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2012年4月ニュー速VIP+126: 今日は大安だから (397)
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俺がまんまと会社の思惑に嵌ってる件 (267)
今日は大安だから
- 1 :12/03/24 〜 最終レス :12/05/06
- 初恋はもうお終い
- 2 :
- 半額惣菜食ってろデブ
- 3 :
- え?
え?
- 4 :
- >>2
まだ半額になるにははやいな
夜になったら買いに行くよ
- 5 :
- >>3
ごめん
俺の初恋が終わりってことです
- 6 :
- ちょっと書く
今日はずっと好きだった子の結婚式があるんだ
夜には友達が集まって二次会
行くかどうかまだ決めてない
笑顔でおめでとうって言ってあげたいけど正直自信ないよ
- 7 :
- 彼女は保育園からの幼馴染なんだ
去年再会して玉砕した
だけど俺からまた連絡とって普通に友達付合いしてる
だから二次会にも来てって言われたんだけど調子いいよなーと思ってる
- 8 :
- 独り言だけどいっか
ほんとなんでこんなずっと好きなんだろ
20年だよ
バッカじゃねーの俺www
- 9 :
- はぁ…今日どうしようかな…
- 10 :
- 6年で頓挫した俺は駄目だな…
頑張ろうぜ主よ
- 11 :
- >>10
ありがとう
6年も充分長いよね
頑張ったな
諦められたのか気になるよ
俺もこれから頑張る
- 12 :
- 彼女きれーなんだろうな…
相手見てみたいねけどちょっとこわい
- 13 :
- そろそろ出かけるか…
帰ってきたらちょっと語ろう
誰もいないけどいってきます
- 14 :
- 今日は結婚式だらけだったね。
ちなみに初恋の人と付き合ったことあるけど、あまりよくなかったわ。
- 15 :
- 飲み過ぎた
今日はもうむりまた明日
レスありがとう
大安吉日はみんな幸せになりたい日
俺も幸せになりたかった
あなたは幸せ?
- 16 :
- 私は普通。
もう三十路のですよ。
普通の人と結婚して去年子供産んで。
まあ考え方によって幸せだと思うよ。
あなたは?
- 17 :
- 来てくれたの
ありがとうございます
何書いてんの自分って感じだなw
酔ってるわww
幸せかー
俺は不幸だとは思わないから幸せなんだろうなと思います
他方面から見ればどん底だけど
ちょこちょこチラ裏書いていきます
思い出に
- 18 :
- みてるよー
- 19 :
- すいません
飯食ってました
彼女と初めて会ったのは20年前です
もうすぐ21年か
保育園でした
20人くらいで一クラスの小さい所です
引っ込み思案な俺は同じく大人しい彼女と息が合いよく一緒に遊んでいました
- 20 :
- 彼女は決して可愛くはないけれど大きくなったら美人になるんだろうねーとうちの親は言っていました
俺は彼女といるのを当たり前だと思っていて家は遠かったけど保育園にいる間はずっと一緒にいました
今思えばかなり迷惑だったかもw
- 21 :
- この頃にはもう好きだなって思っていた
きれいな石や四つ葉のクローバーとかあげてました
4歳にして貢いでるよ…
年長組になる頃には落ち着いて他の子とも遊ぶようになったけどそれでもどこに彼女がいるのかは常に見ていました
軽くストーカーですね
ちょっと友達に呼ばれたので行ってきます
- 22 :
- こんなほのぼのするスレに出会えたから
今日は大安だよ(´∀`)
- 23 :
- 戻りました
遠方からの友人と地元観光してきました
見てくれてる人いて嬉しいです
完全な自己満足ですけど書いていきます
- 24 :
- 小学校
二クラスしかないのに彼女とクラスが別れてしまった
遊びも完全に男女別
あまり接点のないまま2年過ごした
3年生になるといよいよクラス替え
俺の通っていた小学校は2年ごとにクラス替えと決まっていた
始業式にどきどきしながらクラス表を見ると…名前があった
- 25 :
- ほしゅ
- 26 :
- 初めは出席順に並んでいた席も6月には席替え
くじ引きで引いた番号へ机ごとガタガタと移動した
すると先客が
彼女だった
6列あって2列ずつ机をくっつけて並べるんだけど真ん中の1番後ろ左側にいた
俺の番号はその隣
一瞬止まって彼女の顔を見た
彼女も気がついて
「もしかして隣?」
「う、うん…」
舞い上がる嬉しさと照れ臭い緊張感を一度に感じた
- 27 :
- すみません
おはようございます
保守ありがとうございます
出勤までお付き合いください
- 28 :
- しばらく離れてたからいきなりそばに彼女がいるというのに慣れなくて緊張で膝がカタカタ震えた
彼女が気づいて笑った
「幸貧乏ゆすりしてるww」
「えっ、うん、止まらないんだ」
「癖なの?あっ、私もできるよー」
何と彼女が踵を上げて足をプルプルさせている
2人で笑った
俺の顔は多分真っ赤
- 29 :
- ある日彼女が算数の教科書を忘れた
「ごめん幸、見せて?」
「う、うん、いいよ」
慌てて上の方に置いていたのを移動し2人で真ん中の教科書を覗き込んだ
ドキドキした
授業の最後に教科書問題を解いた
彼女は最後の問題がわからなくて授業が終わっても終わらなかったんだ
算数苦手だったみたい
「貸してあげるよ」
「いいの?ありがとう!早くおわらせるから」
ちょっといい気持ちだった
- 30 :
- 浮ついた気持ちのまま帰宅
夜になって宿題をし忘れていた事に気づいてランドセルを開けた
今日は算数の宿題が…あれ?
教科書がない
全部ひっくり返した
ない
「……アキだ」
そう言えば教科書返してもらうの忘れてた
どうする?
電話する?
恥ずかしいから明日忘れましたって先生に言う?
逡巡していたら電話がなった
母さんが取った
はしゃいだ声が聞こえる
うるさいなーこっちはそれどころじゃ
「幸ーアキちゃんから電話よー!」
- 31 :
- また時間空いた時に来ます
- 32 :
- 慌てて階段を2階から転げ落ち、苦笑いする母さんから受話器を受け取った
「もっもしもし!」
『あっ幸、ごめんね。私教科書持って来ちゃってて。宿題出来ないよね、今から持っていくから』
「えっ、いいよ!俺が取りにいくから!」
『持ってきちゃったの私だから』
「待っててね」ガチャ
隣で母さんがニヤニヤしてた
「あの…母さん」
「母さん出られないからじいちゃんに頼んでね!」
「え」
しょうがないので座布団枕で寝てるじいちゃんを起こした
- 33 :
- なんか可愛いな。
>>1純粋すぎてキュンキュンするんだけど。
にはまぶしすぎるよ。
- 34 :
- 戻りました
ありがとうございます
小学生の時の話なのでww
ひとりでも見てくれている人がいると嬉しいです
- 35 :
- なんかしょっぱなから一人で語っててワロタ
- 36 :
- なぜ母さんが出られなかったかというと、まだ妹が生まれたばかりだったから
というわけで俺はじいちゃん愛用の軽トラでアキの家へ向かった
行ったことのないアキの家を見てみたかったという不純な動機は内緒
車で5・6分くらいでアキの家に着いた
じいちゃんがごめんくださいと引戸を開けた
呼び鈴ついてんのに
「はーい」
「小林です」
「あっ小林さん。すみません。アキー!」
アキの母さんに呼ばれてアキが奥から走ってきた
「ごめんね幸。ありがとう」
「ううん、いいよ。問題できた?」ニヤニヤ
「もう!」
アキがえい、と肩を押した
俺も負けじと押し返した
傍目にはじゃれあってる感じだったかも
その間にじいちゃんとアキの母さんはお礼とか世間話とかしてた
- 37 :
- >>35
いいんです
チラ裏日記でww
思い出に書いてます
成仏させてください
- 38 :
- そろそろ帰るぞとじいちゃんに言われて軽トラに乗り込んだ
アキに返してもらった教科書も一緒
「また明日ねー!」
アキが玄関の灯りの下で手を降ってる影が見えて名残惜しかった
もうあんな風にじゃれあうことはないだろうなと思った
あの時何で恥ずかしくなかったんだろう
家に帰って宿題を始めたけどふと教科書を手に取った
おもむろに顔に近づけ、匂った
なんとなく、エンピツの芯の匂いがした
ガッカリして宿題を終えた
- 39 :
- 次の日からはいつも通り
あっさりしていて拍子抜け
ちょっとは距離が縮まったと思ったんだけどな
そのまま月日は流れ再びクラス替えの季節がやって来た
始業式、教室の前に貼ってある紙をドキドキしながら見た
自分の名前はすぐ見つけた
後は仲の良い友達とそれから…
「あ、また一緒だね」
後ろからかけられた声に振り向くとアキが傍からひょいと紙を指でなぞっていた
ずっと下の方にアキの名前
「あ」
「またよろしくね」
「う、うん。よろしく…」
神様ありがとう
- 40 :
- 5・6年生にもなるとみんな色気づいてきて
誰がかわいいとか好きだとか男子の中でも話すことがあった
もちろん好きな人はお互い明かさないけれど、何となく好きなんだろうなっていう雰囲気が読めることもあった
俺は好きな人隠してるつもりだったけど仲の良い友達にはばれていたみたい
ある日仲間のひとりのユウキに来い来いと呼ばれた
「何?」
「これやるよ」ニヤニヤ
差し出されたのは黒くて長い髪の毛
一瞬ギクリとするも平静を装ってなにこれと訊ねた
ユウキは髪を目の高さに上げて言った
「アキの髪の毛だよ」
- 41 :
- やだユウキ気持ち悪い。
- 42 :
- >>41
ごめんなさい…貰ってしまいましたorz
ユウキはアキの後ろの席だったんで背中からこっそり取ったらしい
俺が喜ぶと思ったのかからかおうと思ったのかは謎
連絡袋に入れて持って帰った
何か悪いことしてるみたいにどきどきしてた
だけど悲劇はやってくる
帰ってランドセルを置き、友達の家に遊びに行っている間に母さんが連絡袋からプリントを出してた
友達の家から帰って連絡袋を開けるも何もない
母さんに聞けるわけもなく…探すのも憚られ…
結果
なかったことにした
- 43 :
- 6年生はいろいろイベントがあったけど、アキとの絡みはなかった残念ながら
でもキャンプでカブト虫取りに行ったり怖い話して誰もひとりでトイレに行けなくなったりしたのはいい思い出
運動会も大して目立たなかったけど、応援団に入ってたからそれだけ頑張った
卒業までにはアキに好きだってこと言えたら、って妄想したけどヘタレには無理だった
アキに好きな人が出来たってことも聞かなかったから油断していたのかも
そして中学校に入る
- 44 :
- まず入学時からつまづいた
クラス端っこと端っこに別れちゃった
体育だけは男女別で2クラスずつなんだけど、それにもあてはまらない
さてどうするか
閃いた!部活があるじゃん!
…茶道部に入ってた
しょうがないから和室の近くで活動している卓球部に入った
この頃アキは長かった髪をショートにした
長いと清楚な感じだったけど、ショートにしたアキはなんだか大人っぽかった
- 45 :
- ふむ
- 46 :
- 寝坊したー!
- 47 :
- 星
- 48 :
- 保守ありがとうございます
朝ご飯食べずに行ったらめっちゃ腹減りました…
アキは俺のクラスに仲のいい子がいてたまに遊びに来てた
俺はただ遠巻きにチラチラ見るだけ
その頃何故かミスチルにハマり友達と盛り上がっていた
ある時放課後に教室へ来たアキ
何やらテンションが低い
いつもの女友達と話している
「いいんじゃ…」
「でも…たか…しらな…」
「わるい…けどねー…」
そう言いながら2人で鞄を持って出て行った
何か予感を感じて一緒にいたダイスケと顔を見合わせた
ダイスケは俺の無言の焦りを読めなかったらしくわけのわからない顔をしていた
そのまま2人で部活に行くべく歩いているとしばらくしてダイスケが急に思いついたように
「告白でもされたんかな。そういやお前まだアキのこと好きなん?」
と言った
ダイスケは俺の幼馴染のひとりなわけで…
- 49 :
- その頃のアキは短かった髪も肩くらいまで伸びて、俺の親が予言したとおり落ち着いた美人になりつつあった
中学生と言えば部活と恋愛!って感じだったのに俺の周りではそんな話はほとんどなかった
ひょっとしてみんな気を遣ってくれていたのかな
数日後アキと仲の良い友達の友達にそれとなく聞いてみた
俺が緊張せずに話せる数少ない女子である
「なあ、アキって誰かに告られたん?」
「え?誰か言ってた?」
「うん…前に話してんの聞こえて」
「そうなんだ。…うん、ショック受けんでね。アキ、高井に告られてん」
「高井?」
「でもね、安心して。断ったみたいよ」
「……うん。ありがと」
「あんたも長いねー」
「え」バレテル
何がショックってみんなに俺の気持ちがばれてるのもそうだけど、俺が自己満足の恋してる間に、行動することができる男が出てきたって事
アキだって好きな人くらい居てもおかしくない
気づいていたけど、どこか遠いところの話のように感じていた
このことが俺の焦燥感に火をつける
- 50 :
- 朝ごはんはちゃんと食べなきゃ効率下がるよ
- 51 :
- おいついた
- 52 :
- こんばんは
人いてくれて嬉しいです
朝ごはん食べないとダメですね
軽く厨二病だったせいか何故か急にやる気がでできた
告白しよう!
もし出来なくても振られても、好きになってもらえるような男になろう!
時期は2年生の秋
3年生の間に決着をつけようと思った
高校も成績のいいアキと一緒の所へ行けるように勉強しよう、と
俺は数学は得意だったけど、国語や英語が苦手だったからかなり困った
部活も県大会で上位に入るくらいは熱がはいっていた
本当にやる気に溢れていた
これが最盛期だったんじゃないかと思う
- 53 :
- やる気が出ると何故か自信がついてくるもので俺は高校のランクをひとつあげた
先生の評価も良かったから快諾してもらえた
動機は不純なんだけど先生にとっては学校の評価があがるってんで関係ないらしい
受験生なのに毎日がすごく充実してた
相変わらずアキとはクラスは別でなかなか見ることもなかったけど
そして案の定告白できないまま卒業式を迎えた
翌日は合格発表
余裕の合格
しかしここで問題が発生
アキが受かってるかどうかわかんねぇ
- 54 :
- というわけで女友達に電話して聞くことにした
『もしもしーどしたのー?』
「あ、ユイ?高校受かった?」
『バッチリ!幸は?』
「よゆーですよ」
『ですよねー。春からまたよろしく!で?』
「はい。恥を忍んで聞きます。アキはどうなりましたか?」
『アキ?受かったみたいよ』
「あ、そうなんだ。良かったー」
『結構倍率高かったのにすごいよね』
「え?そんな高くなかったろ?」
『N高じゃないよ、S高だよ』
「……S高?」
- 55 :
- 星
- 56 :
- はい
S高はN高よりもうひとつランク上の高校です
やってしまいました
というわけで別々の高校へ行くことが決定
今思えばこのやる気でアキにちゃんと聞くくらいすれば良かったんだよね…
もう卒業式も終わった後で意識しないと会えない状況
俺は地元でチャリ通になるしアキは反対方向へ走る電車通学になるだろう
高校は受かって親も先生も喜んでくれたし自分も嬉しかったけど、寂しかった
- 57 :
- アキのいない高校生活は初めこそ気持ちが沈んでいたもののいつのまにか慣れた
新しい友人も増えた
ダイスケはまた入った卓球部の先輩に一目惚れしユイも彼氏ができていた
俺だけ取り残された気分
それでも他の女の子とどうこう、って思わなかった
部活はユウキに頼み込まれてバスケ部に入ることになった
小学校の頃ユウキと一緒にミニバスやってたのと俺の186cmの身長が買われたらしい
正直デカいだけで使い物にならないだろって思ってた
ミニバスと全然違うもんな
それでも基本はほとんど変わらないから後は練習練習
で、たまになんとか試合にも出してもらえるようになった
- 58 :
- 部活にのめり込んだのには理由があった
噂で隣の組の男子とアキが付き合い始めたって聞いたから
そいつは他の町から通ってるやつで谷田と言った
谷田のクラスへ行った時自慢げに話していたから聞き耳を立てた
アキとは卒業アルバムを見て俺と同じ中学のやつに頼んで会わせてもらったこと
アキの使う沿線に住む谷田はほとんど毎日アキを待ち伏せしてたこと(逆方向なのにわざわざS高最寄りの駅で降りていたらしい)
押しに負けてかついに付き合うことになったこと
聞きながら血の気が引くのを感じた
谷田達はまだキスだの何だのと盛り上がっている
俺は気持ち悪くなって友達と保健室へ行った
保健の先生は俺の顔を見てベッドを空けてくれた
相当真っ青だったらしい
- 59 :
- 本当に気持ち悪かった
気持ちがぐちゃぐちゃになってどうしていいかわからなかった
ユウキが心配して様子を見にきてくれたけど結局放課後まで寝ていた
先生に呼ばれた親に迎えに来てもらって帰った
ご飯も食べずにベッドで寝ながらアキのことを思い出していた
小さいアキ
笑ってるアキ
怒ってるアキ
きれいになっていくアキ
どんどん成長して他の男とキスする妄想がでてきてまた気持ち悪くなって吐いた
- 60 :
- 思い出したらしんどいな…
これが1年の9月頃の話
アキ不在の失恋を受け入れられないまま部活に打ち込んだ
その頃同級生のマネージャーに好意を寄せられているのを感じていたけどとても考えられる気持ちじゃなかった
マネージャーは各学年に1人づつで3人いたんだけど辞められたら困るってんで先輩達から絶対振るなよという圧力があった
でも失恋したばかりなんですって白状したら同情してくれた
それでも新しい恋をしろ!というウザい先輩もいたのも事実
- 61 :
- マネージャーの好意はそれとなくスルーしつつ谷田とよくつるむ友人からアキの情報を探った
話の中でうまくいってるっていうのはわかってた
こんなことして胸が痛むのはわかっているけどやめられなかった
アキとつながっていたかったんだと思う
ある日隣のクラスから叫び声が聞こえてあたりが騒然となった
何だなんだとみんなと戸口から覗き込むといきりたつ谷田と倒れ込む男子
立ち竦む他の生徒
どうやら谷田が他の男子を殴ったらしい
「てめえふざけんな!2度と言うんじゃねえぞ!」
喚いているところに先生到着
2人とも連れていかれた
俺は谷田の友人を捕まえて話を聞いた
- 62 :
- ちなみにアキのことを聞く時は世間話程度に「そう言えばあいつ彼女いるんだよな、いいよなー」とか「うまくいってんの?」といった感じだったから俺の気持ちはばれてないと思う
だから今回のこともただの野郎同士のケンカのつもりで聞いたんだけど違った
「あいつが谷田の彼女とやらせろって言ったんだよ。あれはないわー…」
喉の奥を引っ張られるような感じがした
付き合うっていうのはそうなることも含むという現実を突きつけられた気がした
やりたい盛りの男子高校生だ
いつそうなってもおかしくない
だけどアキがちゃんとしてる子だったからきっと大丈夫だ、と思いこんだ
そのほとんどは俺の希望なんだけど
- 63 :
- 男子中高生の性欲はハンパないよな
- 64 :
- 確かにヤらせろなんてありえないな
- 65 :
- 思ってても口に出すことじゃないよな
そりゃ怒るわ
- 66 :
- アキちゃんがやらせないでしょ
- 67 :
- この出来事の後谷田の友人に詳しく聞いたんだけどそいつは、つきあう→すぐやる、という脳内変換が出来上がっていたようで
谷田とアキもすでにやってるだろ→じゃないからいいじゃん、という理屈だったらしいマジふざけんな
ということです
谷田は見た目は普通なんだけど若干やんちゃでアキを待ち伏せしていたことからも遅刻なんて平気勉強なんてしなくていいじゃんというやつだった
だけどアキと付き合うようになってから学校へ毎日来てたし成績も上がっていた
実際期末考査で数学負けた
アキが真面目だから真面目になろうとしていたんじゃないかと思う
だけど冬がくる頃から谷田の様子がおかしくなっていったのに気づいた
- 68 :
- 期末じゃなくて中間考査でした…orz
- 69 :
- 何かいつの間にか俺が谷田の追っかけしてるみたいだw
谷田はほとんど学校に来なくなってたまに来てもとても暗い顔をしていた
友達にも何があったか言わないらしい
ひょっとしてアキと何かあったんかな…と思ってた
でも冬休み明けにはまた学校に来ていた
俺は谷田の友達と普通の話をしている時にその理由を知った
谷田はアキと別れたらしい
- 70 :
- アキの方から別れ話を切り出したらしい
で、谷田は何とかつなぎ止めようとアキの家に偽名で電話したり駅で待ち伏せしたりしていたようだ
それでしばらく休みがちだったのかと合点がいった
谷田は谷田なりにアキのことが好きでたまらなかったんだなと思った
少し自分の姿が被って見えた
- 71 :
- 学校生活が平凡な毎日に戻った
2年生になり3年生の引退試合がおわって部活が勉強よりもウエイトを占めるようになった
高校では他の学校との交流試合ってもんがあってたまに他校の生徒が来ていた
俺らはほとんど行ったことなかったんだけど
交通と設備の問題のせいかな
だけどある日こっちから行くことになった
行き先はS高校
アキの学校だ
- 72 :
- 初めてS高に行った
ここでアキは毎日過ごしているのか、と感慨深かった
ちょっと深呼吸してみた
くしゃみがでた
正直少しアキに会えるかなと期待していた
けど、もちろんそんなことあるわけもなく試合終了
荷物を片付けて帰路についた
現地解散になったので次の電車まで時間のあった俺は途中の本屋に寄った
- 73 :
- 何か新刊でてるかなーとか思いながら奥へ行くと先客が
気まずくて踵を返そうとしたけど足が止まった
ロングヘアーでS高の制服を着た女生徒
俯いて本を読んでいて顔は見えない
銀縁の眼鏡が少し光って見える
硬直したままその子を見つめていたら不意に彼女が顔をあげた
アキだった
- 74 :
- アキは本棚に本を返して選んでいる風だったけど視線に気づいたのかこっちを見た
数年ぶりに見るアキの顔
すっかり大人びて、でも面影も残っていて、そしてきれいになっていた
眼鏡かけてるのも初めて見た
「よ…よう!」
やっと絞り出した挨拶がこれかorz
「えっ幸?久しぶり!」
アキは変わらない笑顔を向けてくれた
緊張して俺の顔が熱くなっていくのがわかった
「え、どうしてここにいるの?幸って…N高か。どこか行って来たの?」
学ランの校章を見てアキが言った
ああ、俺がどこの高校かも知らなかったんだ…
かなりショックだったけどアキがにこにこしているのを見てたらどうでもよくなった
「今日交流試合だったんだ」
「そうなんだ。どこで?」
「アキの学校」
「えっ!知らんかった。残念。部活?」
「うん、バスケ部」
「幸ってバスケしてたっけw」
「してたよ!小学校の時だけど」
「そう言えばそうだったねー。卓球してたのは見てたけどw」
見ててくれたんだ、って驚いた
それだけで中学3年間が報われた気がした
- 75 :
- 誤爆キッカケで追いついたw
自分の初恋思い出した。イイヨイイヨー。
- 76 :
- >>75
先程はすみませんでした(;´Д`A
過疎スレで1人、ゆ〜っくりたまにまとめて書いてます
女々しいやつですみません
- 77 :
- しばらく思い出話と近況、たわいもない話を続けた
楽しかった
緊張感を忘れるくらい舞い上がっていた
そのうちにアキが時計を見始めた
「そろそろ時間?」
「うん…もう行かなきゃ」
「えっまだ20分ほどあるよ?」
「私、私鉄だもん」
「あー…そっか、うん」
「じゃあね!」
「うん。ばいばい…」
振り返りつつ手を振ってアキは出口へ歩いて行った
アキの後ろ姿を見送りながら手を振っていると胸がキュッとつまった
この先また会えるのはいつになるんだろう
ため息をついて、深呼吸した
アキの残り香を感じた
- 78 :
- やっぱりアキが好きだって再確認することになったけど、この頃からこのままじゃダメだと思い始める
もうアキのこと忘れようかな…
しんどいしな…
部活も引退して大学受験するにあたり志望校は県外に決めた
幸いにも何とかひっかかり4月から1人暮らし
新しい自分になるんだといいきかせていた
大学ではまた新しい人達に出会えた
サークルにも入った
学校生活は問題なかったけど食事がうまく作れないっていうのが難点だった
母さんはすごいね
男だからいいだろとサボっていたことを少し後悔した
女の子がご飯作ってくれたらな、と妄想したらアキが出てきたので慌てて消した
- 79 :
- 落ちたのかと思ってた
また書いてもいいのかな
書くけどw
- 80 :
- 同じゼミでカナって子がいた
小動物みたいな雰囲気
愛嬌のある顔をしていた
ちっちゃくて俺と並ぶと胸辺りまでしかない
よく身長の事でおちょくったりふざけているうちになぜか付き合っていることになっていた2年の冬
カナのことは嫌いじゃなかったからそれでもいいかなって否定しなかった
カナも俺のこと好きだったのかは知らんけどある時「私達って付き合ってるのかな」って聞いてきてそんな流れになったんだ
- 81 :
- 同じく誤爆から
- 82 :
- うわぁ!ありがとうございます
誤爆したばっかりに駄文につき合わせてしまってすみません
その日は雪が朝から降り続いて寒かった
カナがアパートに来てくれて夕方から2人でこたつにあたりながら鍋をつついてた
カナの独断で豆鍋
甘くてあんまり好きじゃなかった…
でもお酒も入ってほっこりしてた
俺は冷酒が好きなんだけどカナはカクテルとかチューハイとか甘いのが好きみたいだった
教授の悪口とか学食のランク付けとかたわいもない話をしていたはず
俺はいつの間にか寝ちゃってて気がついたらカナが台所で片付けしてくれてた
カナ、って呼んだら振り向いた
- 83 :
- 「起こしちゃった?」
「ううん、起きた。ありがと、片付け」
「何か見る?」
カナはちょっと心許ない足取りで本棚へ行きDVDを漁り始めた
選んだのはバグダッドカフェ
「眠くならない?」
「いいよ寝ても。勝手に見てるから」
そう言いながらカナはDVDをセットして俺の隣に座った
こたつが狭かった
だからカナを後ろから抱える感じで座らせた
カナは小さいな、と改めて思った
- 84 :
- カナの頭に軽くくちづけた
カナがちょっと体を強張らせたのがわかった
今度は少し横からくちづける
またカナが小さくなった
面白くて何度もしていたらカナが怒った
「もう、テレビみられないじゃん」
「ごめんごめんw面白くてww」
「もう…酔っ払い」
すねた顔が可愛く見えてそのまま抱きしめた
ちなみにDVDを見る時はいつも電気は消している
- 85 :
- 星!
- 86 :
- 俺も誤爆から
- 87 :
- どんだけ誤爆してんだよwwww
俺も誤爆
- 88 :
- おっとまたしても
ありがとうございます
結果わかってるし独り言ですがよろしくお願いします
酔いとは恐ろしいものでどうも気が大きくなってしまう
結局俺とカナはそういう仲になった
酒の勢い、と言ったらカナがかわいそうだけど正直それは否めなかった
カナはかわいいし話しやすい
いいやつだ
関係を持ってからカナは俺とずっと一緒にいたがるようになった
恋人であることを周りにアピールするように
それは別に構わなかったんだけど…
- 89 :
- 誤爆はあの1回だけです
ほんとすみません
- 90 :
- 俺はできるだけカナの希望に沿った付き合い方をしていた
この日出かけたいって言えば予定を空けるしあれが食べたいこれをしたいってのもつきあった
何も意見はなかったしどうでもよかったのかな
だけどひとつだけどうしてもできないことがあったんだ
それはカナに
「カナが好きだよ」
と、言うこと
- 91 :
- カナは何度も俺のこと好きだって言ってくれた
「俺もだよ」って言うことはあってもどうしても好きって言葉が出てこない
カナは俺が恥ずかしがり屋だと知っている
だからきっと言わないのも恥ずかしいからだと思っていたんだろう
言葉って不思議だよ
枷を外して口にした途端に本当になってしまうんだから
その枷がなぜか外れなかった
たった一言カナに言ってあげれば良かったのに
- 92 :
- 星!
- 93 :
- 星ありがとうございます
3年の後期が始まった頃カナから三行半を突きつけられた
「幸は私のことに興味ないよね」
「え?どうして…そんなことないよ?」
「ううん、どうでもいい感じ。私がよければいいって、幸は2人で楽しめることが何か探そうとしない。私の自由にさせてくれてるんじゃなくて私のすることに興味がないんだよ。私には幸の世界見せてくれたことないし。
それに冗談でも好きって言って、くれない…」
す
最後の方はもう涙声でああーやっちゃった…という気持ちだった
「…ごめん」
「……」
「カナのこと嫌いじゃないんだ。じゃなきゃつきあえないよ」
「…わかってるよ。幸がとんでもないお人好しなことくらい。……好きだったんだから」
「…ほんとごめんなさい」
「ほら、最後まで好きって言わないw」
「…」ニガワライ
カナの泣き笑いの顔を見てるとクッと胸が痛くなった
- 94 :
- その後もカナとは疎遠になることはなかった
卒論のテーマも同じような分野だったからたまに一緒に研究したりした
俺はカナに言われた言葉が引っかかっていた
カナの言う好きとは何だろう
家族でもなく友達でもない誰かを特別に好きになり相手に興味を持ち、自分の価値観を知らせたいと、2人で楽しみたいと願う?
わがままになれるということなのかな
そう言われればそんなこと思ったのはアキくらいだ
ここでまたアキを思い出した
どうしてなのかわからない
アキがどう思っていようとずっと消えない焦がれる思い
これがわがままだということならば
無理に忘れないでこのままで、いいのかな
そう思えた
- 95 :
- 4年になって地元での就職が決まった
元々卒業したら帰ることになっていたんだ
卒業の目処もついて正月に小学校の同級会があったんだけどアキの姿はなかった
かなりがっかりした
他の友達の話ではアキは地元県内の大学へ通っているが通学に2時間かかるため大学近くで下宿しているらしい
アキの大学では今が卒業研究の追い込みなんだとか
「そう言えば幸はアキのこと好きだったよなー」
「そうそう、言わないけどバレバレでww」
「まさかとは思うけど、あんたまだアキのこと好きだったりする?ww」
酔っ払い達に苦笑いを返しつつ思い出話に花が咲いた
そんな俺も酔っ払いだったけど
そして3月、無事に卒業しアパートを引き払い実家に帰った
- 96 :
- 入社してからは仕事を覚えるのに精一杯で友達と遊ぶことも少なくなった
だけど5月のGWに幼馴染達と会ってから再び定期的に集まるようになった
メンバーはユウキとダイスケとユイともう2人
みんな就職してお互い仕事の話をしていた
俺はユウキと話していて夏に商店街で納涼祭を開くこと、その手伝いを探していることを聞いた
「多分商品の売り子になると思うけど、幸時間あったら手伝ってくれない?」
「あーうん、いいよ。何売るん?」
「果物とか野菜とか。え、マジでいいの?」
「いいよー。バイト代出るの?ww」
「現物給付でww」
「マジでかw」
日にちを確認して馬鹿話をしながらその日は別れた
当日はユウキに指定された場所で打ち合わせ
8月も終わり頃の暑い日だった
- 97 :
- 乙。
よんでるよー。
- 98 :
- ようやく戻ってきたユウキとおっちゃんとで22時頃店じまいを始めた
おっちゃんはお疲れさん、と言ってビールを一本くれた
現物支給だww
ユウキと縁石に座って飲んだ
自動販売機で買ったコーラを
「幸車だっけ」
「うん」
「おっちゃんももう少し気のきいたもんくれりゃいいのにな」
「www」
ユウキはビールを空けて缶をごみ箱に入れた
- 99 :
- 順番間違えちゃった
祭りは盛況していた
人通りは絶え間なく皆一様に笑顔だ
楽しくて幸せな雰囲気
店もぼちぼち繁盛していた
「幸、そろそろ休憩いらんか?」
「んーまだ大丈夫」
「夕方からずっとじゃん。何か食べに行こーぜ」
「お前が食べたいだけじゃんw」
「そーでーす!行くぞ!おっちゃんちょっとよろしくー」
おっちゃんと呼ぶには若い店番の人を残してユウキと屋台へ向かった
ラーメン食べたいとかやっぱ焼きそばだろとか言いながらうろつき、最終的にラーメンと焼きそばとタコ焼き唐揚げというなんとも不思議な取り合わせになった
「ユウキメタボww」
「お前は少し太れw」
「これ全部食えんの?」
「案ずるな!骨は俺が拾ってやる!」
ユウキのよくわからないテンションに巻き込まれながら食事兼休憩を終えて店に帰る時、俺は見つけた
見覚えのある影を
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