、   ,- '"゛i ノノリ从ソ  !   .i_ 
  / / /ヽ:::::::::::::\   /⌒'" ̄` /`,,/,,| (il゚ ヮ゚ノl| ,-゜ ,,‐`  │ >>722
 .|  /つ::::::::::::::::::`ー'----ノ  /  ,‐゙,/. r'⌒と、j    ヽ     | 
  ヽ__(___.......... -―<__,,i´  |、 ゙'''ノ ,.ィ'  `ヽ. /     .l゙
   \ `ー---‐'"ノ        |,   `^/        i!./     ,l゙ 
      ̄ ̄ ̄ ̄         `≒---(_,.  創価   //      丿

68 :
ここは選択肢と選択で話を進める、「選択形式で進めていくスレッド」です。
A 前スレ(スレッド36:http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1194529744/
B 旧支援板(http://members.at.infoseek.co.jp/farem/sentaku/index.html
C 新支援板(http://members.at.infoseek.co.jp/farem/cgi-bin/sentaku/
D wiki(http://f44.aaacafe.ne.jp/~farem/sentaku/index.php
E 過去スレ・関連スレ及び諸注意(>>2-5
過去スレ
(1:α)葉鍵ゲーっぽく選択形式で進めていくスレッド
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1022/10223/1022339884.html
(2:β) 〜 選択形式で進めていくスレβ 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1024/10244/1024415274.html
(3:γ) 〜 選択形式で進めていくスレ 〜 
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1026/10264/1026471373.html
(4:δ) 〜 選択形式で進めていくスレδ 〜 
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1028/10280/1028044958.html
(5:ε) 〜 選択形式で進めていくスレε 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1029/10293/1029338142.html
(6:ζ) 〜 選択形式で進めていくスレッドζ 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1031/10311/1031124139.html
(7:η) 〜 選択形式で進めていくスレッドη 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1035/10353/1035374561.html
(8:θ) 〜 選択形式で進めていくスレッドθ 〜
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1039/10391/1039189772.html
(9:ι)選択形式で進めていくスレッドι
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1044/10445/1044541965.html
(10:κ)選択形式で進めていくスレッドκ
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1047/10474/1047448312.html
(11:λ)選択形式で進めていくスレッドλ
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1054/10549/1054982235.html

69 :
A ナイトライター(with 雀鬼's)
B Planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜
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D MOON.
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U ONE
V 痕
W こみっくパーティー

70 :
まぁ待て、今から俺が何とか上手い事続けてみるから。

71 :
>>69
T

72 :
というかさ、書く人いるの?
このスレ
読み手ばかりがくれくれ言って話求めたって何もかわらんよ

73 :
私はとにかく気を紛らわそうと、もう一度本を開いて内容に集中しようとしました。したのですが……
一度火のついた私の煩悩は、私をあらぬ妄想に駆り立てます。
ほら、今にもわずかな客車の揺れで、目の前の二つのふくらみがプルルン!と美味しそうなほどに大きく揺れて……
「〜〜〜〜〜〜〜っ!」
駄目です、さっきはちゃんと理性で踏みとどまったんです!
頑張れ私、負けるな私。
え―と、早く次のページへ!81ページ、81……
そういえば真琴のバストはたしか81センチ。
数字の上では私と1センチしか違わないはずなのに、ずっと艶やかで美しく、張りも格段に良く見えるから不思議です。
いっそのことその秘密をこの手で調べて……
ぶんぶんぶんぶん!
何を考えてるんですか私は!
いえ、そうじゃないんです。きっとこの本が悪いんです!
こうも都合よく連想させるようなページ数になるなんて絶対何かの悪意です!陰謀です!
私はページが乱れるのも構わずにすごい勢いで本をカバンの中に突っ込むと、何か気を逸らせるものを探します。
そう、とにかく景色とかそういうものを見て気を紛らわせるんです!たとえばあの遠くにある二つの大きな山とか……やま……ふたつの……おっぱい型の……
んがーーーーーーー!
大体暑すぎるんですこの客車っ!
いくら冬だからってこんなにガンガン暖房かけることもないでしょうに!
きっとさっきから私が暴走してるのも周りが熱すぎてヒートアップしてるからなんです!
その証拠に私たち二人ともコート脱ぎっぱなしで真琴なんか首筋にうっすらと汗までかいちゃって、首筋がその、色っぽいというか首筋が首筋でおっぱい……

74 :
そのとき、そうやって危ない橋を渡りながらも何とか最後の一線を守していた私に対し、真琴からトドメの一撃となる寝言が発せられました。
「んん……がまん、できない……よう……」
ぷちっ。
私の中で今、何かが音を立てて切れるのを感じました。
我慢。真琴の発したそれが何を指したものなのかは私にはわかりませんが、「我慢」「出来ない」という二つのフレーズが、私の頭の中心をぐわんぐわんと打ち鳴らします。
我慢……ふふふ、そうですか。私は我慢していたのですね。我慢は体に悪いんです。やめちゃいましょう、そうしましょう。
そう、きっとこれは運命なのです。どこかの誰かが55でCを選んでしまったその時から、私が真琴の胸を揉むのは避けられ得ぬ運命だったのです。そうなのです。ふふふふふふ……
私は両手のひらを開くと、そのまままっすぐに真琴の二つのふくらみに手を伸ばして……
むにっ。
ああ、やわらかい……
これこそが私の求めていた感触。弾力。そして手にジャストフィットする大きさ。まさしく至高です。
ああ、さようなら私の理性。
そのままむにむにと胸を揉んで……
A 「……あ、あうっ!? 何してるのよ美汐っ!?」はっ! 真琴が目を覚ましてしまいました!
B 「……お客さん、何をなさってるんですか?」通りかかった車掌さん(人物指定)に冷静なツッコミを頂きました。
C そうこうしているうちに、なんと肝心の降りる駅を通り過ぎてしまいました……私としたことがっ!?

75 :
C
さらに揉み続けられるか?(w

76 :
>>71
A アロウン
B リアンノン
C アルサル
D モルガン
E オガム
F リムリス
G エルミン
H エポナ
I スィール
J ラスティ
K オクタヴィア
L タリエシン
M ドルウク
N ガイウス
O クレオン
P レクトール
Q ミルディン
R プィル
S プリムラ

77 :
T
まだ前のが続いてるのに邪魔するなよ・・・・・これだからTtT厨は

78 :
ttp://farem.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/bbs/sentaku/index.html
久しぶりに旧支援板見たらなんじゃこりゃ

79 :
wikiはエロが引っかかったのが誰かが悪さしたのかトップ消されてるしな。
最早何をどう支援してくれているのやら……

80 :
>最早何をどう支援してくれているのやら……
何この殿様気分
おまいはこのスレに何を求めてるんよ
愚痴るだけならみなきゃいいやん

81 :
因は何だろうね
一回ちゃんと反省しないと先に進めないぽ

82 :
>>73-74
たいそうおもしろうございました。続けてくださってありがとうございます。
ですが、あのぅ、真琴は21〜22才に育っちゃってるんですが。
胸も、ぺったんこの美汐とは1cmどころの差ではないのですw
それで、まだ温泉がどんなところかすら書いてないんですが、
なんか、大人になった真琴のイメージがうまく共有できてないので、
(私の筆がつたないせいですが)これ以上リレー形式で続けても、
まとまりのあるお話にはできそうにないです。ごめんなさい。
ネタは暖めておいて、また機会があったらということで、お許しください。
どうもスレ汚しですみませんでした。

83 :
ああ、そうか。
中断期間とかのせいで、新しく入ってくる人に選択スレの価値観がちゃんと伝わってなくて
VIPの安価スレみたいにスレ主シアターが基本って価値観になってるのか。
だからすぐ頓挫するのか……

84 :
テレホタイムに4,5人くらいの書き手と選択肢狙いの住人が先を奪い合ってたなんて過去の話ですよ

85 :
>>83
まさかこんな思考してる奴がいるとはさすがに想像もせなんだわ

86 :
だから自意識過剰じゃなくて、昔の住人の「これが当然」が黙ってては通用しない状態なんだよ。
学校の先生とか会社の上司でひとりくらいいるでしょ?
事前に言ってなかった事で突然「こうするのが当然だから間違ってる」と
理不尽に怒鳴り出して皆に嫌われてる人。
そこで逐一説明するのは匿名板のノリじゃないって時代は終わったんだよ。
時代が変われば人も変わるし文化も変わる。
割り込んでリニューアルの可能性を潰した>>73-74は反省して欲しい。

87 :
>>86
想像出来ないからこそ、乖離して実際にいる住人と
かつていて、今は住人というよりご意見番になってる人たちが
乖離して上手く回らなくなったんだと思うよ。
避難所で過去作品の内輪ネタで揉めてた時期あったけどさ、
多分あの辺で新しい事をやろうとしてた人が見限っちゃったんだろうね。
病の根は深いよ。俺もどちらかというとその病が嫌いな性質だから
アドバイス以上の介入はしたくないけどね。
また頑張ったところを見しにして、後から文句言われるんだろうしさ。

88 :
みんな、とりあえず助け合いの精神は忘れないようにしようぜ。

89 :
お前らせっかくのこのエネルギーをもうちょっと良い方向に使えんのか……

90 :
>>86
どう見てもそこはストーリー潰そうとした>>69が反省すべきところだろ…荒らしに反省求めても無意味だろうが
荒らしにめげずに続けようとした>>73-74はほめられたっていいぐらいだ

91 :
ごめんね>>73-74

92 :
トップだけ戻しても余計むなしいな>wiki

93 :


94 :
おしり弄りむしー

95 :
なんでこんな歪んだ人間しか残らなくなってしまったんだろう

96 :
何かあるごとに責任の擦り付け合いしかできん糞どもが溜まってるんだもん。
こうなるのは必定。

97 :
下手打った奴が叩かれるのは黎明期からあっただろ。
別に雪緒に限ったことじゃないんだから意固地になるなよ。

98 :
もう雪緒とか関係ないと思うよ…この現状は

99 :
自分では書きもしないくせにぶー垂れるしか脳の無い乞食どもが集えば
結果は自ずから明らかだわな。自分の気に入らない展開になりゃ無理矢理に打ち切って
それで後作を盛り上げるかと思えば徹底放置。そんなこと繰り返せばいやでも廃れる。

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