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2012年4月創作発表256: STAR DRIVER 輝きのタクト 銀河美少年伝説SSスレ (129) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
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STAR DRIVER 輝きのタクト 銀河美少年伝説SSスレ


1 :11/03/14 〜 最終レス :11/12/18
立てました。

2 :
きら……ぼしぃ……

3 :
いつか立つとは思っていたが、地震やら津波やらで大変な現状で果たして職人さんとか来てくれるのか……?
まあ何にせよ、>>1乙、綺羅星!

4 :
                       、 ル':_::::::::/::::ヾ::`ヽ::::::ヽケz
                       ノ:::/::::::;ヘ'∧:::::::::::::::\:::::::::ミ
                       ミ、:/:::::::{´  .ルj:从;从:::ミ:::::ヾ   このまま即死できるかっ!
                      _彡|:i:i:、上ハ,jイ,ィォ;ァ`ヽ;;;;ル;;;;ミ
                            ラ::从!`,ィj;.j ^ ' ̄   ∨刈;;;ォ` o :
                       フ五:l `´〈    u  J _ノ;;;;'z  . ゚ .
                          ′  .!.   `     J   | ∨` : .o
                       .   o 人u ァ=‐-ヽ ノ:|  ',
                           o .  ゚  \ `   /  |  ',―-==ニ三ニ==-‐=、  。
                        . .  o   \_,.ィ:´    !   ∨  ./           ヽ  o
                         °   / \   !      /           ' ,
                             ,.-一/    ⌒\    /              ',
   __                 /  /  `ー-=、. !  /        \     >‐===
  /  〃ヽ__                / J   /                      \
 丿 -=、./  ヽ  。          ,'     /          |             /
. ノ ‐=、 ノフノ ∨              i   ,-‐┤           |      J       / 入
ノ ‐=、 \厂   i             >!       ! J      :|            / / ノ\
!____/__{__!___    /       :|   u      ';                 /  .>、_
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ヽ/     ノ  :∧      ノ   ー-===-‐'´   / °o .

5 :
>>1乙、綺羅星!
職人さん来てくれるといいな…

6 :
>>1乙、綺羅星!
マリノGOODED後日談とかプロットだけなら浮かぶんだけど、いかんせん主人公のユウ自体がまだ正体不明なんだよな…

7 :
これ、よく見たらスレタイ、アニメじゃなくてゲームの方か
どうせ細分化する意味もないだろうから、スタドラ関連の二次創作全般のスレにした方がよくね?

8 :
電気も復旧したし、此処は一番乗り!
と言うわけで、久しぶりにSS書いてみました
久方ぶり過ぎてお見苦しい点などあっても、一つご容赦頂ければ幸いです
なおこのSSは、マリノの差し入れイベント中に「マリノとのトラブルイベント」が派生し
夜間飛行・ミズノ√とバニシングエイジ√のどっちつかずな状態で発生した隠し√とEDで御座います

9 :
ギィィンッ!
スターソードの打ち合う音がゼロ時間に響き渡る
「簡単な事だろう? ちょっと負けてくれれば、それで良いんだ」
俺とマリノちゃんが居なくなったミズノちゃんを探して居た時の事だった
膝をついて苦しみ始めたマリノちゃんと俺は、突然ゼロ時間に招かれたのだ
「キミが抵抗さえしなければ、キミもマンティコールも楽にかせてあげられる」
「貴方の御託は、もう沢山だ!」
「このまま放って置いても、巫女のシルシが消えても、どのみち彼女は消えてしまうんだ
 それならせめて、キミと一緒にかせてあげるのが優しさだろう? 違うかい?」
良い提案だろう? と言わんばかりのヘッド……この男はどうして!
「……ユウ君、お願い……私は大丈夫だからミズノを!」
「嫌ぁ! 居なくなっちゃ駄目だよ! マリノ!」

10 :
ゼロ時間に浮かぶ球体桟敷の中ではマリノちゃんが、苦しみと闘いながらミズノちゃんを心配している
その視線の先には、上空に浮かぶ巫女のサイバディ・メムナ
更にその中ではミズノちゃんが、囚われながらもマリノちゃんを……こんなのは間違ってる!
「もう諦めろ。キミが居る限り、キミの強すぎる力がマンティコールを消すんだ」
「だから諦められないんだろう! 何でそれが判らない!」
俺の想いに呼応するようにシルシが輝き、体に力が満たされてくる
今なら判る。俺の本当の力も、やるべき事も。これなら!
「マリノちゃんもミズノちゃんも、絶対に守ってみせる! スターソード・ディアマン!」
「馬鹿な! 俺のスターソードが!?」
スターソードを奪った、その一瞬の隙に繰り出された俺の渾身の突きに頸部を貫かれ
ヘッドの乗るレシュバルが力を失って、その場に崩れ落る
「もう終わらせよう。マリノちゃんやミズノちゃんを、皆を縛りつけ
 悲しませる事しか出来ないなら、サイバディは無いほうが良いんだ」
シルシの輝きは更に強さを増してゼロ時間を満たし、やがて溢れて俺の意思と共に島全体を覆っていく
「まさか!? やめろ! せっかく此処までッ」
俺の意識が消える最後の瞬間、ヘッドの悲鳴にも似た訴えが聞こえたような気がした……

11 :
『三者三様なアプリポワゼ?』
「でも不思議だよね。皆のシルシがなくなっちゃうなんて」
ミズノちゃんが春巻きを差し出しながら言う
「あの日、ユウ君が何かしたんだよね?」
マリノちゃんがハンバーグを差し出しながら言う
「うーん、多分そうだと思うけどね」
あの時、全てのシルシとサイバディを封印して消えるはずだった俺は
二週間経った今も、何故かこうして学園生活を満喫出来ていたりする
でもまぁ、全部終わらせて自分も消えるつもりでした。なんて今更言えるはずも無いし
ある意味で『もっと大きな問題』を抱えてしまった今となっては、そんな過去の事はどうでも良かったりするのだ
「「ユウ君にも判らないんだ?」」
二人の声が綺麗にハモった(と言うらしい事を、この間カラオケに行った時にタクトから聞いた)
こうして見ると、相変わらず仲の良い二人なのになぁ

12 :
「ミズノ、ユウ君が困ってるでしょ?」
「そう思うんなら、マリノがそのハンバーグを引っ込めれば良いじゃないか」
「なっ! だ、大体、三人分のお弁当作ってあげたの私よね!?」
「そんなの関係ないだろ! マリノのけちんぼ!」
何故か最近、二人ともこの調子なのだ
喧嘩という程でも無いけど、ちょっと居づらいんだよなぁ
「二人とも、とりあえず自分でたべ」
「「ユウ君は黙ってて!」」
「……ハイ」
怒られてしまった
「けちんぼって……そんな事言うなら、明日からお弁当作ってあげないよ?」
「いいもん! 三人で学食で食べるから!」
ミズノちゃん、まさか学食でこのやり取りを……するつもりだよね、どう見ても
と言うか、三人で食べるのは確定なんだ?

13 :
「とにかく喧嘩しないでさ。仲良く食べムグッ」
「えへへ。ユウ君、美味しい?」
「こら、ミズノ!」
「うん。(マリノちゃんの作った)春巻き、大変美味しゅうございます」
「へへー! ボクの勝ち!」
「ゆ、ユウ君、このハンバーグも食べてくれるよね!?」
「ユウ君、次はこっちの(マリノの作った)卵焼き食べてよ!」
「ミズノ! 次は私の番でしょ?」
「早いモノ勝ちだよー!」
冗談じゃない。こんな調子で矢継ぎ早におかずを詰め込まれたんじゃ
せっかくのお弁当を味わう暇も無いし、そもそも堪ったもんじゃない
此処は何とかしなければ!
「とにかく二人とも、後は自分で食べれ」
「「ユウ君は黙ってて!」」
「……ハイ」

14 :
ご静読、有難う御座いました!
ではでは、このスレが賑わう事を願っております ノシ

15 :
>>14
GJです
とりあえず名前見た瞬間懐かしい気持ちになった自分はあのスレの住民
主人公を取り合う隠しルートかぁ……アペンド版で追加されないかな(チラッ

16 :
>>14
GJ!
双子による取り合いなんて…まさに青春の謳歌!(厳密には双子じゃないけど)
あとついでみたいにやられたヘッド(笑)には同情…できないな、やっぱり

17 :
>>14
GJ&乙です!
久しぶりに読みましたが・・・・・・修羅場すきですねw

18 :
>>14
GJ!
ミズノとマリノ…なんていい修羅場だ…
ありがとう!

19 :
はえーよwww
攻略本発売したら参戦しようかな

20 :
やれそうな気がするときはやれる!
初めてSSを書いてみたから勝手がわからないけど、投稿
なにか間違ってたり、無礼があったら教えてください

21 :
【劇団・綺羅星でシンデレラ】
サカナちゃん『昔々あるところに、可愛そうな少女がおりました』
サカナちゃん『少女の名前ははシンデレラ。
       灰まみれの少女という意味の名前からもわかるようにあんまり幸せな暮らしはしておりません』
サカナちゃん『彼女は早くに母をなくし、イジワルな継母と義姉たちから虐待めいた仕打ちを受けて生活しています』
スカーレットキス「やい、シンデレラ。掃除は終わったのかい?」
イヴローニュ「まだ、こんなにホコリが残っているわ。本当に使えない子ね」
サカナちゃん『見ると、姉たちは余所行きの服を着て、仮面をつけているではありませんか』
マリノ「あのお姉様たち、今日はどこかへお出かけなんですか?」
スカーレットキス「私たちはこれから王様主催の仮面舞踏会に出かけるの」
イヴローニュ「もちろん、あんたは留守番だからね、シンデレラ」

22 :
サカナちゃん『姉たちはおーほっほと高笑い。シンデレラは悔しさを噛み締めます』
サカナちゃん『姉たちが部屋を出て行ったあと、シンデレラは溜め息をつきます』
マリノ「王様の仮面舞踏会か……私も行きたかったなぁ」
サカナちゃん『そうは言うものの、シンデレラの格好はとても見れたものではありませんし、仮面だって持っていません』
サカナちゃん『それにお城まで向かう馬車だってありません』
サカナちゃん『それでも、シンデレラは星に願いました』
マリノ「お星様、どうか私も仮面舞踏会に行けるようにしてください」
サカナちゃん『すると、一瞬部屋がまばゆい光に包まれたかと思うと
       シンデレラが気づかないうちにピエロのような格好をした怪しい男の人が部屋に立っていました』
マリノ「だ、誰?」
ユウ「こんばんは、シンデレラ。俺……じゃなくて、僕の名前は」
サカナちゃん『タコ壺トム』
ユウ「違うよ!?」

23 :
サカナちゃん『タコ壺トムと名乗った少年にシンデレラは不信感を隠せません』
サカナちゃん『それはそうでしょう、いくらセンスに満ちた名前とはいえ部屋にいきなり現れたら不法侵入です』
ユウ「そこはあんまりファンタジックじゃないんだね」
マリノ「いいから、続けましょう」
ユウ「そうだね。え〜っと、シンデレラ、僕は魔法使い。君の願いを叶えるためにやってきたんだ」
サカナちゃん『怪しい男にシンデレラは警戒心むき出しです』
ユウ「あれ? 魔法使いって言ったよ、俺」
サカナちゃん『女の子なら当然の反応よ。魔法使いなんてにわかには信じられないもの』
ユウ「さっきから時々リアルになるんだね……」
サカナちゃん『シンデレラを無視して自称・魔法使いの不審者は独り言ばかり呟きます』
ユウ「そういう風に見えてるの?」
マリノ「相手はナレーターなんだから当たり前でしょ」
ユウ「ですよねー」

24 :
マリノ「ごほん。お願いです、魔法使いさん。私も舞踏会に行きたいのです」
ユウ「あ、普通に進行しちゃうんだ」
マリノ「こうでもしないと、君ずっとナレーターさんといちゃいちゃしてるでしょ」
ユウ「うぅ……なんか風当たりが強い」
サカナちゃん『魔法使いは自分の力を見せるために魔法の呪文を唱えました』
ユウ「わ、わかりました。その願い、叶えましょう。カタミ・ワカチタ・ヤガダンセ!」
サカナちゃん『魔法使いが呪文を唱えると部屋はまたパッと明るくなり
       気がつくとシンデレラの手の上に怪しいけど綺麗な洋服が現れていました』
マリノ「……一瞬で着替えてるとかそういうことはないんだね」
サカナちゃん『やろうと思えばそれもできた魔法使いですが、シンデレラの生着替え見たさに……』
ユウ「これ以上俺の評判を落とさないでくれ!」
マリノ(じとー)
ユウ「なんだか視線が痛いんだけど……」
マリノ「こっち、来ないでよね」
サカナちゃん『シンデレラはそう言うと着替えるために別室に向かいました』

25 :
ユウ「傷つくなぁ……」
サカナちゃん『部屋に取り残された魔法使いは、その光景を妄想……』
ユウ「してない!」
サカナちゃん『本当に?』
ユウ「……本当に」
サカナちゃん『魔法使いの頭の中には選択肢が浮き上がってきます』
サカナちゃん『1.のぞきに行く。2.のぞきに行かない』
ユウ「のぞかないよ!」
サカナちゃん『そう。残念』
ユウ「なにがだ!」
サカナちゃん『また魔法使いが独り言で遊んでいるうちに、シンデレラが着替えて部屋に戻ってきます。
       ですが、その顔はあんまり嬉しそうではありません』
マリノ「その……これは、ちょっと……」
ユウ「…………」
サカナちゃん『目の保養にいそしむ魔法使いに、シンデレラはバットを構えます』
ユウ「ストップ! サイズが合ってるかどうかを見てただけ!」
マリノ「……本当に?」
ユウ「本当に!」

26 :
サカナちゃん『魔法使いは次に魔法でカボチャの馬車を作りました』
ユウ「か、カタミ・ワカチタ・ヤガダンセ!」
サカナちゃん『しかし、カボチャの馬車はあっても、馬がいません』
ユウ「あれ? ねぇ、シンデレラ。ネズミとかいないの?」
マリノ「毎日掃除してるのよ? いるわけないじゃない」
サカナちゃん『原作ではネズミが馬になるはずだったのですが、シンデレラがあまりにも綺麗好きなおかげでネズミはいません』
ユウ「どうすっかなぁ……」
サカナちゃん『予定が狂い途方に暮れる魔法使い。しかし、彼はある名案を思いつきます』
ユウ「え、いやまだ……」
サカナちゃん『馬がいないなら自分が馬車を引けばいいじゃないか!』
ユウ「…………」
ユウ「えっ」

27 :
マリノ「魔法使いさんが連れて行ってくれるってこと?」
サカナちゃん『もう舞踏会は始まっています。シンデレラははやる気持ちを抑えて、期待のこもった眼差しを魔法使いに向けます』
ユウ「うぅ……わかった、わかりましたよ! 俺が馬車を引かせていただきます!」
サカナちゃん『魔法使いは投げやりにそう言うと魔法で二人分の仮面を出しました』
ユウ「ほら、シンデレラ。これをつけて、どうぞお乗りください」
マリノ「うん、ありがとう」
サカナちゃん『しかし、魔法使いはまだ知りませんでした。
       シンデレラは仮面をつけると性格がうざくなることを』

28 :
マンティコール「じゃあ、行くわよ〜ブランク」
ブランク「ちょっと待って、手にある鞭はどこから出したの?」
マンティコール「どこからって、おかしなこと訊くのねぇ」
サカナちゃん『馬車に乗るのに鞭は必需品よ? そんなことだからあなたは頭がすっからかんのブランクって言われるの』
ブランク「そんなひどい理由じゃなかったはずだ!」
マンティコール「いいから、行くわよ!」
サカナちゃん『鞭を地面にばしっと叩きつけると、魔法使い……いえ、馬はびくりと肩をふるわせました』
ブランク「ね、ねぇ、シンデレラ……なにをそんなに怒っているの?」
マンティコール「さぁ? 誰かさんの独り言が多いからじゃなくて〜?」
サカナちゃん『涙目になりながら、魔法使いはシンデレラを王様のいるお城へと運ぶのでした』
サカナちゃん『人生という冒険は続く――』

29 :
これで終わりになります
読んでくださって、ありがとうございました

30 :
>>29
GJです
我慢しないで訊こう 続きを聴かせてくれと

31 :
GJ、サカナちゃんがいい性格してるわw

32 :
お二方!お美事でござったぁ!お次はわっしが投下させていただきやす。
その場の勢いで書いた人生初のスタドラSS最初の作品のお相手はヤノさんです。
かなり短いです。時系列的には南十字祭終了後です。

33 :
「血が固まってても、ちゃんと消毒しないとダメよ」
「あははは…」
保健室から聞こえて来る少女の呆れ声と、腑抜けた少年の声。
見れば、ベッドに腰掛けながら少女に治療されている少年が一人。
呆れ顔で治療している少女はヤノ・マミ。治療されているの少年の名はユウである。
彼の顔には苦笑が浮かんでいた。
一方のマミはその場にしゃがみ込んで、傷のあるユウの膝に消毒を施していた。
事の発端は本日最後の授業である合同体育で起こった。その中でメインとも言うべきなのが組対抗のサッカーであった。
両者互いに一歩も引かずの接戦が続き、後半残り五分の時にそれは起こった。
上空に大きくパスを回されたユウが何を考えたのか、オーバーヘッドキックを行おうとしたのだ。プロでも成功確率が少ないキックを一介の高校生ができるわけがなく、
地面に背を向けた所まではよかったが、キックは空中にあるボールをかすりもせずに空振り、当然の如く彼はそのまま地面に落ちて鈍い音を響かせた。
彼の体が地面に激しく接触した音とその後に続いたどよめきは隣でバレーボールをやっていたマミの耳にも入り、その目を見張らせた。
駆け寄ろうとしたが、それよりも早くに彼は保健室へと運ばれ、サッカーの試合も続行された。
授業が終わり、HRも終えて、放課後になるとマミは隣の教室を覗き込むがそこに彼の姿はなかった。
「ユウ君?彼なら、まだ戻ってないわね…頭も打ったって聞いたけど大丈夫かしら」
尋ねたケイトのその言葉に不安を頭に過ぎらせ、マミは駆け足気味に保健室へと向かった。
ドアを開ければ、そこに彼がいた。傍らには制服、上半身が裸の状態で。つまりは着替えの途中であったのだ。
突然のマミの来訪にユウの顔は徐々に紅潮していくマミとは違って、ユウの顔はきょとんとしておりその数秒後には
「マミちゃんの」

34 :
※※※※※※
「軽い冗談のつもりなのに、着替えを見られたオレが何故に鞄を投げつけられなければならないのでしょうかマミさん」
あの後、顔面に鞄を思いっきり投げつけられたユウは額を擦りながら、マミに訴えかける。
ちなみにこの部屋の主であるオカモト・ミドリはユウの診察中に急な呼び出しで保健室を空けたらしい。いつまで経っても戻ってこないのでユウは着替えを始めていた、ということらしい。
「だ、だからさっきのはゴメンって言ってるでしょ?」
マミは着替えを目撃した際に見つけた擦り傷は恐らくはあの時とは別にできたものであろうか、念の為に消毒をしているマミは自分の非を潔く認めているがそれを呟く時は顔を赤くしながら顰める。
「だって…心配だったから、その…あなたが」
ポツリポツリと言葉を紡ぐ彼女の姿にユウは微笑むながら礼の言葉を述べる。
「ありがとう。心配かけさせちゃってごめんね」
「それよりも、頭とか大丈夫なの?」
顔を見上げてマミが尋ねる。
「大丈夫だよ、たんこぶができただけだし、冷やしとけば大丈夫だってミドリ先生言ってたから」
心配を与えぬように微笑みながら、言葉を紡ぐユウ。だが、マミの顔からはまだ心配の色が抜けていない。
「あんな無茶をして……何を考えてるのよ、まったく…」
溜息をつきながら、マミはピンセットでつまんだ脱脂綿に消毒液を含ませる。オーバーヘッドキックは高い身体能力を持つサッカー選手でも危険な技である。
決まれば、見栄えも良いのでかっこいいの一言だが、外してしまえばかっこ悪いだけでなく地面と激突して非常に危険だ。
マミからすれば、ただの授業でそんな危険な技を冒すユウの精神が分からないのだ。
「いや、実はヒロシからサッカーに関して色々聞いてたんだけど、そのうち、ヒロシに薦められて…まぁ、あんなことに」
バツが悪そうに頭を掻きながらマミの言葉に応えるユウであるが、マミの頭の中では既にモブキャラ・ヒロシをマーメイドールで追いつめる策を作成中であった。
「とにかく、もうあんな事しないで」
マミが発する呆れた口調の中には彼に何の異常がなかったことによる安心感のようなものが含まれていた。
「そうだね…大事な恋人を悲しませるのは彼氏の役割じゃないもんね、ごめんねマミちゃん」
マミの頭に手を置き、梳くように髪を撫でると屈託の無い笑顔でユウは言葉を紡ぐ。

35 :
「な、何を…!」
それを直視したマミは戸惑いながらも再び顔を紅潮させると言葉を詰まらせる。
すると、体も強張ってピンセットを持つ手にも思わず力が籠る。
「あ」
声を漏らすマミの目に映っているのは力が籠った消毒液をふんだんに含ませた脱脂綿を摘まんだピンセットが突き刺すかのように彼の傷口に押しつけられている光景であった。
それによって彼が口から漏らすのは必然的に決まっていた。
南十字学園に一人の男の悲鳴が轟いた噂が流れるのは明日になってからであった。
※※※※※※
「はい。これでお終い」
マミは傷口から垂れていた消毒液を脱脂綿で拭うと、手馴れた手付きで絆創膏を貼り付けた。
「ありがとう、マミちゃん」
「どういたしまして」
そう言って、マミはしゃがみ込んでいた状態から立ち上がる。皺になってしまったスカートをパタパタと手で叩いて整える。
マミがそうしている間に、ユウもまた、捲り上げていたズボンを元に戻した。
そして、ベッドから立ち上がろうとする。その瞬間、彼の目の前に小さな手がすっと差し出された。
その手の主の顔を見てみれば、顔を背けているマミがいた。
「マミちゃん…?」
差し出された手に驚いているのだろう。ユウはきょとんとした状態で彼女の名前を呼んだ。
すると、マミはぽつりと呟いた。
「……その…頭を打っているんだから、もし途中で転んだりしたら大変でしょ…だから」
顔を背けているが、その顔は赤い。照れているのだろうかこちらと視線が合いそうになるとすぐに顔を背けようとする。
彼女の可愛らしい行動にユウの顔からは笑みがこぼれた。
「そうだね、まだ少し痛みそうだから、お言葉に甘えようかな」
ユウはゆっくりと立ち上がると、差し出されていたマミの手を握った。そっと、指を絡め、柔らかい肌を楽しむようにもう一度、彼女の手を握る。
その瞬間、ほんのり赤みがかっていた彼女の顔は更に真っ赤に染まってしまった。
そんなマミの様子を見て、ユウはくすりと笑う。
「それじゃあ、行こうか」
「えっ?あ、うん…」
マミはコクリコクリと首を縦に振ると、ユウと共に保健室を後にし、家路へとつく。
そんな二人を窓の外から夕陽が微笑ましそうに見送っていた。

36 :
というわけで投下終了でございます

37 :
GJ!あのツンドラなマミがデレるだと!?
ええ話を読ませていただきやした。

38 :
>>29
GJ!
マンティコールかわいいよマンティコール
というわけで続きが見たい!
>>36
GJ!
うぉおお!
マミのツンデレ最高でした!

39 :
なんという溢れでるリビドー

40 :
やれそうな気がするときにはやれる!
昨日シンデレラのSSを書いたものです
ありがたいことに続きが読みたいという意見があったので、続きを書いてみようと思いました
またしばしお付き合いしていただければさいわいです

41 :
【劇団・綺羅星(バニシングエージ)でシンデレラ、蛇足】
サカナちゃん『どこまで話したかしら?』
ブランク「王様のお城に向かうところだよ」
マンティコール「また独り言? もういいかげんにして〜って感じ〜」
サカナちゃん『ひゅんっひゅんっと鞭が空気を割く音に魔法使いの表情がこわばります』
サカナちゃん『なんだか楽しそうなシンデレラとなぜか泣きそうな魔法使いが仲良く向かったお城ではもう舞踏会が始まっていました』
ブランク「道中何度も言ったけど、魔法の効果が続くのは今日だけだから。十二時を過ぎるまでには戻ってくるんだよ」
マンティコール「わかってるわ〜。じゃ、行ってくるわね〜」
ブランク「いってらっしゃい」
サカナちゃん『本日は王様のお嫁さんを探すパーティですから、お城は基本的に男子禁制となっていました。
       魔法使いはシンデレラの帰りを外で待ちながら時計の針を気にしています』
サカナちゃん『それからしばらく、魔法使いはお城の外で待っていましたが段々と不安になってきました』
ブランク「本当に大丈夫かな……」
サカナちゃん『彼女のことが心配?』
ブランク「いや、仮面をつけてないシンデレラなら心配しなかったけど……ねぇ?」
サカナちゃん『魔法使いは少し考え、すぐに結論を出しました』
サカナちゃん『そうだ、忍び込もう!』
ブランク「…………」
ブランク「えっ」

42 :
サカナちゃん『もちろん、王様のお城に忍び込むなんて大罪です、見つかったらされても文句は言えません』
ブランク「そうそう!」
サカナちゃん『でも、そこは魔法使い。隠密行動は得意です』
ブランク「君の魔法使いに対するイメージは間違ってる」
サカナちゃん『でも、シンデレラが心配でしょ?』
ブランク「うっ……」
サカナちゃん『残り時間も少ないし、様子を見に行ったほうがいいわ』
ブランク「……わかった。行くよ」
サカナちゃん『魔法使いは魔法で姿を消してから、こっそりとお城に忍び込みます。
       そこはまさに荘厳という言葉がよく似合う美しく大きなホールでした』
サカナちゃん『しかし、その素晴らしい光景よりも魔法使いは時計が気になります。
       シンデレラの魔法がとけるまであと十五分しかありません』
ブランク(早くシンデレラを見つけないと……)
サカナちゃん『一方そのころ、ホールを見下ろせるくらい高い位置に王様はいました』
ヘッド「…………」
サカナちゃん『誰とも踊らずに、冷めた目でホールを見ています。
       すると、つまらなそうにしている王様に歩み寄っていく女性の姿を魔法使いは目にしました』
ブランク「シンデレラ!?」

43 :
サカナちゃん『そう、王様のほうに向かっているのはシンデレラなのです』
ブランク「やばいやばいやばい!」
サカナちゃん『どうして?』
ブランク「あのウザかわなシンデレラだったら王様に不敬罪でされちゃう!」
サカナちゃん『ウザかわ?』
ブランク「ウザいけどかわいい、みたいな」
サカナちゃん『はぁ…………』
ブランク「わかんないけど、今あきれてる?」
サカナちゃん『魔法使いが変なことを言っている間にシンデレラは王様と言葉をかわします』
マンティコール「ごきげんよ〜」
ヘッド「…………」
マンティコール「まもなく銀河美少年はやぶれるぅ〜、あはは〜」
ブランク「うわっわっ! 暴言だよ! 言っちゃダメなことだよ!」
サカナちゃん『魔法使いがあわててシンデレラの下に向かっている間にもシンデレラは続けます』
マンティコール「それにミヤビ・レイジってなぁに? 偽名に憧れる年頃でもないでしょ〜?」
ブランク「ダメだって、シンデレラ!」
サカナちゃん『魔法使いがシンデレラを後ろから羽交い絞めにします。
       そのとき、魔法使いはうっかり透明になる魔法をといてしまいました』

44 :
マンティコール「なによぉ、ブランク。ホントのこと言ってるだけでしょ〜」
ブランク「本当のことって言っちゃダメなんだよ! っていうか、うわっ、お酒くさっ!」
サカナちゃん『シンデレラは初めての華やかな舞台で少し羽目を外しすぎたのかもしれません』
ヘッド「くっ……この無礼者どもを捕らえろ!」
サカナちゃん『王様の命令を受けて、武装した衛兵たちが流れ込んできました』
サカナちゃん『魔法使いはシンデレラを抱きかかえて、一目散に逃げ出します』
ブランク「帰ろう、もう帰ろうシンデレラ!」
マンティコール「えぇ〜」
サカナちゃん『あっ、忘れてたわ』
ブランク「なにを!?」
サカナちゃん『この物語は未成年に飲酒をすすめるものではありません。
       お酒は二十歳になってから。未成年の飲酒、ダメ絶対』
ブランク「悠長に言ってる場合か!」

45 :
サカナちゃん『それから指名手配されてしまった二人は、あっさりと捕まり……ませんでした』
サカナちゃん『魔法で衛兵たちから逃れたシンデレラと魔法使いは、町にいることもできず馬車で西に向かっていました。
       カボチャの馬車は目立つので、普通の馬車。今度は馬もいます。服装も目立たないものに変えました』
マリノ「本当にごめんね。あのときは、ちょっとはしゃぎすぎたっていうか……」
ユウ「いいんだよ。あれだけ豪華なパーティだったんだから、少しぐらいはしゃぎたくもなるって」
サカナちゃん『二人が向かっているのは、シンデレラの実妹がいるという西の町です』
ユウ「妹のミズノちゃんとおばさんが別の町で暮らしてるのを知ってるんだったら、どうしてこっちで暮らしてたの?」
マリノ「その……向こうに行くお金がなくて……」
ユウ「あ〜、扱い悪かったもんね」
マリノ「ところで、私をミズノのところに送り届けたら、その後はどうするつもりなの?」
ユウ「魔法使いの出所と行き先はおとぎ話では聞いてはいけないものなんじゃないのかな」
マリノ「そうなの?」
ユウ「いや、考えたこともなかっただけ」
マリノ「えっと、だったらね、もしよかったらでいいんだけど……私たちと一緒に暮らさ――」
サカナちゃん「そうね。それは、とてもいい提案だわ」
マリノ「えっ?」
ユウ「は?」

46 :
サカナちゃん「魔法使いは自分のとなりに突然現れた女の子にビックリしました」
ユウ「いやいや、平然とナレーション続けてるけど……」
サカナちゃん「なんと、少女はシンデレラの下に魔法使いを向かわせたのは張本人だったのです!」
マリノ「そうなの?」
ユウ「まぁたしかに、そういう見方ができないわけじゃないけど……彼女ナレーターだし」
サカナちゃん「行く先のない少女と魔法使いにとってシンデレラの提案は願ってもないものでした」
ユウ「あの……サカナちゃん?」
サカナちゃん「今、いいところだから黙ってて」
ユウ「あ、はい……」
サカナちゃん「ごほん、ごほん。それから三人はシンデレラの妹と共ににぎやかで楽しく暮らしたとさ」
マリノ「まだ着いてないのに、この人……」
ユウ「ま、まぁいいんじゃない? 物語っていうのはめでたし、めでたしで終わるもののほうがさ」
マリノ「……うん、そうだね」
サカナちゃん「この物語はここで終わりです。でも」
サカナちゃん「人生という冒険は続く――」

47 :
これで終わりになります
蛇足でちょっと無理やりな終わり方で申し訳ない
読んでくださって、ありがとうございました

48 :
銀河美少年は敗れる(キリッ
一番言ってはならない台詞を一番言ってはならない人にww

49 :
マンティコールの声が脳内再生余裕で困るw

50 :
ユウのツッコミが秀逸過ぎるw
ヘッドは涙目だろw GJです

51 :
サカナちゃん『そうだ、忍び込もう!』
ブランク「…………」
ブランク「えっ」
このやり取りに吹いてしまった。GJです!

52 :
GJ!
ユウとサカナちゃんのやり取りが面白すぎるw

53 :
笑いありドタバタありしんみりありで、凄く面白かったw
サカナちゃんは強引かつマイペースに皆を幸せにするといいよw

54 :
過疎

55 :
攻略本も発売されたんだし、もう少し人が増えてもよさそうなもんだけど

56 :
攻略本に情報がほとんどないからね

57 :
最終回の話の行方と主人公の正確な情報が無いから、非常にSSが書き難いんだよなぁ
ちゃんと細かい所を明かして欲しいぜ……

58 :
ユウの正体というか設定については公式BLOGで多少明かされてはいる

59 :
あそこまで書いてるなら最後まで明かして欲しいけどな
まぁマリノとイチャイチャしてるだけなら書けるから、ちょっと書いてみる
投下はいつかわからんけど

60 :
なかなか投下がないのでスレの活性化のため小ネタを投下します。
23話「エンペラー」の冒頭シーンユウくんバージョンです。
銀河美少年ルートと思ってください。

61 :
 シンドウ家の道場で向き合うスガタとユウ
「ふあぁぁ、スガタ、こんな天気の良い日曜の朝に男と二人きりって
 青春じゃないよなぁ、毎日やってるんだからたまには休みにしないか」
 シンドウ家の居候であるユウは毎日スガタと朝稽古に付き合わされている。
「人を好きになるってなんなんだろうな」
「俺の問いはスルーですか!?」
 ユウはスガタのまるで関係ない言葉にすかさず突っ込む。
「抱きたいとか支配したいとか、結局はそういうことじゃないのか」
 スガタの真剣な言葉にユウは顔をしかめた。
「日曜の朝からずいぶん哲学的だね・・・なんかあったのか」
「・・・・」
 スガタは答えない。
「まっ、言いたくないならこれ以上聞かないけど、ただ俺は記憶喪失だからそういうことは
 よくわからないけど、スガタの考えは少し寂しいと思うぞ」
「寂しい・・?」
「そ、寂しい考え、俺は好きって気持ちはそれだけじゃないと思う、
 その人を大切に思うならその人のために何かしたいと思うはずだ」
「・・ふっ・お前はいつも意外なとこらから答えをだしてくるな」
「参考になりましたか、師匠」
「・・・さっきからやる気のなさそうな弟子に提案がある」
「提案?」
「ああ、賭けをしないか」
「賭け?」
「そう、賭けだ」
「いいけど、何をかけるの」
「賭けるのはワコだ、お前が勝ったらワコをやる」
「・・じゃあやめた」
 ユウは持っていた木刀を下に落とした。
 ガランと床に音が鳴る。
「何故だ!?お前はワコが欲しくないのか」
「欲しいとか欲しくないとかいう以前にワコはものじゃない
 そしてスガタ、お前のものでもない」
 その言葉にスガタはハッとさせられた。
「確かにスガタとワコは婚約者かもしれない、
 でもこの場合 選ぶのはワコだ、お前を選ぶかもしれない
 俺を選ぶかもしれない、はたまたタクトかもしれない、
 もしかして俺達3人じゃないかもしれない。
 だからこんな賭けは無意味だしワコに対する冒涜だ」
「・・・」
 しばらく黙っていたスガタだったが
「・・すまない、俺はどうかしていたようだ、
 今の話聞かなかったことにしてもらえるとうれしい」
「不詳の弟子ユウ、師匠の名誉は守るよ」
「ふ、ではどうする、何か別のものをかけるか」
「そうだな、明日の昼飯をおごるってのはどうだ」
「悪くないな」
「ちょうど学食のDXランチと購買部のゴールデンパンが食べたかったところだったんだ
 あれ高くてなかなか手が出せないからさ」
「勝つつもりか」
「負けるつもりで戦う奴はいないでしょう」
 そう言ってユウは落ちていた木刀を拾い構える。
「生憎おごるのはお前だ」
「金持ちのくせに・・破産するほどおごらせてやる」
「いくぞ」
「おう」
 そして互いに向き合い
「「はぁぁ!!」」
 ぶつかりあった。

62 :
 シンドウ家の道場で向き合うスガタとユウ
「ふあぁぁ、スガタ、こんな天気の良い日曜の朝に男と二人きりって
 青春じゃないよなぁ、毎日やってるんだからたまには休みにしないか」
 シンドウ家の居候であるユウは毎日スガタと朝稽古に付き合わされている。
「人を好きになるってなんなんだろうな」
「俺の問いはスルーですか!?」
 ユウはスガタのまるで関係ない言葉にすかさず突っ込む。
「抱きたいとか支配したいとか、結局はそういうことじゃないのか」
 スガタの真剣な言葉にユウは顔をしかめた。
「日曜の朝からずいぶん哲学的だね・・・なんかあったのか」
「・・・・」
 スガタは答えない。
「まっ、言いたくないならこれ以上聞かないけど、ただ俺は記憶喪失だからそういうことは
 よくわからないけど、スガタの考えは少し寂しいと思うぞ」
「寂しい・・?」
「そ、寂しい考え、俺は好きって気持ちはそれだけじゃないと思う、
 その人を大切に思うならその人のために何かしたいと思うはずだ」
「・・ふっ・お前はいつも意外なとこらから答えをだしてくるな」
「参考になりましたか、師匠」
「・・・さっきからやる気のなさそうな弟子に提案がある」
「提案?」
「ああ、賭けをしないか」
「賭け?」
「そう、賭けだ」
「いいけど、何をかけるの」
「賭けるのはワコだ、お前が勝ったらワコをやる」
「・・じゃあやめた」
 ユウは持っていた木刀を下に落とした。
 ガランと床に音が鳴る。
「何故だ!?お前はワコが欲しくないのか」
「欲しいとか欲しくないとかいう以前にワコはものじゃない
 そしてスガタ、お前のものでもない」
 その言葉にスガタはハッとさせられた。
「確かにスガタとワコは婚約者かもしれない、
 でもこの場合 選ぶのはワコだ、お前を選ぶかもしれない
 俺を選ぶかもしれない、はたまたタクトかもしれない、
 もしかして俺達3人じゃないかもしれない。
 だからこんな賭けは無意味だしワコに対する冒涜だ」
「・・・」
 しばらく黙っていたスガタだったが
「・・すまない、俺はどうかしていたようだ、
 今の話聞かなかったことにしてもらえるとうれしい」
「不詳の弟子ユウ、師匠の名誉は守るよ」
「ふ、ではどうする、何か別のものをかけるか」
「そうだな、明日の昼飯をおごるってのはどうだ」
「悪くないな」
「ちょうど学食のDXランチと購買部のゴールデンパンが食べたかったところだったんだ
 あれ高くてなかなか手が出せないからさ」
「勝つつもりか」
「負けるつもりで戦う奴はいないでしょう」
 そう言ってユウは落ちていた木刀を拾い構える。
「生憎おごるのはお前だ」
「金持ちのくせに・・破産するほどおごらせてやる」
「いくぞ」
「おう」
 そして互いに向き合い
「「はぁぁ!!」」
 ぶつかりあった。

63 :
二重投稿になってしまいましたすいません。
駄文お目汚し失礼しました。
23話を見たとき疑問に思ったことをユウくんに言わせてみました。
タクトは部屋がなおって寮に戻ったと思ってください。
一緒にいたらややこしいことになりそうなんで。

64 :
やれそうな気がするときはやっておこう。
今回はユウの名字に関する話を。
多少不謹慎な内容を含みます、ご注意ください。

65 :
【不謹慎な小ネタ】
サカナちゃん『その日の朝礼でメガネをかけた委員長は、クラスのみんなに言いました』
ケイト「本土で大きな地震があったことはみなさん知ってのとおりです。
    みなさん、自分にできることを考えて少しでも復興支援に役立てるようにしましょう。
    南十字島は本土から離れているものの、これからはより節度のある発言と行動を心がけてください」
ユウ「おぉ、女子高生ピーンチ」
ケイト「そこ!」
ユウ「は、はい!」
ケイト「これから不謹慎な発言は厳しく取り締まります。気をつけるように」
ユウ「はい……」
サカナちゃん『記憶喪失の軽薄男が叱られて、その場はおさまり授業が始まりました』
ユウ「言いすぎだよ」
タクト「ん? どうかしたの、ユウ?」
ユウ「い、いや……別に」

66 :
サカナちゃん『時間は進んでお昼休み。一組の男子四人は食堂で一緒にごはんを食べます』
ヒロシ「いやぁ、大変みたいだな。本土は」
ユウ「記憶喪失だからよくわかんないけど、地震ってそんなにやばいのか?」
タクト「マグニチュード9.0は、すさまじい大きさだよ」
スガタ「地震だけでなく、原子力発電所も問題になっているからな。楽観視はできないんだろう」
サカナちゃん『重くなり始める空気に耐えられなくなったのは、茶髪の少年でした』
ヒロシ「あ〜、もう辛気くさい話はやめよう! うっかり変なことを言って委員長に目をつけられたら困る!」
ユウ「そんなにひどい目に遭うとは思えないけど」
ヒロシ「ところがぎっちょん! 二組のヤノ・マミと一緒に厳しく取り締まってるらしいぜ」
ユウ「ヤノさんは島民以外どうでもよさそうな顔しそうだけどね、意外と正義感強いんだ」
スガタ「ヒロシの主張はともかく、ボクたちが沈んでいたところでどうにかなる問題じゃないのはたしかだな」
タクト「そうだね。じゃあ、食事のときくらいはなにか別の明るい話をしようか」
ヒロシ「じゃあ、一つ提案! ユウの名字を考えようぜ」
ユウ「俺の名字?」
ヒロシ「そうだよ。お前、下の名前しか覚えてないんだろ? 名字がないと色々と不便じゃん」
スガタ「ほう。一理あるな」
タクト「そうだね。このさいだから考えてみようか」
ユウ「名字ね……それも覚えてないからみんなが提案してくれよ」
ヒロシ「コバヤシ・ユウ!」
スガタ「不思議と絵がうまそうな名前の気がするな」
ユウ「却下!」
タクト「じゃあ、フア・ユウ!」
スガタ「相手が誰なのかを問う疑問文か」
ユウ「却下」

67 :
サカナちゃん『アイラ・ブ・ユウ』
ユウ「なんでミドルネームがついてくるんだ、しかもさりげなく混ざってくるな」
サカナちゃん『名前の由来はアイラさんの武勇伝から』
ユウ「アイラ武勇……全然面白くない」
サカナちゃん『そう。残念ね』
ヒロシ「……大丈夫か?」
タクト「さっきからぶつぶつ言ってるよ」
ユウ「あ、あぁ、なんでもない、なんでもない。独り言だよ」
サカナちゃん『少年たちは不審そうな目で記憶喪失の少年を見ています』
ユウ「誰のせいだ、誰の……」
サカナちゃん『たまには私も会話に混ざりたいもの』
ユウ「役割を守ろう。君は語り手、こっちは登場人物。おーけー?」
サカナちゃん『おーけー。じゃあ、気を取り直して。記憶喪失の少年はずれた話題を修正します』
ユウ「それより、話を戻そう。俺の名字の話だったよな」
スガタ「ちなみに、お前はどんな名字がいいんだ?」
ユウ「どんなのって……みんなの名字しか知らないぞ」
ヒロシ「ふっふっふ、そんなお前に名案を思いついたぞ!」
タクト「ヒロシの名案はあんまり期待できないなぁ……」
ヒロシ「そんなこと言うなよ!」
ユウ「で、どんな名案?」

68 :
ヒロシ「聞いて驚け! 女子の誰かにユウが婿入りすれば、名字がつく!」
タクト「あぁ……」
スガタ「なんとなく察しはついていたな」
サカナちゃん『聞きなれない単語に記憶喪失の少年は首をかしげます』
ユウ「ムコイリ……?」
スガタ「結婚すると女性は男性の名字を名乗るようになるが、婿入りすると逆になるんだ」
タクト「つまり、女の子の名字を名乗ることになるんだね」
スガタ「例えば、ワコのところに婿入りすればアゲマキ・ユウになる」
ユウ「あぁ、なるほど」
タクト「寮長さんのところなら、シナダ・ユウだね」
ヒロシ「委員長なら、ニチ・ユウか」
ユウ「どれもイマイチだよなぁ……」
タクト「じゃあ、部長ならどう?」
ユウ「エンドウ・ユウ? やっぱり語呂悪くない?」
スガタ「なら、本命と名高い天才スポーツ少女の彼女なら?」
ユウ「ヨウ・ユウ?」

69 :
タクト「あ」
ヒロシ「……やっちゃったな」
スガタ「まさかこんな展開になるとはな」
ユウ「なにが? なにがだよ?」
サカナちゃん『溶融。炉心溶融』
ケイト「不謹慎です」
マミ「泳げ! マーメイドール!」
ユウ「うわぁぁああああ!」
サカナちゃん『青い不気味な人形に追いかけられながら少年は悲鳴をあげました。
       人生という冒険は続く(終わり)』

70 :
以上で終わりになります。
思いつきで、かつ微妙な内容だったのでお見苦しい点もあったとは思いますがお許しください。
それでは、ここまで読んでくださってありがとうございました。

71 :
おもしろかった

72 :
乙乙〜

73 :
ヨウユウだけなら別にいいだろwwwひどいwww

74 :
乙w
オチに笑った
マーメイドール使うなwww

75 :
同じ系統のゲームでもコードギアスの方はSSスレが賑わってたのに
こっちは何かお通夜ムードだな

76 :
人気の差でしょ

77 :
キャラ立ちの差もあるわな

78 :
そも主人公勢が人がよすぎる

79 :
ロスカラSSスレは二期が放送中だったしな
実際放送終わったらかなり減速したぞ
未だに続いてるあたり相当息が長いとは思うが

80 :
それに主人公の設定が全部明かされてたのも結構デカイ
こっちは本編ですら明かされていない設定が多すぎる

81 :
ユウが戦ってる時、乗ってる人じゃなくてサイバディに話しかけてる感じがして、サイバディと友達のユウとか妄想したら萌えた。
ロボと少年の交流ってロマンだよね…読みたい

82 :
電気棺は、遠隔操作

83 :
憂いの日々重ねる時代は過ぎた

84 :
誤爆ついでに投下、あとageちゃってスマン
放課後、オレとマミちゃんはトロピカル食堂に来ていた。
マミちゃんが今日は海女の仕事がはやく終わると言ってきたのでデート…もとい
記憶探しのために来ていたのだが……
マミ「………」
先ほどからずっと、マミちゃんは不機嫌だ。
そりゃそうだ。店に入るなりマスターが「何?ユウちゃん、また違う女の子?」なんて
とんでもないことを言ってきたのだから。まあ事実なんだけど。
ユウ「あの、マミちゃん?」
マミ「……ふん」
すごい威圧感だ。何とかうまく説明しなければ…
ユウ「えっと、さっきのことで怒ってるんだよね?
    だとしたら違うんだ。サリナ部長には相談があって、一緒に歩いてたらたまたま
    近くに来ただけであって」
マミ「………」
ユウ「タイガーさんやジャガーさんとも、記憶探しを手伝ってくれると言っただけで、
    全然そういう関係じゃないから」
マミ「……3人」
ユウ「え?」
マミ「いま言っただけで3人。他にもいるの」
ユウ「他って……うーん」
睨むような目つきで訊いてきた。
オレは腕を組み、しばらく考えたがそれらしい人物は浮かんでこなかった。
マミ「考えなきゃ分からないってことは、やっぱり心当たりがあるんだ」
ユウ「いや、いないいない!」
オレは慌てて否定するが、マミちゃんはますます不機嫌になっていく。

85 :
下手をすればまた振り出しになるかもしれない。
マスターの一言で関係悪化とか、それだけは勘弁だ。
しかし、このままでは状況は悪化するばかり……どうする。
マミ「……私、もう帰るから」
ユウ「ちょ、ちょっと待って!」
そう言ってマミちゃんは席を立った。オレは慌ててその手を掴む。
ユウ(ええい、こうなりゃヤケだ!)
もう周りの目なんか気にしてられない。
オレはマミちゃんの体を強引に引き寄せ、抱きしめた。
マミ「なっ……!」
前にヒロシから借りた漫画にこんなシーンがあった。「男は若干強引なくらいの方がいい」らしい。
ユウ(ん……?)
ギュッと目を瞑り、跳ね飛ばされるくらいの覚悟はしておいたのだが、一向にそんな気配がない。
ユウ「マミちゃん?」
そっと顔を確認する。
ユウ(……泣いてる!?)
マミちゃんはぼろぼろと大粒の涙を流し、こちらを見上げていた。
オレの制服も同じように濡れている。

86 :
ユウ(なな、なんで泣いて……)
オレが困惑していると、ふいにマミちゃんが口を開いた。
マミ「……どうして、こんな事するの?」
ユウ「どうしてって……マミちゃんが、オレの恋人だからだよ」
これは心からの本心だ。彼女以外にこんな事はしない。
マミ「他の子にもこんな事……」
ユウ「するわけないだろ」
マミ「……本当に?」
ユウ「本当に。マミちゃんとはこれからも仲良くしたいし、ずっとオレの恋人であってほしいと思ってる」
オレが指でマミちゃんの涙を拭うと、彼女も少し微笑んでくれた。
マミ「…もう浮気したら許さないから」
ユウ「いや、だから浮気じゃないって……」
マミ「本当に?」
ユウ「本当に」
マミ「本当の、本当に?」
ユウ「本当の本当に」
マミ「……じゃあ」
そう呟いて、マミちゃんはそっと目を閉じた。
ユウ(こ、これはもしや……!?)

87 :
オレは動揺し、周囲を見回した。
…周りの客は気付いていない。マスターも厨房に引っ込んでいる。
よし、今なら……!
ユウ「マミちゃん……」
タクト「いやー、今日も暑いねー」
ワコ「私お腹すいちゃったー」
スガタ「やれやれ、さっきパンを食べたばかりだろう」
オレたちは神速とも言える速さでテーブルの下に身を隠した。
お互い真っ赤な顔で、タクトたちが通り過ぎるのを息をして待っていた。
ユウ「……続きは、また今度かな」
マミ「……うん」
タクトたちが通り過ぎた後も、オレたちはしばらく見つめあっていた……。
おしまい

88 :

まさかのヤノさんいニヤニヤしてしまった!

89 :
いいぞ〜!いい感じの2828具合だ!投下乙

90 :

マミちゃんは可愛いなあw

91 :
投下させてもらいます。
ケイトルートであったケイトとワコの下校中のワンシーンを想像してみたり。

92 :
ケイト「ねぇ、ワコ。」
ワコ「なに?ケイト。」
ケイト「…あなたはスガタ君とタクト君、どっちが好きなの?」
ワコ「…こんなこと言うと、ケイトは怒ると思うけど…正直ね、自分でも分からないの。」
ケイト「分からない?」
ワコ「そう…。もっとホントのこと言っちゃうとね、二人とも同じぐらい大好きで大好きでしょうがないんだ…あはは、最低でしょ?」
ケイト「そうね。最低ね。私だったら絶対許せない。……でも、」
ワコ「でも?」
ケイト「最近…そんなあんたの気持ちが分からないでもないかな、って思えるようになったわ。」
ワコ「もしかして…ユウ君?」
ケイト「………彼、馬鹿なのよ。真っ直ぐで…お節介で…こっちが怖くなるくらい。」
ケイト「…私は、誰か一人の人を思い続けるのがいいとずっと思ってた。もちろん今もそれが一番だと思ってるけど…」
ワコ「ケイトでも、この悩みにはさすがにお手上げ?」
ケイト「……ご想像にお任せするわ。」

93 :
ワコ「えへへっ…」
ケイト「なによいきなり…気持ち悪いわね。」
ワコ「あはは、ごめんごめん…なんだか不思議だなって。ケイトとこんな話するなんて。」
ワコ「きっかけをくれたユウ君に感謝しなきゃな〜って考えてたとこ。」
ケイト「…調子に乗るだけだからやめときなさい。」
ワコ「ケイトってユウ君にはかな〜り容赦ないよね?それも信頼のアカシ?最近よくいうツンデレってやつですかな〜?」
ケイト「あんたも調子に乗らない!」
ワコ「ぷッ…」
ケイト「くふふッ…」
「「あはははははっ」」
ワコ「ふふふっ……あ〜おもしろかった!」
ケイト「くっくく……あんたが変なこと言い出すから回りから変な目で見られたじゃない!」
ワコ「はいは〜い!それはケイトがつっこみ上手なのがいけないんだと思いま〜す!」
ケイト「あきれた…もう勝手に言ってなさい…」
ケイト「この際だから言っとくけど、負けを認めたつもりはないから。」
ケイト「あんたがフラフラしてるうちにスガタ君が私のものになっても文句は言わないことね。」
ワコ「そういうケイトも気をつけたほうがいいよ。ユウ君って実はけっこう競争率高いみたいだし。」
ワコ「あのサリナ部長がね、彼のことになるとなんだかいつもと雰囲気が変わるんだよね〜。本人は何も言わないしもしかしたら気付いてないのかもしれないけど…なんだかワケありのにおいがするというか…」
ケイト「そう。珍しいこともあるものね。」
ワコ「あと…隣のクラスのヤノさん?あの子も最近彼といい感じだったって風のうわさに聞いたけど…モテる男は大変ですなぁ」
ケイト「…へぇ?……あの子が、ねぇ?」

94 :
短いですが以上でございます。
マミちゃんファンの方すみません(笑)

95 :
乙!

96 :
サリナ部長とヤノさんと仲良くしてると焼きもちを焼くケイトにハァハァ

97 :
過疎

98 :
保守

99 :
保守

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