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【なりきりリレー小説】ローファンタジー世界で冒険!


1 :2012/07/21 〜 最終レス :2012/10/18
なな板で行われている特殊な形式のスレ”TRPG”から派生した“なりきりリレー小説”なるものを行うスレです。
なりきりのようであってリレー小説のようでもあって厳密にはそのどちらとも違う何かです。
○なりきりリレー小説とは?
なな板TRPから派生した独自の形式をこの度命名。
ストーリーが付いたなりきりであるなな板TRPGに対して
こちらはキャラクターを操作する事を通して物語を綴っていくリレー小説。
操作してはいけないキャラクターがいる所が、通常のリレー小説との主な違いです。
また、参加者が各々のキャラを操作する事にともなって時間軸が前後したり
書き手によって同じシーンを違う解釈に基づいて書いていたり
勢いを優先して整合性が怪しかったりと通常のリレー小説と比較するとあまりにgdgdなものです。
小説としての完成度は期待せずに、その自由度と予測不可能さと、キャラクターを前面に押し出した形式ならではの
全ての参加者が主人公となる群像劇を楽しんでいただけたら幸いです。
なな板から来た方へ
他人のキャラの操作や設定操作を一部解禁してしまったTRPGスレと思えば分かりやすいと思います。
なな板TRPについてはこちら
なな板TRPGまとめwiki
http://www43.atwiki.jp/nanaitatrp/pages/1.html

2 :
参加方法には大きく分けて4つある
PC(※1)参加
プレイヤーキャラクターを保有してのレギュラー参加。
基本となる参加方法。トリップを付けてください。
NPC(※2)参加
NPC(ノンプレイヤーキャラクター)を演じてのスポット参戦。トリップ不要。
ST(ストーリーテラー)参加
自らのPCを持たずにNPC操作専属でスレに参加したい場合、それを禁止しない。
名無しとは動かせるキャラの幅が変わってくるため、トリップを付けてください。
名無し参加
なな板TRPGの伝統的な文化。
名無しでのネタ振りの事。単語投下から長文投下まで幅広く歓迎する。
※1 PC
基本的には、作成した個人が占有するキャラクター。普通は他の人が動かしてはいけない。
が、このスレでは他人のPCの操作も許可される場合がある。
※2 NPC
PC以外のキャラクターで、基本的に皆で共有する。
このスレではいつでも誰でも自由に登場させたり動かしていい。設定操作等も自由。

3 :
ルール
ジャンル:ローファンタジー(ここでは異世界ファンタジーと現代異能ものとトンデモSFを混ぜ合わせたようなジャンルを指す)
コンセプト:こんな感じ http://www58.atwiki.jp/fortestaccato/pages/25.html
決定リール:あり ※1
○日ルール:7日/14日 ※2
版権・越境:全てOK ※3
敵役参加:もちろん自由
避難所の有無:スレが軌道に乗ったら参加者と相談の上用意します。
※1
このスレは決定リールを採用する。
決定リール……自分の行動が相手に与えた結果を書いていいというルール。
例:オレは殴り掛かった!(行動)お前は吹っ飛んだ!(結果)
・変換受け
他人がやらかしてきた決定リール、設定操作をキャンセルしていいというルール。
許可不許可に拘らず全員に常時発動。
許可した手前……等という遠慮は無用。気に食わない事があればどんどん蹴るといい。
そこから発展して、このスレでは前の人のレスを自分なりに変換して受けていい事とする。
前に出た設定を世に広く知れ渡っている通説であった事にして、真実の設定として別の設定を出す等。
一言で言ってしまえば”後出し優先”のルール。
実はキミは神の一族だった!
→例1:いえ、神の一族ではなく紙の一族です
→例2:……という夢を見たんだ。
※2
・7日ルール
前の投下から7日間(168時間)投下が無い場合、上記のルール使用不使用に関わらず、そのPCの操作が解禁される。
これによる操作解禁は、そのPCの投下があった時点で解除される。
・14日ルール
前の投下から14日間(336時間)投下が無い場合、キャラクター操作に加え設定操作まで全て解禁される。
つまり完全NPC化。ただしそのPCの投下があった時点で解除される。
・途中参加・FO・不定期参加・複数PC掛け持ち自由
FOとは何の連絡も無くスレを辞める事。不定期参加とは文字通りの超のんびりした不定期の参加。
このスレでは自由とする。ただし、上記7日ルールが容赦なく適用される事に留意されたい。
途中参加自由。レス順無し。一回の分量制限も無し。書きたいときに書きたいことを書きたいだけ書けば良し。
・1トリップにつき持てるPCは1キャラまで。複数トリップを使い分けての参加は自由
この場合、7日ルールや14日ルールをトリップごとに別々に計測するのに留意の事。
・表記方法
自由。
地の文で行動等を書き、「」内に台詞を書く小説式以外に
地の文でセリフを書き、()で行動等補足するという台本形式も可。
このスレの辞書に失敗という文字はありません。参加する事に意義がある!

4 :
・キャラクター作成
名前:
種族:
性別:
年齢:
技能:
外見:
装備:
操作許可指定:
設定許可指定:
これは飽くまでも一例。項目は追加・削除自由。不明と書いておいてストーリーの途中で決めてもいいです。
・操作許可指定
他の人が、自分のキャラクターを操作する事を許可するかどうか。
名無しも可/参加者のみ可/不可 の三段階で名前欄で指定。
・設定操作許可指定
そのキャラクターの設定を他人が操作していいかどうか。
名無しも可・参加者のみ可・不可の三段階で指定。
※3
オリキャラだけでなく、版権キャラ・他スレからの越境キャラ、実在の有名人・それらのパロディ等も自由とする。
ただし、余程詳しく設定を書き込まない限り多分元ネタからはかけ離れていく事を了承のこと。

5 :
ルールはこんな感じです
近日中に導入投下して開始します

6 :
さささ

7 :
――目の届かぬところ、見る価値もない些事、チラシの裏、一瞬の空想、――
――どこかでほんの少しだけ“これ”ではない世界を夢見る。 ――
――それが世界の小さな小さなほころびとなり、遠いいつか、その在り方が変わる・・・――
―― Adventure in Low Fantasy World! ――

8 :
無数の世界を擁する円環多元世界群《リース》――
私達の住む世界である《地球》や、ありがちなファンタジー世界を模した《ガイア》という世界が存在する。
ここは、そんな世界群の中の一つ、有り得ないけどどこかにあるかもしれないもう一つの地球――《ネバーアース》。
この世界のジャンルは《ローファンタジー》。
何気ない日常に容赦無く浸蝕する超常――ハイファンタジーにはない低俗さと、現代異能にはない全力の幻想世界の融合。
無数にある世界群の中でも、おそらく最も統一性がなく時代考証も何もなくハチャメチャであろう世界だ。
あえて三行で説明すると――
私たちの地球と似ているようで全然違う、神々や精霊や魔法やモンスターが実在する世界。
そして、私たちの世界よりはるかに発展した科学を擁する未来社会でもある。
街では勇者になると言って脱サラする若者が後を絶えず、未開の奥地では大怪獣と人型戦闘兵器の決戦が日夜行われている。
物語の始まりの地は――何処にしようか。そうだ、あそこにしよう。
都市でありながら、隔離のために実質独立国家同様に自治権を認められている魔境の地――
古の謎秘めた遺跡にして、最先端の技術都市でもある――特区【ローファンタジア】。
まだ人と神が共に生きていた時代、それはそれは高度な魔法文明が栄えた。
その中心は、まさに楽園、と呼ぶにふさわしい美しき天空の都市。
しかし例によって例のごとく、何らかの理由で魔法文明は一夜にして崩壊し、天空の都市は地に堕ちた。
朽ち果てた楽園は、それ自体が巨大な遺跡となった。
強大なる力を持つ古代文明の遺産を求めて様々な輩が集まる。
時は流れ――やがてそこに街が出来る。
いつしかその街はこう呼ばれるようになった。堕ちた楽園――【ローファンタジア】と。
そして西暦30XX年――ローファンタジアは様々な勢力が跳梁跋扈する魔境都市と化していた!
怪しげな研究所、学園の名を騙った特殊部隊養成機関、カルト宗教の教会や寺院!
そして今この都市は、特区となって1000年を祝う独立1000年祭【ミレニアム】を間近に控えていた――
都市をあげての1000年に一度の大祭典で、何かが起こる――!

9 :
名前:フォルテ・スタッカート
種族:半妖
性別:両声類
年齢:75歳後期高齢者!
技能:精霊楽師。飛びぬけた歌唱演奏能力と壊滅的な作詞作曲センスのコンボ
外見:少年のような外見、赤と青のオッドアイ
装備:へッドホンのようなヘッドギア・
・可変式魔導シンセサイザー『Element Cepter』通称『モナー』
操作許可指定: 名無しも可
設定設定許可指定: 名無しも可
―― 共に奏でよう、冒険の交響曲《シンフォニア》を!――
何故か人間と妖精の間に生まれてしまった禁断の子。
父は音楽を極め過ぎて頭がおかしくなってしまった大作曲家。
彼が言うには、母(?)は《リース》創世に関わった神格の大妖精らしい。
その呪われし生まれのため、精霊過敏症候群という不治の病にして宿命の超パワーを患う。
人間ベースの体と、妖精の精神と知覚のアンバランスから来るものである。
そのままだと精霊の声が聞こえ過ぎて発狂してしまうため、それを抑えるためのヘッドギアを常に付けている。
外すと真のパワーが解放されて暴走する。
左目は妖精の目で、精霊力による視覚であり、二重写しの世界を常に見ている。
また、周囲の精霊力の影響を強く受けるため、気分のムラが激しくその時々で口調が変わったりする。
ピアノの鍵盤と同じだけの音域を自在に操る超美声と、あらゆる楽器を弾きこなす厨スペックを持つ。
が、作詞作曲センスは壊滅的、もとい前衛的。人間の感覚を超越した妖精のセンスによるものだかららしい。
音楽を媒介に精霊に語りかけ、力を借りる事が出来る。

10 :
世界設定と最初の舞台の設定を投下しました
(ちなみにこの設定すらも"変換受け"対象なので絶対確定ではないのです)
参加者募集開始します
作成例は>>9をご覧ください。
これよりシンプルでもいいしもっと設定に凝っても構いません。
ストーリーの導入はもう少々お待ちください〜
>>6
!?

11 :
「なあ、お前はどっちが勝つと思う?」
独立1000年祭【ミレニアム】を間近に控え、ローファンタジアは沸き立っていた。
「片や超絶科学技術で世界を牛耳り天才的な頭脳を持つ財閥の総帥――
片や全世界の信仰の力を集め最強の魔力を持つ巨大宗教団体の教祖――
強さ議論厨の私をもってしても何とも言えませんね……」
【ミレニアム】の最大の目玉イベント、それは――『頂上決戦!神魔大帝VS星の巫女』!!
「ヴォクは断然巫女様を応援するぞ! 星の巫女たんは俺の嫁ハァハァ」
「あら、アタシは大帝様を応援するわ! なんてったってイケメン! 財閥の社長!」
NPCデータ
名前: 神魔大帝(本名未定)
種族: 自称神族と魔族のハーフ
性別: 男
年齢: 3ケタは超えてる
外見: 銀髪長髪のイケメン
名前:星の巫女(本名未定)
種族:自称星の女神の化身
性別:女
年齢:3ケタは超えてる
外見:金髪長髪の美女
説明しよう! この世界は、現在実質二つの巨大勢力が実権を握っている。
片や星霊教団、精霊魔法研究においては右に出る者は無く、世界中の人々の信仰を集めるに至った巨大カルト教団。
片や神魔コンツェルン、最先端のオーバーテクノロジーを持ち、あらゆる産業を牛耳る巨大財閥。
そのそれぞれの頂点に君臨するのが、星の巫女と神魔大帝というわけだ。
この度の頂上決戦、表向きは単なる見世物だが――実はそれ以上の意味がある。
この二つの勢力、隙あらば相手を買収しようとけん制しあっている。
そんな二つの勢力が、今回初めて直接対決をするわけだ。
たとえ見世物であっても負けた方の株価は暴落する、その隙を狙って勝った側は間違いなく相手に買収を仕掛けるだろう
……と一部ではまことしやかに囁かれている。
つまり、実質世界の覇権を賭けた戦い……かもしれないのだ!

12 :
と、いったもののオレはセリーグとパリーグが戦おうが誰が世界の覇権を握ろうが興味は無い。
オレが興味があるのはメジャーデビューできるかどうかという事である。
というわけでいつものように野外ライブをしに公園にやってきた。
公園――ローファンタジア市民たちの情報交換場にして憩いの場。
ベンチではリストラおっさんが弁当を食い、隅の方には自由人達のテントが散在する。
「フォルテ……」
後ろを付いてきている ( ´∀`) の顔をした猫が口を開く。
「なんだ、モナー」
「フォルテは歌がとっても上手なんだからカバー曲でも十分人気が出るんじゃないモナ?」
「信念は曲げねええええええ!!」
モナーは諦めたように口をつぐむ。もはやテンプレ化したいつもの会話。
通称『モナー』。正式名称は、可変式魔導シンセサイザー『Element Cepter』
不思議な力であらゆる楽器に変身する魔導シンセサイザーだ。
定位置に立つとモナーが宙返りし、たちどころにギターに変身する。
それを抱え……ライブ開始だ!
「オレの歌を聞けぇえええええ!!」
演奏が始まった途端、観客たちが素晴らしい演奏に歓声をあげる。
文章媒体なのが実に悔やまれるところだ。
「ぎゃぁああああああああ!! なんだこの不協和音は!?」
「うるせー!!」
「騒音公害で訴えるぞ!」
続いて、おひねりが山のように飛んでくる。
具体的には缶や瓶。
それを拾い集めて廃品回収業者に持って行って、少しばかりの小銭に変えてもらうのだ。
「文章媒体で心底良かったモナ……!」
「ん、何か言ったか?」

13 :
山のようなおひねりを抱えて帰ろうとしていたところ、広場の掲示板にはってある一際派手な張り紙が目に留まった。
銀髪美形の兄ちゃんがドアップでピースしている。
【頂上決戦にあたって傭兵募集! 一緒に世界を蝕む邪教のカルト教団をぶっとばそう!
誰でも歓迎! 年齢、性別、職歴、戦闘技能不問! 活躍に応じて報酬を支払います!】
「ふーん……」
つい、と視線を横にずらすと、もう一つ張り紙がある。
金髪美女がドアップでピースしている。
【頂上決戦にあたって傭兵募集! 一緒に世界を食いつぶす悪の巨大企業をぶっとばそう!
誰でも歓迎! 年齢、性別、職歴、戦闘技能不問! 活躍に応じて見返りを与えます!】
「うわあ、文面からレイアウトに至るまでもろかぶりだ」
「やあ少年、有名になりたいんだろう? 参加してみたらどうかね」
通りすがりの爺さんが話しかけてきた。
「今度のイベントって神魔大帝と星の巫女本人が戦うんじゃなかったのか?」
「何、基本的に偉い人は自分では何かをせずに後ろで偉そうに椅子に座っとくもんじゃ。
ルール無用のバトルなら見た目的に派手な人海戦術に走ろうと考えたんじゃろうな。
同じ事を考えるもんじゃのう」
「どうするモナ? 参加するモナ?」
オレはニヤリと笑って、地面に落ちている棒を拾った。
「当ったり前! この棒が左に倒れたら大帝側っ、右に倒れたら巫女側にエントリーだ!」
【書き込み秒数の一番右で判定 偶数……神魔コンツェルン側で参戦 奇数……星霊教団側で参戦】

14 :
「右……星霊教団側にエントリーだ!」
早速星霊教団支部に赴き、頂上決戦にエントリーする。
「はいはい、この参加者名簿に名前書いてね。それで手続き完了です」
「それだけ!?」
本当に誰でもいいらしい。

15 :
【開幕イベントとして二勢力に分かれて乱闘を設定させて戴きました!
ここからどう発展するかはまだ全く白紙! 自由に話を動かしていって下さい。
フォルテにはこのスレ用に多重人格になってもOKな設定を搭載しているので
多重人格化を恐れずにどんどん動かしてみてください。
普段ROM専の人も大歓迎……というかそんな人にこそ参加して欲しいと思っています】

16 :
即興幻想曲はもういいの?

17 :
名前 アサキムタグラス
種族 半仙
年齢 見た目20代でもほんとは3桁
外見 白い服、【DOAのリュウみたいなやつの】
技能 聖魔法導師 あらゆる弱点を見つけ出せる。
装備、多機能型、攻撃武器「ブレイズ」
一様どっちも可能
ー閃光の稲妻曲がり通るー
こちらも、同じく禁断の子
だが、祖母が人間なだけで特に問題はないが、ただ人間でも入れるというだけ。
人間であるときは魔法を学び100になる前に聖魔法導師の資格を取る。
ブレイズはリミットを解除でき、仙術が使える。

18 :
「たく、えらいことをしてくれましたね。」
ここは、星の教団の本部最上階
アサキムは、星の巫女と会っていた。
「しょうがないでしょう、これが定めなのですから。」
「運命を変えようとは思わないの?」
まぁ、星の巫女が言うのは90%合っているのだが
「じゃあ今回の依頼は」
「ええ、人間界でも有名なあなたに参戦してほしいのです。」
俺は、無言で頷いた。
>>17の補足
また、アサキムは様々な鎧をもち覚醒時に付けると鎧が変化する。

19 :
翌日これは、全土に伝わり騒がせた。
「アサキムが参戦したからこれは、勝ちだな。」
巫女の予測道理だった。
そして、これから波乱に満ちた事になるとも。

20 :
教団支部からの帰り道――
「おぉ……そこのアンタ!ちょっと待ちい!」
「オレ?」
ありがちな占い婆さんといった感じの婆さんが、こちらを見ておののいてる。
「見える、見えるぞ、そなたの背負う大いなる宿命が……!
来たるべき予言の日……
世界に終末を齎す厄災となるか、新たな時代を切り開く光となるか、それはお主自身にかかっておる……!」
「世界に週末をもたらしたらむしろ感謝されるんじゃないか?」
それだけ言って立ち去る。
“終末の予言”――それによると、この世界はもうすぐ滅びるらしい。アホらしい話だ。
大昔にも何度も似たような予言はあったが、アンゴラウサギの大魔王なんて来た試しはない。
『世界滅びるから夏休みの宿題しなくておkwww』と予言を信じた純粋な小学生が何人泣きを見た事だろうか。

翌日、一大ニュースが街中を駆け廻っていた。
「号外、号外だよ〜」
いつものように野外ライブを終えた帰り道、道で配られていた号外を何気なく受け取る。
「”閃光の導師”アサキム参戦かあ……え、ぇええええええええええ!?」
“閃光の導師”アサキム――
ウン百年前(正確には忘れた)の戦乱を平定に導いたと言われる、生きた伝説の英雄である。
安アパートの前まで来たところ、白い服に身を包んだ人影が佇んでいた。
「くっ……!?」
精霊力視覚の妖精の目である左目が疼く――男が発する強大な魔力に、精霊力がざわめいているのだ。
直感で分かった。その人の名前を呼ぶ。
「導師アサキム!」 
男はこちらをちらりと見た。肯定、と受け取っていいだろう。
思い当たった疑問を投げかける。
「……あなたのような人が何故ミーハーな俗世のイベントに?
このイベント、何か“裏”があるのか!?」

21 :
【>アサキム導師
参加ありがとな、お前とは邪気眼が響き合う……!
勢いで突っ走るのが本分のスレだが最初だから少し募集期間を設けようと思うんだ。
今週末ぐらいに大乱闘開始するぜ! それまで適当に駄弁ろうか!】

22 :
>>21
「っん?君は?」
フォルテをみると同時に目が青になる。
なんだろう、この隠された禁じられた力。
だがそれに動じることもなく
「君は、フォルテ君だね。どうも、」
「あれ、その目は、僕のことを覚えていな。君の父親の葬式に親の子として出たのに。」
こいつの、父親も創世の最終段階で関わった人。
「まぁ、たまたま、巫女と知り合いで頼まれた。から、」
すると、黒い笑顔を見せ
「まぁ、久しぶりに体を動かしたいと思ったから。」
>>フォルテ
あれ、俺aizenだよ。
今度こそ最初から参加しようと思って。

23 :
>「っん?君は?」
>「君は、フォルテ君だね。どうも、」
事もなげに名前を呼ばれて、警戒を顕にする。
「何故オレの名を!?」
>「あれ、その目は、僕のことを覚えていな。君の父親の葬式に親の子として出たのに。」
もう何十年前になるだろうか。
父さんの葬式に、見知らぬ並々ならぬ雰囲気を纏った人が何人か来ていたことを思い出す。
「父さんの知り合いなのか……!?」
話はそれるが、RPGで感動的に人が死ぬシーンで
さっさとレイズかフェニックスの尾でピロッと生き返らせんかい! と思った事はないだろうか。
父さんは、当時すでに蘇生術が一般的になっていたにも拘らず、死んでしまったのだった。
蘇生術、それは二大勢力が持つ最強の切り札。人民を操る”支配の錫杖”――。
その昔、蘇生術は精霊魔術の総本山である星霊教団が独占していた。
独占なので安売りする必要は無く、逆にお高くとまっていたほうが高級感が出てよろしい。
そのため当時蘇生してもらうには多額の奉納金を支払わねばならず、実質庶民には手がとどかないものだった。
しかし、オーバーテクノロジーを駆使して台頭してきた神魔コンツェルンが、超科学による蘇生術を開発してから状況は一変する。
蘇生術の市場を制した方が世界を制す――。残酷な市場原理は命の値段にも容赦はしなかった。
堰を切ったように熾烈な値下げ競争が始まり、現在は下がるところまで下がって落ち着いている。

24 :
―― 以下、妄想シーンかもしれない回想シーン
今まさに、偉大な作曲家が死を迎えようとしていた。
その傍らで竪琴を爪弾く可憐な少女は、しかし必死の形相で癒しの旋律を奏でる。
ベッドの中の男は呟いた。
「フォルティーナ……我が愛しい娘よ、こっちへおいで」
「お父様、喋ってはいけません……!」
「もういいよ、私はもう十分生きた……」
男は死が迫っているとは思えない口調で穏やかに語る。
「許すものですか、死んでもすぐ教会に連れて行って生き返らせますわ!」
「出来ないよ。”ウンディーネ”や”人魚姫”を知っているだろう? それと同じなんだ。
これは禁断の恋をしたものの宿命……
“彼女”に焦がれた時から始まっていた避けられぬ呪い
でも後悔はしていない……こんなにも幸せだったのだから……」
「お父様、意味が分かりません!」
「フォルティーナ……お前に言っておく事がある……」
男は死にかけのくせに、力いっぱい言い放つ。
「―― 私はDOUTEIだ!!」
ドガシャーン! あまりにも場違いなその言葉に、少女は盛大にずっこける。
起き上がりながらも気を取り直して言う。
「分かっています。あなたの実の子ではない事ぐらい……」
聞こえているのか聞こえていないのか、男は構わず語り続ける。
「私は女に興味はなかった、いや、人間などには興味は無かったのだ。
音楽とは精霊と語り宇宙《そら》と響き合う言葉――
私の恋の相手は、星の息吹、あまねく大宇宙だった――
そしてそれは、大いなる妖精の姿をとって私の前に現れたんだ――」

25 :
「お父様……」
少女は男の手を固く握る。
「もう時間が無いようだ。
フォルティーナ……いや、フォルテ。
今までよく私のマニアックな趣味に合わせてゴスロリ人形系お嬢様でいてくれたね。
いいかい? 世の人は皆騙されているが人生の価値は長さではないんだよ。
これからは私に縛られず、お前の思うように生きなさい――
これをお前に託そう、きっと力になってくれるはずだ……」
足元には、いつの間にか( ´∀`)の顔をした二足歩行の猫がいた。
「待って! 教えてください、お母様の名前を……!」
「そうだな。お前の母さんの名前は……フェアr…」
そこで言葉は途切れ、瞼がゆっくりと閉じられる。
「お父様……!?」
握っていた手を離すと、腕が力なく落ちた。そして、その体が光の粒となって消えていく。
ゲームやアニメでよく見るこの死に方、一見綺麗だが『蘇生不可っすからwww残念!』という残酷な事実を意味するのだ。
「お父様……お父様ぁあああああああああああああああああああああああああ!!」
♪  ♪  ♪  ♪  ♪
葬式が終わった頃――少女、否、少年は明らかに何か勘違いしたマントをはためかせ、お供の猫を連れて旅立とうとしていた。
方向性を間違ったイメチェンである。
「何処へ行くモナ……?」
「オラさトーキョー……じゃなかった、ローファンタジアへいぐだ」
イメチェンし過ぎである。
「成り上がるにはあの魔境都市が一番いいらしい。
デビューして有名になって……母さんに一目会いたい……!」
「あの話を信じるモナ?」
「まさか……。
でも父さんに後悔はないと言わせるほどの人だったんだ……!」
そして、大いなる目標を掲げ都会に出て来た田舎者が、いつまでたっても目標を達成できずに田舎に帰る踏ん切りもつかず
ダラダラと過ごすありがちなパターンの例に見事に仲間入りし――現在に至る。
―― 回想シーン終わり

26 :
―― 妄想シーンかもしれない回想シーン終わり
「なんだっそら!」
自らの回想シーンにセルフツッコミを入れ、意識を現在に戻す。
何をしていたのか思わず忘れそうになったが、アサキム導師との会話の続きだ。
>「まぁ、たまたま、巫女と知り合いで頼まれた。から、」
>「まぁ、久しぶりに体を動かしたいと思ったから。」
明らかに裏がありますと言わんばかりの黒い笑顔。
ピーンと来たオレは、迷探偵コナンのようにびしぃっと指さして言い放った!
「ははーん、分かったぞ! 昔死ぬ間際の父さんからオレの事を頼む、って頼まれたんだな!
それはそうと……何てことをしてくれたんだ……」
そこで息を大きく吸い、力いっぱい魂の雄たけびをあげる。
「教団側に負けフラグが立っちまったないかァ――ッ!!」
世の中には、統計上導き出された無数のジンクスというものがある。
ジンクスとは何か、と聞かれたら、科学によっては説明できない世界の法則、とでも言おうか。
その中には、『無敵』と名がつく艦隊や、『勝利確実!』と言われたチームは必ず負けるという恐怖のジンクスが存在するのだ!

27 :
【>アサキム導師
なんとなくそんな気がしてたぜ! 改めてよろしく。
お前とは長い付き合いになりそうだな……なるといいな!】

28 :
「違う、違う、君の母親は、確かに俺の父の知り合いだけど、そういう事じゃないの」
勝手な妄想に驚きながら、冷静に
「いやーここんところ、異世界での戦いしかないし、まともなところで戦いたかったんだ。」
明らかに常人じゃない発言、
そして
「まぁ無敵とはいっても、人界だけだし、ここにも常人を抜いてる奴いるし、勝てない奴いるし 素戔嗚とか」

29 :
「さすがに、異世界で、昔の戦国時代の人と戦ったことはないけど。」
苦笑いしながら、
「戦ってみたいな、呂布とか。」
あっ、と思い
「そういや、敵さんはなんか怪しいことに手を付けてるらしいからな。有りそうだな。」

30 :
>「違う、違う、君の母親は、確かに俺の父の知り合いだけど、そういう事じゃないの」
「え、ちょ……」
母親について問い質そうとするが――
>「いやーここんところ、異世界での戦いしかないし、まともなところで戦いたかったんだ。」
頭の可哀想な人がいらっしゃる――! 
見た目は若くても、やはり年齢3ケタを軽く超えたお年寄りだ。これ以上問い質すのはやめておこう。
アサキム導師は唖然とするオレを尻目に、喋り続ける。
>「まぁ無敵とはいっても、人界だけだし、ここにも常人を抜いてる奴いるし、勝てない奴いるし 素戔嗚とか」
>「さすがに、異世界で、昔の戦国時代の人と戦ったことはないけど。」
>「戦ってみたいな、呂布とか。」
異世界の人達の名前が続々出て来た。
>「そういや、敵さんはなんか怪しいことに手を付けてるらしいからな。有りそうだな。」
「怪しいこと……?」
気にすることは無い、どうせボケ老人の妄想だ。
だけど、それなら何故胸騒ぎがする――!?
このイベントバトルからとんでもない事が始まってしまうような……。

31 :
そして時は流れ――ついにローファンタジア独立千年祭《ミレニアム》の日がやってきた!
大通りではパレードが行われ、道には屋台が立ち並ぶ。
そして、競技場では――世紀の対決の準備が着々と行われていた。
使うのは、バトル用のアリーナ。
外から見ると普通の体育館程度の大きさだが、空間制御技術により
内側には大国の一個大隊同士の戦争が出来るような広大なフィールドを広げる事が可能。
更に、荒野や森林など様々な地形に変化させる事が出来る。
周りを見回しながら競技場へ向かって歩いていると……
「おいこら、待て!」
「痛いのだー、離すのだー!」
ハゲのおっさんが金髪の少女の腕を掴んでいた。
おっさんの耳元で囁くように歌う。
「あーなーたーは髪の毛ありますか♪」
「ぐぁあ!?」
ハゲに精神的苦痛を与える呪歌、”ハゲの歌”だ。
おっさんが苦しんでいる隙に、少女の手を取って走る。
「こっち!」
「助けてくれてありがとう。
たこ焼きを食ってお金を払おうと思ったら財布を持ってなかったからダッシュで逃げようとしたところ
おっさんが凄い形相で掴みかかってきたのだ」
「普通に食い逃げじゃん!!」
どうしよう、食い逃げの片棒かついじゃったよ。
そんなオレの気を知ってか知らずか、少女は誘いをかけてきた。
「折角だから一緒に回らないか? 」
「……そうだな!」
――まあいっか! 細かい事を気にしても仕方がない。
射撃。輪投げ。スーパーボールすくい。
他愛も無い事で、少女はとてもたのしそうで。時はあっという間に過ぎた。
「それじゃあ……僕は用事があるからこの辺で」
「うん、そうだ、待って! 君の名前は……」
少女はすでに走り去り、姿は見えなくなっていた。
気が付けば、オレも結構いい時間だ。
「……行くか」
競技場にはすでにたくさんのイロモノ、もとい強者たちが集まっていた。
開始前に、星の巫女が演説をするという事で、教団側参加者が一か所に集まる。
仰々しく出て来た星の巫女。顔を見るのはこれが初めて……じゃない!
巫女の顔を見て、思わず大声を上げる。
「あ―――――っ、君はさっきの……!」

32 :
【導師ごめん、終末に大乱闘開始すると言っときながら開始までいかなかった。
参加者絶賛募集中。
イベント参加しなくても観客や通行人や近くで屋台出してる人等なんでもよくてよ】

33 :
名前: エスペラント=ゲシュペンストイェーガー
種族:超人(守護者的概念存在)
性別:男
年齢:10代後半〜20代後半(外見年齢)元は15歳だが時間が止まったその時から年を数えるのは辞めた
技能: ナイトウィザードの月衣のような物、空司
その世界に存在する力(魔法・気等特別な力等)に(使う際特別な才能が必要あれば)適合し操れる技法根源操法
個の意識がなくなり完全に世界の異物(敵)を排除する殺戮モード永久闘争存在化
笛魔法、不幸パワー
外見: 赤と黒の仮面を被った中肉中背、朱色の髪 緑色の瞳(右目)オレンジの瞳(左目)のオッドアイ
灰色の外套に詰襟付きの緑色の背広型チュニック、黒いズボン
装備: 封印武器召喚、封印武器無命剣フツノミタマ(召喚時のメイン武器)
操作許可指定:参加者のみ可
設定許可指定:あくまで一応参加者のみ可、すいませんが納得出来ない時は改変します
――仮面を纏い再び来訪せし多世界を守る者――
元はこの世界は様々な平行世界のテクノロジーを空間ゲートの行き来により習得し
軍事・民間問わず流用・改良し使われている発展させている国に近いコミュニティ(共通意識の元に集まる組織・集団)
の異能などをを持ち霊的にも神の領域を目指した新世代の超人を生み出す超人計画によって生まれた『』(無銘)の超人が
アンリミテッド、アートマン、サーヴァント等呼ばれる更に世界を飛び越えて守る超常存在に昇華した者。
多くの異世界や平行世界を周って移動し数多くの世界を揺るがす戦い・出来事を阻止するあるいはその世界に住む大多数もしくは全生命体に天敵と判断された
その存在を滅ぼす恒久戦士(永遠に戦い続ける火消し)。
仮面を被ると言う事は永久闘争存在化の表れであり、彼を知る者が居れば恐らくは無差別な殺戮者形態と誤解するだろうが
至って正気であり、さる理由により仮面を被りこの世界に来た。
その目的動機は一切謎に包まれており、彼がこの世界にきた理由とは何か
果たして世界で流行らそうとした人工言語を名乗る彼の正体は――

34 :
「い、いや、三桁いってるけどまだ若い方だからね。300とかまだいってないし。」
ボケ老人とか言われた気がしたので、慌てる。
「それに、戦い続けていると、こうなるのですよ。」
始まりのかね
「時間か、行こう。」

35 :
門<ゲート>が一瞬だけ開き、その中から一人の男が出てくる
周囲を見渡すと誰も居ない事を確認し
思念通信を送りこの世界の広域補助機関<サポーター>に回線を繋ぐ
<私だ、現時刻を持って行動を開始する>
<了解しましたこの世界に関する情報提供等サポートもお任せ下さいミキストリ>
相手にしか聞こえない通信を終わりこの世界ではまず一歩を踏み出し歩く
彼の目的は現時点では不明
ただ言える事はこの世界では大きな災禍が起きる事を阻止するために遣って来たと言う事だ

36 :
<主様、最大目標をお教え頂けますか?>
<星霊教団、神魔コンツェルン二勢力の徹底的殲滅>
大通りの人ごみに紛れ、ベンチに座りながら思念通信にて自身の影そして大切な伴侶の一人に
彼の真意を告げる。
<御意>
<必要なければ極力は穏便に済ませても構わんがどうもキナ臭いのでな>
目の前で子供が転び、それを見て立ち上がり手を貸す
お礼を言ったその子供の頭を笑顔で撫でてその後姿を見送る
世界の覇権を賭けた戦いにあのような子供の命運が掛かっているのなら
彼は喜んで二大勢力に喧嘩を売り躊躇無く叩き潰す
子供や弱者を犠牲にする者たちに対してはまったくの容赦がなかった

37 :
>>35
「さてと、俺は巫女に会ってくるよ。」
会場に向かおうとした。が、
仮面の男を見つけた。
「あの気、いままでで見たのだと、一人しかいない。」
そう、第二次異世界魔王討伐戦で戦った。【詳しくは、一緒に冒険しようライトファンタジーで】
【ビャグ、お前もきていたんだな。】
だが、残念なことに、共闘は無理そうだ。
【上等だ、戦ってやる。】
強敵の襲来にドキドキしていた。

38 :
時間軸を少し巻き戻して――
>「い、いや、三桁いってるけどまだ若い方だからね。300とかまだいってないし。」
――心を読まれたっ!? 流石は導師様、侮れない!
うかつに心の中でバーカバーカオッパッピーとか言えないぜ!
>「さてと、俺は巫女に会ってくるよ。」
「ああ、じゃあまた後で!」

39 :
――そして現在。
仰々しく現れた星の巫女を見たオレが奇声を発したところからスタートだ。
「貴様! 神聖なる巫女様の御前だぞ! 私語は慎みたまえ!」
巫女の護衛の者に注意された。
気にすることは無い、オレは巫女様の恩☆人なのだから。
いやあ、あんな有名人と謀らずもコネが出来るとはなんという幸運!
「オレだよ、ほら、さっきお祭り一緒に回ったよな!?」
巫女はこちらを一瞥すると、一瞬はっとしたような表情をしたように見えた。
そしてきっぱりと言い放つ。
「あらあら、失礼ですが初対面だと思いますよ。他人の空似でしょう」
「え、え―――――、でも……」
「いい加減にしろ!つまみ出すぞ!」
そう言われているうちに、段々と人違いのような気がしてきた。
確かに顔は一緒だと思うんだけど口調が全然違うし
さっきの少女はいかにも少女、という呼称がぴったりくるような感じだったけど
目の前の彼女には巨大宗教団体の教祖様!ってな仰々しいオーラがあるし……
「……」
急に恥ずかしくなって俯く。
巫女の演説はほとんど耳に入らなかったが
間もなくこの世界に《大いなる厄災》が訪れるから二大勢力は今こそ一致団結しないといけない
というようないかにもカルト宗教らしい事を言っていた。
大いなる厄災って何やねん! また性懲りも無くアンゴラウサギの大魔王か!?
要するに一言で言うと『勝って神魔コンツェルン買収したいから頼んだぞ!』という事だと思う。
演説が終わり、いよいよ試合が行われるアリーナへと向かう。
その途中でアサキム導師と合流した。
ひしめきあう猛者達の中に、一際目立つ奴がいた。
>「あの気、いままでで見たのだと、一人しかいない。」
仮面を付けた見るからにヤバそうな奴だった。
「うわあ、相当キちゃってるな!
さっきの演説の時は見かけなかったから神魔大帝側なのかな……。
直接対決は御免こうむりたいところだぜ!」
―― バトル会場は、準備万端整えられていた。
フィールドの広さは最大値に設定され、戦闘というより合戦に近いかもしれない。
それぞれの長である神魔大帝と星の巫女は、豪華絢爛な装飾を施された戦車《チャリオット》の玉座に悠々と座り、最後方に鎮座。
そこから偉そうに支持を出し、下々の雇われ兵達が前線で乱闘するという寸法である。
フィールドは最初は荒野に設定されているが、イベントの盛り上げを狙って途中で切り替えられるかもしれない。

40 :
【>エスペラント殿
貴様のオーラ、猛烈にどこかで会ったような気がする……!
いや、気のせいか……? 気のせいだな!
てなわけで改めてよろしくおねがいします!
お二人に相談―。そろそろ避難所を立てようと思うのですがどこがいいか希望はある?
候補としては……
1 創発板避難所
http://jbbs.livedoor.jp/internet/3274/
2 千夜万夜
http://yy44.60.kg/figtree/
3 ワタクシがしたらばかどっかから掲示板ごと借りる
どこに立てても人入りはそんなに変わらない気はするのですが敢えて言うなら
創発民が入りやすいのが1、なな板TRPG民が入りやすいのが2
閉鎖的にはなるけどスレを複数使えて便利なのが3
ってな感じです。
言うまでも無くまだまだ参加者募集中です。
まだまだ今なら記念すべき黎明期からの参加者として参戦できるぞ!】

41 :
>>37
どこかで感じたことのある―いやいつかどこかで共に戦った事のある人物の力を感知する
人混みの中に紛れていてもその異彩を放つのだそれなりの猛者ならば分かるだろう
(恐らくはこの世界に奴も来たか、どちらの側に付くか知らんが)
行動を起こすべく立ち上がりまずは神魔コンツェルンに向かい傭兵として雇われる手続きをせねばならない
その際に戦わねばならないのなら仕方あるまい
静葉の方も星霊教団に潜入している頃合だろう
「悪いがこれも仕事なんでな、強すぎる連中には手加減がし辛い
殺しはせんが覚悟しておけ」
誰ともわからないように呟き、瞬く間に姿を消した
その後すぐに神魔大帝の所までに直接契約しに行き
警備やら他の傭兵を掻い潜った所を気に入られ
破格の条件で迎えられるがそんな事は微塵も興味が無く
大会に真っ先に出るように告げられ、出ることになる此処まではある程度順調だが
ここから先はどうなるやら

42 :
【>フォルテ
はて?君にはどうも懐かしい物を感じる
そうか…あの妖精彼女の子供か
そうだな、白光の神人と呼ばれた張本人さ信じるか信じないかは君次第だが
どうもお察しの通り参戦すると言っていた彼の人物です
一応此処でも宜しく
私としてはどちらでも構わないですが】


43 :
少し時間軸を戻し
フォルテより先にアサキムは星の巫女に会いに行った。
「んで、質問良いですか?」
「はっ、はい???」
星の巫女は自分と同じ仙界から来た奴だと安心できるのか。心を許してくれる。
実際、ここには護衛兵がいない。
「まさか、傭兵としてこき使うのでは無いでしょうね。」
「えっと、その指揮の補佐を」
「で、ピンチの時は、出るのか。」
「はい、よろしくお願いします。」
教団を出ようとした所に、俺の間者が来た
【静葉殿は、星の教団。ビャグミキストリは敵側に。】
いよいよ、ピンチか。
まぁ、いざというときは、素戔嗚召還しよ。

44 :
と言うわけで、実質的な指揮を取る事になったので、取りあえず兵器をチェックした。
「やぁ、兵器はどれくらいある?」
「はっ、コレを」
リストを見せられた。
それには、マシンガン5000丁 戦車、戦闘機300 ミサイル600機
そして、
「おまっ、これ八塩折じゃん。」
「はい、対魔物用兵器です。」
「よく、持ってこられたな。」
八塩折は、オロチ討伐に使われたものだ。
「まぁ、四機が限界か、じゃあ射程ぎりぎりに配備」
すぐに壊されては困る。
>>フォルテ
どこでも良いよ。

45 :
仮面の男が呟いたように聞こえた。
>「悪いがこれも仕事なんでな、強すぎる連中には手加減がし辛い
殺しはせんが覚悟しておけ」
「……知り合いなの?」
アサキム導師に問いかける。
『レディースエンドジェントルマン!
お待たせいたしました、《ミレニアム》最大の目玉イベント超常決戦!星の巫女VS神魔大帝!
いよいよ開幕です!』
ついに戦いは始まる。まずは両陣営の長の紹介からだ。
拡大立体画像が、空間にドアップで映し出される。
『人間は古来よりその技術をもって自然を制してきた――。
我こそはこの世の科学技術の担い手、神魔コンツェルンが総帥、神魔大帝!』
『我が名は星の巫女――星の声を聞く者。この戦いに精霊の導きがあらんことを――』
『『いざ、尋常に勝負――!』』
戦いの火蓋は切って落とされた。
【避難所を立てました。以後本編以外はこちらでお願いします。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/3274/1343828074/l50

46 :
「ふん、どうしようかな。」
精霊の導きとか言ってるからな、
戦術的に、戦闘機とか使うべきじゃないな。
「アサキム殿、八塩折は、予備で後2つ有ります。」
「何で、それを早く言わない。最前線に回せ。」
慌てて、準備に取りかかる。
「さてと、これで戦闘機を後詰めに回せる。」
アサキム的には、戦車で、砲撃、中央に集めたところを八潮折で打ち抜く。
「勝てるな。後は、一割回して、防衛に回し。」
ビャグに、備えたいが、
「少し、やるか」
八潮折に向かい一つずつ結解を仕掛けた。
これは仙人しか解除できないはずだ。
「いつでも、掛かってこいビャグ」

47 :
1万時間をかければ、大抵の事は習熟できるという考え方があるそうです。
毎日3時間程を剣道の練習に費やせば、10年かけて1人前。
毎日10時間近く語学の勉強をすれば、3年ほどで話せるようになるわけですね。
皆様もご存じでしょうが、この世界には長命な種族がうようよしています。
わたしたち人間の寿命は頑張っても100年ほどなので、長命種族が本気になったら技能でも知識でも敵いません。
単純に考えて、50才の魔術師と500才の魔術師なら、魔術の習熟度には10倍の開きがあるわけです。
要するに寿命とは力なのです。
選挙でも20年を1票と換算して、永く生きた者が複数票を入れられる国家もあるそうですよ。
各国のトップなんて、わたしのひいお爺さんの頃から変わってない方もいっぱいです。
たまに変わることがあっても、やっぱり席を占めるのは人間の上位互換種の方々なわけでして。
人類は衰退しました……とは言いませんが、一部の天才を除けばそんな感じなんでしょうかね。
ですから、この世界で人間が安全に生きるためには、上位種の方々の機嫌を損ねないのが重要と言っても良いでしょう。
得体の知れない神と契約したり、吸血鬼に噛まれてみたり。
首尾よくパトロンを見つけて人間を卒業できた方は、寿命の枠も突破できます。
このミレニアムで誰かの目に止まって気に入られれば、人間の上位種になれるかも。
そう考えて、頂上決戦に参加する人たちも少なくないとか。
ちなみに、わたしも就職に有利になるかもって動機で参加しました。
わたしは精霊の声みたいなものは聞こえず、魔法も使えないので神魔コンツェルン側での参加。
支給された武器はピストルで、これは引き金を引くだけでもそれなりの攻撃になるのだとか。
要するに、引き金を引くだけの簡単なお仕事です。
両隣を見れば、わたしと同じくらい弱そうな人たちがたくさんいました。
チェスで言うなら、わたしたちはポーンといった所なのでしょう。
いざ、尋常に勝負との声が響き渡ると、頂上決戦が開始されます。
広い荒野に設定されたアリーナでは、さっそく両陣営のポーンがバタバタと倒れました。
事前に受けた説明では、わたしたちは死んでも蘇れるので心配は要りません。
なんでも、肉体の組成情報を基に全く同じ肉体を再構成して、魂っぽいものを移すんだとか。
古い肉体は蘇生の際に分解器で処分されるので、大丈夫だそうです。
高度な用語を駆使した説明でしたので、何が大丈夫なのか分かりませんでしたが、大丈夫だと思う事にしました。
ピストルを両手で構えたわたしは、星霊教団の傭兵と思しき方に照準を合わせます。
引き金を思いっきり引くと、大きな音がして弾丸はどこかに飛んで行きました。
どこに飛んで行くのかは分かりません。弾に聞いて下さい。
【わたし=雑魚モブなので名前は設定しません。容姿や年齢性別も遭遇した人が決めて下さい。瞬殺も操作もフリー】

48 :
【神魔大帝サイド】
神魔大帝サイドには、戦いの場に似つかわしくない一群がずらりと隊列を組んでいた。
スーツにネクタイ、髪型は皆一様に7、3分け。
彼等は神魔大帝が擁するサイボーグ部隊、”企業戦士隊”である。
脳にまで改造を施された彼等は、神魔コンツェルンの意思たる神魔大帝の命令を忠実に実行するのだ。
彼等のまとうスーツは実は最新の科学技術で作られたパワードスーツであり、ネクタイも同じく相手の梗塞等に使うための武器。
そして、名刺を手裏剣の様に投げつける名刺スラッシャー等の技を習得している。
「ゆけ! 企業戦士部隊!!」
神魔大帝の号令で、企業戦士隊は一糸乱れぬ動作で進撃を始めた。
【星の巫女サイド】
星の巫女サイドにもまた、別の意味で戦いの場に似つかわしくない集団が控えていた。
オタク向けアイドル風の服を身に纏い、魔法少女風のステッキを持った美少女達……
と言いたいところだがよく見ると老若男女美醜様々である。
こちらもアイドル風の服は魔法の加護がかけられた法衣で、魔法少女風のステッキは見たまんま魔法のステッキ。
星霊教団に帰依し精霊魔法を習得した者達の部隊、その名は魔法少女隊BKA148。
言ってはいけない巷の通称はバカ148。
「行きなさい、星の使徒達よ! 我が教団の教えを世に広めるチャンスです!」
星の巫女の声を受け、魔法少女達が敵軍に突撃していく。

49 :
さて、いざ乱戦となったら意外とどうしていいか分からないものである。
そこれオレはとりあえずアサキム導師の横にくっついていた。
暇を持て余しているオレを尻目に導師はてきぱきと戦略を立てる。
ボケ老人は撤回しないといけないようだ。
>「アサキム殿、八塩折は、予備で後2つ有ります。」
>「何で、それを早く言わない。最前線に回せ。」
八塩折とは、古の神話にちなんで名付けられた対魔物兵器。
魔物を酔わせたようにして一瞬にして無力化する事が出来る魔導砲だ。
>「いつでも、掛かってこいビャグ」
「なあ、ビャクって誰なんだ?」
アサキム導師は分かるような分からないような答えを返してくれた。
「先程の仮面の男ですよ。
しかしあのような者はその世界ごとの名を持っていてもおかしくはありません。
あるいはこの世界では別の名前かもしれませんね」
「ふーん」
やっぱボケ老人かもしれない。
「さあ、始まりますよ。有名になりたいのでしょう?
あなたの演奏を思う存分聞かせてあげなさい」
見れば、向こうから神魔大帝群の第一陣が砂埃をあげて迫って来ていた。
前哨戦の始まりである。

50 :
>『『いざ、尋常に
「っしゃァ悪羅ァ! 飛び入り参加してやらァ! ヒャハー!」
唐突にデリカシーも配慮も何一つ感じられない声が響き渡る。
老若男女、人も魔も、魔導も科学も入り乱れるその戦場に闖入者が現れたのだ。
銀色の翼を広げ天を舞い、手近な人間の頭蓋を幾つか粉砕しながら着地するのは、大柄な竜人。
背丈は凡そ2mであり、人間に近い頭部を持つが皮膚を覆う鱗と尾、ひれが紛れもなく彼の者が竜と人どちらでもない存在と物語る。
背後から迫る機械を左腕で殴り飛ばし爆砕するその竜人の色彩は、紅と銀によって強く印象づけられるだろう。
ワークRとジャケットを捲った四肢は紅の鱗に覆われ、その左腕は銀色の機械腕。
癖の強い金髪を後ろに撫で付け、先の割れた長い舌を鋭い歯を舐るようにチロチロと動かし、不敵に笑う。
>勝負――!』』
「神魔大帝側! ゲッツだ! さあさあ誇りがあるなら死にに来い、誇りが無いならさっさと逃げな!」
割り込みもいいところだが、ゲッツの中では既に戦いは始まっている。
挑発の言葉を口にすると同時に、敵陣の反応を待たずして竜人は駈け出した。
尾を揺らしバランスを取る事で四足歩行に近い程の前傾姿勢でも体勢を崩さずに移動できる。
前へと倒れこむ勢いを前進に活かすことで2mを越す巨体は真紅の砲弾となって敵陣の真正面から躍り込む。
敵の出方など確かめず、彼我の戦力を思考せず、状況の不利有利は問題外。
大切なのは、今身を置いている所が戦場であるかどうか、ただそれだけ。
>「行きなさい、星の使徒達よ! 我が教団の教えを世に広めるチャンスです!」
「おなごだからって容赦ァしねェぞ――!」
ちろり、と舌をはみ出させて、空気をビリビリと震わせる咆哮を響かせ、竜人は跳んだ。
身長2m超、体重凡そ180Kgが、数mの高みへ己の肉体のみでやすやすとたどり着いてみせるのだ。
落下の勢いにまかせて右拳を振りかぶり、魔法少女の集団へと落下していくゲッツ。
「鍛えりゃ生身で人も死ぬッ」
40ほどの妙齢の魔法少女の顔が、恐怖に染まる。
その理由は唯一つ、ゲッツの拳が眼前に迫ってきているからだ。
竜人は咆哮により恐怖を煽り、巨体で身を竦ませ、闘士で思考を凍結させるだけの実力を持つ。
相手がそうなってしまえばやることは単純、案山子を打ち砕き粉砕してしまうだけ。
魔法少女が10m超の距離を吹き飛び、他の魔法少女も交えて薙ぎ払われた。
鋼の義手ではない。只の生身の腕による打撃だ。
その一撃だけで、妙齢の魔法少女の顔は素敵に整形手術されてしまっていた。
眼前に広がるものは無い、その現状にゲッツは雄叫びを上げる。
「詰まんねェ! もっと本気で来な、死ぬ気でかかって来な、R気で来な!
 じゃねぇと俺だけじゃなくてめぇ等の敗北も勝利も味気ねぇだろうが!」
敵に対し激励のような言葉を叫び、竜人の機械兵は仁王立ち。
未だに見せている戦力はその身体能力唯一つ、であった。

51 :
>>49
「フォルテ、お前の歌が、試合を左右する。気を抜くな。」
そう言う、
>>50
さてと、少しビビらせるか。
「フォルテ、少し出るよ。」
瞬間移動でゲッツの前に立つ
「時間がないんで、秒で終わらせる。」

ゲッツにブレイズ【ビームサーベルモード】を突き刺し

抜き

火炎弾を当てる。
「君たちは、遠距離攻撃で敵を近づけさせないで。」
超絶さわやか笑顔でいう。
「は、はい。」
こうすることでBAKの志気を上げる。
そして、戻る
「ちょっと来い。」
暗部の奴らを呼ぶ
「静葉の動向を探ってきて。」
「承知しました。」
静葉についての情報は伝えてあるので大丈夫なはずだ。
「八潮折の充電を開始しろ。」

52 :
>>フォルテ
避難所使えないorz
何とかしてくだしゃい

53 :
>>52
何っ!?
使えないというのは掲示板自体が開かない?それとも見れるけど書き込めない?
後者だったらスカイプが起動してたりはしない?
そうだとしたらログアウトしたら書き込めるようになるはず】

54 :
>>フォルテ
スカイプ?何それおいしいの
書き込めない、見れるけど
そして、みわすれで、新キャラを瞬殺
しそうだ、

55 :
【>54
参考までに http://help.livedoor.com/jbbs/qa627
スカイプはパソコンで電話するためのソフトなんだけど関係なかったか。
端末は……パソコンだったよね。書き込もうとした時にどんなエラーメッセージが出てる?】

56 :
>>フォルテ
えっと、規制だったかな。
参考でWiiでやってる。だけど

57 :
>>51
これの、10分前
さてと、少し暴れるし、フォルテいないし。>>47を潰すか。
目標タイム100秒か
レディゴー
まず、前線の雑魚どもをブレイズでなぎ倒し、
サイボーグは、手裏剣を切り抜けて、ブレイズ【ぼうがんもーど】で打ち貫く
鉛玉が来たが、掠りもしない。
「よし、ジャスト100秒、案外雑魚だな。」

58 :
>>51
>「時間がないんで、秒で終わらせる。」
一連の動作を、仁王立ちする竜人は全て受けてしまった。
一つだけ異様だったのは、その一連の動作を受け、火球を叩きこまれる瞬間に笑っていたことだ。
着弾し爆発する火炎弾、巻き上がる黒煙、業火。
暴れまわる暴風が止んだ事により周囲の士気も上昇し、安心して魔法少女達が詠唱を始めた。
だがその瞬間だ。
火柱の中から伸びた腕が、二本。
詠唱をする魔法少女二人の首を鷲掴みにして、持ち上げていた。
のそり、と飛び出すのは焼け焦げた衣服と赤熱する鱗を纏う、足。
「――ッ、ひゃ……っはははっはははっはは!
 上等過ぎんンぞ! そうだ、そうだぜ、そうでなきゃよォ! ドキドキバチバチドクドク滾ってくるってもんだァ!」
笑いながら、怒りながら、焼かれながら、血を吹き出しながら。
竜人が炎から堂々と這い出してきたのだ。
魔法少女二人の首をへし折り放り投げると同時に、豪放な笑いを響かせるゲッツ。
腹部を貫通するような傷跡だというのに、その足取りは軽い。
当然、ダメージを受けていないわけではない、刺されれば痛いし焼かれれば耐性が有るとはいえど熱い。
それでも立つのは、それでも笑うのは偏にこの竜人が戦士であるからに他ならない。
傷も死も、誇りをもっている限りは勲章でしか無い。
故に、戦いに於いてゲッツが得られるものは、歓喜に他ならず、それ以外はありえない。
ただ、やられ放題は性には合わず、引っ込んだアサキムに鋭い視線を向けた。
あれほどの事をされて尚笑う竜人を前に、周囲は怯えを見せる。
硬直した場を動かすように、竜人は己の左腕を天に掲げ、そして前方、敵将の方へとかざした。
鋼の腕だ、鈍く照り返す、無骨な兵器。
「――――ぶっ壊れろ」
その一言で、左腕が変異する。
一瞬だ、変化にかかったのは。
スライムのごとくに形を変えて、二の腕から先が砲塔へと形を変える。
唐突に現れた120mm口径滑腔砲が、魔法少女達にその丸い顎を向ける。
竜人が目を細めた、口元には、笑み。
轟音。
前方、十数人が吹き飛び、戦闘不能と成る。
そして、天にむけてゲッツが二度目の轟音を放った瞬間。
天空で何かが破裂し、炎の雨を降り注がせた。
初撃は単なる榴弾による前方の露払い。
二度目は炸裂焼夷弾による殲滅射撃。
格闘戦だけの体力バカではないと示す竜人は誇らしげに周囲を見渡し。
反動で漏れだす腹部の鮮血で、片膝を突くこととなった。
「……後先考えてなかったなぁオイ!
 まあいい! テメーら今から殲滅戦だ! ぶっ飛ばせぶっ潰せぶっ殺せぶっ壊せぶっ千切れェ――!」
背後の他の参加者を煽り立てて。
血だらけの竜人もまた、砲塔を支えとして震える足で立ち上がろうとしていた。

59 :
>>58
「ふっ、それでこそ、戦士だ。」
だが、明らかに、狂戦士だった。
はっきり言って、ビャクとアイツを相手するのは面倒だ。
「フォルテは、対竜人用の呪い歌を、俺は、少し大技を仕掛ける。」
そして、味方に大声で叫ぶ。
「今から、俺は大技を仕掛ける。時間稼ぎをしてくれ!」
応という、声が聞こえて安心した。
「八潮折を空に放て、」
「しょ、承知。」
天に巨大な砲撃が6つ放たれる。
「雑魚ども、これで潰えよ、」
その放たれたエネルギーを収束し、一気に雑魚に大玉として放つ。
当然、すごい衝撃なので、人だろうが、散る。
「さて、次の一手は、」

60 :
企業戦士達が整然と隊列を組んで迫ってくる中、明らかに異質な者がいた。
>「神魔大帝側! ゲッツだ! さあさあ誇りがあるなら死にに来い、誇りが無いならさっさと逃げな!」
「なんだありゃあ……竜人!?」
ゲッツと名乗る竜人は、魔法少女達を次々と薙ぎ払う。
彼はまるで戦意を喪失させる力を持っているようだった。
一方では、企業戦士部隊と魔法少女隊が激突しつつあった。
「何アレ、キモ! アンタ達、何で全員7・3分けなのよ!?」
「答える義務はない! 名刺スラッシャー!」
およそ感情というものを見せずに淡々と進撃する企業戦士隊の方がやや優勢、といったところだろうか。
「行くぞモナー!」
「了解モナ!」
モナーがキーボードの姿に変化する。
しかし今回は演奏するのは、自作の曲――ではない。
そんなものに魔力を込めたら何が起こるか分からず危険すぎるからである。
魂に響く名曲は、精霊に語りかけ突き動かす力が宿す事が出来る。
この力を持つ曲の事を、業界では”神曲”と呼んでいる。
永きに渡って伝えられてきた神曲についてはその効果が検証済みであり、魔法の一分野として体系化されている。
それが、呪歌や奏術と呼ばれる魔法体系だ。
長きに渡って伝えられてきた曲と言っても、バロックやクラシックといった1000年期以前の真っ当な名曲から
2000年期以後に動画サイトで殿堂入りし一部のオタクに神と絶賛された曲に至るまで幅広い。
記念すべき開幕一曲目は――
「”死せる英雄たちの戦い”――アサキム導師に続けええええええええええええええええ!!」
一人の戦士が母親の制止を振り切り戦場へ赴くシーンから始まるこの歌が描くは、血塗れの戦場、屍累々の絶望的な戦い。
それでも尚未来を切り開くために残酷な運命に立ち向かうための勇気。勝利を掴むまでは決して引かないという誓い。
効果はまさにそんな歌詞の通り。
戦意鼓舞の加護の歌でもあり、死ぬまで進撃をやめない狂戦士を量産する呪われた歌でもある。
歌の効果はすぐに現れ、魔法少女が企業戦士を圧しはじめた。
「所詮社畜軍団など我らの敵ではないわあ!」
「そおれ! イオナズン!」
空間に電撃が走り爆発が巻き起こる。
雑魚を一掃する便利魔法により、企業戦士がバタバタとしびれて倒れていく。
ここでアサキム導師が動いた。

61 :
>「フォルテ、お前の歌が、試合を左右する。気を抜くな。」
>「フォルテ、少し出るよ。」
そう言って、導師は瞬間移動で竜人の目の前に移動する。
>「時間がないんで、秒で終わらせる。」
この言葉通り、アサキム導師は華麗に3ステップ。ああ、竜人死んだな……。合掌。
そう思った次の瞬間。
>「――ッ、ひゃ……っはははっはははっはは!
 上等過ぎんンぞ! そうだ、そうだぜ、そうでなきゃよォ! ドキドキバチバチドクドク滾ってくるってもんだァ!」
嘘だろ――!?
竜人は刺されて焼かれたにも拘わらず魔法少女を二人屠って哄笑をあげていた。
それを見た魔法少女達が戦意喪失する。戦意高揚の歌の魔力がとけてしまったのだ。
戦意高揚の歌をやめ、次の曲を思案する。
……おかしい。普通、状況による恐怖で魔的なバーサク状態が解けることは無い。
それを上回るほどの強力な魔的な力が働いかない限り……。
>「――――ぶっ壊れろ」
……分かった! “声”だ。こいつの声には力がある!
父さんにとって音楽は、自らの興味の対象である神や精霊に語りかける手段だったが、
オレの興味の対象は、”音”そのものだ。
「……面白くなってきたじゃん!」
と後ろの方でたかをくくって呑気にニヤついていたら、上から炎が降ってきた。
「ぬわーーーーーっ!!」
と断末魔の悲鳴をあげながら死ぬ準備万端で目をつぶっていたら、ジュッと炎が蒸発するような音が聞こえた。
誰かが助けてくれた……!? 周囲を見回すと、ふと玉座に座っている星の巫女と目が合った。
その瞬間、彼女は一瞬微笑んだように見えた。
「星の巫女……助けてくれたのか……?」
>「フォルテは、対竜人用の呪い歌を、俺は、少し大技を仕掛ける。」
対竜用の呪い歌と言えば――やはり某大作竜退治RPGのテーマ曲でいこうか。
今でこそ竜退治からかけ離れている者もの、記念すべき第一作目は由緒正しき竜退治の物語だったのである。
そんな事を考えていると突然、目の前にいかにも弱そうな一般人といった感じの人が現れた。
今まで生き残っていたなんて余程運が良かったのだろう。
「あ、どうも」
その人は、挨拶代りにおもむろにピストルを撃ってきた。
「うわーっ!」
オレはまさかモブキャラに瞬殺されるのか!? 危うし!

62 :
>「雑魚ども、これで潰えよ、」
放たれるエネルギーの先には、丁度立ち上がった所のゲッツも居て。
その力に飲み込まれて、爆風の中にゲッツは消え去っていった。
今度こそ死んだか、そう思うだろう。普通ならば。
「――――死にかけたぜ、クソッタレ。
 最高じゃねーか! オイ!」
爆心地に立つのは、ゲッツ。
鱗の一部が吹き飛び、生々しく赤い肉をさらけ出した竜人だ。
なぜ生きていたのか。
その理由は、爆心地のゲッツを見れば一目瞭然。
ゲッツの背後だけ衝撃を受けた様子が全くとして見受けられないのだ。
要するに、何らかの手段でゲッツはダメージを負いながらも今の一撃を防いでみせた、という訳だ。

「……ッ」
竜人は、痛む肺で無理やりに空気を吸い込み、深呼吸。
熱い空気が肺に取り込まれ、肉体に一気に酸素を巡らせていく。
痛みで逆に意識が鮮明となり、死に近づく感覚と、戦いの興奮で脳内Rが溢れていく。
痛みは忘れた。今必要なのは恐怖でも思考でもなく、闘志だけ。
「竜人ってのはよォ……勇敢で命知らずで喧嘩強くて鱗がピカピカの奴がモテるんだ。
 んでもって、俺は竜人族で一番のイケメンだ、この意味、分かるな?」
軽口を叩き、竜人は笑う。
先ほどの魔法少女達の様子を見るに、どうやら面白い技を使える奴が居るようだ、と。
そんな風に思いながら、先ほどの術師の言葉を思い出し、歌という言葉にも気がついた。
>「……面白くなってきたじゃん!」
「――俺も面白いぜェ」
竜人は、敵陣の中のフォルテを正確に見据え、そして目を細めた。
死ぬなら死ぬでそこまでだ、だから生きていれば相手をしてやる。
そんな意思を向けて、狂戦士化の解かれた魔法少女達に向かって進んでいくゲッツ。
千切れた肉体を前へ進める為に、血液が紅から水銀へと変わっていき、肉体の損傷部分を補っていく。
腹部の穴を埋めるように針金のような金属的な触手が生まれ、無理矢理に傷口をつなぎ合わせ始めた。
まともな治癒の仕方ではなく、魔術などでも無い現象。
左腕の表面がさざなみのように蠢くごとに傷の治療が進んでいる。
只の竜人ではない、機械化された竜人なのだ、その戦闘力は常識では計りようが無い。
「雑魚どもじゃァ俺は獲れねェよ。
 来るなら――そうだなァ、釣り合う奴らを連れて来なァッ!」
大言壮語を吐きながら、視線を流すのはフォルテとアサキム、そして星の巫女。
こう言っているのだ、これ以上一般兵を一人に吹き飛ばされたくなければ、強さに自信のある奴らがかかって来いと。
左腕から砲撃を放ち魔法少女を吹き飛ばしながら、肉体の所々が鋼と化した竜人は進んでいくのだ。
ダメージが無いわけではない、むしろこの中での個人では最も負傷していると見て間違いないのに。
それでも笑うのは、それでも闘うのは。
この竜人がゲッツという名のれっきとした戦士だからにほかならない。
(――誇りが有るやつだけがかかって来い、覚悟の有るやつだけが戦場にいていい。
 俺より強い奴だけが俺の前に立て、俺に勝ちたい奴だけが俺の敵になれ。
 それ以外の有象無象は、全部敵ですらねェんだからよォ)
竜は求めていた、己の全身全霊を掛けて戦える、強い敵を。
限界を出して、限界以上の高みでぶつかり合える、そんな相手の存在を。

63 :
>「っしゃァ悪羅ァ! 飛び入り参加してやらァ! ヒャハー!」
会戦間近にどこからかやってくる竜人
それに向けて視線を向ける
一体何者か目的は何か分からないが
問題はどちら側に付くのか動向を確認せねばならない
>「神魔大帝側! ゲッツだ! さあさあ誇りがあるなら死にに来い、誇りが無いならさっさと逃げな!」
こちら側に付くと言った後挨拶する間も無く斬り込んで行ってしまう
見るからに戦闘狂のだったらしい
「やれやれ、では血気盛んな乱入者には頑張ってもらうとするか」
だが彼の後には続かず、戦況を様子見するが如く静止し
その代わりに此方の神魔コンツェルンの持っている兵器類を管理している企業戦士を呼び出して
現在使える物を尋ねると、さすがに大企業普通ならば持ちえぬある兵器を開発していたようだ
「こんな物を作っているとはな、世界が世界なら支配すらも容易いな
今すぐ作動準備をしろ、目標魔法少女隊」
この言葉によりこの空よりも高くこの星の大気圏外丁度に幾つも建造配置された
衛星兵器群が存在する。それは軍関連に携わる企業ならば当然所持できる上に開発する事が許されている
言わば空を支配しているも同然だった
「あのゲッツとかいう男は狙うなよ、撃て!」
その言葉と共に空からレーザーやら電磁砲などの一斉砲撃の光が
味方を当てぬようにちゃんと認識されて降り注ぐ
「……(奴が居るならとっくに気づかれてるな、最低でも情報を得られれば万々歳だな)」
戦況を見極めながら次の一手を考えつつも
厄介な状況である事になりながらも今出来る事を考えていた


64 :
無言で戦況を見ていた神魔大帝が口を開いた。
「思ったよりやるようだな……。技術部隊、そろそろ”あれ”の準備だ!」
「はっ、かしこまりました!」
大掛かりな装置が組み立てられていく。
これは、世界の外側から《英霊》を呼び出す禁断の装置。
《英霊》――あらゆる世界、あらゆる時代に存在した英雄達の霊。
偉大な功績をあげ、死後も尚人々からの信仰の対象とされた英雄の霊は、
世界の外側に属する存在となり、因果の枠から外れて不変の現象になるという――
神魔大帝は、組み立てられていく装置を見ながら、愉快でたまらないという様に高笑いをあげた。
「科学と魔導はそろそろ一つになるべきなのだよ……。
もうすぐ、もうすぐ私の時代が来る! 魔導科学が支配する素晴らしい時代が訪れる……!
ククク、ハーッハッハッハッハ!!」

65 :
【おいおい、なんて戦闘狂だ。】
あの衝撃で一万tは衝撃を受けたはずなんだが、まぁ、良いやあいつの処理は、後だ。
【無限結解 神楽】
ゲッツのまわりに、多重に結解が張る。
【動けば、動くほどダメージが増え、酸素濃度も減る。さすれば】
機械の手も使えなくなる。
「報告、静葉を捕らえました。」
「ご苦労、監視を頼む」
「戦線に、舞い戻りますか。」
と思った、瞬間レーザーが発動、
矢のように、降ってくる。
「はっ、こんなので止められるとでも、笑止!」
自分、味方の、所に降ってくるレーダーを切り払う。

66 :
>【無限結界 神楽】
展開された結界を前に、火力とタフさのみに自信のある竜人は余裕の笑み。
結界の面を前に機械の左腕を振りかぶり、殴りつけた。
ごうん、という衝撃音がビリビリと周囲の空気に食いつくも、砕ける様子は無い。
「ひーっはっはァ! 今更結界如きで俺様を留められグアーッ!?」
それでも何度も拳足を叩きこみ続けていた、ゲッツ。
だがしかし、余裕の表情のままダメージを受けたことにようやく気づき倒れこんだ。
酸欠で思考に霧がかかるが、もともと大したことを考えていなかったため大差はない。
それでも、全身に巡る痛みは消えず、むしろ数十回の打撃をその中で放ち続けた事が異常だったのだろう。
「――ッ、まずったぜ……ッ、糞がァ――――!」
酸素濃度が下がり、高山病のような症状になってもおかしくない現状。
だが、山岳をルーツとするゲッツの一族は、低酸素状態でもある程度までは対応できる。
世界の変化に対応して体一つで伊達に生きてきた種族ではないのだ。
「竜人の戦士を舐めんなァ! 危機危険絶体絶命はダチみてぇなもンだってなァ!」
結界に、右手の爪が食い込んだ。
同時に、左腕の内部に組み込まれた魔導心臓が鼓動する。
竜の血を薄く引く竜人の中に眠る因子が僅かに目覚め、竜種の魔力が発露。
竜の魔力が結界を構成するために必要な術式と魔力を侵食、捕食し始める。
「戦って戦って戦って殺して殺して殺して気高く生き抜いて、そんでもって誇り高くRれば!
 俺たち竜人は正真正銘の竜神になれンだァ! だから諦めてなんかやらねェぞ!」
竜人にとっては、諦めは最高に格好悪い事にほかならず。
どれだけ無様でも、勝とうが負けようが最後まで戦い続ける者が戦士だと思っている。
そして、そうでなければ竜人を名乗る事などできぬし、竜神に至るなど不可能だと『知っている』。
あきらめず、武様にも結界を一層づつ魔力を食いちぎりながら粉砕していく、竜人。
速度こそ遅々たるものだが、相手の搦め手の戦術はむしろこの竜人の中の眠れる竜を起こしただけだ。
と言っても傷は深く、酸素は足りず、満身創痍なのは間違いない。
>「科学と魔導はそろそろ一つになるべきなのだよ……。
>もうすぐ、もうすぐ私の時代が来る! 魔導科学が支配する素晴らしい時代が訪れる……!
>ククク、ハーッハッハッハッハ!!」
「しらねェ……ッ、ただ、顔面ストレートォ……ッ!!」
背後で起こる気配に、何か寒気を感じながらも。
それでも真正面からアサキムではなくても誰か将の首を取らなければならない。
それだけを糧に竜人は、前に進んでいく。
多重結界の最後の層を爪が貫き、徐々に結界を引き裂いていく。
もう数秒で、竜人は結界の軛から放たれ、肉塊に近い姿で敵陣に足を進めていく事だろう。

67 :
「さすが、太公望殿が作られた術、すごい力だ。」
圧倒的に、壊し、潰し、暮らした竜人
それもここまでかと見えたが、しかし、
「なるほど、あの右腕相当厄介だな。」
あの右腕がある限り、そう簡単にやられはしないか、
「いっそのこと、この地に封印するか。」
なんて、考えながら、潰し方を考えていた。
【今は、体力を温存しないと、あいつと戦うのは、フルでも若干キツい。あっ、】
そうだった、式神呼べばいいんだ。
とりあえず、ヴァイサーガ、アンジュリクを召喚【SRWOGを参考】
ゲッツに、当たらせる。
「神楽のいいところは、好きに調節できる。」
アサキムは、可能な限り、結解内の酸素濃度を下げた、

68 :
なお、アンジュリク、ヴァイサーガについては、人と同じサイズと認識してください。

69 :
さて、モブにピストルを撃たれたオレの運命やいかに!?
結論から言うと、死ななかった。
相手が実戦経験が全く無い一般人だったのが幸いし、弾丸は僅かに外れて、耳の横、ヘッドホンのようなヘッドギアを掠っていった。
その衝撃で、ヘッドギアが外れて落ちる。
「あっ、外れてしまった。もう一回!」
相手はもう一回撃とうとするが、カチッという音がしたのみ。弾切れである。
「あわわわわ……」
狼狽えるモブに対し、オレは言った。
「安心しろ、わざわざモブを殺ったりしねえよ。関係ねーけど何でリクスーなんだ?」
「あわわわわ。就職活動の一貫として参加してみまして……。
これには企業のリクルーターも来てまして……」
「ククク……就職活動……! 今やどの企業も神魔大帝の息がかかってるからなあ!
下手すりゃ改造されてあんな風になっちまうぜ!?」
手近な企業戦士を指さし、嘲笑う。妖艶に、妖の残酷さを顕にして。
背に具現化するは、2対4枚の半透明の翼。
いつも付けているヘッドギアは、強力過ぎる半妖の力を抑えるためのもの。
外した時、真の力と残酷な妖の本性が覚醒する――!
外したというかうっかり外れたのだが、外れてしまえばそんなの関係ねえ!
「モナー、フォーム《タクト》だ」
モナーが変化したのは、楽器ではなく細い棒――指揮棒である。
それをすっ――と付きつけるは、アサキムに結界をはられて尚歩みを進める竜人の戦士。
アサキムに交代の時間を告げる。

70 :
「アサキム、独り占めは駄目だぞ? そろそろ交代だ。
お前はあの仮面の男とやってきな、因縁があるんだろ?」
>「しらねェ……ッ、ただ、顔面ストレートォ……ッ!!」
交代を言い渡してもアサキムがまだ未練がましく仕掛けているようだが、今更これ位でへこたれるような奴ではないだろう。
満身創痍で歩みを進める竜人の前に立ちはだかる。
「お前、イイ声してるな。遊ぼうぜえ! オレは《精霊の奏者》フォルテ・スタッカート。
共に奏でよう、戦いの輪舞曲《ロンド》を! そしたら連れてってやるよ、竜王の高みまで!」
一つ深呼吸し、指揮棒を振り始める。
「――剣の舞!!」
空間が鳴動し、虚空からオーケストラが響き渡る。
最初は弦楽器と吹奏楽器の二拍子のリズム。マリンバで奏でられる軽快なステップ。
続いて現れるは緊張を煽り立てるようなチェロの旋律。
精霊が見える者には分かるだろう、これはオレの指揮に従って精霊が奏でているのだ。
同時に空間に無数の光の剣が現れ、その半分が竜人に斬りかかり、もう半分がオレの周囲に鎧のように展開する。
それはまさに攻防一体の剣の舞。
「どうだ、イイだろう? これが精霊の奏でる究極のオーケストラさ!」
これこそが、精霊楽師の真骨頂。
自ら奏でるのではなく指揮によって精霊に奏でさせる荒業。
指揮は、オーケストラの全ての楽器を把握してはじめて出来るもの。
卓越した魔力を持ち、あらゆる楽器に精通した者だけが達する事が出来る高みなのだ。
オレは不敵な笑みを浮かべて竜人を挑発する。
「まさかこれで終わり、なんて事はないよなあ、コンサートは始まったばかりだぜえ?」

71 :
「ったく、しょうがないな。」
徹底的に、バックアップさせようとしたのだが、フォルテがやる気なのだやるしかない、
とりあえず、まず。
怒鳴ってみる。
「おい、エストランド、貴様の、間者は捕まえた、大人しく、投稿しろ。」
そういう、おそらく屈しないと思うがあくまでも、最後の投降策
【まぁ、無理だろう。】

72 :
>「科学と魔導はそろそろ一つになるべきなのだよ……。
もうすぐ、もうすぐ私の時代が来る! 魔導科学が支配する素晴らしい時代が訪れる……!
ククク、ハーッハッハッハッハ!!」
「やはりか、何か企んでいるのは間違いないと思っていたが」
これは本格的に多世界を揺るがす前の前兆かもしれない
破壊すべきか否かは判断が問われているが
状況は此方も芳しくないように思える
そんな時に、奴が此方にやってくる
>「おい、エストランド、貴様の、間者は捕まえた、大人しく、投稿しろ。」
そろそろ例の頃合かと思った時丁度のタイミングで思念通信が入る
<主様、例の情報は入手致しました今脱出しております>
<ミキストリ殿、静葉さんの救援終りました今から後を追って離脱します>
こちらとて一人で戦っている訳ではない仕事で就いている以上は広域補助機関<サポーター>のバックアップは存在する
世界守護者機関<ガーディアン>の世界を守る組織の名は伊達ではない

「投降する理由は無くなったな、まぁ元よりそのつもりなんぞなかったが」
手には無命剣フツノミタマを召喚し、アサキムを再度見やる
協力するかは此処から次第だが怪しまれる訳にはいかない
「さて、私も雇われた以上は金額分は仕事をせねばなるまい
悪いがこれも仕事だ」
目の前の男は屈指の実力者だろう
全力で遣り合うつもりはないが、そこそこの所まで頑張るとしようと考えていた

73 :
結界を引き裂き、酸欠に陥りかけた身体に活力を与えるため、一息で大量の酸素を取り込む。
胸が鳩のようにぼこりと膨らみ、肋が拡張、肺が限界まで膨れ上がる。
酸素の足りていない身体に一気に酸素が行き渡り、思考の霞が消え、視界はアドレナリンも有り、逆によりクリアな程。
高地に置いて戦闘や狩をしてきた彼らは一瞬で酸素を取り込むための身体構造を得ているのだ。
体調は十二分だ、戦闘に於いて体調が万全なことの方が少ないのだから、今の己は十全であり、完璧だ。
なにせ足が動く、腕が動く、思考できる、心臓が動いている、生きている。
ならば闘う上で困る点など、何一つ見つかりなどしない。
>とりあえず、ヴァイサーガ、アンジュリクを召喚【SRWOGを参考】
>「お前、イイ声してるな。遊ぼうぜえ! オレは《精霊の奏者》フォルテ・スタッカート。
>共に奏でよう、戦いの輪舞曲《ロンド》を! そしたら連れてってやるよ、竜王の高みまで!」
二人から、一挙にダンスの誘いがやってきた。
だが、より情熱的にこちらにアプローチを掛けてきた方に、竜人は視線を向けた。
すなわち、獲物であり敵であるのはフォルテ、その人だ。
決めた以上は、他は見えず、戦意も意思も全てフォルテに注がれるのだ、恋焦がれるように。
「――歌ァ苦手だが、踊りは得意だぜェ。
 良ィ曲じゃねェか、好きだぜ、こういうのはよォ――――ッ!」
迫りくる、光剣。
迫りくる、ロボットの式神。
満身創痍の竜人に、それをどうにかする術などあり得るのだろうか。
――間違いなくあり得る、そうあり得るのだ。
光剣に向けて、竜人が竜の魔力を纏わせた生身の右腕を振りぬいた。
衝撃音と閃光を放ち、大量の光の剣は弾き飛ばされ――接近していたロボットに突き刺さる。
爆発、粉砕、衝撃。
どこまでも、只々ひたすらに暴力的。
だが、信仰と言っていいほどにその力の行使は真っ直ぐで、歪みないものだ。
爆風を背に、片膝を突く竜人はその力強い視線を、柄まで通らんと意思の剣として、送り込んだ。
「ひハッ! だったら俺も見せるしか無いわなァ!
 もう一回、テメェ≠ノ名乗るッ! 高地竜人族『ハイランダー』、全方位殲滅師のゲッツ・ベーレンドルフ!
 敬意を以て伝統の戦闘技能『クレイモア』を見せてやる、そしてその身と心に刻めェ! 竜人のッ! 生き様をッ!」
震える身体で、ゆっくりと立ち上がり、竜人は傲岸不遜に叫ぶ。
戦闘の意思に呼応し左腕の魔導心臓が鼓動、左腕がその姿を変えていく。
体内に根を張るようにして同化している未完成兵器は、その影響を全身に及ぼす事が出来る。
皮膚から鋼が分泌され、真紅の鱗の上に鋼の鱗がかぶさり、背の分泌腺から吹き上がる金属が翼を形作った。
角、爪が伸張、硬化、強化。その後魔力で全身がコーティングされる。
左腕の肘から先が2m級の両刃の大剣となり、全身が二回りほど巨大化した。
竜人、否。人の因子を持つ鋼の竜だ、そこに居たのは。
力強い鋼の翼を広げ竜人は空を撥ね、駆ける。
「祖人ゲオルギウスの刃と祖竜ファフニールの血が俺らを生んだ。
 竜の魔力と聖人の刃――――それらが生む一撃を、テメェに刻んでやるッ!」
迫りくる無数の光剣を、その爪と刃で吹き飛ばし、粉砕しながら。
その鱗に、その身体に傷を刻み込みながら。
それでも、竜は――真っ直ぐにゲッツ・ベーレンドルフを貫き通そうとしていた。

74 :
「ふっ、それでこそ、お前だ。」
さすが、ビャグに付き添うもの、飄々と逃げたか。
「じゃあ、いざ勝負。」
ブレイズをサーベルモードにし、ビャグに突っ込む。

75 :
「神の使いである私が見るところによると、この世界は救いを求めておるようだな。
いや、救いを求めているのは私か。」
1人の男が西瓜を片手に歩いている。
どうやら道に迷ってしまったようだ。
名前:きもちやま わるのしん(気持山悪乃進)
種族:人間
性別:男
年齢:20代後半
技能:自称・大魔道士
外見:キノコのようなヘアースタイル 無駄に神々しいローブ
装備:いざないの杖、謎の小袋、黒歴史の書
操作許可指定:参加者のみ可
設定許可指定:参加者のみ可


76 :
>「――歌ァ苦手だが、踊りは得意だぜェ。
 良ィ曲じゃねェか、好きだぜ、こういうのはよォ――――ッ!」
竜人が右腕を一閃すると、光の剣が弾き飛ばされロボットを破壊した。
「ひゅーっ、やるじゃん!」
>「ひハッ! だったら俺も見せるしか無いわなァ!
 もう一回、テメェ≠ノ名乗るッ! 高地竜人族『ハイランダー』、全方位殲滅師のゲッツ・ベーレンドルフ!
 敬意を以て伝統の戦闘技能『クレイモア』を見せてやる、そしてその身と心に刻めェ! 竜人のッ! 生き様をッ!」
何故だか分からないが、新たな神曲に出会った時のように胸が高鳴る。
曲目変更だ。こいつと踊りたくてたまらない。
タクトを高々と頭上に掲げる。指しているのは遥か天空の彼方、星界。
乞うは、星界に舞う流星の精霊の加護。
「望むところだ! 全部教えてくれ! "命、夢、希望、どこから来て何処へ行く?"
――”DANCING MAD《妖星乱舞》第4楽章”!」
演奏開始――。パイプオルガンの重厚な和声から始まり、直後曲調は急転直下ロック調へ。
破壊の衝動の中に見え隠れする悲哀。
この曲は、宿命の戦いの曲。そして、狂気に堕ちた哀れな道化師のテーマだ。
精霊の加護が降りてきた。オレは妖精の翼を広げ、地面から僅かに浮き上がる。
>「祖人ゲオルギウスの刃と祖竜ファフニールの血が俺らを生んだ。
 竜の魔力と聖人の刃――――それらが生む一撃を、テメェに刻んでやるッ!」
竜人の、非常識な長剣と化した左腕が迫ってくる。
「竜人は名前の通り半分が人で半分が竜だったのか。
つまり……お前の種族のアダムとイブはとんだヤンデレ同士だったわけだ!」
軽口を叩きながら、軽く地面を蹴る。
重力が無い世界で舞う蝶のように跳び、電光石火で突き出された刃を避けた。
――と思ったが避けきれなかった。脇腹を薄く薙がれ、真紅の筋が虚空に飛び散る。
それはあまりに人間的で、背で虹色に輝く妖精の翼とは似つかわしくない物。
「半妖――決して受け継がれることは無い一代限りの種だ。
恋とは完全なる者への憧憬。父さんは星の命そのものに心奪われた」
タクトの一閃に合わせて、竜人めがけて小型の流星が堕ちる。
竜人はそれを左腕の刃で粉々に粉砕する。
「さぁ、オレのハートを貫いてくれよ。Sall we Dance?」
戦いに焦がれる者と音楽に焦がれる者の乱舞がはじまる。
交差するは鋼の翼と虹の翼。激突するは竜の魔力と妖の魔力。
閃く巨刃と堕ちる流星が戦場を彩る。

77 :
>「ひゅーっ、やるじゃん!」
「この程度で声援あげてちゃこっから先ァ絶叫して絶望して絶頂しちまうぜェ!?
 ヒィッッハッハ――ッ!」
暴力、暴威、暴虐。
それらすべてを司るように、何もかもをも殲滅して駆け抜けていく。
彼は戦種は全方位殲滅師[ジェノサイド・マスター]。
こと攻撃力、攻撃手段に関しては無類の実力を持つ、破壊、殲滅、抹殺のエキスパート。
だからこそ、そう簡単に壊れない、そう簡単に終わらない相手をこの竜人は求めていた。
そして、今目の前にいるのは、『それ』だ。
>「望むところだ! 全部教えてくれ! "命、夢、希望、どこから来て何処へ行く?"
>――”DANCING MAD《妖星乱舞》第4楽章”!」
「はッ、知らねェよ。だが、テメェと遊ぶのはきっと楽しいぜェ!
 それだけは絶対に間違いねーわなァッ!」
鳴り響く、荘厳な音色。
物悲しさと、狂気、そして戦わなければならないという意思を感じさせる、その音色。
当然、竜人には音楽理論など理解するべくもないが、本能で理解する。相手もこちらと遊びたいのだと。
広角が釣り上がり、鋭い牙を剥き出しに竜人は翼を動かし、空を粉砕する轟音で、飛翔。
速度をより増し、2mを優に超える、数百kgの鉄塊は、咆哮を上げながら、接近。
>「半妖――決して受け継がれることは無い一代限りの種だ。
>恋とは完全なる者への憧憬。父さんは星の命そのものに心奪われた」
「は、ンな事言ったら俺らだって、竜と人だぜ。
 そして、憧憬だか道警だかホーケーだか知らんが、とりあえず俺ァテメェと刻みあいたい!
 今は、それだけで十分ッ! だろォ!?」
落下していく流星に、鋼が速度と重量を以て抱擁を交わす。
抱擁は余りにも激しく、流星は粉砕されて。
だが、その美しさに竜人は見せられ、より先を求めて竜人は肉体を駆動させる。
引き絞られた弓から解き放たれる矢の軌道で、空には下がっていく無数の線と、駆け上がっていく一筋の線が描かれた。
>「さぁ、オレのハートを貫いてくれよ。Sall we Dance?」
「傷ってのはわかりやすいつながりだぜ。俺はテメェのハートに俺を刻んでやる。
 だから、テメェも俺にテメェを刻みなァ! 全部全部、真っ向から受け止めてやるからよォ!」
鋼の鱗に罅が入り、限界に近い肉体を駆動させる事で、激痛で視界がスパークする。
ああ、楽しい。心のそこから、竜人はそう想えた。
絶対に、俺の存在をお前に刻み込む。そう、決めた。
きっと、その思考は狂っている。
きっと、その考えはおかしいものだ。
きっと、その姿は醜いだろう。
だが間違いなく、この空間、この事象は美しい。
竜人は、力で己を相手に刻むために。
半妖は、歌で己を示すために。
只々、憎みあうでもなく、敵対するでもなく。
遊ぶように、彼らはぶつかりあう。ひたすらに。

78 :
>「ふっ、それでこそ、お前だ。」
相手の言葉に対してはこの場では怪しまれないように無表情を装う
どうせなら彼にも協力してもらうのもいいのかも知れないが
あくまでも今想定している事を実行できる事が不可能になるほどの
行動に支障をきたすのが拙いのだ
>「じゃあ、いざ勝負。」
やってきたアサキムに対して余裕を見せるようにバックステップを踏み後方に下がる
そしてそれと同時に自身の周囲に黒い魔力で出来た十字剣が何本も出現させると
「まともな勝負になるかはこれからと君次第だ
こっちとしてはR気は毛頭ないがね、詰らんリスクを背負うつもりもない
短い間だと思うがお付き合い願うよ」
愛想笑いをした後、一気に殺気と威圧感が膨れ上がる

79 :
>「は、ンな事言ったら俺らだって、竜と人だぜ。
 そして、憧憬だか道警だかホーケーだか知らんが、とりあえず俺ァテメェと刻みあいたい!
 今は、それだけで十分ッ! だろォ!?」
「ああ、十分すぎる位……!
この姿を見て怖がらないのはお前が初めてだ」
初めて、と言っても人前でこの姿になったのは何十年ぶりだろうか。
人間側から見れば禁忌でも、人間以外の種族の側から見れば何でもないものかもしれない。
それでも、初めて父さん以外の他人に本当の姿を認めてもらえたように思えたのだった。
オレは昔人間の学校に通っていた。自分でも少し変わった人間程度に思っていた。
しかしリア厨の頃DQNに絡まれて力を暴走させた日から、周囲の態度ががらりと変わってしまった。
得体の知れない者に対する畏怖の目。腫れ物に触るような態度。
色んな種族がうようよしているこの世界だが、人間だけは他と一線を画しているのだ。
他の種族との間に平均的な能力値で歴然とした差がある彼らは、同種同士で集まって身を守る生態がある。
――故に、他の種と交わる事は人間達の間でいつしか禁忌となった。
後天的に人間から他の種族にクラスチェンジする者もいるが、それは文字通り人間をやめる事なのだ。
「なんて、綺麗なんだろう――」
束の間の思考から帰還し、流星と鋼の饗宴に場違いな感想を抱く。

80 :
>「傷ってのはわかりやすいつながりだぜ。俺はテメェのハートに俺を刻んでやる。
 だから、テメェも俺にテメェを刻みなァ! 全部全部、真っ向から受け止めてやるからよォ!」
「浅葱の月の翅の舞い踊る宵――”月翅《つきはね》”――
これでラストだ、この歌で、お前にオレを刻み込む! オレの歌を聞けえええええええええ!!」
オレは笑っていた。心の底から笑っていた。やっぱり締めはヴォーカル曲で。
太古の昔とも、遥かなる未来とも、他の惑星とも取れるどこかにて、飛び立つ”蝶”を祝福する歌。
終始明るい長調のその曲は、戦いの場にはあまりに似つかわしくなく――
そして今この瞬間にあまりに合っていた。
さっきまで肩で息をしていたのに、嘘みたいに呼吸が整う。
そして語りかけるように、歌いはじめる。
「月影る闇に咲く華 底知れぬ深淵を見つめた
時を漂い続けた君は 星屑の掃き溜めにて目覚めた」
タクトに光が集まり、光の剣となる。それは精霊力の実体化、莫大な魔力の結晶。
歌いながら戦う事は物理的には可能。
しかしそれがいかに至難の技かは、アイドルグループの口パク騒動を見れば分かるだろう。
だからやろうとするバカは滅多におらず、技として確立もされていない。
これは味方にかける事を想定した補助魔法を自分にかけているのだ。
でも、今なら出来る確信があった。
「水を蹴って翅広げ 青年の日に別れを告げ今飛び立とう
黄金の粒散らして」
迫りくる鋼の刃。魔力を乗せた光の剣で、真っ向から切り結ぶ。
力と力が弾け、火花が散る。
いつの間にか体には無数の傷が刻まれていた。
しかし恐いほどに痛みは感じず、感じるのは上り詰めていく高揚だけ。
―― そうだ、この戦いが終わったらローファンタジアを出よう。
都会に幻想を抱いてとりとめのない夢を追い求めるありがちな田舎の若者の日々は終わり。
旅の目的は――母さんを探すこと。会いたいなら自分から探しに行けばいい。
「一夜の夢織り上げる宵に安息の繭はほどかれてゆく」
果たして、その瞬間は訪れた。光の剣の切っ先が竜人の心臓を捕える。
コンサートは最高潮に上り詰めた。“今だ”――全感覚がそう告げていた。
「浅葱の翅の女神の唄に狂わされた 獣の魂が踊り燃ゆ」
一気に滑空し、竜人の心臓に光の剣を突き立てる。それは鋼鉄をも貫く精霊力の剣。
刺し違えてもいい、いや、刺し違えるなら本望――!

81 :
>「ああ、十分すぎる位……!
>この姿を見て怖がらないのはお前が初めてだ」
「はッ――そりゃ当然、ハイランダーで最高最強のイケメンだ。
 むしろ超カッケェし、超綺麗だぜヒャッハハハハッハハハハッハハァッ!
 ま、俺の方が万倍イケメンだけどなァ――ッ!」
――鱗の赤いハイランダーは存在しない。
暗色と青系統の鱗ばかりのハイランダーの中で、ゲッツの存在は特別なものだった。
祖竜ファフニールの鱗は朱、その朱の理由は鱗に降りかかった血が炎で染め抜かれたから、と言われている。
母親の胎内を突き破って生まれたゲッツは、母親の血よりも尚赤い鱗を持つ、血の竜人だった。
幾ら戦いに身を置くことを好むハイランダー族とはいえど、赤い鱗の竜人は受け入れられ難い。
災いの竜人、それが神官から彼に与えられた魂の神名だ。
だが、己の出自も、己の人生も、己の名も、己の運命も。
この竜人は何もかもを後悔したことは無い。
迫害されるなら、それを跳ね除ける力を身につける。
殺されるなら、殺されなければ良い。
だが、それでも誰かに己を理解して欲しい、そう思う気持ちだけは、あった。
自分の全てを叩きつけることの出来る機会を、己の知らぬ己を引き出す相手を、求めていた竜人は。
相手こそが、それなのではないかと、本能的な何かで感じていた。
>「なんて、綺麗なんだろう――」
「はッ――ッハッ……ッ! ヒハッ!
 ヒャハハハハッハハハッハハッ! 最ッ高の気分だッ! 今の俺なら、星だって砕いて魅せらァ!!」
相手の感想の繊細さとは、真逆の感想。
品性の欠片もない、血の混じるしゃがれ声。
相手の紡ぐ歌とは比べるべくもないほどに、泥臭く、乱暴な声。
だがそれ故に、伸びやかに、力強いあり方が示される。

82 :

流星を前に竜は、尚舞い上がる。
ただ上を、ただ先に居る相手と刻み合うために。
空を――――切り裂いて。
>「浅葱の月の翅の舞い踊る宵――"月翅《つきはね》"――
>これでラストだ、この歌で、お前にオレを刻み込む! オレの歌を聞けえええええええええ!!」
莫大な魔力量、それを見て、笑う。
そして、己の望み、己の強くなりたい意思、己の力を求める強い情動に従い進化する武装。
己の義手、非究極未完成兵器『竜刃』が『竜刃昇華』[シェイプシフト]する。
魔導心臓が体内に溶け込み、竜の血の流れる生身の心臓と同化、一時的に体内に莫大な魔力を完全に供給させる。
閃光が、竜人の身体から生じた。
『進化の光』が、巻き上がる風と共に相手の光の刃とぶつかりあう。
鋼の鱗を砕き、赤き肉体を引きちぎり、そして衝突、衝撃、爆発、爆裂。
「ッハッ! 来いよ、来いよ、来いよ来いよ来いよ来いよッ!
 行ってやるぜ、どこまでもッ! 絶対にッ! テメェの元にッ! 俺を刻みにッ!」
絡みあうように、じゃれ合うように、必死必殺の剣閃がぶつかり合い。
心の賦に突き立てられる光の剣が、竜人の装甲を貫き、血を吹き出させた。
だが、終わりではない。竜人の瞳がまだ死んでいないからだ。
突き立てられた剣を中心に鱗に罅が入っていく、中から漏れるのは、赤い光。
「ぐ……ッ、が――ァッ! まァダダァッ!」
胸に生じた裂け目から、血の混ざる静謐な魔力が、暴虐となって吹き上がる。
理解する、コレが、竜神へ繋がる力の一端だと。
笑う、そして感謝。この高みまでたどり着かせた、フォルテの存在に。
だからこそ、叩きこむ。己の全身全霊全力全開を。
「――――竜刃昇華『アスカロン』ッ!」
胸の裂け目に手を伸ばし、竜人は己の血を握りしめ、何かを引きぬくッ!
左腕と同化した『それ』は――竜人の持つ刃を崩壊させ、さらなる領域に消化させる。
祖人ゲオルギウスの駆る聖剣と同じ名を冠した、必滅の刃は、閃光の剣――奇しくも相手のそれと似通った形を取って、顕現。
「テメェの名、まだ聞いてなかったな、そういや――――」
思い出したようにそう呟いて。
竜人は絶命と同時に、相手の胴を真っ二つに両断した。
笑みながら、崩壊する肉体を引きずり、大地へと落下していく竜人。
「――――刻みな、テメェの名を」
意識を失う間際に、ちいさくそう呟いて。
竜人の身体は崩壊し、鋼の心臓のみを残して大地に消えていったのだった。

83 :
>「はッ――そりゃ当然、ハイランダーで最高最強のイケメンだ。
 むしろ超カッケェし、超綺麗だぜヒャッハハハハッハハハハッハハァッ!
 ま、俺の方が万倍イケメンだけどなァ――ッ!」
「ふっ、確かにイケてる。真紅の鱗も、鋼鉄の鎧も、何もかも全部!」
初めての感情が沸き起こる。こいつの事をもっと知りたい。
他人になんか興味は無かった。美しい曲にR音を奏でてさえいれば十分だった、それなのに。
こいつはきっとオレととてもよく似た形の魂を持っていて、それでいてオレよりもずっと強くて揺るぎない。
光に包まれた竜人は、神々しくさえ見えた。
>「ッハッ! 来いよ、来いよ、来いよ来いよ来いよ来いよッ!
 行ってやるぜ、どこまでもッ! 絶対にッ! テメェの元にッ! 俺を刻みにッ!」
突き立てた光の剣が、過たず竜人の心臓を穿つ。
真っ直ぐに瞳を見て告げる。
「オレは行ったぞ――だからお前も来い!」
>「ぐ……ッ、が――ァッ! まァダダァッ!」
鱗の罅から赤い光が漏れ出す。
胸の裂け目から膨大な魔力が溢れだす。
>「――――竜刃昇華『アスカロン』ッ!」
引き抜くは眩い閃光。竜人の祖人の刃を想起させる、光輝く剣。
>「テメェの名、まだ聞いてなかったな、そういや――――」
閃光が美しい弧を描く。それを最後に竜人は絶命し、地面へと落ちていく。
手を伸ばして一緒に落ちる。
「それなら最初に言ったよ? あ、れ……」
気付けば上半身と下半身がさようならしていた。
何かのゲームで上半身だけのドラゴンでハーフドラゴンなんてネタがあったけどあれか。
文字通り半分ってやつ。
「上手いよ……上手いギャグだ――」
上手いけどスプラッタ過ぎて子ども泣くぞ。
>「――――刻みな、テメェの名を」
その言葉を最後に竜人の肉体は崩壊し、鋼の心臓のみが残る。
「もう忘れちゃった……? 酷いなあ。
今度は忘れないように、ここに書いておくからね……」
鋼の心臓に、指を滑らす。Farte Stacattoと、光の文字が描かれる。
躊躇いながら、告げる。
「ゲッツ・ベーレンドルフ……オレを真っ二つにしたのはお前が初めてだ……
オレさ、旅に出ようと思うんだ。よければ、一緒に来てくれるかな……」
我ながら、初めての友達を遊びに誘う時みたいだ。
そう思ったのを最後に、意識は眩い光に呑まれた。

84 :
客席にやたらハイテンションな実況が響き渡る。
『おーっと、注目のバトルに決着が付いたようです! 相打ちですっ! たった今っ、双方壮絶に絶命しましたっ!!』 
人間の身には過ぎたる魔力の行使の影響か
半妖の肉体は朽ち果てて荒野を吹き抜ける風に散り、半実体の翼が結晶化して虹色の宝玉のような球体になる。
星の巫女は、半ば呆れ半ば感心したように部下に告げた。
「随分派手にやりましたね……。至急2人を回収して蘇生に回してください」
「しかし蘇生は死亡者を後で全員まとめてという手はずではないですか?
それに神魔大帝側は向こう側で蘇生するんじゃ……」
「今すぐに!」
「――はっ、ただちに!」

85 :
「ふふ、じゃあ、行くよ。」
まずは、軽くサーベルで、攻撃
まぁ、これは、見事にかわされる。
【密室空間を作らないと、】
そう思いながら、不意を付けないかを見る。
「いいや、このままやろう。」
【天望結解 星空】
この結解は、ただ上空で、星空散歩をするためだけに、アサキムが作ったものである。
やがて、結解が上空やく2500メートルまで達すると、アサキムは口を開く。
「おまえの目的は、何だ。」
だが、ビャグは、動揺する素振りを見せない。
「真魔大帝には仙界から、介入が行われるはずだった。それぐらい知ってるだろう。」
一呼吸つき
「聞こう、仙界の者として、時の管理人として、」

86 :
>【密室空間を作らないと、】
>【天望結解 星空】
先ほどの戦場とは変わり、なにやらグングン上昇していくが
此方としてもある意味では好都合だが如何せん防音に関しては不安があるが
ある一定の高度まで来ると止まる
>「おまえの目的は、何だ。」
「ふむ目的ときたか、君も一応かつての共に戦った者として分かっていると思うが?」
彼の今の存在意義―それは多世界の危機を排除すること
この世界に来たと言う事そう言う事なのだが
口にするまでの事でもない
>「真魔大帝には仙界から、介入が行われるはずだった。それぐらい知ってるだろう。」
>「聞こう、仙界の者として、時の管理人として、」
「そのような情報もあったが、あくまで俺は第三者として此処に来ている
この世界の自浄存在と協力すれど、他の世界の介入など私には関係ない
我等は我等の仕事をするだけそれだけの話だ」
と真実半分を含めて話しながら此処である提案をする
「正直な話、星霊教団の情報も欲しい此処は交換条件でどうだ?
私が神魔コンツェルンの情報を提供するそちらは星霊教団を
どうも今回の件は此処だけの話いろいろきな臭い
手を組み、協力したほうが双方利益があるだろう?
僕はこの世界の子供達や善良な人達を守りたいんだ」
アサキムを見る目は真剣で見る
其処には嘘等微塵もない瞳があった仮面越しでも
誰かを想う強さを持っていることが分かるだろう

87 :
「奴の目的は、英霊つまり、過去の英雄を呼ぶもの、そんなことしたら、世界は、」
しばらく、考え、
「わかった、出来る限り、の情報をやろう。つーか静葉いたんだから。」
あきれながら、
「実を言うと、星の巫女は正直言って、理解不能だった。」
「八潮折、通常、酒天童子の精を用いる。が、使うときチャージがいる。」
「が、星の巫女は、それをせずに、八潮折を完成、永遠に使えるようにした。なぜなんだ。」
「あと、フォルテを守ったこと、まぁ、飛び過ぎかと思うが、信用を得るため、怪しすぎる。」
まぁ、と前置きし
「俺の位は仙界では、高い方だが、星の巫女については、トップシークレットにはいる、太公望殿に協力してもらうとか、」

88 :
【新規さんが気付いてないといけないのでもう一度避難所URLを貼っておきます。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/3274/1343828074/l50
気付いとるわボケ!と思っても許して〜】

89 :
運命の時は、着々と迫っていた。
「神魔大帝様、準備が整いました」
怪しげな装置のスイッチが入れられる。
その瞬間、装置の円形の舞台のような場所で空間がスパークし、衝撃波が巻き起こる。
「キャーーーーー!!」
フォルテ&ゲッツの死体、というよりもはや原型を止めていないパーツを回収していた星の巫女の部下が
悲鳴をあげながら吹き飛ばされる。
「あいたたたた……なんですか、あれは!?」
彼女が見た物は――英雄のイメージとは程遠い不定形の何かだった。
人の姿をしているようにも見えるが、その性別年齢は特定できない。見る度に違う姿の様にも見える。
観客席では例の占い婆さんが死にそうな形相で叫んでいた。
「おお……! 何という事じゃ、世界は終わりじゃ……!」
「大帝様、何か手違いで違う物出て来たんじゃありません!?」
「大丈夫だ問題ない、むしろ見よ、この膨大な魔力!!
今こそ私は魔導科学の力を持ってこの世界の神として君臨するのだああああああああああああああああ!!
さあ来い、《英霊》!! 契約だ!!」
神魔大帝の手下も流石にヤバイと思って止めるが、権力欲に目が眩んだ神魔大帝は取り合わず、得体の知れない“それ”を迎え入れる。
その瞬間、神魔大帝の目つきが変わる。得体の知れない何かに乗っ取られたのだ。

90 :
『ククク……愚かな人間共よ、私に平伏せ。さもなくばこうなるぞ』
神魔大帝が腕を一閃すると、よく分からん波動が放たれ、観客席の人間が数百人一気に死亡した。
まだ平伏さないとも言ってないのに返事も聞かずに瞬殺とは酷い話である。
「かつて数多の世界を滅ぼしてきた《大いなる厄災》――予想よりも早く来てしまったようですね……」
ここに来て星の巫女が立ち上がる。
部下の女性に歩み寄り、静かに告げる。
「後の事は頼みましたよ、それと、その子は必ず丁寧に蘇生させるのですよ。
傷など残らないように。
……いえ、初めての親友に付けられた傷なら、一つぐらいは残ってもいいかもしれませんね……」
「巫女様、何を……!?」
巫女は、部下の問いには答えず、今度はエスペラントの方に語りかける。
「えへへ、久しぶり。
以前の戦いで来た時、この世界はこのまま発展すればいずれ巨大企業が支配する世界になるだろうと思った。
資本主義至上団体が精霊達を統べる力までも取り込んだら、間違いなく世界は滅びる。
だからずっと前から姿を変えてこっちの世界に潜りこんでいたんだ。
でも……駄目だったみたい。相手の権力欲を煽り厄災を呼び寄せる結果になってしまった……」
そして神魔大帝の前まで行き、朗々と名乗りをあげた。
「元よりこれは私とあなたの戦い……。
星の巫女”アマテラス=ガイア”が直々にお相手します-――!!」
その背に顕現するは、3対6枚の翼。それは、神格の妖精の証だ。
「ほう、早々と死にたいと言うか、良いぞ、受けてたとう!」
神魔大帝は、紅く光る刃を両手に出現させる。
スターウォーズでおなじみのビームソードである。
対する星の巫女が構えるは、虹色の宝石があしらわれた美しい杖。
奇しくもその杖の名はフォルテの持つ楽器と同じ、”エレメントセプター”だ
こうして、神々の戦いが始まった。

91 :
>「奴の目的は、英霊つまり、過去の英雄を呼ぶもの、そんなことしたら、世界は、」
アサキムはそのように思っていたようだが実情そんなものではない
「その認識は合っているが、奴の真の目的はその先だよ
その力を手に入れようとしている自分と同化してな意のままに操る
このまま聖杯戦争を始めるならまだしも厄介なことをしてくれる」
彼はいわば別世界のカテゴリーで当て嵌めるのなら守護者やサーヴァントのようなものだ
それが奴が呼び出そうしている者がこの世界を守るために来たとは皮肉以外の何者でもない
>「わかった、出来る限り、の情報をやろう。つーか静葉いたんだから。」
「実際に教団に居た者と外部から入手した者とは視点が違う情報は判断材料が増える
故にまるで一方向と別方向から見ている者の情報は精度がまるで違うぞ?」
外部から手に入れられた情報だけと内部事情に詳しい者の情報の組み合わせは格段に整合など質が
遥かに上がる。もっともまともな思考判断しているのが前提条件であるが
それからアサキムの話を聞く限りに星の巫女に関する情報はトップシークレットらしく詳しくないらしいが
まずまずの収穫だろう
「兵器の類は見ての通り、既にこの世界と別世界の狭間に建設できるほど衛星兵器の類に囲まれてる
本気を出せばこの世界は衛星兵器の質量兵器やらレーザーなどのエネルギー兵器が降り注ぐ
この戦いで偶然を装って破壊したかったが」
既にこの世界は多くの衛星兵器に囲まれているため制空権を握られている
性質の悪い事に世界と別世界の狭間での間に戦略兵器すら作られていることだった
「そして奴が作った装置は聖杯を魔導科学で再現した紛い物だ
当然呼び出す英霊の品がなければ召喚主との相性の良い者が呼ばれる
性質だけ言えば月にあるムーンセルに近いものがあるな、相手が呼び出した主を認めた者がやってくる
奴は安全を取ったと言う事さ、呼び出した者に殺されぬように」
装置についても調べた限り自分の考えも含めて言っているが
再現出来たのは中々出来る事ではない大企業だけの事はあるのかもしれない
「神魔大帝についてはこの世界の者ではない、別世界から遣って来たようだな
少なくてもあの戦い以前に会った事のある存在ではない、目的のほどは恐らくは―
なんだ?下で何か起きているぞ」
そして下に視線を向けると案の定、例の装置は稼動し
それは召喚されていることに気づく英霊などでは断じてない
呼んでは決していけないそれは召喚されてしまった
「僕は行く!アレを阻止するためにここに来たんだ
先に行ってるよ!!」
空間をぶち破り下へと降下していくと同時に神魔大帝の方に向かうのであった

92 :
「ったく、面倒なことをって、そこから飛び降りんな。」
勢いよく、行ってしまった。
「さて、俺も戻らんと、ってなんだあれ、」
アサキムがみたのは、妖蛇しかも八首
「早く行かないと、」
アサキムもそこから飛び降りる。

93 :
「我が名は、神魔大帝――否、頂天魔アイン・ソフ・オウル[Ain Soph Aur]ッ!
 我が無限光の刃の前には、貴様如きもはや敵ではないという事を教えてやろうッ」
無限の光、それを顕す様に、赤く禍々しい一対の翼が背から吹き上がる。
照らし出されるローファンタジアは、闇の光という矛盾する要素に次第に支配されつつあった。
光ではあるが、間違いなく聖性など持たず、純粋な邪気のみでその存在は構成されている。
その密度、その存在の格、その禍々しさを言い表す言葉は無数に有れど、最も陳腐な言葉で顕すとすれば、一言。
魔王と言う他にない姿と力と暴虐だ。
――神々の衝突が始まる。
両手の剣、至光剣『無銘』を握りしめ、《大いなる厄災》、アイン・ソフ・オウルはアマテラスを睨みつける。
もはや視線で弱き者なら死にかねない圧が掛かったその瞬間、頂天魔はその姿を消す。
移動だ。
「――――無ゥンッ! ■■■■ッ!」
空間を捻じ曲げながら、莫大な存在感はアマテラスに近づいたのだ。
振り上げられる右の剣は、一閃で並大抵の命ならば蘇生不能な死を与える威力を持つ。
袈裟斬りが、アマテラスの身を浅く裂き、遥か彼方へと吹き飛ばす。
後塵には、神魔大帝の部下達が移動の煽りを受けて、死傷している。
だが、もはや彼にそれを省みる感情も、必要もない。
個として究極の完成体に至った以上、もはや未完成な人間に意識を向ける意義など無いのだから。
>「僕は行く!アレを阻止するためにここに来たんだ
>先に行ってるよ!!」
「不敬ッ! 神を前にひれ伏さぬ者は死せよ、■■■!」
己の頭上から来るエスペラントを睨みつける頂天魔。
左腕を翳し、軽く振りぬけばエスペラントはアリーナの端まで吹き飛ばされた。
存在の密度が異様に高く、世界に対する干渉度がケタ違い故に、魔力など欠片も込めずともこのような芸当が可能となる。

94 :
「ビャグ!!」
吹き飛ばされた、奴を見て驚き叫ぶ。
「神と手合わせぐらい、何度もやってるよ。」
ブレイズを終い、天舞の矛を取り出す。
「覚醒、」
一気に、仙気を解放する。
「災害は、排除するのみだ。」
>>「否、消えよ」
災害野郎が、にらみつけるが、
「おまえと、同じことをしているから無意味だ。」

95 :
降下する際に聞こえた声はかつて共に戦った戦友だった
その独白が聞こえてくる。
>「えへへ、久しぶり。
以前の戦いで来た時、この世界はこのまま発展すればいずれ巨大企業が支配する世界になるだろうと思った。
資本主義至上団体が精霊達を統べる力までも取り込んだら、間違いなく世界は滅びる。
だからずっと前から姿を変えてこっちの世界に潜りこんでいたんだ。
でも……駄目だったみたい。相手の権力欲を煽り厄災を呼び寄せる結果になってしまった……」
「……もしも両方とも破壊しようとしていた僕が言えた義理はないが
よくやったんじゃないか?ちゃっかり幸せに暮らしてるじゃないか君の子供の顔も見れたしな
自分の子供に反乱を起こされるほどじゃないことがよっぽど幸せだよ」
過去にあった自分が親と名乗るにもおこがましい自分と静葉との間の子供の一人の起こした騒動を苦笑しながら
自嘲気味に語る
>「不敬ッ! 神を前にひれ伏さぬ者は死せよ、■■■!」
圧倒的攻撃によりエスペラントはアリーナの端まだ勢い良く叩きつけられるが
その際に起きた煙が完全に晴れる頃にはそこには黒い魔力で出来た十字剣、無想剣が地面に突立てられて
それがボロボロに崩れて消える頃に居ないはずの上空から声が聞こえる
「それと、誰が馬鹿正直に突っ込むと言った?」
先ほどの幻影―アサキムとの戦いで出現させていた無想剣にエスペラントの虚像を載せていた
言わば自身の技で編み出した物で自身を幻影着せて先行させていたと言う事だった
降下の速度と相俟って無命剣フツノミタマから禍々しい和弓へと変化させて
周囲にある無想剣を絨毯爆撃の如くアイン・ソフ・オウルに近づく瞬間に爆破する物を含めて
射出し、弓の弦を引き
「穿て!ヤドリギの矢よ!」
神すらも貫いたヤドリギの矢を目にも止まらぬ速度で撃ち続け
それは着地するまで続け、着地した後に武器をハルバートに変えた


96 :
フォルテ死亡中につき今回の語りはわたくし星の巫女が務めさせて戴きましょう。
……いえ、テンプレ女神っぽい雰囲気を醸し出して信仰を集めるためにキャラを作っていたのですが
もはや取り繕う必要はないですね。
ボクの本名はフェアリー・テイル・アマテラス=ガイア。
異界から来た神格の妖精。出身世界でうっかり世界を救ったら、多世界を守る存在の一席に加えられてしまった。
こんなに長いDQNネームなのは、一介の妖精が色々あって星の女神の神格を受け継いだからだ。
>「我が名は、神魔大帝――否、頂天魔アイン・ソフ・オウル[Ain Soph Aur]ッ!
 我が無限光の刃の前には、貴様如きもはや敵ではないという事を教えてやろうッ」
神魔大帝がその正体を現す。それを見て確信した。
《大いなる厄災》に乗っ取られたのではない――分かっている上で一体化して双方利用しあっているのだ。
どちらも単体ずつなら神格の存在複数でかかれば倒せない相手では無いけど……合体された今となってはその力は未知数だ。
まずったなあ、こんな回りくどいことをせずに神魔大帝を形振りかまわず倒しておくべきだった。
>「――――無ゥンッ! ■■■■ッ!」
空間を捻じ曲げ、頂天魔はボクの目の前に現れる。
袈裟切りを当てられ吹き飛ばされる。
魔法で風を起こして体勢を立て直し着地。
>「……もしも両方とも破壊しようとしていた僕が言えた義理はないが
よくやったんじゃないか?ちゃっかり幸せに暮らしてるじゃないか君の子供の顔も見れたしな
自分の子供に反乱を起こされるほどじゃないことがよっぽど幸せだよ」
「一応子どもっちゃ子どもになるのかな……。
あれは神の力の欠片と人が紡ぐ歌から生まれた、本来生まれるはずの無い存在。
世界法則のエラーをすり抜けてしまった出来損ないだ」
人間の尺度で言うと何とも無責任な発言だが
神々の世界では、親から見て子は自分の力を受け継いだ存在、程度の認識でしかない。
声をかけるように仕向けたのも先刻庇ったのも気紛れだ……きっと。
>「穿て!ヤドリギの矢よ!」
「――コントロールプラント」
ヤドリギの矢から無数の蔓が伸び、アイン・ソフ・オウルに絡み付く。
相手の魔力を吸い取る魔木ヤドリギの力を使った魔的な拘束。
ハルバードを構えたビャクさんに告げる。
「ビャクさん、《大いなる厄災》と神魔大帝に分離できればなんとかなる――
ボクが結合を弱めるからその隙に切り離すんだ! ――プリズミックミサイル!」
対象を本来の姿に戻す力を持つ、無数の虹色の光が放たれる。

97 :
「ったく、お前の行く先は本当に、騒動があるな。」
半ば、テイルに呆れながら、
【試すなら、今か、】
聖剣キングラウザーを召還する。
【spade10 spadeJack spadequeen spadeking spadeace royalstraightflash!】
破壊神の前に、五枚の覚醒したアンデットカードが立つ。
「永久に、封印されろ、ロイヤルストレートフラッシュ」
剣から、衝撃が走り、五枚の、カードを走り、増大する。
【仮面ライダーブレイド参照】

98 :
>「災害は、排除するのみだ。」
「ック……ッッハハァ! 神仙、半仙如きが、神に楯突こうなど。
 無為、無駄、無価値、無意味ッ!」
天舞の矛、莫大な仙気。
それらはたしかに強大、強力だ。
だが、この場、この状況においては、その力でも不利は覆され得ない。
ここに居るのは、人格を持った世界規模の災厄、災害の具現。
一人で立ち向かってどうにかなる存在では、無い。
少なくとも、戦いに赴き、力を消費した今の状態では特にだ。
>「穿て!ヤドリギの矢よ!」
エスペラントから放たれるヤドリギの矢。
それを見て、アイン・ソフ・オウルは結界を張る。
結界に阻まれたヤドリギは、その時点で威力と勢いを失う、が。
>「――コントロールプラント」
「むゥ……ッぐ――! 貴様ァ!
 今尚、無駄と知り尚邪魔立てするか!
 許さぬ、その思い上がった思考、頂天魔たる我に歯向かうそのあり方、何もかもが不遜、不敬ッ!
 貴様だけは、我がこの手で根絶してやる――、必ずだァ!」
結界ごと締め上げられるように展開された蔓。
それらが結界の魔力を飲み込み、成長し頂天魔を締め上げる。
だが、締め上げられて尚、吸い取られるよりも速い速度で魔力は吹き上がり続けていた。
「く……ゥッ! この身では――十全の実力を発揮できぬか……ッ!
 ぐ……ォ……ッ! 小賢しいわァ!」
アマテラスのプリズミックミサイルをまともに喰らい、その存在が揺らぐアイン・ソフ・オウル。
未だ取り込み、融合してからさほど時間が立っていない為、まだ影響を受けてしまう。
苦しみ、身体から黒い霞のようなものが漏れだしていき、その存在格が神魔大帝に近づこうとしたその時だ。
ローファンタジアが鼓動する。

99 :
大地が叫び、天が哭く。
黒い霞が大地から漏れ出し、未だ残る生者達に襲いかかる。
そして、神魔大帝と《大いなる厄災》は、アマテラス、エスペラント、アサキムを見て、狂笑を浮かべた。
「貪欲=@富める者は枯れ果てよ 飢える者はただ死せよ
 我が地 我が目 我が身 触れる者物モノ みな須らくして ただ我也」
コントロールプラントのコントロールが、アマテラスから神魔大帝と《大いなる厄災》に奪われていく。
神魔大帝の力も富も権力も何もかもを求める欲望に、《大いなる厄災》が力を与えた。
神魔大帝が、頂天魔アイン・ソフ・オウルとして得た力は、単純。
すなわち、『略奪』にほかならない。
暴力的な魔力と神気を以て物質、生命、魔力、精気、その他何もかもを飲み込み、我が物とする力。
その力の一端が、コントロールプラントの術式を乗っ取る事で示された。
大地に突き立ち、急激に成長しローファンタジアを埋め尽くしていくヤドリギ。
拘束されるアイン・ソフ・オウルは、周囲に溢れる《大いなる厄災》の力を再度ヤドリギの力で自分の中に取り入れていく。
「フッ、ッハハハハハハッハハハハハハハ!!!
 貴様が我を抑えるために振るった力が、返って我を完成へと至らしめる!
 まさに滑稽! 無様! 喜劇悲劇拍手喝采ッ!
 我が、勝利するのだ――ッ、貴様も、我が飲み込み、貴様も我が糧として世界を飲み込む一端と化せ!」
ヤドリギの蔓は周囲に爆発的にその勢力を伸ばしていく。
黒く腐ったような樹液を垂らし、人々を飲み込み、文明を喰らい、兵器も魔術も一点に集約させて。
その蔓は、アマテラス、エスペラント、アサキム達にも伸びていく。
特に、宿敵たるアマテラスには、その量も太さも尋常では無いものだ。
余りにも、趣味趣向が悪い。
世界を救うため、世界を護るために振るった力で、世界を危機に陥れようとし。
その力を振るう者すらも飲み下し、己の一部として世界を自分に収束させようとしているのだから。
「……ッ眠りかッ。
 だが、貴様ら、だけは――!」
ぐらりと、アイン・ソフ・オウルの身体が揺らぐ。
完成に至らない存在を、今まで飲み込んだ力、命を元に再構成し、完全体に至らせようとしているのだ。
アイン・ソフ・オウルを護るように、繭の如くに蔓が伸び、アイン・ソフ・オウルに巻き付いていく。
今此処で倒すか、此処で一旦引き、完全体となる前に滅ぼすか。
世界の命運を握るポイント・オブ・ノーリターンは、今この時点だった。

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