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ゲンドウ「久し振りだな、シンジ」


1 :2013/04/07 〜 最終レス :2013/10/23
超絶まったり書いてくよー
二日に一回ぐらいのペースで覗きにくると丁度いいかも
書くの遅いのは許してね
書きためは苦痛過ぎたんだよ…。
・゜゜(ノД`)
基本sage進行。下がりすぎたらageで
じゃ、始めるよー

2 :
シンジ「父さん!」
ゲンドウ「大きくなったな、シンジ」
シンジ「うん…」
ゲンドウ「背もずいぶんと伸びたな」
シンジ「うん…」

3 :
ゲンドウ「ちゃんと食事はとっているのか?」
シンジ「うん…」
ゲンドウ「友達は…いるのか?」
シンジ「それは…」フイ…
ゲンドウ「そうか…」

4 :
ゲンドウ「……」
シンジ「……」
ゲンドウ「学校の勉強は頑張っているのか?」
シンジ「うん。やってる」
ゲンドウ「趣味とかは、出来たのか?」
シンジ「チェロを少し…」
ゲンドウ「チェロか…」

5 :
名無しのアスカ好き#2490『!!』
ピカンッ!!

ヂュドォォォォーン!!!!!

6 :
誤爆した…。
トリ変更…。

7 :
ー第三新東京市ー
第四使徒『!!』
ピカンッ!!

ヂュドォォォォーン!!!!!

8 :
ー ネルフ本部 ジオフロント内 ー
グラグラ…。ドサッ!!

ゲンドウ「……?」チラッ
ゲンドウ「……」
ゲンドウ「……」スイッ
ゲンドウ「何か得意なスポーツはあーー」
シンジ「だから、何の用だよ、父さん!! なんで僕をここに呼んだのさ!!

9 :
ミサト「あらあら。シンジ君、お父さんにそんな口聞いちゃダメよー」
リツコ「そうよ、シンジ君。三年ぶりの親子の再会ですもの。積もる話もあるでしょうし…」
シンジ「いや、でも、今はそんな事言ってる場合じゃないじゃないですか! 使徒とかいう化物が来てるんでしょう!? あれを何とかするためにこのエヴァとかいうロボットを造ったんじゃないんですか!?」
リツコ「シンジ君、さっきも説明したけどこれはロボットじゃなくて、人型汎用決戦兵器、人造人間エヴァンゲリオンよ。ロボットとかとは構造から設計思想まで全く別物ーー」
シンジ「だから、そんな説明はいいんですってば、もう!!」

10 :
シンジ「とにかく、早くあのエヴァとかいう兵器を使って使徒を倒して下さいよ! 急がないと町が全部壊されちゃうし!!」
リツコ「…ずいぶんとせっかちな子ね。人が折角きちんと説明してあげてるのに」
ミサト「まぁまぁ、リツコ。シンジ君だって悪気があってした訳じゃないと思うのよね〜。三年ぶりにお父さんに会えたものだから、ちょっとはしゃいじゃってるだけよ、きっと」
シンジ「だからそんな場合じゃないでしょうってさっきから言ってるじゃないですか!!」
ゲンドウ「シンジ、言葉を慎め。巨大なロボットを見てはしゃぐのはわかるが、少し落ち着きを持て」
シンジ「違う違う違う違う違う違う違う違う、そういう事じゃなくて!!!」

11 :
リツコ「そうですよ、司令。シンジ君の言う通り、あれはロボットではなく、人型汎用決戦兵器、人造人間エヴァンーー」
シンジ「もういいよ!! 誰も動かさないなら、僕があれに乗る!!」
ミサト「なんだ、シンジ君、やっぱりあれに乗りたかったのね〜。照れちゃって、まあ」クスクス
リツコ「まあ、あれぐらいの年の男の子なら、多かれ少なかれ巨大な建造物や乗り物に憧れるものだしね」
シンジ「違うのに、違うのに……!! ぐぅぅ!!!!」ダンダンダン!!

12 :
シンジ「とにかく父さん! もう勝手に乗らせてもらうよ!!」ダダダーーグイッ!
ミサト「ダメよー、シンジ君。乗るのは司令の許可が出てからよ。それが最低限のルールってものなんだから」
シンジ「だ、だけど、このままじゃ!! 早く乗らないとここも危ないし!!」
ミサト「大丈夫よー、ここは頑丈な造りになってるんだから。ちょっとやそっとの事じゃ壊れないから安心して」
リツコ「それにレイも乗りたがっていたから、ジャンケンなりクジなりで順番を決めてもらわないと」
シンジ「レイ?」
ミサト「あー、エバーの正式パイロットよ。肌が白くて可愛いんだから」
シンジ「パイロットがいるなら、最初から呼んで下さいよ!!! 早く!!!」

13 :
リツコ「ホント、最近の子はせっかちね、全く」ブツブツ
ゲンドウ「すまない、赤木博士。ここは私の顔に免じて許してもらえないか。私の教育不足だ」
ミサト「司令、教育不足ってろくに教育してなかったじゃないですか。思春期の少年を三年もほったらかしにして」
ゲンドウ「…それもそうだな」
リツコ「父親ぶりたい気持ちはわかりますけどね」クスクス
ゲンドウ「……」
リツコ「あら、黙っちゃったww」
ミサト「司令、可愛らしいww」

シンジ「どうでもいいから、早く!!!」ダンダンダン!!

14 :
ミサト「あらら、怒られちゃった」
リツコ「これが最近のキレやすい若者というやつかしらね」
ミサト「なんか、その言葉自体、最近聞かなくなったわよね。なんでかしら?」
ブン、パッ
冬月『それが当たり前の時代が来たからではないのかね?』
リツコ「あら、副司令。聞いてらしたんですか?」
冬月『あまりにもこちらが退屈だったものだからね。詰め将棋をうちながら聞いていたよ。碇の息子にも興味があったしな』

15 :
ミサト「で、どうでした? 実際に見て」
冬月「顔は幸いにも母親似のようだな。父親似だったら目もあてられないところだったから、それだけは安心したよ。性格はどうやら父親似のようだが…」
ゲンドウ「冬月、余分な事を言うな」
冬月『照れを隠さなくてもいいぞ、碇。内心では喜んでいるのだろう』
ゲンドウ「……私は一旦そちらに戻る。レイを乗せるか、シンジを乗せるかはそちらで勝手に決めてくれ」
冬月『相変わらず不器用な男だな、お前は』
ゲンドウ「冬月、余分な事を言うなと、さっきからあれほど」
冬月『それはすまなかったな。お前を見てると、どうにもからかいたくなってきてな』フ…

16 :
冬月『ああ、そうだ。レイはこちらで手配しておいた。もうすぐそちらにつくだろう』
ー 主モニター ー
ピュン!!

ヂュドォォォォーン!!!!!

冬月『……』チラッ
冬月『』フッ…
冬月『どうやら使徒も君たち親子の再会を祝福してくれているようだな。さっきから派手な花火を打ち上げてくれている。この老体には少し眩しいがな』
冬月『では、私は詰め将棋に戻るとするよ。碇の相手もしなくてはならないしな』
ブン、パッ…。

リツコ「副司令も時々キザなところあるわね」フフッ
ミサト「元々、京都大学の教授ですものね」
シンジ「…!!!」ダンダンダン!!

17 :
とりあえず今回はここまで。一日か二日おきぐらいに不定期更新してくねー

18 :
素直スレみてたよ
ゆっくり書いてくれ

19 :
期待

20 :
>>18
>>19
ありがとう。
でも、こっちはあんま期待しないでねww
暇潰しに読んでって

21 :
ミサト「ちょっと、シンジ君。その足をドンドンするのやめなさいよ〜。子どもじゃないんだから」
シンジ「僕は子どもですよ!」
リツコ「でも、もう駄々をこねる歳でもないでしょう? 困った子ね…」ハァ
シンジ「僕だって好きでこんな事してる訳じゃないですよ!! 二人とも、もうちょっと危機感を持って下さいよ!!!」
ミサト「慌てない、慌てない。もし、今回がダメでも、シンジ君にはまたいつかエヴァに乗らせてあげるからさ」
シンジ「だ、か、ら!!!!!」ダンッ!!!!

22 :
ガラガラ… ガラガラ…
レイ「……」
ミサト「あっ、レイが運ばれて来たわね」
リツコ「シンジ君、紹介するわ。彼女がEVAのパイロット、綾波レイよ。無口で無愛想なところが珠に傷だけど、でも、素直ないい子よ」
シンジ「この子が…。あのエヴァのパイロット…? こんなに包帯まみれなのに…」
ミサト「ああ、シンジ君。誤解がないように言っとくけど、彼女、別に厨弐病だとかそういう訳じゃあないわよ。包帯を取ると真の力が解放されてうんたらかんたらとか、そういう設定を自分で作ってる痛い子ではないから安心してね♪」
シンジ「余計、心配ですよ!! こんな傷だらけの子を戦わせる気ですか!!?」

23 :
ミサト「しょうがないじゃない、シンジ君。彼女が乗りたいって言ってるんだから」
シンジ「綾波さんが!?」
ミサト「そうよ〜。ね、レイ?」
レイ「ええ、そう…。私がEVAに乗るから。あなたはもう帰っーーっ!!」ズキッ!!
シンジ「だ、大丈夫!!?」
レイ「…!! 平気…だから…っ!!」ズキズキッ!!!!
シンジ「やっぱり無理ですよ、ミサトさん! だから、僕が、僕がアレに乗ります!! 乗らせて下さい、エヴァに!!」

24 :
ミサト「あれー、リツコ、今気がついたけど、どうしたの? その靴?」
リツコ「あら、ミサト、なかなか鋭いわね。昨日買ったばかりのを今日おろしたの。座り仕事が多いものだから、足がむくんじゃう事が多かったから」
ミサト「あら、そう。でも、似合ってるわよ、それ。相変わらずセンスいいわね」
リツコ「そう? お世辞が上手になったわね、ミサトも」クスッ
シンジ「聞けよ!! 人の話を!!!」ダンッ!!!!

25 :
ミサト「ちょっとシンジ君。大人にたいして何よ、その口のきき方は?」
リツコ「いくら自分がEVAに乗りたいからって、焦りすぎよ、シンジ君。そんな口のきき方をされたら、こちらだってEVAに乗せようなんて気にはなれないでしょう? もう少し考えてものを言うべきではないかしら」
シンジ「ぐうう…!!!!」ダンダンダンッ!!
ミサト「シンジ君、さっきも言ったばかりだけど、その足。やめなさいよ」
シンジ「わ、わかりました!! お願いですから僕をエヴァに乗せて下さい!! お願いします!!!」ペコリッ!!

26 :
ミサト「リツコ、今の聞いた? わかりました、ですって」ハァ…
リツコ「反省の色が全く見受けられない言葉よね。EVAに乗りたい一心で出た言葉としか思えられないわね」
ミサト「それにしても、最近の子ってみんなこうなのかしら? チョッチ将来に不安が出ちゃうわね…」
リツコ「ミサト、それは使徒を全部倒してからの話よ。使徒を倒さないと人類全てが滅んでしまう訳だし」クスクス
ミサト「あっ、それもそうねww」テヘッ
シンジ「……!!!!!!」ギリギリ、ブルブル

27 :
シンジ (怒っちゃダメだ、怒っちゃダメだ、怒っちゃダメだ、怒っちゃダメだ、怒っちゃダメだ、怒っちゃダメだ、怒っちゃダメだ、怒っちゃダメだ…!!!!)
シンジ「あ、あの、ミサトさん!」
ミサト「シンジ君、今は私とリツコで話してるでしょ。相手にされずさみしいからって会話に割り込んじゃあダメよ♪」
リツコ「それぐらい一般常識よ、シンジ君。後で相手をしてあげるから、少しの間、そこで待ってなさい。いいわね?」
シンジ (キレちゃダメだ、キレちゃダメだ、キレちゃダメだ、キレちゃダメだ、キレちゃダメだ、キレちゃダメだ、キレちゃダメだ…!!!!!!!!)

28 :
ミサト「でも、リツコ。ぶっちゃけ使徒ってあとどれぐらいいるの? あんたなら知ってるでしょ?」
リツコ「前に司令から聞いた覚えがあるけど、これをあなたに言っていいのかどうか私には判断つきかねるのよね…。だからーー」

ー第三新東京市ー
ピカッ!!

ヂュドォォォォーン!!!!!

ー ネルフ本部 ジオフロント内ー
グラグラッ!! ガラガラ、ドサァッ…!!
シンジ「危ない!!」ダダダッ!!
レイ「!!」
EVA初号機『』グバァッ!
シンジ「!?」
レイ「!?」
EVA初号機『……』
シンジ「エヴァが…守ってくれた…?」

29 :
リツコ「だから、一度碇司令に話していいかどうか許可をもらってから…あら?」
ミサト「どうしたの、リツコ?」
リツコ「EVAの手、少し動いてない? 前、あんな位置にはなかったわよね?」
ミサト「あー、さっき少し揺れたし、それで動いたんじゃない?」
リツコ「そうね。それ以外考えられないですものね」
ミサト「それよりもリツコ、さっきの件、碇司令に必ず聞いておいてよ。忘れないでね」
リツコ「私は忘れる事はないわよ、あなたと違ってね」
ミサト「ちょっとー、ひどいわねー、リツコ、その言い方」ムスー
リツコ「事実なのだからしょうがないわ。あなたもいい歳なんだし、そろそろ事実と向き合う努力をしたら?」
ミサト「もう! あんたは昔っから私の事バカにしてー」ベーッ

シンジ「……」

30 :
多分、今日はここまで。じゃあねー

31 :
レイ「うぅっ!!」ズキィッ!!
シンジ「」ハッ!
シンジ「だ、大丈夫!? 綾波さん! 綾波さん!!」
レイ「私は…大丈夫…! だから、もう…碇君は帰っーーぐぅ!!」ズキィッ!!
シンジ「綾波さん! 綾波さん!!」
レイ「」ハァ…ハァ…
シンジ「」ハッ!!
シンジ「血が……」ドロッ…

32 :
ミサト「そういえば、学生時代からずっとなのよね。リツコが私の事バカにしてくるのって〜」ムスー
リツコ「別にバカにしてる訳ではなくてよ。ただミサトがバカにされるような事をよくやらかしていたからでしょ」
ミサト「そんな事ないわよー。確かにあの頃は色々とバカな事もしてたけど、でも、リツコに言われるような事なんて何一つしてないわよ」
リツコ「あら、加持君との同棲の事も? 一週間も大学に来なかったから何かあったののかと思ったらーー」
ミサト「ちょっとちょっとリツコ、ストップ。それ以上はダメよ!」アセアセ

シンジ「……」

33 :
シンジ (ダメだ、この人たちに任せてたら、この子が死んじゃうよ…!)
シンジ (僕が、僕が、何とかしなくちゃ!!)
シンジ「くっ!」キリッ
シンジ「ごめん、綾波! ちょっとだけここで待っててね!」
レイ「…碇…君…?」
シンジ「すぐに病院に戻らせてあげるから! だから少しだけ待ってて!!」ダダダ!!!
レイ「碇…君…」

34 :
シンジ「ミサトさん! リツコさん!」ダダダッ!!
ミサト「あら、何よ、シンジ君。血相変えて走ってきて」
リツコ「それに、シンジ君。さっき、私が言わなかった? 人が話している時に会話に割り込むのはーー」
シンジ「すみません!! その事は反省してますし、よく頭に叩き込んであります!! でも、僕、どうしても今すぐエヴァに乗りたいんです!!! だから失礼を承知でお願いします!!!! どうか僕をエヴァに乗せて下さいっっ!!!!!!」 ペコリッ!!!!!!

35 :
ミサト「あらあら、急に素直になっちゃって」クスクス
リツコ「全く、シンジ君もまだまだ子供ね」クスッ
シンジ (我慢しろ、我慢しろ、我慢しろ、我慢しろ、我慢しろ、我慢しろ、我慢しなきゃダメだっ…!!!)ブルブル
ミサト「でもまあ、そこまで頭下げられちゃあ、大人の私たちとしては乗せてあげるしかないかー。ね、リツコ?」
リツコ「まあ、しょうがないわね。私たちもそこまで暇ではないのだけど」
シンジ (殴りかかっちゃダメだ、殴りかかっちゃダメだ、殴りかかっちゃダメだ、殴りかかっちゃダメだ、殴りかかっちゃダメだ、ものすごくぶん殴りたいけど我慢しなきくちゃダメだ…!!!!!)ブルブル、ブルブル!!

36 :
リツコ「それじゃあミサト、私はEVAの用意をしてくるから。ついでにレイも病院まで送るよう手配させておくわね」テクテク…
シンジ (走ってよ、インテリメガネ!! もっと急いでよ!!!)
ミサト「じゃあ、私はシンジ君をエントリープラグまで案内しとくわー。シンジ君こっちよん♪」テクテク…
シンジ (もう少し焦ってよ、エロボケ女!! 慌ててよ!!!)ギリギリ…

37 :
ミサト「あっ、そうそう。今更なんだけどさー、シンジ君」テクテク…
シンジ「あっ、はい!! なんでしょうか、ミサトさん!!」テクテク!!
ミサト「次からは、こんなわがまま言っちゃあダメだからね」クルッ
ミサト「今回だけのサービスよん♪ 次からはレイとちゃんと話し合って決めるのよー」チョン♪
シンジ「はい…!! わがまま言ってすみませんでした…!!!」(ぐぅぅぅぁぅぅ…!!!!!)

38 :
ーネルフ本部ー
アナウンス「パイロット、エントリープラグ内、入りました」
リツコ「エントリープラグ、挿入」
アナウンス「エントリープラグ、挿入します」

EVA初号機『』ガチャ、シュルル…

39 :
ーエントリープラグ内ー
シンジ (やっと乗せてもらえたよ…)
シンジ (綾波もどうやら無事に病院に搬送されたみたいだし)ホッ…
シンジ (あとは、僕があの使徒とかいう化け物を倒せば、それで全てが終わるんだ…)ハァー…
ゴボッ
シンジ「え?」

40 :
とりあえず、ここまで。今日はもう一回来れたら来るよー

41 :
ゴボゴボ、ゴボッ
シンジ「な、何だコレ! 水が…!!」
シンジ「リツコさん! リツコさん!! 水が出てきてるんですけど!!!」
リツコ『ああ、シンジ君。それはLCLよ』
シンジ「LCL?」
リツコ『ええ、そうよ』
シンジ「……」
リツコ『……』
シンジ「他に説明はないんですか!!?」ダンッ!!

42 :
ミサト『シンジ君。エヴァを叩かないでよ。それは精密機械なんだから。それじゃパチンコ屋にいるオヤジと一緒じゃない』
シンジ「あ、あの、すみません! でも!!」
ゴボゴボ、ゴボゴボ
シンジ「えっ、あっ、こ、これ!! ミサトさん! リツコさん! 水が!! 水が!!」ダンダンッ!!

43 :
ーネルフ本部ー
リツコ「やれやれ…今度はあの子、ハッチを叩きだしたわよ。あれはLCLだときちんと説明したのに」フゥ
ミサト「ホントよね〜。人の話を聞かない子だわ、あの子。親の顔が見てみたいわね」
リツコ「なに言ってるのよ、ミサト。毎日見てるじゃない。それともわざとかしら?」クスッ
ミサト「えっ? あっ! あちゃ〜/// まずい事言っちゃったわね…」チラッ
リツコ「大丈夫よ、ミサト。司令、今、副司令とどこかに行ってしまったから」クスクス
ミサト「あっ、そうなの? 良かった〜」ホッ

シンジ『ミサトさん! リツコさん!! 助けて下さいっ!!』ドンドンドンッ!!
シンジ『水がっ!! 水がっ!! もう首まーー!!!』ガボッ!! ゴボゴボ…

44 :
ミサト「それにしても、副司令たち、一体どこに行っちゃったのかしら?」
日向「多分、司令室じゃないですかね。92年物のワインが手に入ったとかそんな話をしてましたから」
ミサト「ああ、それなら二人して祝杯ってところかしらね。まあ、三年ぶりの親子対面が無事に済んだ訳だし、しょうがないか」
日向「ですよね。僕らも今日仕事が終わったら、司令を誘って居酒屋で簡単な宴会でも開こうかなって、そんな話をしてたんですよ」
青葉「まあ、何だかんだで司令にはいつもお世話になってますからね。あっ、でもサプライズにする予定なんで司令にはまだ内緒ですよ」
ミサト「あら、楽しそうね〜♪ 私も参加していい?」
日向「もちろんです。というより、はじめから誘うつもりでしたし」
青葉「ああ、そうだ。居酒屋の予約しとかないと…」ガチャ、トゥルルル、トゥルルル…

シンジ『…!!!!!』ダンダンッ!! ダンダンッ!!

45 :
マヤ「あれ…。おかしいなぁ…」
リツコ「どうしたの、マヤ?」
マヤ「神経接続がどうしてもうまくいかないんですよね。ハーモニクスもおかしいし、シンクログラフも異常ですし…」カチャカチャ…かカチャカチャ…。
リツコ「あら、ホントね…。何が原因かしら? マヤ、もう一度最初からチェックしてもらえる?」
マヤ「はい…」カチャカチャ、カチャカチャ
マヤ「あっ…」ピタッ
リツコ「どうしたの、マヤ? 原因がわかった?」
マヤ「すみません、先輩。LCLと間違えて食塩水入れてました」テヘッ
リツコ「もう。マヤったら…。おっちょこちょいね」コツン♪
マヤ「すみません、先輩///」テヘペロッ

シンジ『…!!!!』ガホッ!! ゴフッ!!!!

46 :
マヤ「あっ、そういえばおっちょこちょいで思い出したんですけど、諜報部に森川さんっているじゃないですか」
リツコ「ああ、あのバツイチで子持ちの子? 確か私の一個下だったかしら」
マヤ「はい。その人なんですけど、この前尾行する時にターゲットと間違えて、別の人を一時間近くも間違えたまま尾行しちゃったらしくって」クスクス
リツコ「あの子のやりそうな事ね」クスッ
マヤ「でも、間違えたなんて上司に言ったら怒られそうだから、いい男がいたのでそっちを尾行する事にしたって言ったらしくって」クスクス
リツコ「あらあら、でも、それならしょうがないわね。怒る訳にはいかないもの。婚活は切実な問題だし」
マヤ「ですよね。うまく考えたなって思って」クスクス

シンジ『…!!!』ゴフッ……!! ガハッ……!!

47 :
ミサト「ああ、そうだ。リツコー。エバーの発進準備ってもう出来てるー?」
リツコ「いいんじゃない? 出来てると思うわよ」
ミサト「じゃあ、エヴァンゲリオン、発進!」
日向「あっ、すみません。間違えてもう発進させちゃってます」
ミサト「えー、ちょっとお、折角ポーズまでとって決めたのにー」ブーブー
日向「すみません、いつのまにかボタン押してたみたいで…ww」
ミサト「全くもう。おっちょこちょい♪」コツン♪
日向「まいったなー///」

シンジ『……』ピクッ…… ピクッ……

48 :
ーリフト、上昇中ー
EVA初号機『…』
シャーーッ!
ガチャッ!

ー地上ー
EVA初号機『…』フラッ…
EVA初号機『…』ズダンッ…!!
EVA初号機『…』ピクッ…… ピクッ……

シンジ「……」プカー……

49 :
今日はここまで。いつのまにかトリ外れてたw
これも書く意味あんまなさそうなんで、次からは不定期更新、不定期再開でー
じゃねー

50 :
トリがおかしな事に…

51 :
gdgdでゴメンよー( ノД`)…
今度こそ、じゃあねー

52 :
ミサト「あれー。エヴァって発進したはずじゃなかったっけ? なんか姿が見えないんだけどー」
青葉「ああ、EVAならそこに寝転がってますよ」
日向「あれ? 最終安全装置って外したっけ?」
青葉「ああ、あれ、ぶっちゃけいらないかなって最初から外してある。何個も安全装置あってめんどくさいじゃん」
日向「まあ、それもそうか。格納庫の拘束具だけで充分だしな」
ミサト「っていうかシンジ君はなんで寝転がってるのよ。いくらなんでもちょっとふざけすぎよね」イラッ

53 :
日向「まあまあ、ミサトさん。子供のやる事ですし」
青葉「とは言っても、あの子、自分からEVAに乗せて下さいって泣きついてきたんだろ? それでこの態度はやっぱりいただけないんじゃないかな」
ミサト「青葉君もそう思う? いくら子供だからって許していい事と許しちゃいけない事ってやっぱあると思うのよねー。人類の未来がかかってる訳だし」
日向「確かに遊び半分で乗られたら僕らもたまったものじゃないですからね。ミサトさん、ちょっと一言、言っておいた方がいいんじゃないですか?」
ミサト「そうねー。シンジ君、聞こえる? シンジ君」
シンジ『……』プカー……
ミサト「あいつ、シカトしやがったわ」ムカッ

54 :
ミサト「シンジ君! あなたねー、ふざけるのも大概にしなさいよ! もう使徒は目の前まで来てるんだから、しっかり戦いなさいよ!!」
EVA初号機『……』ピクッ…… ピクッ……
青葉「また無視ですよ。乗せて乗せて言った後に、ふざけて動かないとか、一体何なんですか、あの子」チッ
日向「ちょっと甘やかされて育ちすぎですよね。自分勝手で自己中心的。人の話もろくに聞かないとか、こちらも流石に腹が立って来ますよね」
ミサト「シンジ君! ふざけるのもいい加減にしなさいよ! 折角、乗せてあげてるんだから真面目にやりなさい!!」
シンジ『……』ゴポッ…… プカー……
青葉「おいおい、また無視かよ。どうなってんだよ、この子」イライラ

55 :
日向「ミサトさん、最近の子供ってみんなあんな感じなんですかね? これじゃ人類の未来よりも先に日本の将来の方が、まず心配ですよ
ミサト「あー、それ。さっきリツコともおんなじ事を話してたのよねー。ねぇ、リツコ?」
マヤ「それでその後の話がまた面白くって」クスクス
リツコ「あら、そうなの? それは楽しみね」クスクス
ミサト「リツコー?」
リツコ「ん? ああ、ゴメン、ミサト。今、マヤから面白い話を聞いてるところだから、後にしてくれない?」
ミサト「あら、じゃあしょうがないわね。ま、こっちは大した話じゃないし、また後でいいわー」
リツコ「それでマヤ、森川さんはその後どうなったの? 上手く隠れる事が出来たの?」
マヤ「それが隠れる場所が冷蔵庫の中しかなかったらしくって」クスクス
ミサト「あらあら、ホント仲いいわね、あの二人。微笑ましいわー」フフッ

56 :
ー第三新東京市ー
第四使徒『』ノッシ、ノッシ…
EVA初号機『……』ピクッ……… ピクッ………
第四使徒『』ガシッ
EVA初号機『……』プラーン……

57 :
青葉「あれっ。なんかあの子使徒に掴まれてません?」
ミサト「あら、ホントだわ〜。まったく、遊んでるからよ。自業自得だわ」
日向「それで僕らに世話やかせるってんだから、ろくでもないですね、ホント」
青葉「なんにしろ、ミサトさん。指示出しとかないと。このままじゃ使徒にやられてしまいますし」
ミサト「ホント、世話のかかる子ね」ブツブツ

58 :
ミサト「シンジ君、聞こえる? 今、あなた使徒に掴まれてるから、頑張って自分でどうにかしなさい!」
シンジ『……』プカー………
ミサト「あいつ、相変わらずシカトね。ホント、今までどういう教育を受けたのかしら」イライラ
日向「EVAに乗った以上、自分の責任ってものをもう少し考えてもらわないと困りますよね。例え子供とはいえ」
ミサト「全くよねー。ちょっと調子に乗りすぎよね、あいつ。ここらで再教育しないとろくな大人にならないわよ」

59 :
ー第三新東京市ー
第四使徒『!!』ガシンッ! ガシンッ! ガシンッ!
EVA初号機『……』ガンッ! ガンッ! ガンッ!
第四使徒『!!』ドカァッッ!!
EVA初号機『……』ヒュュー、ズガンッ!!!!
EVA初号機『』ブシュゥゥー!!!

60 :
ーネルフ本部ー
ビィィィー!! ビィィィー!! ビィィィー!!
マヤ「あれ…?」
リツコ「あら、警報。どうしたのかしら?」
マヤ「また、誰かが押し間違えたんじゃないですか? とりあえずうるさいんで切っときますね」カチャカチャ…
ピタッ シーン………
マヤ「それでですね、先輩。この前買った空気清浄機がすごい使い勝手が良くって」
リツコ「あら、また買ったの、マヤ。ついこないだも買い替えたばかりじゃない? 一体何台買う気なの?」フフッ…
マヤ「だって最新型が出る度につい気になっちゃって…//」

61 :
青葉「…警報止まったな。なんだったんだろ?」
日向「どうせ、また誰かが押し間違えたんだろ。よくある事だし」
ミサト「まあ、人間である以上、間違いは誰にでもあるものよね」
青葉「ミサトさん、それ、自分の為に言ってません?」
ミサト「なによー、失礼しちゃうわね。私はそんなに間違えないわよー」
青葉「そうですね。失礼しました」クスクス
ミサト「あー、もう、青葉君ってばー。年上をからかうもんじゃないわよー」コツン♪
青葉「申し訳ない」ハハッ

62 :
ミサト「ああ、そういえば、シンジ君ってどうなったのかしら? 主モニターからいつのまにかいなくなってるんだけど」
日向「ええっとちょっと待って下さいね…。画面切り替えます」カチャカチャ

ー 主モニター ー
ブン…
EVA初号機『』ブシュゥゥー!!!

ーネルフ本部ー
日向「嘘だろ。まだ使徒倒してなかったのか、この子」ハァ…
青葉「おまけに初号機大破してるじゃないか。ふざけた挙げ句にこの結果ってどういう事だよ、マジで」チッ
日向「ミサトさん、さっきの再教育の件、本気で考えた方がいいんじゃないですか? 今のままじゃ本当に親の七光りだけのバカ息子ですよ、これ」
ミサト「仕事と遊びの区別がまったくついてないのよね、あいつ。こっちの指示も完全に無視してくれちゃってさ」

63 :
日向「帰ってきたら、とりあえず碇司令から説教してもらうって形でどうですかね」
ミサト「うーん、それはチョッチね〜。ほら、今日は何だかんだで三年ぶりの親子対面の日じゃない? そんな日にさー、あなたのところのバカ息子をどうにかして下さいとか言えないじゃない」
日向「それは確かに…」
ミサト「大体、碇司令って上手く叱る事が出来ないタイプでしょ。ある程度大人なら自分のどこがどう悪かったかを考える事が出来るからそれでもいいんだけど、ああも子供子供されてたらね〜。絶対、あの子理解出来ないわよ」
青葉「それは同感ですね。あと、親から叱られるのと他人から叱られるのとでは、また違いますからね。そうなるとやっぱりミサトさんから叱るのがベストなんじゃないですか?」
ミサト「やっぱそうなるのよね〜。めんどくさいわー」ハァ…

64 :
日向「まあ、そう落ち込まないで下さいよ、ミサトさん。幸い今日は飲み会の予定ですし、そこでパーッと気晴らしをして下さい」
青葉「碇司令も一緒なんで愚痴らないで下さいよ。あの人が今日の主役なんで」
ミサト「わかってる、わかってる。あんま飲まないように気をつけるわよ。で、店の予約ってとれたの? さっき電話してたみたいだけど」
青葉「ああ、はい。バッチリです。そういえば、場所をまだミサトさんに伝えてなかったですね。今、モニターに出しますね」カチャカチャ

ー 主モニター ー
ブン…
パッ
青葉「ここです。ちょっと雰囲気良さげでしょう? クーポン券があったので団体割引と合わせてかなり安くなりますし」
ミサト「へー、いいわね。良さげじゃない。雑誌か何かで見つけたの?」
日向「いえ、MAGIです。予算と行く面子を入力したら、全会一致でここを勧められたので」
ミサト「ホント、MAGI様様よねー。この前はいい美容院を紹介してくれたしさー。いつも助かってるわー」
日向「マヤちゃんじゃないですけど、科学万能の時代ですね、ホント」
青葉「古くさい言葉w」
日向「実際、MAGIを利用してるお前が言うなよなー」
ハハハッ ハハハッ ハハハッ

65 :
ー第三新東京市ー
EVA初号機『……!』キュピーン!
EVA初号機『…グオォォォォ!!!』ダダダッ!!
第四使徒『!?』

66 :
ーネルフ本部ー
マヤ「それでですね、先輩。その猫の写真がこれなんですけど…」
リツコ「あら、可愛らしいわね。野良猫にしてはちょっと太ってるところがまた」
マヤ「そうなんです♪ 多分、近所の人がエサとかあげてるんでしょうね。すっごい人懐っこくて」
リツコ「このご時世にそんな話を聞くと微笑ましいわね。一昔前では考えられなかった事ですもの」フフッ

67 :
ー第三新東京市ー
EVA初号機『!!?』ダダーーガシィーン!!
ATフィールド『……』
EVA初号機『…!!』ググッ、グググッ…!!
ATフィールド『……』メリメリ…!
EVA初号機『!!!』バリッ!!
ATフィールド『』パリンッ!

68 :
ーネルフ本部ー
ミサト「で、青葉君。会費っていくらなの?
青葉「男が3500円で女が2000円ですね。それで三時間飲み放題の、コース料理つきです」
ミサト「それは助かるわー。今月、知り合いの結婚式が多くってね。着ていく服も買わなきゃいけないしで正直ピンチだったのよねー」
日向「ミサトさんがピンチじゃなかった時って、僕、聞いた事ないですけどね」
青葉「お金の使い方に計画性がなさすぎじゃないですか?」
ミサト「そんな事ないわよー。たまたま今月はピンチだったってだけよ。先月とかはきっちり貯金してるんだからー」ムスー
青葉「そんな、むくれないで下さいよ、ミサトさんw」
日向「そうそう、ちゃんと信じてますからw」
ミサト「絶対信じてないでしょ、あんたたちー!」

69 :
ー第三新東京市ー
EVA初号機『グオオオォォォォ!!!』ガンッ!! ガンッ!! ガンッ!!
第四使徒『……』キュピーン!
第四使徒『!!』ガバッ、ダキッ!!

ズドォォォォォーン!!!!!!

70 :
素直から
みてるぞー!

71 :
>>70
じゃあ、お久しぶり、かな?
こちらも相変わらずの亀進行だけど、まあ、まったり見てって
元気出たよー、ありがとー!

72 :
ーネルフ本部ー
日向「ああ、そういえばすっかり忘れてたけど、使徒ってどうなったのかな?」
青葉「そうそう、使徒ってどうなったんだろ?」
ミサト「あんたたち、今、ムリヤリ話題そらそうとしてるでしょ?」
日向「いえいえ、そんな事は」キリッ
青葉「そうそう、これは人類を守る大事なお仕事ですし」キリッ
ミサト「二人とも、わざとらしいわね、全く…」ブツブツ

73 :
青葉「とにかくまあ、画面切り替えますね」カチャカチャ
ブン…
パッ
ー 主モニター ー
EVA初号機『』ノッシ… ノッシ…

74 :
ーネルフ本部ー
青葉「あれ…? 使徒、どこ行ったんだろ?」カチャカチャ… カチャッ…
日向「確認出来ないけど、倒したんじゃないかな? 解析にも引っ掛からないし…」カチャカチャ… カチャッ…
ミサト「ああ、ようやく倒したんだ、シンジ君」
ミサト「」チラッ
ミサト「倒すまでにかかった所要時間は、大体7〜8分ぐらいってとこかしらね。使徒一体に5分以上かけるとか、あいつなにやってたのよ、一体」ムカッ
青葉「だから遊んでたんでしょ。そんなのこれまでを見てれば明白じゃないですか」
日向「内蔵電源はかなり多目にとって5分と設定してあるのになぁ…」ハァ…
青葉「おまけに、使徒を倒したっていうのにこちらへの報告もなしとか」
ミサト「その上チンタラ帰って来るしね。何様のつもりなのかしら、ホント」イラッ
日向「やっぱりどう考えても問題児ですよね、この子。説教だけで大丈夫なんでしょうかね」
ミサト「うーん……」

75 :
ー数時間後ー

ー ネルフ 医務室 ー
シンジ「」
シンジ「」
シンジ「」
シンジ「」ハッ!
シンジ「……」
シンジ「……」
シンジ「……知らない天井だ」ボソッ
シンジ「……」
シンジ「……」
シンジ「……」
シンジ「……どうしたんだっけ…僕」

76 :
シンジ「確か…父さんと会って…」
シンジ「知らない女の子の代わりにエヴァに乗って…」
シンジ (そう、名前は……)
シンジ (綾波……レイ……)
『そう…。私がエヴァに乗るから…。だからあなたはもう帰っーー』

77 :
シンジ (何だったんだろう……あの子……)
シンジ (何で、あんな大ケガを……)
シンジ (それに、あんな状態なのに何でそこまでしてエヴァに乗ろうと……)
シンジ「綾波、レイ……」
シンジ (よくわからない子だったな……)

78 :
シンジ (その後……)
シンジ (ミサトさんに連れられて、エントリープラグの中に入って……)
シンジ (その後は……)
シンジ「ぐっ!!!」ズキッ!!
シンジ「ダメだ…! 思い出せない…!!」ハァハァ…
シンジ「思い出そうとすると頭が痛む…。なにか、ろくでもない経験をしたような気がするけど……」ハァハァ… ハァハァ……
シンジ「汗が…。何で冷や汗がこんなに……」ハァハァ……

ドア『』 コンコン…
シンジ「」ビクッ!

79 :
途中書きの上、ageてまった。スマソ

80 :
ドア『』ガチャ
ミサト「ようやくお目覚め?」
シンジ「ミサト…さん」
ミサト「どうしたのよ、そんなに汗をかいて。ここ、そこまで暑くはないでしょ」
シンジ「あ…あの、何でもないです…。なんか疲れてたみたいで…」
ミサト「そうよね、あの後、遊び疲れて何時間も寝てたぐらいだものね。こっちはその間、あなたの後始末でずっと仕事してたっていうのに」
シンジ「…え?」

81 :
シンジ「あ、あの、どういう事ですか? 遊び疲れたって……」
ミサト「とぼける気? まさかそれでやり過ごせるとか本気で思ってるの?」
シンジ「え、あの、でもーー」
ミサト「シンジ君、チョッチお話ししましょうか。大事な話だから、真面目に聞いてくれる?」
シンジ「あの、その前に僕の話をーー」
ミサト「後で聞いてあげるわよ。いいから私の話を聞きなさい」
シンジ「……あ、その……」
ミサト「返事は?」
シンジ「はい……」

82 :
ミサト「まず、シンジ君。今回の事について、あなた自身はどう思ってるの? 少しは反省の気持ちとかあるの?」
シンジ「反、省……?」
ミサト「」ハァ…
ミサト「反省の気持ちとか全くないのね…。ホント、根っからのクズだわ、コイツ」ボソッ
シンジ「」ビクッ

83 :
ミサト「じゃあ、シンジ君。あなたが今回反省すべき点を教えてあげる」
シンジ「あ、あの、でも僕ーー」
ミサト「いいから黙って聞きなさい。二度も同じような事を言わせないでよ、めんどくさい」ジロリ
シンジ「あ……」ビクッ!
シンジ「す、すみません……」

84 :
ミサト「」フンッ
ミサト「謝れば済むと思って何でもすぐに謝る。実際、悪いとなんか全く思ってないでしょうに…」ボソッ
シンジ「」ビクッ
ミサト「それじゃあ、シンジ君。今から言う事をよく聞きなさい。言い訳があるようなら後から聞いてあげるから」
シンジ「はい……」ビクビク

85 :
ミサト「まず一つ目。人類の未来がかかっているというのに、エバーに乗ってふざけた挙げ句、初号機を大破させた」
ミサト「二つ目。こちらからの指示をことごとく無視した上、返事や報告すら一切なかった。幼稚園児でさえそれぐらいの事はするというのにね」
ミサト「三つ目。自分から乗せて下さいとお願いしてきたくせに、乗った途端に態度を豹変させて、おまけに帰って来た時には眠りこけていた。そんな事をされたら、こちらとしては責任感がない上、自分勝手としかとらえられないわよね」
ミサト「四つ目。自分に都合の悪い事を謝ろうともせず、とぼけて誤魔化す気だった。人として最低ね、子供だからって許される事じゃないわよ」
ミサト「以上。なにか言いたい事はある? 一応聞いてあげるわ」

86 :
シンジ「あ、あのミサトさん……」ビクビク
ミサト「なに?」ジロッ
シンジ「あ、あの……僕、エヴァに乗った後の事、本当に覚えてなくて……だから……」
ミサト「呆れた。まだ言うんだ。恥ずかしくないの?」
シンジ「ああ、あの、でも本当に……」
ミサト「」ハァ
ミサト「」ツカツカ
シンジ「え……?」
ミサト「」バシンッ!
シンジ「痛っ!!!!!」
ミサト「下らない言い訳するのもいい加減にしなさいよ! あんたー!!!」

87 :
ミサト「使徒を倒した後、あんなトロトロ帰ってきて覚えてない!? そんな事ある訳ないでしょうが!!」
ミサト「大体、覚えていようが覚えてなかろうが、自分がした事には責任ってもんがつくのよ。みんなにあれだけ迷惑かけて、今更覚えてないで済む訳ないでしょうが!!」
ミサト「あなたがこのままじゃろくな大人にならないだろうからって、わざわざあなたの為にしたくもない説教をこちらがしてあげてるのに、なんなの、その言い草は! サルでも反省出来るっていうのに、あなたはサル以下ね、ホント!! 人として恥を知りなさい、恥をー!!」
シンジ「で、でも、僕は本当に……」ウッ… エグッ、エグッ、ヒック
ミサト「泣けば済むと思わないで、シンジ君。あなたは今回それだけの事をしたんだから。子供の言い訳が通用するような事ではないのよ」
シンジ「う……う……」エグッ、エグッ、ヒック、エグッ
ミサト「泣き止みなさい、シンジ君」
シンジ「あ……う……」グスッ、エグッ、ウア、エグッ、エグッ
ミサト「……ホント、クズ。もういいわ」クルッ
ミサト「」ツカツカ、バタン!
シンジ「うぅ……うぅ。なんで……なんで……」えエグッ、エグッ、ヒック

88 :
ー ネルフ ロビー ー
ミサト「……」ピッ、トゥルルル、トゥルルル
ミサト「もしもし、リツコー?」
リツコ『あら、ミサト。どうしたの? 司令の為の宴会、もう始まってるわよ』
ミサト「んー、チョッチね。そっちの様子はどう?」
リツコ『こちらはなかなか盛り上がってるわね。特に碇司令は喜んでるみたい。滅多に笑顔を見せない司令だけど、今日はお酒のせいもあってか、時々、照れたような微笑を見せてるもの』クスッ
ミサト「やっぱり、そうなんだ……」フゥ

89 :
リツコ『どうしたの、ミサト? ため息なんかついて…』
ミサト「んー。実はシンジ君の事でね……」
リツコ『あの子がどうかしたの?』
ミサト「今日、あの子をエヴァに乗せたでしょ。それで、あまりにもふざけた態度をとるもんだからさ。さっき、ちょっと説教してやったのよね」
リツコ『ああ、そういう事ね…。私も後から日向君や青葉君に聞いたのだけれども、かなり問題のある子みたいね』
ミサト「そうなのよね…。予想以上に酷かったわ。反省とか全くしてない上、責任転嫁した挙げ句、泣いて誤魔化そうとしてさ。呆れてものが言えなかったわよ、こっちも」
リツコ『それは流石に参るわね…。司令もあれだけ喜んでるだけに』チラッ

90 :
冬月「まあ、碇。もう一杯飲むといい。今日は本当に喜ばしい日だ。こういう時に浴びるほど酒を飲まねば、酒に対しても失礼というものだろう」
ゲンドウ「ありがとうございます、冬月先生。もしも天国というものがあるとしたなら、きっとユイもそこで喜んでくれていると思います」
冬月「もう酔っているのか、碇? お前らしくない言い方だな…」フッ
冬月「まあ、それもいいだろう。酔っている時でなければ言えない言葉というものもある。全てを思い出の中にしまうのも良いが、時には愚かな夢を語るのも悪くはあるまい…」
ゲンドウ「人は愚かな夢を語る事で、それを現実のものにしようと努力する、ですか。大学時代、そんな事を冬月先生は言われてましたね」
冬月「お前にではなく、ユイ君に言ったのだがな。懐かしい話を持ち出すものだ……」
ゲンドウ「良い言葉だと思いました。いつかシンジにも言おうと思っています」
冬月「今、言えないところがなんともお前らしいな」フッ

91 :
リツコ『』スイッ
リツコ『それでミサト、どうするつもりなの? 明日には報告書を提出しなくてはならないのでしょ』
ミサト「それでチョッチ悩んでるのよねー。ありのままを報告したら、お宅の息子はどうしようもないバカ息子ですって言うようなものでしょ。流石にそれはしたくないのよ…」
リツコ『まあ、その気持ちはわかるわ。私もマヤたちも、今日のシンジ君の醜態、と言うよりは悪ふざけ、に関しては上手くお茶を濁してるところだし』
ミサト「そうでしょうね、ストレートに言える訳ないものね…」ハァ…

92 :
ミサト「それでさ、ちょっと考えたんだけど、あの子、私がしばらくの間預かろうと思うのよね。そこでみっちり再教育しようかと思って」
リツコ『あら、碇司令から息子との新生活を奪う気? 給料に響くわよ』クスクス
ミサト「もう。冗談キッツいわね、リツコは」
リツコ『結構、本気よ』
ミサト「マジで…?」

93 :
リツコ『まあ、でもあなたの言わんとしてるところはわかるわ。報告書は適当に書いいておけばまずバレはしないだろうけど…』
ミサト「実際に二人で住むとなると、たとえ碇司令がどれだけ鈍くても…」
リツコ『ダメ息子ぶりに気付いてしまうという事ね。だから、それを阻止したいと、そういう事でしょ?』
ミサト「ま、ありていに言ってしまえばそうなるわね。流石に真実を知ったらショックを受けると思ってさー……」
リツコ『そうね。その可能性は高いわね』

94 :
ミサト「私は別に碇司令の事がそれほど好きという訳ではないけど、あの人にはこれまで色々とお世話になってるからねー。仕事の面でももちろんそうだけど、引っ越しの手伝いに来てくれたりとか、時々差し入れ持ってきてくれたりだとか、他にも色々…」
リツコ『そうね、無口なだけで根は優しい人だからね、あの人は』フフッ
ミサト「そういう訳で、恩返しってほど大したものでもないけど、少なくとも悲しませたくはないのよね。どちらかというと、仕方なくって感じかな…? 変な話だけどさ」
リツコ『そうでもないわよ、ミサト。素敵な事よ』ニコッ
ミサト「そんな大したもんじゃないわよ。なりゆきよ」フフッ

95 :
リツコ『そういう事なら、ミサト。こちらの説得は任せておいて。幸い碇司令、かなり酔ってるし。あなたのところでしばらくホームステイするという事でまとめておくわ』
ミサト「悪いわね、リツコ。でも大丈夫なの?」
リツコ『問題ないわ。シンジ君もまだ母親に甘えたい年頃だから、あなたになついてしまったって事にしとけば碇司令も納得するでしょ。その間に碇司令は料理の練習が出来る訳だし』
ミサト「料理?」
リツコ『碇司令、あなたと同じでかなりの料理下手なのよ。ここだけの話だけど、シンジ君に呆れられたらどうしようかって心配してたぐらいだから』クスクス
ミサト「あらあら、立派にパパさんしてるわね」クスッ

96 :
リツコ『だから、こっちは心配しなくていいわよ。それよりも、ミサト。シンジ君の方はどうなの? あの子を説得する方がよほど難しいと思うけど』
ミサト「そっちの方は問題ないわー。ムリヤリにでも納得させるから」
リツコ『はじめに言っておくけど、手荒な真似は駄目よ、ミサト』
ミサト「そんな事しないわよ。ただ自分の立場ってものを知ってもらうだけ。強制なんかしないわ」
リツコ『そう。それならいいけど。じゃあね、ミサト。早いとここっちに合流しなさいよ』
ミサト「わかってる。二次会になってでも行くわよ。飲まなきゃやってられないもの。じゃあ、また後で」ピッ…ツー、ツー、ツー

97 :
ミサト「さてと……」

ー ネルフ 医務室 ー
ドア『』ガチャ
シンジ「」ビクッ
ミサト「」ツカツカ
ミサト「……」
シンジ「……」ビクビク
ミサト「…流石にもう泣き止んだようね」
シンジ「……」
ミサト「今度はうつむいてだんまりか……まあいいわ。行くわよ、シンジ君」
シンジ「…行くって、どこにですか…?」
ミサト「いいから来なさい。それともずっとここにいるつもり?」
シンジ「……」スクッ…
ミサト「荷物はそっちにあるから自分で持つのよ、いいわね」
シンジ「……はい」グスッ…ゴシゴシ

98 :
ー ミサトの車の中 運転中 ー
ミサト「そういえば…シンジ君、あなた料理とかは出来るの?」
シンジ「少しなら……親戚のおばさんの家でさせられてましたから……」
ミサト「掃除や洗濯は?」
シンジ「それも……させられてました」
ミサト「」イラッ
ミサト「シンジ君、一つ言っておくけど」
シンジ「……はい」
ミサト「あなたはおばさんの家で養ってもらってたんだから、それぐらい当然の事でしょ。そのさせられてましたって言い方は何? むしろ教えてもらったんだから感謝すべきなんじゃないの」
シンジ「……すみません」エグッ、エグッ
ミサト「ちょっと厳しい事言われたからって、すぐに泣くのやめてよね。うっとうしい」
シンジ「……すみません、すみません」エグッ、エグッ
ミサト「」チッ
ミサト「ホント、ガキ…」フン
シンジ「……すみません、すみません、ごめんなさい…ごめんなさい…」エグッ、エグッ

99 :
ー 第三新東京市 丘の上 ー
ミサト「さて、着いたわよ。シンジ君も車から降りてこっちに来て」カチャ、バタン
シンジ「」ゴシゴシ
シンジ「…はい」カチャ、バタン
ミサト「こっちよー、こっち」テクテク、オイデオイデ
シンジ「はい…」テクテク

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